D Y L J | 日本民主青年同盟

創立90周年 夢と希望を語りあい、青年の願い実現へ



目的・規約・大会決定


目的…民青が何をめざしているのか、組織としての性格や役割、歴史を持っているの明記したものです。

規約…民青の組織のあり方、運営の基本となる基準、ルールを示したものであり、同盟員が活動するうえで指針とするものです。

大会決定…時どきの民青の役割や、活動の方針を述べているものです。


日本民主青年同盟の目的

「充実した生き方をしたい」「社会に役立ちたい」「核兵器と戦争のない世界をつくりたい」――こんな私たちのねがいは、今日の激動の時代にいよいよ切実となっています。 私たちはいま、どんな時代に生きているのでしょうか。

二十世紀から二十一世紀にかけて、世界は、民族抑圧から民族独立へ、専制政治から民主政治へ、搾取と抑圧から生活と権利の向上へと、社会進歩の方向に大きくかわってきました。二十世紀はじめわずかにすぎなかった民主共和国は、いまや世界の大勢となりました。アジアやアフリカの植民地は、つぎつぎと独立しました。この歴史の進歩は、それをはばむものとたたかう人民と青年のたゆまない努力によってかちとられてきたものです。

こうした歴史の大きな流れにそって、みずからの幸せを社会の進歩にかさねて生きるのかどうかが、私たち青年に問われています。

私たち青年は、二十一世紀を生きる世代です。この時代を、地上からいっさいの核兵器と戦争をなくす時代に、そして、一人ひとりの人間がひとしく尊重され、民主主義が花ひらく時代にできるかどうかは、私たち青年の肩にかかっています。

「未来は青年のもの」です。みずからの人生をたくすことのできる確かな未来への「羅針盤」をもって、新しい日本と世界への扉をひらこうではありませんか。

 

(一) 日本民主青年同盟は、青年の切実な要求に応え、生活の向上、平和、独立、民主主義、社会進歩を目指す自主的な青年組織です。

いま職場では、過労死までうむきびしい労働強化と低賃金、不安定雇用が、青年のくらしと権利をおびやかしています。農業青年も、明日の農業に希望をもてないでいます。学生は、世界一高い学費と就職難に苦しめられ、勉学の権利をうばわれています。若い女性は、就職や職場での差別をうけています。高校生は、受験競争やきびしい校則にしばりつけられています。

そして、いまなお数万発もの核兵器が存在し、青年にふたたび銃をもたせようという自衛隊の本格的な海外派兵の危険な動きがすすんでいます。日本各地に存在する原発は、国民の生命と安全をおびやかしています。地球の環境破壊も、私たち青年の未来に暗い影をおとしています。

この青年の苦しみは、どこからうまれているのでしょうか。

それは、戦後長くつづいてきたアメリカいいなり、大企業優先の政治にあります。

戦後六十年以上もたつのに、日本にはいまだに百三十カ所ものアメリカ軍の基地がおかれています。日本の自衛隊は、アメリカ軍の指揮のもとにおかれ、アメリカの世界戦略の一翼を担わされています。アメリカは、日本に軍事費の拡大やアメリカ式の経済ルールをおしつけています。この大もとには、日本をアメリカの支配のもとにおき、日本の主権を侵害している日米安保条約=軍事同盟があります。

また、日本のひとにぎりの大企業は、アメリカに従属しながら、日本の政治、経済を思うままにしています。このもとで、ヨーロッパなどでは考えられない長時間・過密労働や差別的な不安定雇用、中小企業・下請いじめがまかりとおり、大企業がばく大なもうけをほしいままにしています。環境やくらしを無視した大規模開発で、自然が破壊されています。

このようにアメリカいいなり、大企業優先の政治が、青年の夢やねがいをつぶし、平和と民主主義をおびやかしているのです。

民青同盟は、日米安保条約をなくして、ほんとうに独立した平和で民主主義の日本の実現をめざします。大企業の身勝手な横暴を民主的に規制するためにたたかいます。憲法の全ての条項をまもり、とくに平和的民主的諸条項の完全実施をめざして活動します。青年・学生のくらしと権利、勉学・生活条件の改善のために奮闘します。民族的な伝統を大事にして、民主的な文化をまもりそだて、スポーツ、レクリエーション活動をひろげ、友情と連帯をはぐくみます。

民青同盟は、アメリカと大企業優先の政治をきりかえる青年の共同と団結をつくるため積極的に役割を果たします。

いま、労働組合や農業青年団体、学生自治会、生徒会、文化・スポーツをはじめさまざまなサークルやボランティア、青年のグループなどが多彩な活動をくりひろげています。青年の要求を実現し、平和、独立、民主、中立のあたらしい日本を実現するためには、こうした青年の共同と団結が必要です。民青同盟は、青年の一致する要求の実現に積極的にとりくみ、青年諸団体・青年との共同をひろげます。

民青同盟は、自主独立の立場にもとづき、世界の青年との連帯のために活動します。 こうした青年の運動と共同をささえ発展させるためにも、職場、地域、学園に強く大きな民青同盟をつくります。

 

(二) 日本民主青年同盟は、日本共産党を相談相手とし、援助を受けて、科学的社会主義と日本共産党綱領を学び、自然や社会、文化について広く学んで人間性を育み、社会の担い手として成長することを目指します。

科学的社会主義は、社会発展の法則をあきらかにし、人類の知識を集大成してつくりあげられたものであり、歴史や科学の発展とともに不断に豊かにされていく、生きた学説です。私たち青年が、これらを学んでこそ、科学的なものの見方や考え方、ほんとうの生きがいをつかむことができます。

