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【大リーグ】上原、日本人初のWS胴上げ投手! 完璧3人締めで95年ぶり本拠地V2013年11月1日 紙面から ◇ワールドシリーズ<第6戦> レッドソックス6−1カージナルス雑草魂で世界一に上りつめた。第109回ワールドシリーズ(WS)は30日(31日)、当地で第6戦を行い、レッドソックスが6−1でカージナルスに勝ち、4勝2敗で6年ぶり8度目の優勝。上原浩治投手(38)が9回を三者凡退に抑え、日本人で初めてWSの胴上げ投手となった。本拠地Vはベーブ・ルースが在籍した1918年以来、95年ぶり。歴史的な瞬間を、渡米5年目でメジャー屈指の守護神となった右腕が締めくくった。MVPには主砲のデービッド・オルティス(37)が選ばれた。 歴史的瞬間の中心に、背番号19がいた。ベーブ・ルースが中心選手だった1918年以来となるフェンウェイパークでの優勝決定。無数のフラッシュの中、上原が最後の打者M・カーペンターを空振り三振に仕留める。あふれる歓喜。駆け寄る選手。開場101年目の球場のマウンドで、95年ぶりの喜びが爆発した。 「うれしい以外ない。夢の中にいるよう」。日本人投手では初のWSでの胴上げ投手。渡米5年目での頂点。38歳の右腕は目を赤くして右手人さし指を突き上げた。 5点差での9回。セーブは付かない場面で、それでもベンチに迷いはなかった。最後は上原。今季、何度も繰り返してきた勝利の方程式を完成させるべく、右腕も気迫で抑える。最初の2人はともに左飛。最後は「生命線」というフォークでバットに空を切らせた。13球での3人締め。完璧な内容で、2013年を締めくくった。 “反骨心”が心の支えだった。エースだった巨人時代。だが、2009年のメジャー移籍後はケガの影響で、思うような成績を残せない。11年にはポストシーズンで3戦連続被弾とどん底を味わった。あれから2年。世界一にたどり着いた原動力を問われ、「反骨心です。対マスコミの」と笑み。「打たれたらいろいろ書かれる。今年はそこで切り替えがうまくいった」。大体大に浪人して入学。自らを「雑草」と言う右腕はさらにたくましさを増していた。 6月21日に抑えに指名され、37人連続アウトなどすさまじい数字を残した今季。4月10日の本拠地初登板で感じたのは「ファンの『こいつ大丈夫か』という微妙な空気」。それが今や、ボストンを熱狂させる守護神。満場の「コウジコール」を浴び、右腕が笑う。 「長かった。今は脱力感しかないんで、休みたいです。早く」。レギュラーシーズンでの73試合登板は日本人歴代最多タイ、ポストシーズンも合わせて86試合はメジャー全体でも今季の最多登板だ。フル回転で名門を支え抜いた1年。「雑草のキャリア」に、新たに世界一の勲章が加わった。 PR情報
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