UPDATE 3-ユーロ圏10月CPI速報値は予想下回る、前年比での1%割れは10年2月以来
(内容を追加します。)
[ブリュッセル 31日 ロイター] - 欧州連合(EU)統計局が発表した10月のユーロ圏のEU
基準消費者物価指数(CPI)速報値は前年同月比0.7%上昇となり、市場予想の1.1%上昇を下回っ
た。9月は1.1%上昇だった。
エネルギーコストが1.7%低下し、2009年11月以来の低水準となった。インフレ率が1%を下
回ったのは2010年2月以来。インフレが低水準だったことで欧州中央銀行(ECB)による追加利下げ
の可能性が高まった。
エネルギー・食品・アルコール類・たばこを除いたコアCPIは1.1%上昇と、9月の1.4%から
鈍化した。
ECBは中期のインフレ目標を2%に近く、2%を下回る水準、としている。次回の理事会開催は来週
7日。主要政策金利であるリファイナンス金利は現在、過去最低水準の0.5%となっている。
BNPパリバのユーロ圏市場首席エコノミスト、ケン・ワットレト氏は、「リファイナンス金利を25
ベーシスポイント(bp)引き下げるタイミングとして最も可能性が高いのが12月だとわれわれは予想し
ている。スタッフ予想で、2015年を含めて低いインフレ見通しを示すのに合わせるとみられる」と述べ
た。
ユーロ圏域内総生産(GDP)は第2・四半期にプラス成長に戻ったが、財政再建や失業率の高止まり
、弱い業況感と消費者信頼度といった要因が回復の勢いを抑えている。
ECBが利下げをするもう一つの理由となりそうなのが、ユーロの上昇だ。ユーロは9月初旬以降値を
上げている。ただ、この日のインフレ指標を受け、利下げ期待の高まりからユーロ は1.3690ド
ルから1.3660ドルに下げた。
(前年比、%)
Weight (‰) Oct May June Jul Aug Sep Oct
2013 2012 2013 2013 2013 2013 2013 2013
All-items HICP 1000.0 2.5 1.4 1.6 1.6 1.3 1.1p 0.7e
Food, alcohol & tobacco 193.7 3.1 3.2 3.2 3.5 3.2 2.6p 1.9e
Energy 109.6 8.0 -0.2 1.6 1.6 -0.3 -0.9p -1.7e
Non-energy industrial 273.6 1.1 0.8 0.7 0.4 0.4 0.4p 0.4e
goods
Services 423.0 1.7 1.5 1.4 1.4 1.4 1.4p 1.2e
All-items excluding: 696.7 1.5 1.2 1.2 1.1 1.1 1.0p 0.8e
energy, food, alcohol &
tobacco
energy 890.4 1.8 1.6 1.6 1.6 1.6 1.4p 1.1e
e = 速報値 p = 暫定値
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