甲子園のアルプス席を駆け上がる藤浪。安芸ではみっちり体の強化に励む(撮影・仲道裕司)【拡大】
高卒1年目を終えたばかりのルーキーだが、言われなくてもやるのが、この男だ。秋季練習を打ち上げた藤浪が、来季へ向けた明確な課題を口にした。
「トレーニングでしっかりと体を強化したい」
この日はキャッチボールなどで汗を流した。31日に高知・安芸へ移動。11月1日から秋季キャンプで、来季の成長に向けた大事な時間を過ごすが…。すでに19歳の名前は、虎の強化指定からは外れていた。
「秋山、岩本、歳内、二神、白仁田が、強化指定選手になる。来年、開幕じゃなくても出てきて欲しい」
中西投手コーチが挙げたのは5人。つまり1年目からいきなり10勝した藤浪は、自身初の秋季キャンプにして、すでにその立場は卒業というわけだ。それは当然、首脳陣の期待の証でもある。
「彼(藤浪)の場合は体力強化と肩の疲労をとること。プラス、肩周りの筋肉を大きくすること。インステップもいいんだけど、もう少し、元に戻さないと。ネットやって、ランニングを増やして、体幹を鍛える」