さて、“ちんち〜ん!!”のような単語として、日本語での“鰹”、イタリア語での“cazzo”があります。
これは、イタリア語を学ぶ日本人の間では、すでに、相当有名なネタとして、各種笑い話にもなってますけど(笑)。
ああ、しかも、“ちんち〜ん!”と“鰹”、期せずして、意味するモノ(笑)が同じモノであるなんて…。(^.^;)
イタリア語での“cazzo”(カッツォと発音します)は、ええ、つまり、日本語でいうところの“ちんち〜ん!”そのものを指します(笑)。
そして、これは、日本語での魚の鰹(カツオ)に、発音がよく似ているんですね。
そして、ある晩…。
“夕食に、なにか一品、日本料理を作ってくれない?”というリクエストを受け、こんなこともあろうかと、持参した日本食材をキッチンに持ち込む私。
“さ〜て、まずは、おだしをとって…”と、粉末だしのもとパックを開封。
すかさず、「それは何?」…と尋ねるホストファミリーの次男。
そこで、私は、ニコヤカに、かつ堂々と、「これは、カツオの粉よ。(^-^)」(←確信犯)
……その瞬間、ビックリ眼で固まる次男。。。。。。
(そりゃぁ、そうだろう…)
もちろん、その後、ちゃんと「“カツオ”っていうのは、日本語では魚の一種の名前で、これでスープをとるのよ。」と、説明しましたとも(笑)。
すると、種明かしを知って爆笑した次男、今度は、他の家族を次々とキッチンへ呼びつけ、「ちょっと、ちょっと!!この日本の食べ物、いったい、何の粉だと思う〜?!」…と。
そこで、私は、皆を驚かせるため(?)、「これ、カツオの粉なんです」を、何回も言わされるハメになったのでした。
もちろん、皆、大爆笑でしたけど。
ホームステイ先の家族に、“ちんち〜ん!!”攻撃(?)を受けた私、今度は、「日本人である私には、発音するのが何てことない単語だけど、イタリア人が聞くには思わず赤面モノの単語での逆襲」(←長い…)を、粉末だしのもとパックを使って企んだのでしたが、期せずして「カツオ」を連発させられ、やっぱり、逆に、恥ずかしくなってしまうのでした。
(だって、私、イタリア語での“cazzo”の意味も知っているからねぇ)
それにしても、なんにでも笑いの種を見つけては楽しんでしまうナポリ人達には、カナワン!!!
…などと言いつつ、「カツオの粉」発言を聞いたナポリ人達の仰天の表情も可笑しくて、結局、ついつい、一緒にのってしまった私も私ですが。。。(^.^;)
他にも、日本語とイタリア語については、おかしなことがありました。
<モモ>
日本語での“桃”は、イタリア語では“pesca”。
しかし、ナポリ語には、“今”という意味で、なんと“モ”という単語があり(ちなみに、標準イタリア語では“adesso”になるのですが)、ナポリで「桃!」と言ったら、ナポリ人には「今!今!」と理解される、と。
<ミミ>
日本語では“耳”。しかし…。
イタリア人男性の名前で“Domenico”(ドメニコ)さんというのを、愛称で“Mimmo”(ミンモ)とも呼ぶそうですが、それがさらに短縮されると“Mimi”(ミミ)に。
だから、とある日本人が、ナポリの街角で「耳!桃!」と叫んだとしたら、「ミンモ、今!今!」になってしまうそうな。
叫ばないけどね…普通、そんな日本語(笑)。
<高田馬場>
日本語というのは、発音時のアクセントが乏しく、イントネーションも極めて平坦な言語だと思うのですが、それを究極的に表している単語がコレではないでしょうか??(固有名詞ですけど)
“タカダノババ”
…どの音節にもアクセントを置かずに、イントネーションも超・平坦に発音されるこの単語、アクセント・イントネーションともハッキリしている言語の人々にとっては、とーーっても、発音が難しいらしく。。。。
彼らの耳には、“ダダダダダダダ…”と、ひたすら続くように感じられるのだそうな(笑)。
(↑↑コレは、高校時代の英語教師のイギリス人女性が言っていた話なのですが)
というわけで、私も、イタリア人相手に「“高田馬場”を発音できるか?」テストを実験。
(するなって???)←私、意地悪かな〜?
結果は、やっぱり、懸命に真似しようとする彼らの努力も、“タガダダ…???”に終わってしまい、一同爆笑、、、だったのですが、さらに、ナポリではオマケが。
ナポリには、スポンジ生地をリキュールに漬け込んだ、マツタケのような形の、その名も“baba'”(ババ)という伝統的なお菓子があるのですが、その“baba'”が、日本語では“馬場”、さらには“婆”にすらなってしまうという笑撃(笑)の事実発覚に、さらに、ナポリ人達は笑うのでありました。。。。
かくして、“日本語とイタリア語(ナポリ語)、衝撃の同じ発音単語・発見の一夜”(笑)は、爆笑とともに更けていったのですが、ホストファミリーのお父さんは、この衝撃の事実(←大袈裟だって)に、よほど興味を覚えたらしく、その後も、
「ヌズビボベ?」
「ビズベゲ?」
「ドガベボ?」
…などと、(その場でテキトウに思い付いたらしい)謎な単語を投げかけては、「これが、日本語の何かの単語と同じになってないか?」と、真顔で尋ねるのでした。
アーティスト然とした風貌のお父さんなのに(←実際、アーティストなのですが)、真顔でそんなこと尋ねられると、何て答えてよいのやら、一瞬迷うよ。。。。(笑)
(06/03/2001)

<夕暮れのナポリ、何かの塔(笑)>
テーマとは何の関係もない写真ですが…(^ ^;)
しかも、何の塔だか、分からん…(笑)。
こんな塔がそこらじゅうにありました。。。
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