琉球独立「誇り不可欠」国連活用も紹介

独立実現に向け、何を始めるべきかを海外の事例から考えたシンポ=沖縄大学

[画像を拡大]

2013年10月28日 09時34分
(16時間30分前に更新)

 琉球独立の実現へヒントを探るシンポジウム「グアム・台湾・パラオから考える琉球独立」が27日、沖縄大学で開かれた。龍谷大の松島泰勝教授、グアム政府脱植民地化委員会事務局長のエドワード・アルバレスさん、台湾パイワン族の牧師サキヌ・テピクさんが登壇。独立にはアイデンティティーの強い自覚と誇りが不可欠であることが強調された。人口約2万人で独立したパラオ共和国の事例報告や国連を活用する手法の提案などもあり、約150人が耳を傾けた。琉球民族独立総合研究学会の第1回大会の一環。

 エドワードさんは「支配する側は、彼らがいなくては生活が成り立たないという観念を押し付けてくる。独立運動は、誇りと自己肯定感を持つことが最優先されるべきだ」と指摘した。台湾原住民の権利を守る「原住民族基本法」制定までの取り組みを紹介したサキヌさんも、最初に最も大事なのは「原住民という自覚」だとした。

 松島さんはパラオに勤務した経験などから報告。1994年の独立以降、大きな政治・経済問題はなく、パラオ人優先の経済政策や観光客の数より同国の自然保護への理解などを重視した観光政策の立案・実施など独自性を出していることを紹介。今後の戦略として国連の脱植民地化特別委員会の活用に言及した。

 エドワードさんも、グアムは同委員会の認める非自治地域となっていると説明し「国際社会はこの21世紀にまだ植民地があることを恥じている」と指摘。沖縄も非自治地域に加わる取り組みをすることを提案した。

有料携帯サイト「ワラモバ」では、PCサイトにはない解説記事やスポーツ速報を掲載しています。» 詳しくはこちらから
« 最新のニュースを読む

写真と動画でみるニュース [一覧する]

沖縄ツアーランド