日本共産党の綱領は、この科学的社会主義を日本の現状に応じて発展させ、日本の社会発展の道すじをあきらかにしたものです。綱領は、アメリカと大企業優先の政治をつくりかえ、政治・経済・社会のあらゆる分野で「国民が主人公」となる日本をめざしています。それは、いますぐ社会主義・共産主義をめざすのではなく、資本主義の枠内で民主的な改革を一歩一歩すすめていくものです。そして、将来の社会主義・共産主義では、人間による人間の搾取もなく、抑圧も戦争もない、真に平等で自由な人間関係からなる共同社会をつくるとしています。

科学的社会主義と日本共産党の綱領を学んでこそ、民青同盟が青年の夢と希望を実現するための先進的な役割を果たすことができます。

科学的社会主義の理想をかかげて最初に国づくりにふみだしたソ連は、レーニンの指導のもとに、民族独立の権利をはじめ八時間労働制、男女同権、社会保障制度をいち早く宣言し、実行しました。また、大量殺りく兵器を禁止する国際条約の実現に貢献しました。科学的社会主義の運動は、二十世紀の歴史をきりひらくうえで大きな役割をはたしてきました。

スターリン以後のソ連の指導者は、他国を武力でおさえつけて、国内では国民の自由をうばい、経済も上から命令するようになりました。このように、レーニンの時代とはまったく逆の道をすすみ、科学的社会主義の立場からはずれたために、社会主義とは無縁の人間を抑圧する社会となって、旧ソ連の体制は崩壊したのです。

旧ソ連の崩壊は、資本主義の優位性をしめすものとはなりませんでした。いま、貧困と格差の拡大、くりかえす不況と大量失業、地球環境の破壊など、資本主義の矛盾がふきだしています。二十一世紀は、資本主義を乗り越えた新しい社会をめざす流れが大きく成長し、発展する時代です。

 

(三) 日本民主青年同盟は、侵略戦争に反対した戦前のたたかい、旧ソ連や中国の干渉や横暴をはねのけた自主独立のたたかいをはじめ、どんなときにも青年の利益をうらぎらず、社会進歩をすすめてきた輝かしい歴史と伝統をもつ青年組織です。

民青同盟の前身は、一九二三年四月五日に創立された日本共産青年同盟(共青)です。当時の日本は、「天皇が主人公」の暗黒政治のもとで、国民と青年の権利がないがしろにされた時代でした。天皇制政府は、国民と青年を野蛮な侵略戦争にかりたて、二千万人以上にものぼるアジア諸国民と三百十万人もの日本国民の命をうばいました。

この時代に、日本共産党のみちびきのもとに、侵略戦争反対、「国民が主人公」の政治の実現をかかげてたたかったただ一つの青年組織、それが共青です。共青同盟員たちは、きびしい拷問や弾圧をうけ、命をうばわれることもありましたが、青春をかけてたたかいぬきました。それは、日本国憲法の「主権在民」「恒久平和」の原則として実をむすんだのです。

戦後、旧ソ連や中国などの大国が、民青同盟と日本の青年運動に干渉をくわえてきたときに、民青同盟は、自主独立の立場をつらぬいて、この横暴とたたかい、干渉をはねのけました。こうしたたたかいをくりひろげた青年組織は、世界でも民青同盟だけです。旧ソ連の崩壊は、民青同盟のたたかいの正しさと先駆的役割を証明しています。

どんな困難なときにも、青年の利益と社会進歩のために不屈にたたかってきた伝統をもつ青年組織だからこそ、民青同盟は、青年の要求とねがいを実現する先頭にたち、独立・民主のあたらしい日本の実現にむけて奮闘できるのです。

日本民主青年同盟は、青年が世界と日本を熱く語り合い、みずからの青春と社会進歩をむすびつけて生きる青年の組織です。日本共産党を相談相手に、援助を受けて活動し、生活の向上、平和、独立、民主主義、社会進歩をめざすこと、科学的社会主義と日本共産党の綱領を学ぶことで一致できるすべての青年にひらかれた組織です。

激動のいま、私たち青年の夢と希望がふくらみ、ほんとうに自由で生きがいのある青春をおくれる社会をつくるために、多くの青年のみなさんが、ともに歩むことを心からよびかけます。

以 上


日本民主青年同盟の規約

第一条(名称、基本的性格)

組織の名称は、日本民主青年同盟(略称「民青」「民青同盟」) とする。

民青は、青年の切実な要求にこたえ、生活の向上、平和、独立、民主主義、社会進歩をめざす自主的な青年組織である。

科学的社会主義と日本共産党綱領を学び、自然や社会、文化について広く学んで人間性をはぐくみ、社会の担い手として成長することをめざす。

日本共産党を相談相手に、援助を受けて活動する。

第二条(組織原則)

民青は、次の諸点を組織の原則とする。

①決定を行う際には、民主的な議論をつくし、最終的には多数決で決める。

②決定した方針は、みんなで実行するように努め、その活動を通してみんなが成長することを大切にする。

③中央、都道府県、地区、班にいたるすべての役員は、選挙によって選ぶ。

④意見の違いによって組織的な排除を行わない。

第三条(同盟員)

1、十五歳以上の日本の青年で、「目的」と「規約」を認める人は、誰でも民青に加盟することができる。同盟員は、原則として三十歳までに、社会の新たな分野で活動するために卒業する。ただし、同盟組織が必要とする場合は、民青にとどまることをさまたげない。

2、同盟員は、所属する組織の会議に出席し、機関紙を読み、同盟費を納める。同盟員は会議で自由に発言し、方針や活動について提案できる。同盟員は、科学的社会主義と日本共産党綱領をはじめ、自然と社会の全体像を豊かに学び、社会の担い手として成長することをめざす。青年と結びつきをつよめ、ともに要求実現にとりくむ。普段の生活で、まわりの青年から信頼されるように心がける。同盟員は、民青を脱退することができる。

