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郵便局、局員による年賀はがき“自爆営業”横行の実態〜ノルマは一人2500枚…
毎年11月に年賀はがきが発売されると、すぐに郵便局員(日本郵便の社員・スタッフ)が買い取り、その日のうちに金券ショップに持って行くという。日本郵便を最近退職した女性が、その実態を次のように暴露する。
「年賀はがきの発売日にいち早く自分で買い取り、すぐに金券ショップで売る。買い取り金額はだんだん安くなっていくので、発売当日に金券ショップに持って行きます」
8月11日に、東京都内で行われた「ブラック企業大賞2013」の授賞式での一幕だ。この営業手法は「自爆営業」と呼ばれる。
この女性によれば、郵便局員には、年賀はがきや暑中見舞いの「かもめ~る」、小包カタログなどの厳しいノルマがあるのだという。
「例えば、ある支店の非正規社員では、小包カタログが年間40個、かもめ~るが300枚、復興支援切手が1シート、レターパックが何枚か。それから年賀はがきが昨年は2500枚で、今年は20%増。会社は『目標値』と言っていますが、事実上のノルマです」(同)
「内勤の社員は外に出ないので、知り合いに売ったり、時間外に営業しろ、ということになる。そういうものを課せられています」(同)
「でも、なかなか売れません。電子メールが普及していますので、年賀はがきも、かもめ~るも、販売総数が減っています。そのため、ノルマを達成するために、自爆営業というものが行われるわけです」(同)
ネットオークションにかけたり、地方から金券ショップの多い都内まで「出張」して売る人もいるのだという。
この女性自身も、入社当時に小包カタログをまじめに自爆営業したところ、「ただでさえ少ない賃金が、3分の1から4分の1になってしまった」と話す。
自爆営業しないとどうなるか。局長と“話し合い”が行われたり、非正規社員の場合は「正社員になりたいんだろう」などと、人事上の圧力を加えられるそうだ。その実態について、前出の女性は次のように明かす。
「『郵便局の一番のお得意さまは、郵便局員である』という言葉があるくらいです。本当にプレッシャーをかけられます」(同)
「(非正規社員からは)ノルマを達成していても正社員になれないという、悲痛な声もたくさんある。生活できる賃金を出さないで、人を雇うのは本当におかしい」(同)
この女性は、「日本郵便は、知られざるパワハラ職場」と訴える。労務管理の厳しい日本郵便では、自殺者も出ているという。
●日本郵便「ノルマは課していない」「自爆営業は認識している」
以上のような自爆営業に関する実態について、日本郵便はどのように認識しているのだろうか? 同社広報室に問い合わせたところ、一部事実を認めながら次のように回答を寄せた。
「ノルマという形で課しているつもりはまったくない。一般的にノルマというのはなんらかの形のペナルティーが伴うが、ペナルティーはまったく設けていない」
「ものを売るからには目標を定め、それを達成しようと社員一丸となって売っている。普通のやり方だと思う。目標達成できないとなったときには、チームなどで話し合いをしながら、うまくやっていくようにしている」
「局所的にそういうこと(自爆営業)が行われた事実があったことは、認識している」
「自分で買い取るということは、実際の需要がないということ。需要がないものを、あたかも売ったようにして、目標を達成したかのようにすることはおかしいと指導している。社員に買い取らせるようなことはしないように、管理者に話をしている」
需要がないと会社として認識しているものを、社員にノルマを課してまでも売らせようとする実態が放置されたままだとしたら、一刻も早い対策が必要だといえよう。
【ご参考:年賀はがき発行枚数/単位:千枚】
平成10年度 (11年用) 4,235,000
平成11年度 (12年用) 4,250,000
平成12年度 (13年用) 4,225,000
平成13年度 (14年用) 4,021,748
平成14年度 (15年用) 3,902,360
平成15年度 (16年用) 4,459,360 (過去最高発行枚数)
平成16年度 (17年用) 4,367,740
平成17年度 (18年用) 4,085,000
平成18年度 (19年用) 3,799,787
平成19年度 (20年用) 4,021,048
平成20年度 (21年用) 4,136,844
平成21年度 (22年用) 3,897,769
平成22年度 (23年用) 3,820,245
平成23年度 (24年用) 3,665,776
平成24年度 (25年用) 3,587,303(12月27日総発行枚数確定発表済み)
※日本郵便広報室による。販売枚数は非公開。
(文=佐藤裕一/回答する記者団)
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