大学日本一への道は断たれたが、岩貞が9回13奪三振の力投を見せた(撮影・中川春佳)【拡大】
「(自分の)武器」と胸を張るカットボールだが、佐々木監督によると入学当初はチェンジアップ、スライダーのみだったという。大学2年時からビデオや本などで研究を重ねた。カットボール、スライダーで横の揺さぶりを身につけたことで幅が広がった。虎の能見を彷彿とさせるフォームに、同じく左でカットボールを操る岩瀬(中日)ばりの投球術を駆使できれば、即戦力としての期待は十分だ。
北村スカウトは「(プロで)十分できる。大丈夫だ」と力強く太鼓判。厳しい佐々木監督も最後に「精神的に大きくなったな」とねぎらった。
岩貞は、1日からプロに向けて練習を開始。仮契約も近日中に結ぶ。この悔しさをムダにしない。将来のエースへのバネにする。(阿部 祐亮)
岩貞 祐太(いわさだ ゆうた)
投手。1991(平成3)年9月5日、熊本県生まれ、22歳。若葉小4年時から野球を始め、東野中時は軟式野球部に所属。必由館高に進学し、2年時から投手に転向。3年夏の県4強が最高。横浜商大に進学し、2年春と4年秋に最優秀投手賞を受賞。2年時には日本代表として日米大学野球に出場した。140キロ台後半の直球とスライダーで勝負する本格派。1メートル82、78キロ。左投げ左打ち。
(紙面から)