野呂美加さんと放射能対策

そろそろさすがに見ていられなくなりつつあるようですので、「チェルノブイリへのかけはし」代表の野呂美加さんのとんでもない発言とその他について、書きます。

「チェルノブイリへのかけはし」は、特に子どもの内部被曝の危険を強く警告してきた団体で、彼らがひらく放射能に関する講演会はNHKテレビでも紹介されたことがあります。また、彼らが行った子どもの被曝調査も新聞で紹介されました。非常に精力的に放射能の危機を訴えているグループです。

サイトはここ

http://www.kakehashi.or.jp/Link

小さい子どもをもつ親の不安を思うと、これは微妙な問題です。NHKでも、子連れのお母さんがたくさん参加していました。

もちろん、それが本当に意味のあることならいいのですが、少なくとも野呂さんの主張はかなりめちゃくちゃで、科学的にはまったく信頼できないことがわかります。そして、その科学的に信頼できないかたが、さらに怪しい放射能対策を勧めているところが問題です。放射能の知識そのものがかなりダメなので、対策ももちろんダメで、そこにEM菌やらなんやらが顔を出すわけです。

彼らはECRRのバズビー氏や内部被曝脅威論の肥田舜太郎氏を支持しているのですが、組織としてのECRRの主張はともかく、バズビー氏個人はかなりめちゃくちゃなことを言うので、まったく信頼できません。また、肥田氏についても、ご自身の体験に基づくことはわかりますし一定の敬意は払いたいと思うものの、鼻血や下痢は内部被曝のせいだと言っている時点で医学的には信頼に値しないと思います。

公式サイトの「健康相談」

http://www.ironnakatachi.com/kenkousoudan/Link

を見ると、鼻血や下痢を低線量被曝の症状としています。これは肥田舜太郎医師の説に沿ったものかと思いますが、もちろん、放射線被曝によってこのような症状が出るのは桁違いに多く被曝した場合です。福島県内でフォールアウトによって被曝したかたでも、これはありえないと断言していいはずです。まして、東京ですから。

事故当初、鼻血や下痢を低線量被曝のせいと宣伝するツイッターやブログがたくさん登場しました。一部の雑誌も記事にしました。もちろん、放射能には注意するべきですが、これは完全にナンセンスです。小児科医は、子どもはちょっとしたことで鼻血を出すものだといいますし、しかも最初に鼻血が話題になったのは花粉症の時期でした(花粉症で鼻血が出やすくなることも知らなかったかたが多いようですが、ぜひ医師に聞いてみてください)

このナンセンスのために、子どもが鼻血を出しただけで被曝を心配した親がどれほどいるかと思うと、やはり「ナンセンスな警告には害がある」と言うしかありません。このレベルの無意味な話を広める人たちの言うことは聞かないほうがいいし、ついていくべきでもないと、僕は思います。
低線量被曝にはわからない点が多いのは事実です。しかし、それは決して、「危険が青天井」という意味ではありません。非常に低線量の内部被曝でこのようなはっきりした急性症状が出ないことを理解するには

(1)人間はカリウム40や炭素14といった自然の放射性元素を常に体内に持ち(60kgのおとなで7500Bq程度)、常時内部被爆している。また、これらは食品から常に取り込んでいる
(2)自然放射性元素であるラドン222が土中から放出されて、これが常時呼吸で取り込まれ、肺ガンのリスクになっている

といった知識があれば充分でしょう。医療で体内に放射性物質を入れる治療についても、調べてもいいかもしれません。いずれにしても、これまでも常時内部被曝してきたし、それがガンのリスクになってもいるのだけど、鼻血や下痢にはつながっていないわけです。

もちろん、非常に放射線に敏感な体質のかたがいないとは限りませんが、その場合、鼻血も下痢も「稀なできごと」ですから、鼻血や下痢が増えているという話とは全然違います。また、その場合にも自然の体内被曝は常時ありますから。

さて、一部で話題になった野呂美加さんと中西研二さんの対談

http://joy-healing.jp/readings/special/20.htmlLink

もちろん、チェルノブイリの状況を伝えてくれるのは重要だとは思います。

しかし、それはそれとして、たとえば
「人間の体内に酵素が減少すると生命力も減少する。だから酵素を体内に取り入れることがとても大事なんですね」
などというのはどういう話だろう。
「長岡式酵素玄米のすごいところは、有機ゲルマニウムや酵素源を発生させていることです。釜の中で原子転換させて、あるはずのない物質が生まれているんですよ」
という言葉にいたっては、あるはずのない物質ではなくて、あるはずのない話です。ありえないと断言してかまいません。これはいくらなんでも科学的知識がなさすぎます。
「波動が高いものだと、放射能の負のエネルギーを原子転換させることができるようなんです。」
も何をいっているのかわからないでたらめです。

