◇ブリヂストンOP<最終日>
▽27日、千葉県・袖ケ浦CC袖ケ浦C(7119ヤード、パー71)▽晴れ、気温20・5度、風速8・2メートル▽賞金総額1億1250万円、優勝2250万円▽62選手▽観衆7924人
トップタイから発進した丸山大輔(42)=アイテック=が、7バーディー、4ボギーの68で回り、通算10アンダーで大会初V、2009年以来4年ぶりのツアー通算3勝目を挙げた。賞金ランキングは68位から21位にジャンプアップ。今年の残り試合と2014年から2年間のシード権を獲得、さらに14年の世界ゴルフ選手権(WGC)・ブリヂストン招待の出場権も手にした。大会史上初の3連覇を狙った谷口徹(45)は73とスコアを落とし、通算5アンダーの7位に終わった。
地元・千葉の県立泉高校出身の丸山大輔は、ウイニングパットを沈めると右拳を振ってガッツポーズ。観衆の声援に「正直、勝てるとは思ってなかった。初優勝、2勝目よりも苦しかった。ゴルフの難しさ、苦しさを知ってからの優勝。深いものがあります」と語った。
初出場だった2003年大会で、初日から3日目まで首位タイだったが、最終日の1番で左がけ下に落としてダブルボギーにし、調子の波を取り戻せないままV逸した苦い経験がある。それだけに、この日の1番のティーショットは「緊張。左に絶対打たない」と心掛けた。ボールは右ラフに止まり、そのホールはボギーにしたが、気持ちは落ち着いていた。8番から3連続バーディー奪取で「流れが自分に来たかなと思った」という。
02年から05年、07年から昨年までシード権を保持してきたが、今季は夏場のフジサンケイクラシックからの3試合連続予選落ちで「ショックでヤバイ」と思った。しかし「東海クラシックで、シード権争いのボーダーライン上の戦いに慣れている野仲茂に『我慢していればいいことあるから』と言われた」。同年代選手の励ましが力になっただけでなく、アジアの試合を一緒に戦い、練習した仲の小林正則が日本オープンで優勝したことにも刺激を受けた。
このVで15年までのシードを確保し、来年のWGC・ブリヂストン招待にも出場できる。「それまでにいいドライバーショットを打てるようにしたい」と目を細めた。 (櫛谷和夫)
<丸山大輔>(まるやま・だいすけ) 1971(昭和46)年3月16日、千葉県生まれの42歳。中学時代は体操部。千葉県立泉高時代はゴルフ部で、卒業後ゴルフ場の研修生に。94年プロ転向。2005年フジサンケイクラシック、09年パナソニックオープン優勝。06年には米ツアーに挑戦し、4試合でトップ10に入ってシード権を獲得したが翌年喪失。08年から再び日本を主戦場にした。
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