【動画】人気の野生「白タヌキ」 展示に懸念の声も/鳥取・南部町=山崎聡撮影

 【村井七緒子、山崎聡】鳥取県南部町で捕獲された野生の白いタヌキが県などが主催するイベント会場で展示され、26日で1週間がたった。時に人だかりができるほどの人気を集め、県は「自然に親しむきっかけになる」と展示の意義を強調。一方で、狭いケージに入れて人目にさらすことに批判の声も出ている。

 イベントは鳥取市の湖山池公園を主会場に9月21日から11月10日まで開かれている「全国都市緑化とっとりフェア」。白いタヌキは今月19日から主会場の一角に張られたテント内で展示されている。26日もテント前に親子連れたちが集まり、ケージの中で丸まったタヌキに声をかけながら写真を撮る人らでにぎわっていた。

 タヌキは体長約40センチの若いメス。イベント会場から約100キロ離れた南部町の農家の男性が牛舎に仕掛けた箱わなの中で15日夜に見つかった。目と鼻先が黒いため、先天的に色素を持たない「アルビノ」ではなく、ホワイトタイガーなどと同じように色素の減少で体毛が白くなった白変種とみられる。