2日、日本製紙クリネックススタジアム宮城で行われた日本シリーズ第6戦=巨人−楽天の一戦は、巨人が田中将大から4点を奪って逆転に成功。戦前の予想を覆し、楽天の絶対的エースを攻略、戦績を3勝3敗の五分に戻した。

田中に何があったのか――。同夜、TBS「S1」では「“無敗のエース”マー君に異変?恩師ノムさん徹底分析!」と題し、田中の恩師である元楽天監督・野村克也氏がゲームを振り返った。

試合中、5回に田中がロペスに同点ホームランを打たれるや、「フォークっつったら大丈夫っていうのは甘い考え。甘くなった時に怖いっていうのがないんだよな。マー君、動揺しています。これまたやられるよ」と呟いた野村氏。さらに高橋由伸のタイムリーが飛び出すと、「ちょっとマー君、冷静さを欠いてるよ」と述べた。

試合を総括し、「(田中は)日本シリーズの怖さをまだ知らないと思うんだよね。やっぱり欲が先行したんだろうな。何十年日本シリーズ観てきましたけど、一球。あの一球なんですよ」と語る野村氏は、「はやくチェンジしたい、はやくアウトを稼ぎたい。そんな焦りを感じました。相手の外人選手なんて選球眼悪いんだから、ああいう有利なカウントで打たれるピッチャーじゃないんだよ」と自分のことのように悔しさを滲ませた。

また、野村氏は高橋に打たれた場面について、「(配球は)3球続けてストレートでしょ。これは私も分かりません。(スプリットが落ちなくなってきたが)それにしても方法はありますよ」とダメ出し。第7戦の予想を訊かれると、「やっぱり楽天のほうは初めての経験の人が多いでしょ。巨人のほうは経験豊かな人が、こういう決戦になった時の本領は出す」と巨人の日本一を予想した。