2013年10月31日11時00分
【ニューヨーク=春日芳晃】米国家安全保障局(NSA)がニューヨークの国連本部のコンピューターネットワークに侵入し、極秘に情報収集していたとされる疑惑をめぐり、国連のネザーキー報道官は30日、「国連の通信は現在傍受されておらず、今後も傍受されない、と米当局が保証した」と述べた。NSAの盗聴活動に対する国際社会の猛反発を受け、米政府は火消しに追われている。
ネザーキー氏は、国連側が今回の疑惑をめぐって米側と接触したことも明かしたが、NSAが過去に国連本部で傍受していたかについては言及を避けた。一方で、「国連を含む外交使節団の公館の不可侵は国際法で確立されており、全ての加盟国は従うことになっている」と改めて強調、米側への不満をにじませた。
国連での盗聴疑惑は、独誌シュピーゲルが8月、米中央情報局(CIA)のエドワード・スノーデン元職員が所持していた極秘文書から判明したとして報道。同誌は、NSA職員が外交官として国連本部に駐在し、昨年、暗号化されている国連内部のビデオ会議システムへの侵入に成功したと報じた。
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朝日新聞国際報道部
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