記者会見で謝罪する県教委の柳田幸子教育理事（中央）ら＝２５日午後６時ごろ、県庁

　熊本市内の路上で女性の腕を引っ張り、抱きつくなどしたとして熊本北署は２５日、暴行の疑いで、同市東区長嶺南６丁目、県教委学校人事課主幹渡邉清也容疑者（４４）を逮捕した。

　逮捕容疑は同日午前６時３５分ごろ、中央区新市街の路上で、合志市の飲食店従業員の女性（２０）の両腕を引っ張ったり、後ろから抱きついたりするなどの暴行をした疑い。

　署によると、現場は通称プールスコート通り。同容疑者は乗用車で通り掛かり、車から降りて「お酒を飲みに行こう」と女性に声を掛け、車内に連れ込もうとしたという。女性が悲鳴を上げたため車で逃走。近くで悲鳴を聞いた知人女性（１９）が１１０番通報した。十数分後、同じ通りを走行する同容疑者の車を署員が発見した。

　同容疑者は「サウナに行くために街に来たが、女性とは会っていない」と供述し、容疑を否認している。

　県教委によると、同容疑者は県立高の人事を担当。１９９３年に数学教諭として採用され、県立高勤務を経て２００６年から学校人事課配属。勤務態度は真面目だったという。

　県教委の柳田幸子教育理事らが県庁で会見し、「教員不祥事が相次ぐ中、学校現場を指導する立場の職員が逮捕され残念。非常に衝撃を受けている」と謝罪。田崎龍一教育長は「早急に事実把握に努め、厳正に対処する」などとするコメントを発表した。