丸井グループは29日、JR博多駅(福岡市)の隣で日本郵便が再開発を手掛ける商業ビルに出店すると正式に発表した。丸井グループが九州に出店するのは初めて。福岡市は女性人口に占める20~30代の割合が高く、全国でも有望な市場とみられている。一方で、同市内の商業施設は過剰な状態との声は多く、同社の進出で施設間の競争が一層激しくなる。(企業面参照)
商業ビルは地上11階、地下3階建てで、丸井グループは地上1~7階に入居する予定だ。店舗のコンセプトやフロア構成の方向性などは今後、九州在住の消費者を交えた企画会議を開くなどして決めていくという。
同社は現在、政令指定都市を中心に出店を進める方針を掲げており、福岡進出はその一環。店舗開発担当の若島隆取締役は29日の記者会見で「福岡は将来の発展が見込める有望な市場。是非とも大きな成功につなげたい」と話した。
期待の背景にあるのが、福岡市の人口動向と構成だ。10月1日時点の福岡市の人口は150万6313人で前年同月比0.9%増と増加傾向にある。加えて、アパレル店が主な顧客層と見込む20~30代の女性割合が高い。全女性人口に占める20~30代の割合は昨年秋時点で、全国平均が22.9%(総務省調べ)。対して福岡市は約29%だ。
丸井グループは「年代で区切るのではなく、若々しい気持ちを持った層に支持してもらいたい」としているが、消費意欲が旺盛な若い女性は有力なターゲットとみられる。
ただ博多駅のある博多地区から同市天神地区にかけては、百貨店など多くの商業施設が立地し、「オーバーストア(店舗過剰)状態にある」(市内の流通業界関係者)と、過当競争を懸念する声は少なくない。天神にある福岡パルコは2014年秋に新館を開業させる計画があるほか、西日本鉄道は商業施設「ソラリアプラザ」や雑貨店「雑貨館インキューブ」の大規模改装に乗り出すなど、より多くの顧客を取り込むため店舗活性化に向けた動きが活発だ。
若島取締役は「(博多や天神の商業施設と)過当競争にならないように共存共栄したい」とする。どのように店舗に特色を出し、違いを見せるかが出店成功の鍵となりそうだ。
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