韓国の情報機関、国家情報院(国情院)が、2012年の大統領選挙で、与党・セヌリ党から立候補していた朴槿恵大統領を支持する内容の書き込みを、ツイッターで活発に行っていたことが分かった。ソウル中央地検特別捜査チームの調べによると、国情院はツイッターアカウント402個を使い、5万5689件に上るツイートとリツイートを組織的に行っていたという。(イメージ写真提供:123RF)

韓国の情報機関、国家情報院(国情院)が、2012年の大統領選挙で、与党・セヌリ党から立候補していた朴槿恵大統領を支持する内容の書き込みを、ツイッターで活発に行っていたことが分かった。ソウル中央地検特別捜査チームの調べによると、国情院はツイッターアカウント402個を使い、5万5689件に上るツイートとリツイートを組織的に行っていたという。(イメージ写真提供:123RF) (サーチナ)

 韓国の情報機関、国家情報院(国情院)が、2012年の大統領選挙で、与党・セヌリ党から立候補していた朴槿恵大統領を支持する内容の書き込みを、ツイッターで活発に行っていたことが分かった。ソウル中央地検特別捜査チームの調べによると、国情院はツイッターアカウント402個を使い、5万5689件に上るツイートとリツイートを組織的に行っていたという。

 報道によると、国情院の心理戦団は2012年9月から12月18日にかけ、与党の朴候補を支持し、野党の文在寅(ムン・ジェイン)候補や安哲秀(アン・チョルス)候補を反対したり誹謗するコメントをツイッター上に大量に掲載する工作を行っていた。特別捜査チーム尹錫悦(ユン・ソクヨル)検事が、ウォン・セフン前国家情報院長などに対する「起訴状変更許可申請書」の中で明らかにした。

 検察は6月にウォン前院長を公職選挙法違反などの容疑で起訴し、国情院によるSNSを使った政治介入について捜査を続けてきた。これまで国情院がネット上に投稿した書き込みは320件だとしていたが、国情院が使用していたとみられる400あまりのアカウントを分析した結果、5万件に上るツイッターの活動が新たに判明した。

 検察当局の高位関係者も23日、「大統領選で国情院がツイートを作成したり、リツイートしたコメントが5万5689件であることは明白な事実」と韓国メディアに話した。国情院のツイッター工作を明らかにし、捜査を拡大しようとした捜査チームの尹検事は、18日に電撃的に解任されたが、国情院の選挙介入は検察トップも把握していたことが分かった。

 一方、5万件に上るツイッター工作を指摘された国情院は、「国情院がツイート・リツイートしたコメントは2万8317件で、残りの2万7372件の作成者は不明」だとして反発している。また、「国情院の職員が投稿したとされる2233件のうち、作成したのは122件だけで残りの2111件は他人が書いたツイートをリツイートしたもの」だと弁明した。

 しかし韓国メディアによると、国情院が主張する2111件のリツイートも、野党候補を誹謗したり朴候補を支持するものばかりだという。国情院が選挙期間中にツイッターによる影響力を高めるための方法を議論するなど、組織的に活動していたことも判明しており、波紋はさらに広がるとみられる。(編集担当:新川悠)(イメージ写真提供:123RF)

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