3、加盟を希望する人は、申込書を提出する。班で加盟を決定し、都道府県委員会または地区委員会に報告する。都道府県委員会、地区委員会も加盟を決定できる。いちじるしく反社会的で、民青への信頼を損なう人は、加盟することができない。同盟員の卒業は、本人の申し出を受けて所属する組織で確認し、都道府県委員会または地区委員会に報告する。同盟員の脱退は、本人の申し出を受けて所属する組織で確認し、都道府県委員会または地区委員会に報告する。

4、同盟員が、地域、職場、学園などを移り、所属組織を変更する場合、すみやかに転籍手続きを行う。

第四条(組織と運営)

1、民青の組織は、地域・職場・学園などにつくる班を基礎に、基本的には、班――地区――都道府県――中央、という形で組織される。

2、各組織は、機関で決定を行い、その実行の先頭に立つ役員を選挙によって選ぶ。各組織の機関とは、班総会――地区代表者会議――都道府県代表者会議――全国大会である。各機関で選ばれた役員で、班長または班委員会――地区委員会――都道府県委員会――中央委員会をつくり、次の機関会議までの活動に責任を負い、必要な決定を行う。

3、機関が決定を行うときは、上級機関の決定をふまえるとともに、同盟員と同盟組織の意見や活動をよく聞き、生かすように努める。各機関の決定は参加代議員の過半数の賛成によって行う。

4、民青の内部の問題については、民青内で解決する。

第五条(班)

1、班は、三人以上の同盟員がいる地域・職場・学園などにつくる。班を結成・再編する場合は、班総会を開き、都道府県委員会または地区委員会の承認を受ける。

2、班は、週一回を基本に班会を開き、班活動プランをつくって活動する。それぞれの地域・職場・学園で青年の要求実現のために力を合わせ、科学的社会主義と日本共産党綱領を学習し、多彩な関心にこたえて学ぶ。青年との結びつきをひろげ、同盟員をふやし、機関紙活動を行う。どの活動でも、同盟員一人ひとりを大切にし、みんなで役割を分担して助け合い、あたたかい人間的連帯と成長をはぐくむ。

3、班総会は、一年に一回以上開き、次の班総会を見越した班活動プランを決め、班長または班委員を選挙によって選ぶ。班総会は、班長または班委員会が招集し、班員の過半数の出席によって成立する。

第六条(地区)

1、地区組織は、複数の班がある地域・職場・学園につくることができる。地区組織を結成・再編する場合は、都道府県委員会の承認を受ける。地区組織を結成するための地区代表者会議は、都道府県委員会が招集する。

2、地区代表者会議は、一年に一回開き、地区組織の活動方針を決め、地区委員を選挙によって選ぶ。ただし、地区委員会の決定で延期することができる。会議の招集は地区委員会が行う。地区代表者会議は、班の代表者と地区委員を代議員とし、代議員の過半数の出席によって成立する。班の代表者は、班長のほかに、地区委員会が決めた選出方法と選出比率にもとづいて選出する。地区代表者会議には、地区委員会が指名した議決権を持たない評議員が参加できる。

3、地区委員会は、それぞれの地域・職場・学園で青年の要求実現のために力を合わせ、学習と交流をすすめ、班と同盟員の連帯をきずき、班活動を援助する。地区委員会は、委員長を選出する。副委員長、常任委員を選出することができる。地区委員会は、月一回を基本に開き、委員の過半数の出席によって成立する。

4、やむを得ない理由で任務を続けられない地区委員は、本人の同意を得て、地区委員会の三分の二以上の多数決で解任することができる。

第七条(都道府県)

1、都道府県組織は、都道府県ごとに置く。

2、都道府県代表者会議は、一年に一回開き、都道府県組織の活動方針を決め、都道府県委員を選挙によって選ぶ。ただし、都道府県委員会の決定で延期することができる。全国大会が開かれる時は、その代議員を選出する。会議の招集は都道府県委員会が行う。都道府県代表者会議は、班の代表者と地区委員会の代表者、都道府県委員を代議員とし、代議員の過半数の出席によって成立する。班の代表者は、班長のほかに、都道府県委員会が決めた選出方法と選出比率にもとづいて選出する。都道府県代表者会議には、都道府県委員会が指名した議決権を持たない評議員が参加できる。

3、都道府県委員会は、それぞれの都道府県で民青を代表して活動し、地区委員会や班の活動を援助する。都道府県委員会は、委員長を選出する。副委員長、常任委員を選出することができる。都道府県委員会は、月1回を基本に開き、委員の過半数の出席によって成立する。

4、やむを得ない理由で任務を続けられない都道府県委員は、本人の同意を得て、都道府県委員会の三分の二以上の多数決で解任することができる。

第八条(中央)

1、全国大会は民青の最高機関であり、一年に一回開く。ただし、中央委員会の決定で延期することができる。大会は、全国的な活動方針を決め、中央委員を選挙によって選ぶ。また、「目的」と「規約」を改定することができる。大会の招集は、中央委員会が行う。三分の一以上の同盟員、またはそれを代表する組織の要求がある場合には、すみやかに大会を開く。大会は、都道府県代表者会議で選ばれた同盟員が代議員となり、代議員の過半数の出席によって成立する。各都道府県の代議員数は、各都道府県に所属する同盟員数に応じて、中央委員会が決める。大会には、中央委員会が指名した議決権を持たない評議員が参加できる。

