UPDATE 1-イタリア国債入札、2年債利回りは5月以来の低水準
(内容を追加しました)
[ミラノ 28日 ロイター] - イタリアは期間2年のゼロクーポン国債入札を実施、利回りは5月以来の低水準となった。欧米市場ともに資金が潤沢な状況が続くとの見方から、短期債は容易に消化されている。
2015年6月償還のゼロクーポン債22億5000万ユーロの平均利回りは1.39%。前回の1.62%から低下した。応札倍率は1.8倍で前回とほぼ同じ。
アナリストによると、米連邦準備理事会(FRB)が資産買い入れの縮小を来年まで先送りするという期待感が、国債の投資妙味を高めている。欧州中央銀行(ECB)が長期資金供給オペ(LTRO)を追加実施するといった観測も、期間が短めの債券への投資を後押ししている。
ウニクレディトのアナリストらは顧客へのノートで、「2年債利回りは前回の入札から25ベーシスポイント(bp)低下した。われわれはさらなる低下の余地があるとみている」とした。
「われわれは引き続き、ECBが追加的LTROを実施すると予想しており、FRBの緩和縮小先送りはユーロにとって大きな支援材料となっている」とコメントした。
この日はまた、2023年9月償還のインフレ連動債7億5000万ユーロも入札。調達総額は予定上限の30億ユーロとなった。
インフレ連動債の利回りは2.73%。前回8月は3.3%だった。
市場環境が良好なため、不安定な政治情勢の影響は限定的となっている。アナリストは、約240億ユーロ相当の償還資金に支えられ、今週の残り2回の国債入札も堅調な結果になるとみている。
29日には総額80億ユーロの6カ月物、30日には最大60億ユーロの5年および10年債の発行が予定されている。
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