ニューヨーク州認定弁護士。宣教師の両親とともに、幼少時から14年以上日本に居住。その後8年間日本で弁護士活動(米法)。カリフォルニア大学修士、オーストラリア、マクエアリ大学法科大学院卒。日米両国の大学で法科の講師を勤めた。家族法、移民法、傷害、軽犯罪、破産に詳しく、法廷経験も豊富。
グリーンカードの剥奪(はくだつ)に関して、また、グリーンカードのスポンサーには誰がなれるのか、まとめました。
永住権保持者です。先日、政治的なデモに参加して、逮捕されました。永住権を剥奪されないでしょうか?
結論から言えば、心配する必要はありません。ニューヨーク州では、刑法上の罪は、大きく三つに分けられます。「重罪(Felony)」、「軽罪(Misdemeanor)」、そして「違反(Violation)」です。
たとえ発砲しなくても、銃を持って脅迫あるいは盗みを働いた場合、麻薬の販売をした場合などは「重罪」になります。信号無視などの交通違反は「違反」。政治的なデモに参加して逮捕された場合は、「軽罪」に当たります。
重罪の場合は、刑に服した後、強制送還になります。永住権は当然剥奪されます。しかし、軽罪で永住権の剥奪は通常ありません。飲酒運転は1回目は軽罪ですが、2回目以降は重罪。10年以内に3回した場合は、刑務所で服役することとなります。この場合、服役しても強制送還にはなりませんが、後に市民権を申請した際に影響が出るでしょう。(強制送還云々に関わらず、飲酒運転はしてはいけないことです。)
永住権取得後に、家族の永住権のスポンサーになれますか?
はい、なれます。まず、グリーンカードにもいろいろな種類があることを知ってください。永住権のスポンサーに関係する場合は、次の二つに分けることができます。
①米国市民の最近親者として、あるいは、米国市民や永住権保持者の優先家族としてグリーンカードを取得した場合。
②雇用を通じて、あるいは永住権抽選プログラムで、グリーンカードを取得した場合。
①の場合は、自身の配偶者、未成年及び21歳以上の独身の子どもの、永住権のスポンサーになることができます。ただし、彼らが米国外にいる場合は、すぐに来米することはできず、長期間待たなければなりません。待てない場合は、彼ら自身が労働ビザや学生ビザなどを取得するしか、方法はありません。
②の場合は、同伴申請あるいは追加申請(Following to Join)することにより、①と同じ続柄の親族および継子も含め、すぐに来米することができます。
なお、①②の永住権保持者はともに、自身の兄弟姉妹の永住権のスポンサーになることはできません。
また、①②ともに、永住権申請時に家族の分を同時に申請することも、個々のケースによって可能です。
(おことわり)
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