2、中央委員会は、民青を代表して活動し、国際的・全国的問題への対応、中央機関紙の発行、財政活動を行う。委員長と中央常任委員を選出する。副委員長を選出することができる。規律委員、監査委員を任命する。中央委員会は、一年に二回以上開き、委員の過半数の出席によって成立する。

3、中央常任委員会は、中央委員会の職務を日常的に行う。

4、規律委員会は、規律違反について調査し、審査する。処分についての同盟員の訴えを審査する。

5、監査委員会は、中央委員会の会計、事業、財産を監査する。

6、やむを得ない理由で任務を続けられない中央委員は、本人の同意を得て、中央委員会の三分の二以上の多数決で解任することができる。

第九条(財政)

民青の経費は、同盟費、事業収入、個人からの寄付などでまかなう。同盟費は月別に納め、その額や各委員会への配分は、中央委員会が決める。 同盟員の失業、病気、生活困窮などの理由で、同盟費を減額、または免除することができる。

第十条(除籍)

規約に照らして同盟員としての資格を明白に失った同盟員は、除籍することができる。除籍は慎重に行う。

第十一条(規律)

規約に反して、民青と青年にいちじるしい不利益をもたらした同盟員は、規律違反として処分(警告、役員からの罷免、活動制限、除名)される。処分は慎重に行う。 規律違反について調査審議中の同盟員に対しては、民青の活動を、六カ月を上限として制限することができる。 中央委員・都道府県委員・地区委員の役員からの罷免、活動制限、除名は、所属する委員会の三分の二以上の多数決で決定する。中央委員会と都道府県委員会に報告し、選出された機関で承認を受ける。

第十二条(付則) 規約に定められていない問題への対応は、中央委員会が規約の精神にもとづいて行う。この規約は、二〇一一年十一月二十日から発効する。

以 上

 

日本民主青年同盟第36回全国大会決議 (2012年11月25日採択)

青年のエネルギーを、日本社会を変える大きな流れに ――仲間を迎え、学び行動する班を全国でひろげよう

1、激動の時代に輝く民青の基本的性格

(1)国民・青年のエネルギーと古い政治のぶつかりあい

人で埋め尽くされる首相官邸前。全国にひろがる「再稼働反対」「原発いらない」の声。原発ゼロを求める世論と運動は、政府やマスメディアももはや無視できないほどに発展をとげています。ボランティアのよびかけに多くの青年学生が集まり、東日本大震災や豪雨災害からの復興に力をあわせています。貧困や不安定雇用、就職難のなかで、切実な実態を抱え、必死に努力しながら、「まともな仕事が少なすぎるのが問題ではないか」「増税するならお金持ちからにしてほしい」と、青年が不当な社会の現実に目をむけ、日本のあり方について考えています。「黙っていたら変わらない。なんとかしたい」「自分も真剣に考えたい」と青年が集まり、10万、20万とふくれあがるデモや集会、人と人とが支えあって生きていこうとする社会的連帯の流れによって、日本社会を包んでいた閉塞感に、新たな希望の光が差し込んでいます。

一方、大きな国民的運動によって包囲されながら、野田・民主党政権は、原発再稼働、消費税増税、社会保障改悪、オスプレイ配備、TPP(環太平洋連携協定)の推進など、青年の願いに真っ向から背く政治を強行してきました。ここには、戦後、自民党がずっと続けてきた「財界・アメリカいいなり」という古い政治にしばられ、抜け出すことができない根本的な弱点があります。重大なのは、古い政治をさらに乱暴に進める動きが台頭していることです。自民党は、侵略戦争を美化し、海外で戦争できる国づくりを進めようとしています。日本維新の会は、人権と民主主義を抑圧してモノが言えないようにしながら、海外での武力行使や憲法改悪をたくらみ、解雇規制の撤廃や社会保障の改悪など、競争と弱肉強食の社会をつくろうとしています。平和をふみにじり、青年の暮らしを壊す危険な政治を許すわけにはいきません。

国民の声に耳を傾けず、選挙目当ての対応ばかりに明け暮れる政治の姿に、青年は不信と不満を強めています。国会議員の定数削減や公務員攻撃など、〝間違った処方箋〟に漠然とした期待をよせる動きの背景にも、生活の大変さや競争社会のなかで「なんとか現状を変えたい」という思いがあります。青年は「財界・アメリカいいなりを正してこそ政治は変わる」という本物の展望を探し求め、自分たちの声が反映される政治の実現を願っています。

一人ひとりが考え、行動し、未来をひらこうとたちあがりはじめた「3・11」後の日本社会――社会のあり方を鋭く問う国民・青年のエネルギーと、財界・アメリカいいなりの古い政治がぶつかりあう激動の時代を迎えています。

(2)青年とともに学び、行動する民青が希望に

民青は、「何かしたい」「もっと知りたい」「本当はこうしたい」という願いに一つひとつこたえながら、社会のあり方を見つめ直し、政治を変える展望を学び、青年のなかで社会的連帯をひろげてきました。首相官邸前に呼応した抗議行動、12・23クリスマスパレードや3・11キャンドルプロジェクトに全国各地の同盟員がとりくみ、原発ゼロをめざす行動をひろげました。全国青年ボランティアセンター(第四次、第五次)には、のべ1450人が参加し、「若い人と話ができてうれしかった」「片付ける元気がわいてきた」と感謝され、被災者の生の声を政府・自治体に届け、復興への歩みを支えました。ILO(国際労働機関)に1000人の青年の実態黒書を送り、国会には2160人分の請願署名を積み上げ、「まともな仕事と人間らしい生活を」という声を世界と日本に発信しました。一人ひとりの疑問や模索にこたえ、新しい政治への展望を学ぶ対話型のつどいを、各地で開いてきました。

