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【プロ野球】

マー 2度目沢村賞 満場一致で選出

2013年10月29日 紙面から

沢村賞を受賞し、沢村栄治さんの写真と花束を手に記念撮影をする楽天の田中=東京都内のホテルで(市川和宏撮影)

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 今季、最も活躍した先発完投型の投手に贈られる「沢村賞」の選考委員会が28日、東京都内のホテルで開かれ、楽天の田中将大投手(24)が満場一致で選ばれた。田中は2011年に続いて2年ぶり2度目の選出。また田中の力投で楽天が1勝1敗のタイとしたコナミ日本シリーズ2013は29日、東京ドームに舞台を移して第3戦が行われる。予告先発は巨人が杉内俊哉投手(32)で楽天が美馬学投手(27)。この日、東京に移動した両チームは、東京ドームで練習を行った。

 日本一を争う最中の移動日。東京ドームでの練習前に、田中に朗報が届いた。前回受賞した2011年は、とっくにシーズンが終わり、オーバーホール中の秋田での会見だった。それだけに「自分はまだ戦っている中で、もうそんな時期なんだな、というのが正直な気持ち。沢村賞は投手にとって一番大きな賞。(日本シリーズで)賞に恥じない投球をしないといけない」と、より気が引き締まったようだ。

 選考会自体は異例の10分ほどで終わった。平松委員長代理は「欠席者も含め満場一致。毎年かなりの議論になり、去年もモメたが、今年は対抗もなし。議論もなかった」と話したが、数字上では立派な対抗馬がいた。

 田中は選考基準の7項目中、完投数が8で足りていなかった。オリックス・金子は12球団でただ1人7項目を全てクリアしていたが、「7項目をクリアしていても、24勝0敗、勝率10割の偉大さは他の投手を寄せ付けなかった」と説明。村田委員も「稲尾さんの連勝記録を56年ぶりに塗り替えたことは、『偉大な投手=田中』を印象づけた。飛ぶボールに変わった中での被本塁打6本というのもある」と、基準外の要素も挙げて補足した。

 前回はダルビッシュと争い、当時の土橋正幸選考委員長は「競馬で言えば写真判定」と評したが、今回は何馬身も差をつけてのぶっちぎり。前回は「派手なガッツポーズや雄たけびは球界のエースにふさわしくない」と物言いがついたが、今回は「文句のつけようがない。要望はまるっきりない」と、もろ手を挙げての賛辞だ。

 田中自身は「誇れる数字というのは特にない。(24勝無敗も)1人でやった数字じゃないので、自慢するのも…」と数字には無頓着。「まだ戦いは続いていて、今年を振り返る余裕はない。明日からまたチーム一丸となっていく」と、日本シリーズに向け、集中力をとぎすましていた。 (竹村和佳子)

 

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