【イスタンブール=花房良祐】トルコ政府は29日、イスタンブールを東(アジア)と西(欧州)に分けるボスポラス海峡の海底トンネルの開通式典を開いた。大成建設が手掛け、日本政府が円借款を供与しており、日本の技術と資金の支援で実現した。トルコ国鉄の電車が運行し、政府によると毎日150万人を運ぶ見通し。欧州とアジア間の渋滞を緩和し、都市機能が高まると期待される。
トンネルなどの建設費は約1500億円規模。海底部分約1.4キロメートルを含む5駅分の約13.6キロメートルの区間が開業する。式典には日本から安倍晋三首相が出席した。
トルコは海底トンネルの新設路線につなぐ既存路線の改修工事を続けており、2015年に既存路線を新設路線につなげる計画。海底トンネルは日中は乗客用、夜間は貨物列車が走行し、将来は欧州と中東・アジアを結ぶ物流の動脈も担うことが期待されている。
イスタンブールの市街地は海峡の西側で歴史的に発展してきたが近年は東側の住宅街の開発も進み、両岸の人の往来が増加している。船以外の交通手段では海峡に2本の大型のつり橋があるものの、1日40万台強の車両が行き来し、激しい交通渋滞に悩まされている。トンネル開通により、1日150万人を運べれば、渋滞緩和につながる。
ボスポラス海峡は海流が早く、トンネル建設は難工事となった。11の箱形の構造物を海底に沈めてつなぐ沈埋工法を採用。この工法としては世界最深のトンネルとなった。陸の部分のシールド工法で掘削したトンネルをつなぐ工法も世界初。工事現場で遺跡も発見され、当初予定より開通時期がずれ込んだ。
大成建設の山内隆司社長は「技術力が必要な工事の海外での受注活動を続ける」と話している。
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