行動をはじめた青年とともに、ひたむきに要求の実現へ力をつくしてきたことが、「地元でも行動している人がいてうれしかった」「自分もあきらめずに発信していこうと思った」と、青年の「なんとかしたい」との思いを励まし、国民的運動の発展を支えました。おかしい社会のおおもとと打開の展望を学んできたことが、「どうしたら変わるのか」「自分にできることがあるのか」という青年の模索を、自らの力で新しい社会をつくっていく生き方への確信に変えてきました。一人ひとりの願いや悩みによりそい、あたたかく問いかけ、一緒に学んで考える班会が、「今の仕事や生活が、世界では〝普通〟ではなく〝異常〟なんだと気づいた」「被災者の命や青年の暮らしを大切にするには、政治を動かさないといけないと思うようになった」と、社会をかえる連帯をきずいてきました。

青年の切実な要求にこたえ、その実現に力をつくすとともに、科学的社会主義と日本共産党綱領を学び、社会の担い手として成長することをめざす民青の基本的性格は、「3・11」後の青年と社会の変化が進む中で新しい輝きをはなち、青年に希望をひろげています。

要求をかかげてたたかい、財界とアメリカのための政治から国民のための政治に変える展望をひろげれば、日本社会は大きく変わります。たくさんの仲間を迎え、地域・職場・学園に新たな班を結成し、青年の要求があるところ、どこでも班や同盟員がいて、青年の希望となる民青をめざしましょう。大きな民青に前進し、新しい日本社会へむかう流れを、さらに強く大きく発展させましょう。

2、青年の願い、模索にこたえ、政治を変えよう

「原発のない未来をめざす実行委員会をつくり、パレードやライブにとりくんだ」「連続教室を見始めて、継続して学習できるようになった」「国会議員をよんだ一問一答のトークで、政治を変えたい思いがわいてきた」――要求、関心にこたえる活動が新たな発展をとげています。第35回大会決議の2章・3章を生かして、学習や要求運動にとりくみましょう。

(1)科学的社会主義と日本共産党綱領の魅力を語り、青年とともに学ぼう

「生活が苦しいのは、自分のせいではなく賃金を低く抑える大企業に問題があると思えた」「社会のしくみを人民の力によって変える経験をこれからするんだと感動した」――前大会後、科学的社会主義と綱領を学ぶ努力がひろがり、学び成長する民青の魅力に磨きがかかっています。第35回大会決議では、青年が「なんとかしたい」という思いの先を探していること、「いま綱領と科学的社会主義が、いつの時代にもまして青年の心に響くとき」であることを明らかにしました。財界の圧力に屈した原発ゼロの計画の見送り、「安全」というアメリカの説明を鵜呑みにしたオスプレイ配備、世界的に抗議の声があがっている経済危機や貧富の格差などを目の当たりにし、青年は「ひどい政治や社会のおおもとに何があるのか」「自分はどう生きるのか」をますます真剣に考え始めています。社会のしくみの根本がわかり、政治を変える展望や、生き方の指針をつかめる科学的社会主義と綱領の学習は、多くの青年が求めている学びではないでしょうか。青年に科学的社会主義と綱領の魅力を語り、ともに学ぶ活動をひろげましょう。

学習セミナー、「綱領・古典の連続教室」、講師を招いた学習会から、民青新聞を使った気軽な学習まで、多彩な形で科学的社会主義や綱領の学習がとりくまれています。第35回大会決議にある4つの努力(①「一人ひとりの関心、要求、生き方と重ねる」②「学習とセットの交流、問いかけや何でも言える場を大切にする」③「生まれた疑問、『もっと知りたい』を共有し、継続する」④「学習セミナー、民青新聞を生かす」)を大切にし、励まし合って学びましょう。班会では、何より民青新聞で学ぶことを重視するとともに、「班で『マルクスをかじる会』を開いた」「月に一回は学習をメインにした班会をしている」などの経験を生かし、学ぶ魅力を班活動の中で発揮していきましょう。

科学的社会主義と綱領の学習では、学びの「入口」になるものから、さらに詳しく、深く学べる連続教室や文献を使った学習へ一歩一歩進んでいくことが大切です。「もっと詳しく知りたい」という疑問や問題意識を大切にでき、自分のペースで理解を深められ、より学ぶおもしろさがふくらんでいきます。学習セミナーの講師に挑戦したり、新しく加盟した同盟員の学習をサポートするなど、自分が学んだことを生かして、学ぶ楽しさや分かるよろこびを、同盟員みんなにひろげましょう。

(2)要求をかかげ、ひろく発信して運動を発展させよう

■一致する要求にもとづく共同をさらに大きく

この1年、反原発デモや被災地ボランティアなど、一致する要求にもとづいて共同し、まわりの青年と一緒にとりくむ運動が大きくひろがりました。ソーシャルメディアの活用や要求の切実さを背景に、思わぬところで企画や行動の知らせが伝わり、ゆるやかなつながりを生かした運動がつくられました。震災を口実にした雇い止めに対するソニー労組のたたかいの勝利、国際人権規約の中等・高等教育無償化条項の留保撤回など、青年があきらめずに声をあげ続けたことで、要求が実現しました。多彩な手段で活動をひろく発信すること、「みんなで動けばかえられる」という確信を語りひろげることを大切にし、原発ゼロ、復興支援、雇用と暮らしの改善、平和と民主主義、文化・スポーツなどの要求をかかげて運動をひろげましょう。

