ADC分解能 4096ch
AD変換速度 1.2uSec
入力パルス ピーキングタイム100ns  50ns(参考値)
積分直線性 +/- 0.01%以下
微分非直線性 +/- 0.63%以下 (参考値)
入力信号 0〜5V, (入力に500Ω追加で0〜10V)
入力インピーダンス 500Ω(0〜5V )、 1KΩ(0〜10V)
形状 32mmx20mmx8mm (ピンの足の長さ8mm)
電源 +5V 18mA, -5V 9mA, +3.3V 0.13mA (1K cps計測時)
*参考値 参考値は保障できる測定器が無いので無保証
ADC2318ADCモジュール はMCA専用のADCモジュールです。32mmx20mmx8mmH(DIP24pinサイズ)の中に放射線計測に必要なピーク・デテクト回路と放射線計測専用のADCで構成されています。

MCAに要求される性能は、正確なピーク・デテクトと良好な微分非直線性があります。この性能を端的にかつ簡単にテストする方法は、放射線測定用のパルサーで1chに収まる事がMCAとしての基本中の基本で1chに収まらないMCAは”こんな物MCAと言えるか!とっとと持って帰れ”と言われたものです。

MCA用のADCとしての第一の難関、パルサーによるテスト結果です。
見事にクリアです。

2chまでは許されます。chとchの間に信号が入ると2chになつてしまいます。3ch以上はアウトです。は微分非直線性100%以上という事になります。

次は微分非直線性の測定のために、スラディング・パルサーによるテストです。
スラディング・パルサーによるテストは、パルサーで1chに収まるMCAの微分非直線を直接測定する測定器がないので代案としてスラディング・パルサーによるテストを行うもので”パルサーで1chに入るMCAである事が絶対必要条件です。”

パルサーで3chも4chもバラけるMCAは微分非直線性は300%とか400%なのです。
パルサーで1chに収まらないMCAは微分非直線性は測定する必要は最初から無いのです。

参考までにLOG表示での、スライディング・パルサーでのスペクトルです。LOG表示でスペクトルに髭が出るようでは不合格です。

微分非直線性を、測定するには2ヶ月とか3ヶ月の長時間測定が必要です。

MCA2318では、微分非直線性のデータは参考値として提供いたしております。微分非直線性のデータと言うよりは、積分直線性の傾向を知るのに便利です。

積分直線性がよければ横一直線になります。右肩上がりの場合は高エネルギー側で飽和している場合になります。


微分非直線性のデータを参考値として提供する理由は、実はパルサーの性能がアナログ式のPB4から新しいデジタル式のPB5になってから、パルサーの性能が数段悪くなっておりMCAの試験をしているのかパルサーの試験をしているのか解らない状態です。

測定するADCの微分非直線性よりもはるかに劣るDACが使用されていたり、デジタルのノイズがパルサー信号に信じられない位のノイズレベルで乗っています。そのままでは、パルサーは3chにバラけます。90%程度のピークの両側に5%程度がノイズで分散されます。

メーカー保障は受けられませんが、電源やアナログとデジタルが平行しているパターンをカットして極細の同軸ケーブルで接続したり、色々改造しています。それでもまだノイズが信号に乗っています。

S/Nを稼ぐために、ADC2318は、0〜5V 入力ですのでパルサーとADC2318の間に500オーム抵抗を入れてパルサー側は0〜10Vで測定するとADCの信号は0〜5Vですが、ノイズはパルサーの信号電圧に関係なくほぼ同じレベルですので、この方法でノイズが半分になります。これでやっとパルサーで1chに収まりました。

パルサーを改造しているので、メーカー保障は受けられません。試験成績書には、試験測定機器 パルサー XXと記載しても正規の試験成績書ではなくなりますので、試験成績書は参考値として提供致します。何か釈然としない物が有りますが弊社のADC2318はユーザー様の期待に応えられる十分な性能を持っていると信じております。

ADC2318のピークホールド特性の例としまして、Fe-55をピーキングタイム0.8uSecのパルスのピークホールドとAD変換速度の波形です。

青色(1CH)がピークホールド信号です。水色(CH2)はADCへの入力パルス」です。ピークをホールドするまでの間に余計なデジタル等のノイズが無い綺麗なアナログ信号が確認できます。

