誕生日ケーキを前に笑顔を見せる楽天の田中=Kスタ宮城で(中西祥子撮影)
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マーで決めるか、マーを止めるか! コナミ日本シリーズ2013は2日、仙台市のKスタ宮城で第6戦を行う。予告先発は、3勝2敗で日本一に王手をかけた楽天が今季無敗の田中将大投手(25)、巨人が菅野智之投手(24)と発表された。仙台に移動した1日は楽天、巨人ともに同球場で調整した。
日本一に王手をかけ、戻ってきた本拠地での今季最後の練習日。練習前の円陣で、ナインから誕生日を拍手で祝われた田中は「ありがとうございます! 明日勝ちます!!」と、笑顔で勝利宣言だ。
前日は東京ドームで投球練習を行った後、第5戦先発の辛島にすれ違いざま「勝てよ!」とハッパを掛けると、自身の登板に備えるため、チームより一足先に仙台に戻ってきた。
辛島がエールにこたえて好投。銀次が決勝打を放ち、則本がロングリリーフで勝利をもぎ取る姿を、自宅でテレビ観戦。「向こうのホームでやっていたから、9、10回はもちろん、サヨナラのプレッシャーがあったと思う。(則本は)その中であれだけ投げられるなんて、ルーキーとは思えない。すごいなと思ってみていた」と、チームメートたちから勝利への執念のバトンを受け取った。
第7戦はいらない。あとは自分が最終走者として、栄光のゴールまで走りきるだけだ。第2戦で菅野との投手戦を制し、完投勝利を挙げてから中5日。「東京で全部勝って決まるにこしたことはなかったけど、どういう状況になろうと、自分が(第6戦を)投げるつもりで準備してきた。いつも通りだし、なんの不安もない」。自信たっぷりに言い切った。
「相手ももちろんつぶしに来るだろうし、それ以上の気持ちで向かっていけたらと思う」と闘志を燃やした田中。今オフにも、ポスティングシステムを利用してのメジャー移籍の可能性がある。2日の登板が、国内最後の試合になるかもしれない。それが日本一のかかった試合。今季、いくつもの記録を塗り替えてきた男が、最高の舞台でまた一つ伝説をつくる。 (竹村和佳子)
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