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重要文化財100点以上不明 文化庁が緊急調査、一部は海外流出か
2013.11.1 22:40
国宝を含む国の重要文化財が全国各地で所在不明になっていることが分かり、文化庁は1日、都道府県教育委員会を通じた緊急調査を開始した。盗難や無届けの売買などにより所在が分からなくなっている重文は少なくとも100点以上で、今後の調査次第では数百点に上る可能性もあり、一部は海外に流出したとみられる。
文化庁によると、重文には現在、国宝871点を含む美術工芸品1万524点が指定されているが、文化財保護法が施行された昭和25年以降、計106点が盗難され、うち59点が現在も所在不明。また、平成22年2~3月に個人所有の重文約800点について都道府県教委を通じて調べたところ、はっきり所在が確認できたのは約半数にとどまり、今年10月の追跡調査で300点以上がまだ確認できていない状況だという。
文化庁関係者は「まだ調査結果を報告していない教育委員会もあるので具体的な数は分からないが、少なくとも100点以上が所在不明とみられる」としている。今後調査される、全体の7割以上を占める法人所有の重文の状況次第では、所在不明は数百点に上る可能性も出てきた。
文化財保護法では重要文化財の所有者や所在地が変わった場合、文化庁長官への届け出が義務づけられている。しかし無届けで売買されるケースもあり、行方の分からなかった日本の重要美術品が今年7月、中国のオークションに出品され落札されたこともあった。
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