特集ワイド:ルートや駅は着々と決まるが……「リニア」残された疑問 JR東海社長「絶対ペイしない」と仰天発言

毎日新聞 2013年10月30日 東京夕刊

実験線を走行するL0系=山梨県都留市で2013年8月29日、木葉健二撮影
実験線を走行するL0系=山梨県都留市で2013年8月29日、木葉健二撮影
リニア中央新幹線のルート
リニア中央新幹線のルート

 “夢”の超特急と思っていた「リニア中央新幹線」が、にわかに現実味を帯びてきた。2027年に先行開業する東京−名古屋間の詳細なルートや駅の位置が発表され、JR東海は来年度中の着工を目指す。だが山田佳臣(よしおみ)社長が「絶対ペイしない」と発言するなど、実現には多くの疑問と不安があるのだ。【大槻英二】

 ◇消費電力は新幹線の3倍 9割トンネル、避けられぬ難工事

 朝一番で東京から名古屋へ出張して会議に出席し、ランチタイムには東京に戻って同僚と打ち合わせ。午後から大阪へ営業回りに出かけ、夕方には再び東京の本社に戻って上司に報告−−スーパービジネスマンのような激務が可能になるかもしれない。

 JR東海によると、磁力で車体を約10センチ浮上させ、最高時速500キロで走るリニア中央新幹線は27年に東京・品川−名古屋間を最速40分で結んで先行開業、45年に大阪まで延伸して全線を最速67分で結ぶ計画だ。約9兆300億円に上る建設費はJR東海が全額負担する。品川−名古屋間約286キロのうち86%を地下化するのは、騒音・振動対策や用地取得手続きを簡略化するためだ。都市部では深さ40メートル以上の「大深度地下」を走り、山岳部では南アルプスを約25キロのトンネルが貫く。地上の大部分も防音フードで覆う。JR東海は「3大都市圏が1時間で結ばれ、一つの巨大都市圏が誕生する」とうたうが、計画のスケールの大きさに目がくらみそうだ。

 そもそも、なぜ今、リニアなのか。

 開業から49年が経過している東海道新幹線の大規模改修や東海地震への備えとして、東京−名古屋−大阪間の大動脈を結ぶバイパス路線が必要▽移動時間の大幅短縮によって日本経済の活性化が期待できる−−というのがJR東海の説明だ。国土交通相の諮問機関・交通政策審議会の中央新幹線小委員会を全20回中19回傍聴した千葉商科大学大学院客員教授(政策評価)の橋山礼治郎さん(73)は疑問を呈する。「どれだけの人がこれほどの時間短縮を望んでいるのか。バイパス路線が必要なら開業以来無事故で経験の蓄積がある新幹線の方が安全性や信頼性、他の新幹線と相互乗り入れができるネットワーク性に優れ、建設やエネルギーにかかるコストも安い」

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