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TV放映権料が激減する中、日本のプロ野球の各球団はどうやって稼いでいるのか

Business Breakthrough 2013/11/1 18:03

【連載】勝ちパターンの研究

球場に来る観客を顧客に据えるパ・リーグ球団

 楽天は2005年創設ながら、2010年の収入は82億円に上る。楽天はプロ野球に参入する時、宮城県営球場(日本製紙クリネックススタジアム宮城)の改修費用の90億円を負担した。代わりに、球場の場内のすべての営業権を取得したのである。楽天のおもな収入源の内訳は、入場料30%、TV放映権料7%(地元視聴率は16%)、スポンサー収入30%、グッズ類の物販10%、飲食15%である。

 日本ハムは2003年の売上35億円から2010年には103億円へと3倍近くに増やした。2004年から本拠地を東京ドームから札幌ドームに移転している巨人と同じ全国区から、北海道唯一の球団になったのである。これにより東京ドーム時代には100万人強だった観客動員数が200万人に到達した。

 観客動員数増には地域密着のほか、ファンサービスを徹底した効果が表れている。通常席に加えてシンデレラシートやファミリーシートを設けることにより、男性ファンだけでなく、女性層や家族層のファンに球場へ足を運んでもらえるようになった。また、新庄選手やダルビッシュ選手の米メジャーリーグ挑戦の壮行会を球場内イベントとして行い、多くのファンが祝った。


 従来の勝ちパターンは親会社の業績アップだった。広告塔としての効果があれば良く、本業の売上向上が存在目的だった。そのため、TV視聴率が重要業績評価指標(KPI)となる。それに対してパ・リーグの勝ちパターンは、広告塔としての位置づけから脱却し、球場に来る観客を顧客に据え、顧客満足度をKPIとしているところである。「ファンサービス評価ランキング」(慶応大学 鈴木秀男)でパ・リーグ球団が上位を独占している。

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