11月4日に開かれた福島青年大集会は、1000人の青年が集まり、大きく成功をおさめました。震災と原発事故の被害が長期化する中、言葉にだしづらくなっている不安や葛藤、もやもやを声に出せる場をつくりだし、福島と全国の青年の連帯をきずき、被災者支援や原発ゼロへの決断、雇用と暮らしを守る政治の実現をうったえました。様々な分断を乗り越えて、「国と東電の責任こそ果たさせよう」「青年を苦しめる政治を変えよう」と、みんなで団結して声をあげていく勇気と展望をひろげました。この集会の成功は、福島と全国各地で避難生活を送る被災者への支援強化、原発ゼロをめざす運動の発展につながる大きな意義をもっています。

原発の再稼働を許さず、即時原発ゼロを政府に決断させるため、福島の被災者支援と一体で、デモや集会、ライブイベントにとりくみましょう。

2013年10月20日に東京・明治公園で開かれる「全国青年大集会2013」にむけて、地方集会やプレ企画、実態調査にとりくみ、青年の仕事と暮らしの願いを掲げた運動を大きくひろげましょう。全国労働組合総連合青年部がよびかけた3万人青年アンケート、全日本学生自治会総連合がよびかけた「学生学費キャンペーン」に力をあわせましょう。2013年3月~4月を「まともな仕事と人間らしい生活を! 全国いっせい行動期間」とし、雇用と暮らしの改善、被災者の生活再建などの要求で青年・学生と対話をひろげ、5月に政府・国会議員や地方自治体への要請行動を行います。

米軍基地撤去、核兵器廃絶をめざす署名や宣伝にとりくみ、8月の原水爆禁止世界大会に多くの青年と参加しましょう。日本国憲法や人権と民主主義をかちとってきた歴史の学習を重視し、憲法改悪や教育の統制、国会議員の比例定数削減に反対し、平和と民主主義を守るために力をつくします。

■地域、職場、学園にねざして運動をひろげよう

運動を発展させるには、一つひとつの班が、青年や同盟員の「なんとかしたい」思いをカタチにし、地域、職場、学園にねざして運動をひろげていくことが大切です。高校生、学生、職場・地域の各分野で生まれている全国の経験に学んで、まわりの青年との共同を発展させましょう。

高校生では、テスト前勉強会や「無料塾」、学費・授業料無償化の存続・拡充、いじめや体罰のない学校づくりなどの要求で運動がひろがっています。しゃべり場などの意見交流や学習の場を定期的にもちながら、学校や街頭で、アンケートや一言メッセージにとりくみ、高校生の思いを集めています。こうした努力とあわせて、教員や保護者、生徒会、同盟員のサポートを得て、平和や学費を考えるゼミやプロジェクトを結成し、友人やつながりのある高校生も運動をひろげるメンバーになってもらいましょう。

学生では、被災地ボランティアと報告会、就活・学費の相談会やシンポジウム、原発を考えるゼミやサークル活動などが行われ、多くの学生が参加しています。学生の知的関心にこたえ、討論や学習を重視して運動をひろげるとともに、学内や学生アパートでのチラシ配布、ポスターや看板の掲示、教職員の協力を得て授業前に企画を紹介するなど、活動が学生の目に見えるように工夫しています。受験、入学、学園祭、長期休みなどの学生生活のサイクルにあわせて宣伝や企画を行いましょう。

職場・地域では、「原発再稼働反対」「まともな仕事と人間らしい生活を」などの要求で、デモや宣伝行動、アンケートがとりくまれています。「いい仕事がしたい」思いを語り合い、労働者の権利を学ぶことを大切にし、青年が職場での違法・無法を告発し、労働組合に入ってたたかうことをみんなで支えましょう。ダンス規制をやめさせる法改正、家賃補助制度の創設、就職支援、自然エネルギーを活用した街づくりなど、地域の青年の要求を集め、政府・自治体に届けましょう。文化・スポーツ、交流の願いにこたえる豊かな活動をさらにひろげましょう。

(3)「財界・アメリカいいなり」の古い政治を転換するたたかいを

人が壊されるような働かせ方、野放しにされている貧困と格差、命の危険と隣り合わせの暮らしを強いる米軍基地や原発――青年の願いは切実です。「こんな社会でいいのか」と国民・青年の運動が大きく広がる中、政治や政党のあり方が厳しく問われています。

平和と民主主義、青年の暮らしを壊す逆流を許さず、アメリカと財界の利益を優先する政治を断ち切り、「国民が主人公」の政治へと進むかどうかが大きく問われる総選挙は目前です。2013年夏には参議院選挙があります。青年の要求のおおもとに何があるのか、どうしたら政治は変わるのかを学び、展望をひろげる民青の出番のときです。

即時原発ゼロ、被災者中心の復興、人間らしい働き方のルールなどを求めて、「みんなで命と暮らしを守ろう」「いっしょにがんばろう」と、青年とともに要求実現へ力をあわせてきたのが日本共産党です。原発ゼロを求める運動や放射能測定、被災地へのボランティアや募金活動、労働・生活相談など、草の根で国民・青年の声を受けとめ、その願いにこたえるために真剣に頑張る、本来政治がやるべきことをやっている政党です。外交でも、オスプレイ配備反対や普天間基地撤去をアメリカ政府にじかに訴えるとともに、領土問題では、事実と道理にたって日本の領有の正当性をしめし、冷静に、堂々と各国政府にはたらきかけています。それができるのは、日本共産党が、財界、アメリカいいなりの政治を断ち切る本当の改革を行う立場をもち、新しい日本社会をつくる確かな指針と展望をもって行動しているからです。

総選挙、参議院選挙で日本共産党をのばし、政治を変え、要求の本格的実現の流れをつくるために力をあわせましょう。日本共産党の援助を受けて、まわりの青年とともに運動にとりくみ、つどいや班会を開いてよく学び、国民・青年のエネルギーを財界・アメリカいいなりの政治を変える連帯と行動につなげていきましょう。