もう少し引用します。EM菌関係
「汚染地でEMX を飲んで、体内の放射能値がゼロになった人もいます。かなり放射能汚染のひどいところにEM菌を撒いて2、3年後に計測したら、蒔いたところだけ放射能反応が感知されませんでした。」
微生物が放射性物質を分解しないことは明らかです。ですから、EM菌のおかげで放射能が減ったわけではない。もし本当に減ったのなら、自然減かあるいは別の理由です。自然減といっても、放射性物質そのものは物理的半減期で減るだけですから、それ以上の減少分は決してなくなったわけではなく、どこかよそに行っただけです

野呂さんたちは以前からEM菌やEMXという飲料(名前が変わりましたが)を奨めています。

http://www.kakehashi.or.jp/?p=3279Link

には
「この菌をほんの少しきりふきに入れて、室内でシュッシュすること。これで、室内にEM菌が定着し、吸い込むことで喉や肺の粘膜を保護してくれる」
と書かれていますが、もちろんこんなことは臨床的に確認されていません。
もちろん、放射能には効果ありません。

野呂さんはニューエイジャーらしく、ほかにもさまざまな代替医療(ホメオパシーなど)にも言及しています

http://www.kakehashi.or.jp/?p=3978Link


この程度読むだけでも、野呂さんが科学、特に放射性物質や核反応について何もご存知ないことははっきりわかります。いくらなんでもでたらめにすぎます。

問題はこの程度の科学知識で、不安なお母さん方に放射能の危険を講演しておられることです。これはまずいと思います。野呂さんも善意でされているのでしょうから、なかなか難しい問題なのですが、危険について語るのであれ、安全について語るのであれ、やはり最低限の科学知識のあるかたの言葉でなくてはならないと思います。特にEMをはじめとする「無意味な対策」を奨めることは、利よりも害のほうが多いでしょう。少なくとも僕は反対です。子どもをもつ不安な親なら、ついそういうものを信じてしまうかもしれません。しかし、意味のない対策ですから。

僕はこういうでたらめな話が多くの人に支持されることはないのだろうと思っていたのですけど、どうもそういうわけではなく、かなり支持を集めているようなので、特にこの記事を書きました。

いっぽう、野呂さんたちが支持される理由は子どもを持つ親の不安に応える(というよりは、必要以上の不安を作り出していると思いますが)講演会を各地で「きちんと」(内容ではなく)行っているからでしょう。
放射能のなにがどう危険でどう対策したらいいのか、知りたい人たちはたくさんいます。そのような講演会や話し合いの場が求められていることは間違いありません。本来ならこれは「科学コミュニケーション」を考える人たちがやるべきことでした。僕たちもやるべきなのでしょう。もちろん、やっているかたがたもおられますが、やはり野呂さんたちの活動に比べると手薄感はあります。そういう場をもっとたくさん用意して、きめ細かくやらなくてはならないのだと思います。難しいですが。

もっというと、不安な親たちは、「知りたい」以上に、自分が抱えている不安を誰かと共有したいという気持ちが強いのではないかという気がします。科学者であれ科学コミュニケーターであれ、それに応えるのは難しいかもしれません。それでも、話し合う機会は重要なはずです

[注意]
いったんコメントをとめます。
非常に微妙な問題を扱っているので、特に科学的誤りを批判する際のコメントの書き方を工夫していただけないでしょうか。攻撃的に見えてしまうコメントはなんの効果もありません。少なくとも、違うモードであることは意識していただけるとありがたいです

地縛霊から「いい具合に荒れてきた」という非公開コメントがはいっています。つまり、今の流れは地縛霊の思う壺だということです。そこのところよろしく

整理したら、コメントを再開します

[追記]
当然過ぎるほど当然ですが、この記事は、心配している親を非難したり馬鹿にしたりするために作ったわけではありません。野呂さんの発言は科学的にでたらめなので(そこは譲りようがありません)、ついていくべきではないという注意をしています。

世間の流れからすると、野呂さんを批判しないほうが僕にとっては安全なのだろうとは思いましたが、見過ごしにできないので。この記事によっていろいろな非難がくるだろうということは想定しています。
コメントもあくまでもその線で、注意深く書いてくださるよう、あらためてお願いします。

― posted by きくち at 02:33 am commentComment [364]

この記事に対するコメント[364件]

1. QР — August 23, 2011 @05:37:32

その「チェルノブイリへのかけはし」のブログですが、こういう投稿を見ると科学を敵視しているとしか思えません。

善意と解釈して良いものかどうか。

http://www.kakehashi.or.jp/?p=3992Link

Owner Comment きくち  August 23, 2011 @10:00:14

善意ではあるのだと思いますが、科学的な議論は最初から拒否するという姿勢では困ります。

科学的な議論に時間を費やす必要はないというのは僕も前の記事に書いたことですが、それはICRPの範囲までなら議論の余地はないだろうということで、彼らのように「誰の言うことが正しいかは科学の議論ではなく不安の程度で決めろ」という話は受け入れがたいです