ピークホールドとは別にピークデテクト信号が有ります。パルスのピークを検出して、名前の通りピークデテクト信号を出します。

このピークデテクト信号(立下り)から約200ns待ってからADCへAD変換開始の信号を出します。200ns待つのは、この波形にはリンギングは見られませんがパルスの波高値やパルスの立ち上がり速度などある条件が重なるとピークホールド波形に波打ち(リンギング)が出る為に少し余裕を持たせています。ADC自体は変換速度1uSecですが、仕様書では1.2uSecなっているのはこの待ち時間を含んでいます。

AD変換されたデータをワンチップマイコン等に取り込む為に使用する信号として、モジュールBUSY信号があります。

モジュール信号BUSY信号の立下りで割込みをを掛けてADCデータを取り込むだけでMCAが出来てしまいます。

ピークホールドとピークデテクトを区別せず、同じ物として混用されている事が多々ありますが、似てはいますが持っている情報に違いがあります。

ピークホールドはパルスのピーク電圧をホールドするだけです。ピークのオーバーシュートやリンギングが多少有っても、かなり正確なピーク波高値を得る事ができます。簡単な回路ですが、良質なホールドコンデンサやリーク対策を適切に行えば正確な測定が可能です。

ピークデテクトは、ピークホールドにパルスのピークの最大値(PeakTop)を検出する回路を付加した物です。回路はかなり複雑になりますが、パルスの時間情報を得る事が出来ます。元々はウィルキンソン方式のADCの時代から、ピーク検出後ホールドした電荷のリークによる性能の劣化を最小にする為に、ピークの最大値を検出し速やかにAD変換する目的で使用されていました。

現在は、このピークデテクトはタイムリストモード測定等の時間情報として利用できるまでに、時間情報が正確に成っています。ピークのオーバーシュートやリンギングの無い高精度と高速なピークホールド回路で校正すれば可能です。

適切に設計された。ShapingAmpであれば、検出器の時間情報はパルスの波高値には関係なく、パルスのピークトップにそのまま反映されています。

簡単なLLDを使用した物では、パルスの波高値でかなりのタイムジッタが発生してしまいます。

ADC2318にHOLD信号がでています。HOLD信号の立下りがパルスのピークトップに相当します。パルスの波高値によるジッタは殆ど観測できません。

小さなケースで限られたピン数の中で、これから必要になると思われる時間情報を提供する為に追加致しました。有効に活用して頂ければ幸いです。

■ ADC2318評価基板が出来ましたジャスト名刺サイズです。 ADC2318 ADCモジュール単体では回路の設計や基板を作る時間とコストが掛かります。本当にカタログの性能が出るのかと言う不安もあると思います。

ADC2318の低消費電力を活かして、USBバス電源だけで動作致します。評価基板とは言え、MCAメモリサイズ、4Kch(32bits/ch)、スループット800kcps、Ge(Li)にも充分使用可能な性能を持っています。ADC2318はソケットに載っていますので評価後の開発基盤にもご活用できます。ADC以外の評価基板の回路図も付いてきますので、新しい基板の設計の参考になれば幸いです。 評価基板にはLCD付とLCD無しの2種類あります。LCD付はポータブルタイプのMCA評価用としてパソコン無しでタッチパネル付LCDでポータブルMCAの評価ができます。 LCD無しはパソコンがあればUSBMCAとして動作致します。
価格: LCD無し ¥16万円  LCD付 ¥18万円いずれもADC2318付の価格です。納期、数量割引等 詳しい事は、(株)アイ・ピイ・アイまでお問い合わせ下さい。

LCD付の評価基板は、LCDとの接続は4本の高速シリアルインテーフェースで説束されています。

ハードウエア割込みと)ソフトウエアn工夫でスペクトルの表示スピードと表示の品質はパソコンに近いと思います。

LCDにはuSDカードが付いています。パソコンにも直接読み込めます。

評価基板の販売は、元になる、ファームウエアが弊社のLCD付のサーベイメータを流用したためにLCD付の評価基板の方が先になります。

LCD表示ぶぶんを取り除いたLCD無しの評価基板の方が後からになります。

LCDの表示品質の例として4096chのE(Li)のスペクトルを表示した例です。4096ポイントすべてをプロットしています。

この表示でもストレスを感じないほどの速度で表示できます。