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【プロ野球】

巨人 逆王手 原監督「死力尽くす」

2013年11月3日 紙面から

◇日本シリーズ第6戦 巨人4−2楽天

楽天−巨人 5回表1死二塁、同点2ランを放ったロペス(5)を出迎える原監督(右端)(潟沼義樹撮影)

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 コナミ日本シリーズ2013は2日、Kスタ宮城で楽天−巨人の第6戦が行われ、2点リードされた巨人が田中を攻略して逆転、3勝3敗のタイとしてきょうの最終戦に決着を持ち越した。ロペスがエラーを帳消しにする同点2ラン、高橋由が勝ち越し打と、攻撃的打線に組み替えた原用兵がズバリ的中。投げてはルーキー菅野が7回を2失点に抑え、第2戦のリベンジに成功した。

 杜(もり)の都の夜空にG戦士の雄たけびがこだました。勝った。原巨人がとうとう、無敵を誇っていた田中に土をつけた。しかも、負ければすべてが終わる崖っぷちに加えて、0−2という劣勢からの逆転勝ち。原監督は興奮を抑えきれなかった。

 「今日はジャイアンツの力を出し切れたと思います!!」。第5戦で敗れた直後のような苦渋の表情はない。自然と会心の笑みが浮かぶ。「今日は先制点を取られたが、ゲームとしてはいいゲームでした」。絶体絶命の状況から3勝3敗のタイに押し戻した指揮官は2年連続日本一に向けた新たな手応えを感じていた。

 打線の組み替えがズバリ的中した。第5戦までのチーム打率は1割5分3厘。大不振を克服するため、原監督は1日のフリー打撃とこの日の様子を見て、打順を熟考。メスを入れるという大胆な策を選んだ。3番は「困った時はベテランの力、経験値に頼ろう」と高橋由、8番に状態が上向きになったロペスが復帰。不振の坂本は6番へ。この用兵が見事にはまった。

 5回。坂本の左中間への二塁打をきっかけに1死二塁と攻め込むと、ロペスが左中間席へ同点の1号ソロ弾。こうなればイケイケだ。1死一、三塁で仕掛けた重盗は失敗に終わったが、波状攻撃は終わらない。2死一、三塁から高橋由が勝ち越しの中前適時打を放つと6回2死二、三塁からロペスの三塁ゴロで追加点。今季の田中が未経験の4失点で引導を渡した。

 2度のエラー(5回のトンネル、6回のファウルフライ落球)を帳消しにしたロペスは「狙っていた球をしっかり絞り切れた」。指揮官の期待にしっかり応えた高橋由も「追い込まれていたから、必死だったよ」と充実感たっぷり。全員で無敵の右腕を倒し、打撃不振も払拭(ふっしょく)した。

 3勝3敗で迎える第7戦。シリーズの流れは楽天から巨人に傾いた。原監督の声には2年連続日本一への闘志と自信がみなぎる。「明日は世紀の一戦になる。死力を尽くして、全力で戦っていきたい」。田中を倒したことでもう、怖いものはない。一気に決める。1年を歓喜で締めくくるフィナーレは間もなく、やってくる。 (川越亮太)

 

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