日々進化する経済用語集 経済ナレッジバンク

最新の経済情報を伝える日経は、日々新しい経済用語が登場する場所でもあります。

「経済ナレッジバンク」は、おさえておきたい経済の基礎用語から最新用語まで、約600語を収録。

やさしくわかりやすく解説しています。

経済をイチから学びたい時、日経を読んでいて知らない用語にぶつかった時など、幅広くご活用いただけます。

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ディスインフレーション

2013年6月1日(土) 掲載

 物価が年に10%を超えて上がるようなインフレーションではなく、物価が下がり続けるデフレーションでもない状態。経済が成熟するのに伴い物価の上昇率が少しずつ下がっていく局面とともに、最近は消費者物価の上昇率が1桁台の前半にとどまる「物価が上がりにくい状態」の時がディスインフレーションと呼ばれる。
 消費者物価が下がり続ける「デフレ経済」に陥っているのは世界で見ても日本ぐらい。経済が成熟した欧米の先進国でも物価は前年を上回っている。各国で物価が上がりにくいディスインフレの時は景気が減速していることが多い。ディスインフレが続けばデフレに陥る可能性が出てくるだけに、金融政策を通じて物価の安定を担う中央銀行は物価が上がりにくくなると警戒感を強める。物価の伸びが鈍っている時は逆にインフレの懸念が後退するため、中銀は利下げに踏み切りやすい。今年に入り、各国は相次ぎ利下げしている。
 ディスインフレには複雑な要因が絡み合う。景気が冷え込めば原油や穀物などの価格が下がり、物価に下落の圧力がかかる。賃金が抑えられると物価も上がりにくく、失業率が高い米国は消費者物価の伸びが鈍っている。グローバル経済では工業製品の生産が賃金の安い新興国に移り、先進国でも財の価格が上がりにくいことが物価上昇を抑える要因との指摘もある。

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