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【大リーグ】

上原、日本人初のWS胴上げ投手へ オルティス「いつもより長く担ぐよ」

2013年10月31日 紙面から

 最後はやっぱり上原だ! 第109回ワールドシリーズ(WS)の第6戦は30日(日本時間31日)、レッドソックスの本拠地フェンウェイパークにカージナルスを迎えて行われる。6年ぶりの頂点まであと1勝に迫っているレ軍は29日、大一番を前に軽めの全体練習。勝っている展開なら、大量リードでも最後は上原浩治投手(38)が締める可能性が高く、同僚のデービッド・オルティス(37)も“恒例行事”である守護神を担ぎ上げる瞬間を心待ち。リーグ優勝から4連続となる胴上げ投手で、38歳が快進撃の1年を締めくくる。

 当然とばかりにチームリーダーもうなずいた。上原が試合を締めた際の恒例行事。193センチの大男・オルティスの右肩に上原が軽々と抱え上げられるシーンはこれまで何度も繰り返された。主砲が守護神を笑顔でねぎらう様子は、今やチームの勝利の証しだ。

 「優勝が決まったらいつもより長く担いでやるよ。もっと長くね。まあ明日、見ていてくれ」。そんなレ軍にとって欠かせない勝利の儀式を、オルティスは95年ぶりの本拠地Vでもいつも以上に派手に実行すると宣言。世界一を決める瞬間、マウンドに上原がいるのはさも当然とばかりに豪快に笑った。

 順当すぎる“人選”だ。今シリーズはここまで打率7割3分3厘のオルティスがMVPの最有力候補。だが、米唯一の全国紙USAトゥデー(電子版)は、「レッドソックスには最も素晴らしく、愛すべきクローザーがいる」と上原の特集記事を掲載。ポストシーズンも含めて85試合に登板している右腕を“モンスター”と表現し、「レッドソックスは嫌いでも、38歳のクローザーは好きにならないといけない」と称賛した。1年を通じて試合を締めてきたのは誰か。最後を飾るのが不動の守護神を置いてほかにいないことは、全米のファンも知っている。

 レギュラーシーズン、地区シリーズ、リーグ優勝決定シリーズ。ここまで3度の優勝時は、すべて背番号19がマウンドにいた。目前に迫った4度目の歓喜の瞬間。日本人初のWSでの胴上げが目前に迫り、「そうなれるように、みんなに頑張ってもらって、僕もしっかり準備したい」と語っていた上原。前年最下位チームが世界一になれば1991年のツインズ以来、史上2例目となる。本拠地で迎える下克上のフィナーレ。雑草魂で生き抜いてきた38歳が、いよいよ万感のゴールテープを切る。

 

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