――「原発ゼロを決断させたい」「消費税増税は中止してほしい」「被災者を置いてきぼりにせず、あたたかい支援を」など、青年の願いや「政治に言いたいこと」を交流し、その実現の展望と日本共産党の値打ちを学ぶことを重視します。一人ひとりの疑問や成長を大切にし、学習と議論を重ねて、班で「日本共産党と一緒に政治をかえよう決議」をあげましょう。

――願いや関心と結んで政治の異常を学ぶつどいを、まわりの青年を誘ってくりかえし開きましょう。シール投票やクイズ、一問一答の時間をとり、「領土問題をどう見たらいいのか」「社会主義とはどういうものか」「消費税増税は今から止められるのか」など、様々な疑問を率直に出し合いながら楽しく学びましょう。

――「日本共産党と一緒に日本をかえるネット」に参加・登録し、お帰りなさい宣伝、サークル訪問や友人との対話にとりくみ、日本共産党への支持と応援する青年の輪をひろげましょう。

3、青年の身近なところに民青を――仲間を増やし、班の結成と地区再建につなげよう

(1)第35回大会決定にもとづく同盟拡大の努力をさらに強め、2つの目標を掲げて組織づくりを

「加盟してほしい思いを言えるようになり、初めて仲間を迎えられた」「機関紙を使うようになって班活動の幅が広がった」――前大会後、全国みんなの奮闘によって、民青の組織づくりに新しい前進の流れが生まれています。同盟拡大では、昨年、一昨年をこえる仲間を迎え、民青新聞読者数では、前大会時を上回りました。その力になったのは第35回大会決定です。まわりの青年と一緒にとりくむ要求運動で結びつきがこれまでにないほど広がり、綱領や科学的社会主義の学習、要求と政治をつなぐ「つどい」で民青の基本的性格への確信を深めたことが、仲間を増やす条件を大きく広げました。大会決定4章・5章を組織づくりの指針にし、まわりの青年の願いを「聞いてみる」ことからふみだし、誰にどう声をかけるのかを具体的に相談して、仲間を増やすことにこだわって努力を強めてきました。「気軽に、真剣に、加盟をよびかけよう」と励まし合ったことが、加盟をうったえる不安やためらいを乗り越えていく確かな力になりました。機関紙を活動の柱にすえたことで、配達・集金ルートの確立や読者を増やす努力が広がりました。

前進の流れを確信に、第35回大会決定にもとづく同盟拡大の努力をさらに強めながら、新しい班の結成と地区委員会再建をめざします。そのために、次期大会にむけて、「①すべての班が同盟員と読者を増やす年間目標をもって活動し、全国的には年間1500人の新しい同盟員と機関紙読者を増やす」「②すべての都道府県・地区委員会が、月一回を基本に都道府県委員会、地区委員会を開催・成立させ、班会の定例化と新たな班の結成、地区委員会再建に特別の力を注ぐ」という2つの目標を掲げて組織づくりにとりくみます。たくさんの仲間を迎え、青年に身近なところに存在する民青をつくるために、みんなで力をあわせましょう。

(2)「班が主人公」の活動――新しい仲間を迎え、魅力あふれる班に

「やりたいことを出したら、みんなでできるのが魅力」「悩みを真剣に聞いてくれる仲間ができた」「民青新聞で学ぶことが楽しくなった」――「何かしたい」という小さなつぶやきからでも始まる要求実現の行動。「もっと知りたい」という自分の思いに気づき、学ぶことのおもしろさを発見できる学習や交流。社会にも、自分にもむきあい、「本当はどうしたいのか」「何ができるのか」をトコトン語り合える仲間との出会い。班活動は同盟員のよりどころであり、「社会をかえる主人公」として前向きに生きていく支えになっています。青年にとって、民青に加盟し、班活動に加わることは、本音を語り合い、ひどい社会の現実にあきらめず、人間らしく希望をもって生きていく一歩になります。新しい仲間を迎え、魅力あふれる班に成長するために、次のような努力を進めます。

第一に、班会の開催・定例化をはかることです。「また参加したい」と思える魅力ある班活動をつくるため、班員がお互いに集まる努力を継続し、「みんしんタイム」、フィールドワーク、食べ物企画など、学びと人間的交流の両方を大事にして班活動を進めます。班の魅力を光らせるとともに、大会決定・中央方針で民青が社会の中で果たしているかけがえのない役割を学び、「疲れていても、忙しくても、班会を開くことがなぜ大切なのか」「集まってどんな活動をしたいか」を話し合うことが大切です。「月一回の開催から隔週・毎週にしたことで、『3スピ』だけでなく学習や企画もできるようになった」など、条件を探って班会の頻度を高めることで、より充実した班活動になっています。連絡網の確立や班ニュースの作成、出張班会など、協力しあって班員にあたたかく声をかけ、班会を定例化しましょう。

第二に、大会決定や中央方針、「班活動アドバイス」にもとづいて活動することです。とりくんできた活動の意義や、今後班で進めたいとりくみ、乗り越えたいポイントが見えてきて、生き生きした班活動をつくる力になります。「アンケートで班員の思いを聞いたら、決定にある民青の役割が実感できた」「とりくんだことをふりかえって決定に照らして考えると、班活動を発展させるカギが見えてきた」など、自分たちの班にひきつけて交流することが大切です。また、「班活動アドバイス」や「財政・機関紙活動のしおり」を学び、班総会の開催、班ノートの活用、班長・財政係・機関紙係などの役割分担をはかり、「班が主人公」の財政・機関紙活動の努力を進めます。

