中国 ウイグル族の締めつけ強化か10月31日 5時12分
中国・北京の天安門広場の近くで車が歩道に突っ込み、炎上した事件で、車内で死亡した3人や拘束された容疑者たちは名前からいずれもウイグル族とみられ、事件を「テロ」だと強調している習近平政権は、今後、ウイグル族に対する締めつけをさらに強めることが予想されます。
今月28日に天安門広場の近くで車が歩道に突っ込み、炎上した事件は、車内にいた3人を含む5人が死亡したほか、日本人男性1人をはじめ、40人がけがをしました。
30日夜、国営の中国中央テレビなどは、捜査当局が、車内で死亡した3人と共謀して事件に関わった疑いで容疑者5人を事件発生からおよそ10時間以内に相次いで拘束していたと伝えました。
車内の3人は、男とその妻、それに男の母親だということで、拘束された5人とともに、名前からいずれもウイグル族とみられています。
国営メディアは、「夜を徹した捜査で事件を解明した」などと伝えており、迅速な解決をアピールすることで動揺が広がるのを防ぎたいものとみられます。
一方、事件の背景について、国営メディアは、組織的で計画的な「テロ」だと強調し、容疑者たちが滞在していた場所からイスラム教の「聖戦」を意味することばが記された旗が見つかったと伝えており、断定は避けつつも、ウイグル族の中のイスラム過激派による犯行だと印象づけています。
新疆ウイグル自治区では、宗教活動などに対する抑圧的な政策への反発からウイグル族の抗議行動が相次いでおり、習近平政権は今回の事件を契機にウイグル族への監視や締めつけをさらに強めることが予想されます。
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