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ART

最先端に辿り着くための迷走 真鍋大度インタビュー

インタビュー・テキスト:内田伸一 撮影:田中慎一郎(2012/05/14)

メディアアート、インタラクティブアートと聞くと、ちょっと自分とは縁遠い存在、という先入観を持つ人もまだいるかもしれません。しかし、これらの表現を駆使した新世代のアーティストたちは、みなさんのごく身近な場面でも活躍しています。例えばPerfumeの東京ドームコンサート、ツアー、ミュージックビデオ制作のサポート。ラフォーレやロッテガム「ZEUS」の斬新な広告イメージ。そして、やくしまるえつこ等、人気アーティストのミュージックビデオの監修、きゃりーぱみゅぱみゅのライブ映像制作、岡村靖幸のライブブルーレイのメニュー画面映像制作、伊勢谷友介監督『セイジ 陸の魚』サントラへ楽曲提供、などなど――。これら全てに関わるのが、真鍋大度さんです。先鋭的なインタラクティブアートで国際的評価を得ると同時に、より幅広いフィールドでも活躍する真鍋さん。しかしそんな彼も、ここに至るまでに様々な迷走を経てきたそうです。

そこで今回は、その軌跡を振り返りながら、真鍋さんが何故こうした独自のポジションに辿り着けたのかをひも解いていきたいと思います。また、真鍋さんが立ち上げた「Rhizomatiks(ライゾマティクス)」が手がける体験型の最新作が、5月18日から20日まで開催されるイベント『Adobe & Creators Festival』に登場します。こうした最先端のクリエイティブについても、お話を伺ってきました。

PROFILE

真鍋大度
1976年生まれ。株式会社Rhizomatiks取締役。東京理科大学理学部数学科卒業、国際情報科学芸術アカデミー (IAMAS) DSPコース卒業。ジャンルやフィールドを問わずプログラミングを駆使して様々なプロジェクトに参加。2011年度Prix Ars Electronica、インタラクティブ部門準グランプリ受賞。第15回文化庁メディア芸術祭では石橋素と共に優秀賞を受賞する。2010年に行われたPerfume東京ドームコンサートでは一部演出を担当し、『映像作家100人2011』の巻頭で特集されるなど大きな話題を呼んだほか、やくしまるえつこのミュージックビデオの監督を担当し、ウェブサイトのディレクションも行っている。
Daito Manabe | Artist, Designer, Programmer, DJ, VJ, Composer

「自分はこれ以上行けない」にぶつかった、迷走の時期


父はベーシスト、母はデジタルシンセ「DX-7」(その界隈では名機として知られる楽器)の音楽ソフトの制作に携わったサウンドプログラマーという、音楽に縁の深い家庭で育った真鍋さん。そんな環境で真鍋さんは、自らの生まれた時代ならではのかたちで、音や映像とつき合ってきたようです。小学校1年生のとき母親がアメリカの音楽学校で学ぶことになり、共に渡米。友達の家で出会った「ATARI」(米国アタリ社が開発した家庭用ゲーム機)に衝撃を受けます。当時の家庭用ゲーム機としてはグラフィックやサウンド機能に優れたこのマシンの魅力にふれた真鍋さんは、帰国後もパソコンに親しむようになりました。

真鍋:小学校高学年から中学生にかけてはパソコンを使って簡単なプログラミングをしたり、自分でシューティングゲームを作れるツールでよく遊びましたね。後はDX-7の色んなプリセットで遊んでました。このころから、音をどう鳴らすかには結構こだわっていた気もします。他にもRPGを作れる『まみりん』で自作したゲームを友達にあげたりもしていました。作ったゲームが面白かったかどうかは微妙ですけど(笑)。

高校に入学すると、今度は親戚の家でターンテーブルの実物を見たのをきっかけに、DJに夢中になります。HIP HOP系の楽曲を中心に、大学時代には六本木で週5、6回はプレイするほど活動は本格化しました。しかし、実は本人いわく「迷走」の時期でもあったそうです。

真鍋:DJの世界って、技術やセンスを突き詰めるのとは別に、どこか人気商売みたいな面もあって。僕はなんかその辺がうまく出来なかったのでHIP HOPの元ネタを集めたり、MPC2000を使って、打ち込みでトラックを作るほうに凝り出したんですよ。ところが今度はTatsuto Shiina(椎名達人)さんというジャズベーシストと出会って、ミュージシャンとコラボする機会が多くなって、自分なりに何か新しいことが出来ないかと考えているうちに、打ち込みではなく「Max/MSP」(音楽・マルチメディア用プログラミングソフト)で作る音楽に段々と興味を持つ様になりました。そうやっていつもいいところまでいくと、「自分はこれ以上行けなそうだから何か新しいこと見つけないとな」って土俵を降りちゃう。ずっとその繰り返しだったんですよね。まあ、今でも迷走していると思うんですけど(笑)。


社会人を辞め、最先端の表現を学ぶため再び学校へ


迷走した時期だったとはいえ、このころ得た音楽やコンピュータ体験が、後の真鍋さんを支えるバックグラウンドになっているのもまた真実です。ただ、現在のような独自のポジションへと辿り着くまでには、さらに新しい経験が必要でした。

真鍋さんは、もともと好きだった数学を活かし、東京理科大学に入学。大学卒業後は、まず大手電機メーカーでシステムエンジニアとして、数十台のカメラを制御するシステム開発の仕事などに携わったそうです。その後に転職したウェブベンチャーでは一転、FLASHのコンテンツを作ったり、クラブに訪れる美女たちの投票コンテンツを手がけます。この仕事の振れ幅の大きさにまず驚かされますが、実は両方とも、現在の真鍋さんの活動や技術とリンクしているのも興味深いところです。

しかし、ウェブバブルの終焉とともに勤めていた会社も無くなってしまい、真鍋さんは最先端の音楽とプログラミングアートを学ぶためIAMAS(国際情報科学芸術アカデミー)に進学します。インタラクティブなパフォーマンスやインスタレーションを扱うDSPコースは、以前の大学とはまったく違う環境で驚いたといいます。

真鍋大度
真鍋大度

真鍋:今までずっと理系だったので、美大の空気というものを知らなかったんです。数学科は授業も課題もストイックで、同級生もかなり変わった人が多かったのですが、IAMASではみんな課題制作のなかで自由にやりたいことに挑戦していくのが新鮮でした。僕は当時アナログレコードをインターフェースにする作品を作っていました。スクラッチでCGをコントロールするとかそんな感じですね。「音」と何かを変換する表現手法は、その後も自分の作品づくりのテーマのひとつになっていると思います。


2/4ページ:身近かつ先鋭的なインタラクティブアートの現場へ

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