小泉元首相 脱原発「各党が努力を」10月29日 18時22分
小泉元総理大臣は、社民党の吉田党首とエネルギー政策を巡って会談し、脱原発に向けた連携を要請されたのに対し、それぞれの立場で各政党が脱原発に向けて努力すべきだとして、みずからも引き続き主張していく考えを示しました。
会談は、脱原発を掲げる社民党の吉田党首の呼びかけで行われたもので、東京都内の小泉元総理大臣の事務所で、およそ45分間にわたって行われました。
社民党によりますと、この中で吉田氏がエネルギー政策を巡る考えを尋ねたのに対し、小泉氏は「地震大国日本で、使用済み核燃料や高レベル廃棄物の最終処分場を作ることは国民の理解が得られない。原子力発電を続けていくことは無責任であり不可能だ」と述べ、原発の運転再開に踏み切るべきではないという認識を示しました。
そのうえで小泉氏は、脱原発に向けた連携を要請されたのに対し「それぞれの立場で各政党が脱原発に向けて努力すべきだ。自分も主張を続けていく。政府に脱原発に向けた政治決断を求めるには、世論に訴えるしかない」と述べたということです。
吉田氏は会談のあと記者団に対し「小泉氏と考え方を共有し、共感することができたので、今後、脱原発に向けたうねりをともに作っていきたい」と述べました。
「党としてやめてと言えず」
自民党の石破幹事長は、記者会見で「今はわが党選出の国会議員ではなく、1人の私人である小泉元総理大臣がどの党と話をするかについて、自民党として『やめてください』と言う立場にない。国政には原発をどうするかというテーマだけでなく、ほかにも多くのテーマがあり、小泉氏と社民党の党首が会談したことが政界再編に向けた動きにつながるのかどうかや、新たな政策軸ができるのかどうかについて、今の時点で判断できない」と述べました。
「父は父、私は私」
また、小泉進次郎復興政務官は国会内で記者団に対し、「全く聞いていないので分からないし、父が誰と会うかは私にはコントロールできない。人にはそれぞれ自分の考え方があり、日本は言論の自由が保障されている国だから、自由に発信できる。やはり今の日本は、高齢者も元気がある」と述べました。
そのうえで小泉政務官は、記者団が「小泉元総理大臣と政務官の考えは違うのか」と質問したのに対し、「今までも言っているとおり、父は父、私は私だ」と述べました。
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