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ススキ(芒、薄)とは、イネ科ススキ属の植物。野原に生息するごく普通な多年生草本である。花期は8〜10月。秋の七草の一つとして古来親しまれている。
本邦全土の山野のいたるところに生える大型多年草でしばしば大群落をつくる。
名の由来は
学名 Miscanthus sinensis(ススキ)
Miscanthus : ススキ属
sinensis : 中国の
Miscanthus(ミスカンサス)はギリシャ語のmischos(小花の柄)+ anthos(花)」が語源。
ススキの「スス」は、葉がまっすぐに、すくすく立つことを表わし、「キ」は芽が萌え出でる意味の「萌(キ)」だと言われて、すくすくと育つ草が訛ったといわれる。
しかし、ススキの名は万葉集に「為酎木」、「須々吉」の古名があるので、後世にこじつけられた俗説だろう。
「すすき」は「芒」とも書く。
別名 「尾花(おばな)」 花穂が獣の尾に似ていること。
ススキの仲間を「茅(かや)」というのは、葉を刈って屋根を葺いたので「刈屋根」がなまったといわれる。
9月7日の誕生花(薄)
花言葉は「心が通じる」(薄)
秋の月見のお添えとして欠かせないもので、【中秋の満月】には収穫物と一緒に供えられるが、 収穫物を悪霊から守り、翌年の豊作を祈願する意味がある。
屋根材のほかにも、炭俵用、家畜の飼料用などとしてもよく利用される。
箱根の仙石原や、奈良の若草山で行われる「山焼き」は、ススキを野焼きすること。春先に行う。この野焼きをしないと、ススキの草原には次第に樹木が侵入し、ススキの原として維持することができなくなるので、一年に一度全部焼き払ってススキ草原を残すようにしている。
「常磐(ときわ)すすき」という種類は「すすき」に比べて開花が早いため、真夏の頃から穂を楽しめます。
また、ススキは変異が多い。
小穂の基部の毛が紫色のものを「紫ススキ」、葉の幅が5mm以下と細いものを「糸ススキ」と呼ぶ。鑑賞用に栽培されているものとして、葉に白い縞のある「縞ススキ」、淡黄色の横縞のある「タカノハススキ」などがある。
高さは1〜2m。地下には短いがしっかりした地下茎がある。そこから多数の花茎を立てる。葉は細長く、根出葉と稈からの葉が多数つく。葉は細長く、堅く、縁は鋭い鉤状になっているため、肌・皮膚が傷つくことがある。
夏から秋にかけて茎の先端に長さ20〜30cm程度の十数本に分かれた花穂をつける。花穂は赤っぽい色をしているが、種子(正しくは穎果・えいか)には白い毛が生えて、穂全体が白っぽくなる。種子は風によって飛ぶことができる。
日本には全国に分布し、日当たりの良い山野に生息している。地上部は夏緑性で、冬には枯れるのが普通であるが、沖縄などでは常緑になり、高さは5mに達する。その形ゆえに、たまにサトウキビと勘違いする観光客がいる。国外では朝鮮・中国に分布する。
本州南部以南の海岸線には、葉の幅が広く、ざらつきの少ないものがあり、これをハチジョウススキ(M. condensatus Hack.)という。変種と見なす立場もある。
同属の別種もいくつかある。やや華奢な植物で、水辺に生えて、綿毛が純白のものにオギ(M. sacchariforus (Maxim.) Benth.)がある。ススキよりさらに大きく、堤防などに大きな株を作るものにトキワススキ(M. floridulus (Labill.) Warb.)がある。他にもカリヤス、カリヤスモドキなど数種が知られるが、多くない。
ススキはイネ科の代表のひとつと見なされているから、ススキの名を持つ植物は多く、たとえば以下のようなものはさほどススキに似ておらず、分類上も近くはないがその名を持っている。
アブラススキ・コメススキ・ヒメアブラススキ・ススキメヒシバなど
かつては農家で茅葺(かやぶき)屋根の材料に用いたり、家畜の餌として利用することが多かった。そのため集落の近くに定期的に刈り入れをするススキ草原があり、これを茅場(かやば)と呼んでいた。現在では、そのような利用がされないので、その多くは遷移が進んで、雑木林となっている。そのため、ススキ草原に生育していた植物には、かつて普通種であったが、現在は稀少になっているものがある。また、カヤネズミなども同様に見かけにくくなっている。
また、未成熟の穂を食用とする地域もある。
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