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2013-10-29 高倉 健の文化勲章受章に異議あり

 いい顔、ふやそう。沖宗 正明です。

 肌寒さが心地よい、さわやかな秋晴れです。


 俳優の高倉 健が文化勲章を受章することになりました。映画界にとっては喜ばしいことではありますが、わたくしには少々違和感があります。

 高倉 健が日本を代表する俳優であることは間違いありません。「幸せの黄色いリボン」、「居酒屋兆治」、「八甲田山」、「鉄道員」など数々のヒット作を生み出しています。また、彼の人格の素晴らしさについては多くが語られています。



 わたくしは、以前彼と会食したことがあります。自らが主演した池宮彰一郎作「四十七人の刺客」のキャンペーンのために兵庫県赤穂市を訪問した時のことです。この映画をわたくしの友人の鍋島寿夫がプロデュースした縁によるものです(ただし、高倉 健の大石内蔵助と宮沢りえのお軽はミスキャストだと思っています。瀬尾孫左衛門役の石倉三郎の抑えた演技は絶品でした)。

 鍋島はプロデューサーや制作総指揮者として多くの名作を送り出しています。「海燕ジョーの奇跡」、「聖女伝説」、「ハチ公物語」、「その男、凶暴につき」、「いつかギラギラする日」、「きけ、わだつみの声」、「HANA−BI」、「金融腐食列島(呪縛)」、「戦国自衛隊」、「旭山動物園物語 ペンギンが空を飛ぶ」、「学校をつくろう」、「RETURN」などは彼の作品です。

 

 ジーンス姿の健さんは遠くからでもオーラが出ていました。当時は63〜64歳でしたが均整のとれた長身で若々しい印象でした。大石内蔵助を祀る大石神社参道を健さんが歩いた時には、人ごみがサーッと割れてモーゼの十戒を見るようでした。スターが歩けばファンにもみくちゃにされそうなものですが、あまりのオーラに近寄りがたかったのでしょう。

 また、鍋島が語っていましたが、ある大きな授賞式を健さんが欠席しました。その理由は離婚した江利チエミの命日の墓参のためでした。

 わたくしにとって高倉 健は芸能人としてだけでなく、一人の人間として尊敬に値する偉大な人物です。



 しかし、文化勲章受章には異議があります。叙勲にあたっては交通違反さえ問題になります。ましてや文化勲章天皇陛下から直接手渡されます。彼は「網走番外地」、「日本残侠伝」、「日本侠客伝」などのいわゆる任侠物に出演しました。そして暴力団を礼賛した作品「山口組三代目」や「三代目襲名」にも出演しています。山口組三代目組長との親しい交際も知られています。暴力団に対する厳しい社会にあって、わたくしはこの受賞に対して異議を唱えたいのです。

 暴力団員による、“高倉 健さんの文化勲章受章を祝って「山口組三代目」を鑑賞する会”などが開催されることになると健さんの名声に傷がつくでしょう。

 


 わたくしは、落語界や役者などの芸人はアウトローを貫くべきだと思っています。その意味で、故立川談志が理想の生き方だと思っています。

 健さんを愛するがゆえに厳しいことを言いました。あくまでわたくしの個人的な考えです。