■ 来馬川と登別川「水資源保全地域」の指定へ
【2013年11月1日(金)朝刊】

水資源保全地域の指定を目指す登別川
 外国資本による水源地買収に備えて道が制定した水資源保全条例に合わせ登別市は31日、来馬川と登別川を来年3月までに「水資源保全地域」の指定を受ける方針を明らかにした。同保全地域は市町村長の提案に基づき、道が指定する。市は「市内の自然環境を守りたい」としている。                

 市によると市内で上水道資源は三つある。このうち幌別浄水場水源の来馬川と、室蘭市との共同施設・千歳浄水場水源の登別川の2区域を保全地域に指定する計画。登別温泉浄水場水源のクスリサンベツ川は取水地点の上流集水区域が全て国有林のため提案区域から除外。上登別町とカルルス町の市街地も外す。

 また、簡易水道にはニシオマベツ川、札内来馬川、サマツキライバ川の3水源があるが、「上水道の提案区域に網羅されている」(市担当者)と言う。

 今後のスケジュールは11月18日提案提出期限、2014年(平成26年)1月に道水資源保全審議会が開催され、2月下旬に道による縦覧、3月告示、4月1日指定施行となっている。

 関係者によると、道内では「中国や東南アジアなどの外国資本が森林を買収している」との情報があり、水資源を狙っているのではないかとの懸念が出ていたという。

 条例は保全地域内で土地を売買する際は、売り主は(1)売却先(2)場所と面積(3)土地の利用目的―などを契約の3カ月前までに知事に届け出なければならないとしている。

 違反者には勧告し、従わない場合は名前や法人名を公表する。大量取水など水資源への影響が懸念される場合は、知事が適正な土地利用を助言できる内容となっている。
(粟田純樹)

【写真=水資源保全地域の指定を目指す登別川




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