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4月
4月7日
校舎の入り口前にある掲示板の張り紙を見ると、
「1年、2組…」

一年生の階は一番上なのか、四階だった。
運動が苦手な優菜には、毎日ここを上がっていくのかと思うと憂鬱だった。

やっとの思いで教室に辿り着くと、待っていた光景は信じられないものだった。

男子のほとんどは髪の色が生まれたときの色とは違う。
金、銀、青、紫…このクラスで虹が作れるんじゃないか。
ピアスの数も半端じゃない。
耳は当たり前で、口、中には舌にしている人だっている。

女子も女子で、制服を大きく着崩し、髪も当たり前のように染めている。
化粧も濃くて、アニメのような大きな目をしている。


……やっぱり、私と住む世界が違う。

ただ普通に学校生活を送って、普通に卒業して、普通に社会人になりたい、そんな風に思っていた。
だけど、こんな学校に入って、どうやって過ごしたらいいのよ。

「っせぇな!おめぇはだまっとけ!」
急に誰かの怒鳴り声が聞こえてきた。
見ると金髪の男子生徒が紫に青のメッシュが入った男子生徒を殴りつけた。

嘘…入学早々もうけんか…?
誰も止めないの?
周りを見渡すとみんな喧嘩を止めるどころかむしろ楽しんでるように見える。
誰も怯えた顔をしていなくて。

教室を出よう、そう思った時急に服を思いっきり引っ張られた。
「っ」
声にならない悲鳴をあげて床に倒れこんだと思ったら、その隣にさっきの金髪の男子が倒れてきた。

「はっ、弱いな」
紫に青のメッシュの男子が金髪を見下して言う。
それに反応して金髪の男子が立ち上がり、また殴り合いを始めた。
だけど、それは倒れた私の目の前で繰り広げられていて、いつ踏まれてもおかしくない状況だった。

逃げなきゃ。

だけど体が動かない。

いや、嫌…殺される……


そのとき、
「おい、いい加減にしろ」
静かな、だけど威厳のある声が聞こえた。
その場は一瞬にして静かになった。

恐る恐る顔をあげると。

あ、アイツは……

「赤毛の……」
「アン……」
ぽつ、ぽつと言ったのは金髪の男子と、紫にメッシュの入った髪の男子。

教室の入り口に立っていたのは、紛れもない、私の人生をめちゃくちゃにした赤い髪の女の子。

そして、彼女は何故か私の方へ歩いて来た。
「大丈夫?」
「え?」
突然すぎて何が何だかわからない。
何でここにいるの…

パニックになっている私を立たせて少女は笑う。

「私の名前は、くれい 杏娜あんな。あんたは?」
「…す、ずき ゆうな」
「そうか、この高校だったんだな。今日からよろしく」
無意識のうちに頷いていた。

まだ物語が頭の中でまとまってません。
こうしよう、と思っていたのに気が付いたらこうなっていた、みたいな。
まだまだ未熟ですが、見守ってください(笑)


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