以前は打つときに首が左に傾いていた伊藤隼【拡大】
新井良についても打撃時にバットを放り投げる動作が気になっていたが、「伊勢エビの踊りのようなことがなくなっている」と独特の言い回しで表現した。
掛布氏は、報道陣からミスタータイガースに変貌するかと聞かれ、「打つだけではなく守ることも必要で、バランスがよくないとミスターとは呼ばれない。その可能性のある選手はいる。僕以上の可能性をみんな持っている」と期待を込めた。
和田監督は「本当に声が大きい」と頼もしそうに見つめた。掛布氏は「さみしいのはおもしろない。いろんな選手にちょっかいを出すようにした。楽しかったよ」とキャンプ合流初日を振り返ったあと、ジョークで周囲を笑わせた。
「けっこう1日が長い。足が張る。ちょっと太りすぎたかな。あした休みます。リタイア第1号です」
伊藤隼&新井良に大化けの予感-。9年ぶりのリーグ優勝へ、掛布劇場の幕が開けた。 (西垣戸 理大)
★掛布氏の今後
10日まで高知・安芸で行われている秋季キャンプに帯同。11-13日は鳴尾浜で居残り組を指導し、14日から再び安芸に戻り、20日の打ち上げまで滞在する。
■掛布 雅之(かけふ・まさゆき)
元内野手。1955(昭和30)年5月9日、新潟県生まれの58歳。習志野高から74年ドラフト6位で阪神に入団。79、82、84年に本塁打王、82年には打点王にも輝くなど、「ミスタータイガース」として人気を博した。85年にはクリーンアップの一角を担って強力打線を形成し、日本一に貢献。88年現役引退。通算成績は1625試合、打率・292、349本塁打、1019打点。ベストナイン7度、ゴールデングラブ賞6度受賞。引退後は解説者として活躍。現役当時は1メートル75、77キロ。右投げ左打ち。
(紙面から)