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国際
【緯度経度】米中通貨戦争、敗者は中国
米中が通貨戦争で火花を散らしている。人民元切り上げを拒む中国に対して米国がドルの大量増刷で元高誘導を仕掛ける一方、中国は「脱米国化」を唱えて戦後のドル基軸通貨体制を崩そうとの動きを強めている。両国の攻防は先鋭化の一途だが、敗者は中国となるだろう。中国の2008年秋からの異常なまでの公共事業拡大と、米国の量的金融緩和政策(QE)で流入した巨額のドル資金がバブル経済を破裂寸前にまで追い込んでいるからだ。来年から本格化する量的緩和の縮小がその口火を切る可能性が高まっている。
「米国は超大国の地位を乱用して世界を混乱させている。他国の命運をこの偽善国家に委ねる時代を終わらせ、新世界秩序を築くために『脱米国化』を進め、ドルに代わる新たな基軸通貨を設けるべき時だ」
米議会が連邦債務上限引き上げ問題で紛糾していた10月半ば、中国国営通信社、新華社はこんな要旨の英文論評を世界に発信した。
窮地の敵に塩を送った日本の戦国武将とは対照的に、中国は大店のもめ事を利用して米国に取って代わる野心をのぞかせた。
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