瀬田北中が発表した自主製作ビデオ。プロレス技をかけるいじめに生徒が見て見ぬふりをする場面が登場した=大津市生涯学習センターで
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大津市内の小中学生がいじめについて考え、学校での取り組みを紹介する「子どもフォーラム」が十二日、同市本丸町の市生涯学習センターであった。市が条例で定めるいじめ防止啓発月間に合わせたイベント。違う学校の児童生徒が情報共有し、いじめ対策に役立てるのが狙い。
小中学校五校の代表者が取り組みを発表。皇子山(おうじやま)中は全校生徒から匿名で悩みを聞き、解決策を考える「ONSプロジェクト」の仕組みや成果を紹介した。瀬田北中はプロレス技をかけたり、昼食時に仲間外れの生徒をつくったりするいじめを再現した自主製作のビデオを放映。場面ごとに映像を止め「この場面では相手が嫌がっていることに気付いてほしい」と訴えた。
瀬田北中三年の谷口浩基君(15)は「三月の校内放映後、プロレスを見かけなくなる成果があった。他の小中学校にも広がれば」と期待を込めた。
中学生五人と、「大津の子どもをいじめから守る委員会」の桜井智恵子委員(大阪大谷大教授・教育学)のパネル討論もあり、生徒からは「先生には時間をかけて話を聞いてほしい」などの要望が出た。
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