歴史教科書:点数評価、宮城県議会が採択 「つくる会」請願
毎日新聞 2013年10月30日 東京夕刊
宮城県教委は今回の請願に従う義務はないが、「点数化は聞いたことがない」と戸惑いを隠せない様子。県教委義務教育課は「重く受け止める。市町村教委に教科書採択の参考資料として、各社の特色を分かりやすい形で示していきたいが、点数化するかは今後検討する」と話している。
宮城県では、県教科用図書選定審議会の専門委員が、市町村教委向けの資料を作成。記述の分かりやすさなどを文章で示している。天皇についての記述など具体的な内容には踏み込んでいない。
また、東京都教委は4段階の星印で評価。歴史教科書では、日本の文化・伝統を扱っている箇所数などについて星の数を示した。ただし「星の数が多いから良い、悪いという意味ではない」とする。
つくる会が、教科書採択に県教委の指導強化を求めた請願は過去、岡山県議会などで採択された。だが、つくる会と連携する自由社の教科書のシェア(12年度)は歴史、公民とも全国シェア0・1%。【久木田照子、山越峰一郎】
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◇「つくる会」が例示した歴史・公民教科書の評価項目◇
<歴史>
(1)神話
(2)天皇
(3)大和朝廷
(4)古事記・日本書紀・万葉集
(5)元寇
(6)文禄・慶長の役
(7)幕末・明治維新
(8)日清・日露戦争
(9)韓国併合
(10)日中戦争
(11)大東亜戦争(太平洋戦争)
(12)占領統治時代
<公民>
(1)宗教・家族
(2)愛郷心と愛国心
(3)公共の精神
(4)国家論
(5)自衛隊
(6)公共財の捉え方
(7)日の丸と君が代
(8)領土問題と日本人拉致問題
(9)沖縄の米軍基地
(10)国際連合・核兵器問題
(11)日本の歴史と立憲主義
(12)大日本帝国憲法
(13)日本国憲法成立過程
(14)天皇
(15)平等主義と自由主義
(16)在日韓国・朝鮮人・アイヌ
(17)間接民主主義と直接民主主義
(18)市場経済と計画経済