中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > 大リーグ > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【大リーグ】

上原、単一PS最多タイの7S目 Rソックスは世界一に王手

2013年10月30日 紙面から

◇ワールドシリーズ<第5戦> レッドソックス3−1カージナルス

 上原の胸にまた新たな“勲章”が付いた。レッドソックスの日本人守護神、上原浩治投手(38)は28日(日本時間29日)、ワールドシリーズ(WS)第5戦で3−1の8回途中から2番手で登板、1イニング1/3を2奪三振(K)を含む無安打無失点に抑える完全救援でWS2セーブ(S)目を挙げた。ポストシーズン(PS)全体では7S目で、単一PSでの最多記録に並んだ。チームはシリーズ通算成績を3勝2敗とし、6年ぶり8度目のWS制覇に王手。第6戦は30日(同31日)、舞台をレ軍本拠地フェンウェイパーク(ボストン)に移して行われる。

 レギュラーシーズン(RS)中も連続無失点登板や連続打者アウトなど、数々の記録をつくってきたベテラン右腕がPSでも歴史に名を刻んだ。

 4戦連続。この日も8回2死二塁からと今PSに入って4度目の“回またぎ”登板となったが、上原は「連投っていうけど、投げてる方が体は起きてるという感じ」と頼もしい限り。代打アダムズを空振り三振に打ち取り、8回の窮地を脱すると、9回も危なげなく三者凡退。最後の打者ホリデーが放った右飛を右翼手ナバがグラブに収めると、マウンド上で子どものように無邪気に飛び跳ね、何度となく右拳を胸の前で握った。

 この日のWS2S目で今PSは通算7S。単一PSでの同記録は、2008年の右腕ブラッド・リッジ(当時フィリーズ)、2002年の同トロイ・パーシバル(当時エンゼルス)ら4投手に並ぶ最多S記録となったが、上原は「個人記録? どうでもいい」と相変わらずだった。

 攻める姿勢はそのままに「カージナルスはいやらしい打者が多いので、コントロール重視だった」と制球にも気を配った。8回の窮地では遊び球なしの3球勝負。9回もテンポよくストライクを先行させ、真っすぐを意識させて落とす、フォークを意識させて真っすぐ勝負とカ軍打線を手玉に取った。

 チームはシリーズ3勝目を挙げ、世界一に王手をかけた。第6戦からは再び地元ボストンに戻る。上原も「何たって、そのまま(自宅に)帰れますからね」とジョーク交じりに“地の利”を強調。一気に決めると言わんばかりだった。

 今季登板はRSと合わせ85試合。その疲労は計り知れないが「あとマックスで2試合。もうゴールは見えてるんで頑張るしかない」。レ軍が本拠地で世界一となるのはベーブ・ルースが在籍した1918年以来95年ぶり。そんな至福の瞬間を思い浮かべ、上原は疲れた体を奮い立たせる。

 

この記事を印刷する

PR情報

おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