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放射線治療学術大会始まる/青森
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日本人の死生観の変化や医療現場での患者の意識について語る養老氏 |
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放射線治療の最新情報が発表される日本放射線腫瘍学会第26回学術大会が18日、「超高齢化社会における放射線治療の役割と責任」をテーマに、3日間の日程で青森市で始まった。
初日は全国の放射線治療に携わる約1300人が参加。シンポジウムや講演で、食道、前立腺、肺など各部位ごとの治療実績や、チーム医療の在り方に関する報告があった。
リンクステーションホール青森で行われた特別講演で、東京大学名誉教授の養老孟司氏は「日本には本来、『世のため人のため』という伝統的な人生観があったが、西欧的な個人主義によって『人生は自分のため』と捉える傾向が強くなった」とし、その人生観の変化が、医療現場や患者にも影響を与えていることを説明。東大付属病院・中川恵一准教授と養老氏との対談では、80〜90歳でがん治療を受ける人が増えていることや、希望を持って治療に臨むこと、がん教育で命の大切さを学ぶ必要性などが話題に上った。
大会長の高井良尋・弘前大大学院医学研究科教授は講演で、高精度放射線治療の技術発展で日本の貢献が大きいことを強調し、今後も世界をリードする若い研究者が輩出されることに期待を寄せた。
大会は、3日間で約2500人が参加する予定。市民公開講座(無料)は20日午後1時半からホテル青森で開かれ、弘前大大学院保健学研究科の教授が、高齢者の放射線治療について解説する。
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