第三に、まわりの青年の願いに目をむけ、ひろく青年によびかけて一緒に活動し、仲間を迎えていくことです。結びつきのある青年がもっている「不満」「不安」「関心」「疑問」をよく聞き、それを班活動プランに生かし、学習・交流企画のテーマなどにとりいれることが大切です。まわりの青年の願いが見えると、班活動のやりがいや、仲間を迎えたい思いもふくらみます。聞いた願いや実態をふまえて、民青が大きくなる意味と目標を話し合い、誰にどう声をかけていくのかを具体的に相談しましょう。加盟をよびかけることに失敗はありません。よびかけることで、民青をより深く知ってもらう機会にもなります。相手の願いや関心を聞き、加盟への不安や疑問にもよりそいながら、「いっしょに活動したい」思いを伝えて加盟をよびかけましょう。

(3)新たな班をつくって、地区委員会再建へ

■新しい班の結成に力をつくそう

地域・職場・学園に班が生まれ、青年に身近なところに存在する民青になることが、青年の要求や悩みにこたえ、新しい日本社会をきりひらく何よりの力になります。県・地区委員会、日本共産党と一緒に力をあわせて仲間を増やし、学園・学部ごとの班、職場ごとの班、自治体・行政区ごとの班をつくるために力をあわせましょう。そのために、次の努力を進めます。

第一に、一人、二人の同盟員からでも、県・地区委員と協力して、要求・関心にねざした魅力的な活動をつくりましょう。同盟員が点在している地域・職場・学園でも、準備班として班会を開き、学びと交流をねばりづよく進めたことで、「友だちもここに誘ってみたい」「仲間を増やしてもっと班活動を発展させたい」と意欲が生まれ、仲間が増えています。新たに加盟した同盟員とすみやかに基礎講座や学習セミナー、「班活動アドバイス」の学習を行い、新鮮な思いを生かした活動を進めることも大切です。

第二に、要求運動やつどいのとりくみで、班がない地域・職場・学園でも積極的に、定期的に宣伝を行い、青年との結びつきをひろげていくことです。「無料塾」の開催や被災地ボランティアの募集などを機に、おもいきって宣伝したことで、10人、20人と次々青年・学生とつながりができ、仲間が増える経験が生まれています。日本共産党の支部や議員団のつながりも重視し、つどいやトーク企画にいっしょにとりくみます。「職場班交流会報告集」「全国高校生集会報告集」に学び、とくに高校生班、学生班、職場班の建設に力をあわせましょう。

■地区委員会再建への展望をひらこう 仲間を増やし、新しい班をつくって、地区委員会再建への展望をきりひらきましょう。班が複数結成されている地域では、班長・班委員や係を決め、リーダーが学習・交流でき、班活動を支えあえる地域協議会を継続的に開きましょう。「民青を大きくしたい」「班活動を発展させたい」という思いが地区再建の原動力です。地域協議会で「どんな要求を実現したいのか」「民青をどんな組織にしたいのか」をよく交流し、地区再建の時期やそこにむかう活動プランをつくって、再建の努力をはかります。

(4)役員の役割と県・地区委員会活動の確立

「仲間も自分も、成長できた実感があってうれしい」「青年の悩みによりそう民青に誇りがもてた」――要求実現や学習・交流にとりくみ、班活動を援助する県・地区委員会の役員の活動は、喜びややりがいがつまっています。楽しいことも、しんどいことも、みんなで分かち合い、乗り越え、成長していけるのが民青の役員です。

中央委員・都道府県委員・地区委員などの役員は、「みんなで決定した方針をみんなで実行する」先頭にたつ役割をもっています(規約第4条)。大会決定や中央委員会決定、各県・各地区の決定にくりかえし立ち返って、その実行に知恵と力をあわせることが何よりも大切です。月一回を基本に開く都道府県委員会、地区委員会では、それまで努力したことをふりかえり、決定にもとづいて到達点や前進の芽を見いだし、次にどんな活動を強化・発展させていくのかを考える、とても大切な会議です。この会議が開かれ、充実したものになってこそ、「班が主人公」の活動を支えることができ、民青の組織をつくる力も大きくなります。

同時に、役員自身の仕事の多忙化、居住地の広域化などによって、県・地区委員会の活動を確立していくことには苦労や困難もあります。

会議では必ず役員自身のための交流と学習の時間をとり、毎回、「学べたことがあった」「自分の気持ちを話せた」と思える内容にする努力をはらいましょう。綱領や科学的社会主義、目的と規約、大会決定と「班活動アドバイス」を学び、役員の成長を支えましょう。前大会後、北陸信越、東北、九州、四国で開かれたリーダー講座には約90人が参加し、リーダーとして生き生きと活動する大きな力になっています。中央委員会は引き続きリーダー講座を開催します。

1年間を見越した目標と活動方針を、役員の思いや同盟員の声をよく交流して練り上げ、力をあわせて活動することが大事です。めざしたい目標や節目を明確にし、学習、要求実現、機関紙、財政など、一人ひとりが役割をもち、分担して活動します。実務活動も、新しい役員が経験のある同盟員と一緒にとりくみ、着実に引き継ぎましょう。

全国の同盟員のみなさん。2013年4月5日には、民青の前身である日本共産青年同盟(共青)の創立から90周年を迎えます。「戦争反対」「国民主権」を公然とうったえることすら許されなかった時代から、先輩たちは、「社会は変わるし、変えられる」という確かな展望をもち、青年の利益と社会進歩のためにたたかいぬいてきました。先輩たちの数々のたたかいと志を受け継ぎ、大きな民青をつくり、新しい日本社会への扉をひらくため、みんなで力をあわせましょう。

以 上

 


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