ウイグル族の締めつけ強化示唆10月31日 12時6分
中国・北京の天安門広場の近くに車が突っ込んで炎上した事件で、容疑者たちがウイグル族とみられることを受け、31日の中国の新聞には、「新疆ウイグル自治区の出身者は活動に制限を受けることが増えるだろう」とする社説が掲載され、習近平政権がウイグル族に対する締めつけをさらに強めることを示唆しています。
今月28日に天安門広場の近くで車が歩道に突っ込み炎上した事件では、車内で死亡した3人と、共謀した疑いで拘束された容疑者5人は、いずれも名前からウイグル族とみられています。
国営メディアは、事件の迅速な解決をアピールする一方、容疑者拘束に関する報道は地味に抑えていて、31日の中国共産党の機関紙「人民日報」は、当局の30日夜の発表内容だけを目立たない位置に掲載しています。
また、人民日報系の新聞「環球時報」は、31日朝の社説に「社会に溝を作りだそうとするテロリストの目的を絶対に果たさせてはならない」という見出しをつけ、事件はあくまで一部の過激派によるものだと強調しています。
その一方で社説は、「新疆ウイグル自治区を発着する飛行機の安全検査はより厳しくなるだろうし、自治区出身者は中国のほかの地域で普通に通勤通学していても活動に制限を受けることが増えるだろう」などとしています。
ウイグル族に対する監視の強化を正当化するものと言え、習近平政権が「テロの撲滅」を掲げて締めつけをさらに強めることを示唆しています。
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