「カフェ車両」で食事や酒が楽しめる

 しまかぜには、食事やデザート、酒などが用意されたカフェ車両もある。人気を集めそうな「海の幸ピラフ」と「松阪牛カレー」はともに1300円。生ビールは1杯500円と良心的な価格設定だった。大阪難波駅から伊勢神宮の最寄り駅である伊勢市駅までの所要時間は1時間35分。近鉄名古屋駅から伊勢市駅までは1時間15分。シートでゆったりくつろぎ、途中、カフェ車両で食事を楽しむとちょうど到着するくらいの時間だ。

 しまかぜの料金は、大阪難波―賢島間が4810円、近鉄名古屋―賢島間は4480円。近鉄の従来の特急料金よりともに1000円高い。乗車時間はやや短いが、この快適なシートやカフェなどの設備をプラス1000円で利用できるのは得だ。

 【ポイント】 風景を楽しみながら食事、フード・ドリンクとも手頃な価格
 カフェ車両は、車窓を楽しめるようにすべての席が窓向き。19席とやや少ないので、昼食時は混雑が予想される。弁当など座席に持ち運べるメニューを注文するのも手。生ビール1杯500円など、良心的な料金設定。
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販売カウンターでは、キーホルダーなどしまかぜ車内限定販売グッズも用意する
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伊勢の海をイメージした「海の幸ピラフ」(1300円)。伊勢名物の赤福やアイスなどスイーツも充実
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グループなら「個室」「サロン席」がおすすめ

 なおしまかぜには、3〜4人用の個室が2つと、扉がない半個室の「サロン席」が3つある。個室の利用料金は1室1000円で、4人で使うなら1人わずか250円。サロン席は、追加料金がかからない。「非常に人気で、真っ先に予約が入る」(近鉄)というが、シートの快適性は展望車両や一般車両が格段に上。子供連れなど、周りを気にしないで乗車したいグループ以外は、展望車両や一般車両を薦める。

 【ポイント】 シートは一般席に譲るが、1部屋1000円でVIP気分を満喫
 1室1000円と格安な個室は和・洋各1室。エアコンや空気清浄機完備、カフェ車両の料理を注文可能など、VIP気分を味わえる。扉はないが6人まで利用可能なサロン席もある。ただし、個室とサロン席のシートは、一般席に劣る。
洋室には大きなテーブルが備わる
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和室は掘りごたつ仕様
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エアコンやカフェにつながるマイクがある
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