CD不況が長引く中、ヒットチャートで存在感を放っているのがアニソンや声優アーティストの作品。最近は新規参入が再び増加しており、レコード業界の勢力図に影響を与えそうなパワーを持ちつつある。
数年前からアニソンや声優アーティストの作品が、CD市場で重要な位置を占めている。象徴的なのがCDシングルのランキング。今年に入り34週過ぎた時点で、オリコン週間シングルトップ10にアニメタイアップのシングルが入らなかったのは1週のみ。J-POP系のアーティストを除いて、アニソン系の作品に絞っても、トップ10に1作品も入らなかったのは7週だけだ。
■再び盛り上がりを見せるアニソン市場
2013年2月4日付けのランキングでは、『THE IDOLM@STER』関連の作品が5位から9位までを独占。厳密に言うとゲームから派生した作品だが、11年にアニメ化され、関連CDがヒットした。
5月6日付けから8週連続で『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE2000%』の関連CDが、トップ10入り。売上枚数が10万枚を超えるシングルも8月までに2作品生まれている。
過去を振り返ると、特定のメーカーの一人勝ちではなく、様々なプレーヤーがヒット作を出している。
老舗のキングレコードは、90年代後半に声優アーティストの先駆けとなった林原めぐみを手がけて以降、コンスタントにヒット作をリリース。『魔法先生ネギま!』や前述の『うたの☆プリンスさまっ♪』シリーズなど、キャラクターソングの分野も開拓してきた。
2000年代半ばにはビクターエンタテインメント系のフライングドッグが『創聖のアクエリオン』や『マクロスF』の関連作品で存在感を示した。最近ではポニーキャニオンが元気だ。10年前後に『けいおん!』関連の作品が社会現象と呼ばれるほど売れ、今年は『進撃の巨人』関連作がヒットしている。
2000年以降は、ランティスなどアニソン市場に特化したメーカーも支持を集めた。ゲームメーカーの音楽部門であるKey Sounds Labelには、インディーズながら『鳥の詩』や『Angel Beats!』の関連曲など印象に残るヒット作がある。
「アニソンファンは音楽と映像とのマッチングなど、厳しい目で作品を吟味する分、作品そのものの質を評価する。そのためアーティストパワーがなくても、ポンとヒットが生まれる可能性があるので、レコードメーカーとしては弱くてもある程度戦える」とあるアニメ関係者は、新規参入が起きやすい市場の特徴を指摘する。
アニソン、キングレコード、ビクターエンタテインメント、東宝、ポニーキャニオン、オリコン、アニプレックス
CD不況が長引く中、ヒットチャートで存在感を放っているのがアニソンや声優アーティストの作品。最近は新規参入が再び増加しており、レコード業界の勢力図に影響を与えそうなパワーを持ちつつある。 数年前からアニソンや声優アーティストの作品が、CD市場で重要な位置を占めている。…続き (10/28)
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