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【大リーグ】

上原まさか 走塁妨害でサヨナラ負け PS初の悪夢に「スッキリしない」

2013年10月28日 紙面から

◇ワールドシリーズ<第3戦> カージナルス5−4レッドソックス

 レッドソックスがポストシーズン(PS)史上初の走塁妨害によるサヨナラ負けを喫した。第109回ワールドシリーズ(WS)第3戦は26日(日本時間27日)、カージナルスの本拠地ブッシュスタジアムで行われ、レ軍は4−5でサヨナラ負けし、1勝2敗となった。上原浩治投手(38)が9回1死一塁から6番手で登板したが、味方の失策と走塁妨害で決勝点を奪われた。上原自身に勝敗はつかなかったが、レギュラーシーズンを含めても9年ぶりの“珍事”に、「スッキリしない」と首を振った。第4戦は27日(同28日)、同球場で行われる。

 前代未聞の結末に上原もぼうぜんとするしかなかった。同点で迎えた9回1死二、三塁。大ピンチで、上原の2球目フォークに7番ジェイは二ゴロ。本塁を狙った三走モリーナはアウトとなったが、その直後にPS史上初の悪夢が待っていた。

 「ビデオを見ても『うーん』という感じ。ランナーから当たりにいっているようにも見えるし、邪魔しているようにも見える。なんかスッキリしない」

 上原が首をひねった判定は、サルタラマッキア捕手の悪送球からだ。モリーナをアウトにした後、二走クレイグを三塁で刺そうとした送球がそれた。クレイグは本塁へ向かおうとするが、腹ばいになった三塁手ミドルブルックスにつまずく。バランスを崩しながら本塁へ滑り込むが、左翼からの素早い返球でタイミングはアウト…と思われたが、その時点ですでにジョイス三塁塁審が「走塁妨害」をコールしており、サヨナラ負けが決まった。

 レギュラーシーズンを含めても走塁妨害によるサヨナラ負けは2004年8月6日にマリナーズがデビルレイズ(現レイズ)に喫して以来、9年ぶり。まさかの展開に上原は「審判がセーフと言ったらセーフ」と言葉をのみ込むが、同点で上がったマウンドで先頭のクレイグに初球を二塁打とされたのも敗因の1つ。納得いかない結果ではあるが、「先頭のあの初球は完全に失投。僕のミス」と責任を受け止める。

 ファレル監督は「ルールとしては走塁妨害と取れるのだろう」と受け入れつつも、「重要な試合があのプレーで終わるのはつらい。すぐに飲むには苦すぎる薬だ」と渋い表情。第2戦も救援投手ブレスローの三塁悪送球から敗戦。2試合続けて送球ミスから痛い星を落とした。最後は審判による判定で勝敗がついたが、ブレスロー、田沢、上原とこれまで盤石だった救援陣を投入して敗れた事実は残る。

 「審判で左右されるようなシリーズになってほしくはない。(判定が)覆ることはないんで、切り替えるしかない」。試合後、必死に前を向いた上原。敗戦を引きずる暇などない短期決戦。WSもあと最大4試合。味わった苦さは、残りわずかとなったマウンドにすべてぶつけるしかない。

 

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