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<雅子さま>回復近い? 1日から泊まりがけ公務

毎日新聞 10月29日(火)12時26分配信

<雅子さま>回復近い? 1日から泊まりがけ公務

第13回全国障害者スポーツ大会の開会式に姿を見せた皇太子ご夫妻=東京都調布市の味の素スタジアムで2013年10月12日、手塚耕一郎撮影

 皇太子妃雅子さまが公務をする機会が増えてきた。11月1日から1泊2日で岩手県を訪問予定で、実現すれば国内では3年9カ月ぶりの泊まりがけ公務となる。2003年12月から長期療養に入り、丸10年となる雅子さま。本格的な回復は近いのか。【真鍋光之、長谷川豊】

【雅子さま】山梨訪問を検討…国内公務で宿泊は3年半ぶり

 雅子さまは10月12日、東京都内であった全国障害者スポーツ大会の開会式に10年ぶりに出席した。8月に東日本大震災被災地の宮城県、9月には福島県を日帰りで訪れている。

 「大丈夫ですか。少し中にお入りいただいて」。雅子さまが皇太子さまと共に福島県郡山市の仮設住宅を訪れた時のこと。ご夫妻がテント内の被災者を見舞っていた際、強い雨が降ってきた。

 雅子さまはとっさに被災者に声をかけ、雨にぬれないようにテントの奥に移動するように促した。その後「お体は大丈夫ですか」などと、時には手を握りながら一人一人をねぎらった。次に訪れた子供の施設では同行記者に笑顔で話しかける一幕も。宮内庁幹部は「瞬時に状況を判断され、被災者の方々を気遣った。それに記者に声をかけるなど今までなかったこと。着実にご回復されていると感じた」と振り返る。

 実際、雅子さまは夏ごろから公務への出席が目立つ。8月に東北復興を目指す中高生の発表会、9月に国際青年育成交流事業の20回記念式典に出席。約4年半ぶりに式典の壇上に座った。全国障害者スポーツ大会の開会式後は、学習院初等科の運動会で愛子さまの組み体操を見守った。お住まいの東宮御所で外国に赴任する大使らとの面会もしている。

 ただ、ある宮内庁関係者は「雅子さまの現状は喜ばしいが、過度の期待は禁物だ」と慎重な態度を崩さない。「これまでも『順調にご回復か』と思われた時期があったが、逆戻りしたからだ」

 07年6月、ご夫妻は全国「みどりの愛護」のつどいに出席のため1泊2日で長野県に、10月には国民文化祭で徳島県に赴いた。08年1月には国体冬季大会で長野県を訪れるなど8カ月余りに3回の泊まりがけ公務をした。ところが、08年の長野訪問の最終日に体調を崩し、その後泊まりがけの公務は10年1月の神戸1回だけだった。

 10年3月には当時、学習院初等科2年の愛子さまが学校生活への不安感を訴え、雅子さまは登下校の付き添いと授業参観を約1年半続けた。側近は「あのころはご自分の体調に加え、愛子さまのことで精神的にかなり不安定だった」と見る。

 6年生になった愛子さまは元気に通学し、12日の運動会ではつらつとした姿を見せた。別の宮内庁関係者は最近の雅子さまについて「依然体調に波がある状態で、生活のサイクルも夜型と聞いている」としながらも、「愛子さまが健やかに成長し、皇太子さまがサポートを続けた結果、気持ちは安定しているようだ。着実に回復されているのは間違いない」と語る。

 精神科医の香山リカさんは「今年はオランダ訪問も果たしたが、行事に出席するかどうかは相変わらず直前に決まることが多い。次のステップは事前に決めた計画を果たせるかどうか。義務になると心理的な負担が大きくなる。宮内庁はしっかりとしたサポートが必要だ」と分析する。

最終更新:10月29日(火)16時43分

毎日新聞

 
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