米盗聴問題:国連は対象外…過去には言及せず
毎日新聞 2013年10月31日 11時00分(最終更新 10月31日 11時09分)
【ニューヨーク草野和彦】国連の事務総長報道官は30日の記者会見で、米国家安全保障局(NSA)が国連本部で盗聴活動をしていたとの疑惑について、「(現在は)盗聴されておらず、今後もされないとの保証を米国の当局から得ている」と語った。ただ、過去に盗聴されていたかには言及しなかった。
ドイツ誌は今年8月、NSAが2012年夏に国連のビデオ会議システムの暗号解読に成功し、会議内容を傍受していたと報道。報道官によると、この報道の事実確認のために米国の担当機関と連絡を取ってきたという。
ロイター通信は、情報収集の見直しの一環として、オバマ大統領がNSAに対し、国連本部の盗聴を抑制するよう指示したという米当局者の話を伝えた。
報道官は「国連を含む外交使節団の不可侵特権は国際法で確立されており、すべての国がそれに従って行動するよう求められる」と改めて警告した。