3. ニセTaKu — August 23, 2011 @06:35:27

きくちさん、おはようございます。
揚げ足を取るようですが、「被爆」ではなく「被曝」ではないでしょうか。

Owner Comment きくち  August 23, 2011 @07:34:54

うわー!!
絶対間違えないはずだったのに

Up5. deisospiri — August 23, 2011 @07:45:30

:oいつも拝見しております。
さて、この団体は、不安な親の気持ちを弄んでおり、大変悪質だと思います。
さらに、団体のHPに「9年3月 赤い羽根共同募金より助成金」とあるように、公的な助成がなされていることにも憤りを感じます。
このような団体は、何かしらの不安が蔓延している現在、活発に活動しており、大変危惧します。

6. 福島さん — August 23, 2011 @08:19:25

下痢と頭痛は被曝した自分も友人も家族も大半の人がなってましたよ、ストレス性のものなのか分からないので黙ってますけど。鼻血は知りあいでは居ませんでした、近くの幼稚園では鼻血出す子は居たそうです。それとEM菌は怪しいですね、放射性物質を菌が取りこむことはあっても分解は出来ないしょうね。それと質問なのですが、池田信夫という方が放射性物質は燃やすと化学変化で無害出来ると言ってましたけれど、あれは本当ですか?。

Owner Comment きくち  August 23, 2011 @09:40:31

下痢も鼻血もさまざまな原因がありえますからね。
下痢はストレスでもなりますし、ウィルスなど感染症も多いです。
原因はさまざま考えられる中で、「被曝の症状」というのは可能性が非常に低いということです

放射性物質は燃やすと無害になるというのは、まったくのでたらめです。化学変化では放射能はなくなりません

8. 杉山弘一 Website — August 23, 2011 @08:59:01

QРさんやdeisospiri さんが言われるように、この方たち悪質だと思いますが、騙されて酵素玄米を広めている方は、本当に善意でやっています。説明をしようとしても聞く耳を持たないので、悪意でやっているよりも問題は深刻です。今まで仲良くしていた方が酵素玄米を批判したら口も聞いてくれなくなりました。どう説得していけば良いやら、本当に悩ましい問題です。

9. Mamamalinda — August 23, 2011 @10:02:40

きくち先生

かけはしのHPも見ました。

杉山様

HP拝見いたしました。

なんともいえない、本当にやり場のない怒りを感じます。

残念ながら、善意で信じて普及させようとしている人たちは、説得は無理なのではないかと思います。(私のごく近くに前世療法のビリーバーがいますが、ホ・オポノポノとかホメオとか水素水とか、どんどん人的にもつながっていって深みにはまってしまい、もうあきらめております。)

ただ、適切な表現ではないかもしれませんが、震災で怖い思いをし、数百年に一度の洪水を想定したスーパー堤防は無駄遣い、へえそうかいなと思っていたら、1000年に一度の大津波が現実のものとなり、安全だったはずの原発からこわれて放射性物質が漏れ出し、政府は情報を正しく伝えてない、という状況。
釜の中で新しい物質が出来るといわれて、まだ科学的にわかってないこともあるんだわ、科学的に確認されたことが何もできないなら、まだ開明されていないことでも、あらゆる可能性を試してみよう、それのどこが悪いの?
と思う人たちが、沢山いるんだと想像します。

信じるということは怖いものです。EMとかホメオパシーとか酵素とか自分のいったことややってきたことが間違っていてももう取り返しがつかないと、正しいという証拠をあらゆる方法で探し出し、信じ込もうとしてしまうように思えます。

3.11後の今の状況で、薦められて酵素玄米をためしたりしている人たちが、同じ信念にはまらないように防ぐことしかできないかもしれません。

私は科学的知識は高校教育までの文系兼業主婦ですが、なんとかできることを探していきたいと思います。

Up10. 質問 — August 23, 2011 @10:13:35

フォール・アウトといわれる期間、
私含め近辺が頭痛・下痢になりました。
症状事後にフォール・アウトを知った有様ですので
身体に何らかの異変が起きたのだろう、そう考えています。
さて、先生のおっしゃる
「下痢と鼻血は医学的にありえない」という断定は
なにゆえ可能なのでしょうか?
被爆研究医師である肥田氏の説はいわゆる「デマ」という事でしょうか?
もしくは、世界的にも極めて特異な一説、という事でしょうか?
EM菌等々に関しては存じません。

Owner Comment きくち  August 23, 2011 @11:15:40

低線量被曝では急性の症状は出ないことが知られています。
たとえばこんな感じ

http://www.hosp.go.jp/~tdmc/dm/dm_tbl1.htmLink

見れば分かるとおり、急性症状が出るのは数100ミリシーベルト以上です。これだけの被曝の可能性は、原発のごく近く以外ではありえませんから、一般のかたに被曝で急性症状が出ることは考えづらいです。
もちろん、非常に放射線感受性の高いかたがいないとは限らないのですが、その場合は、特にその人だけに症状が出るはずで、「何人も」にはなりません。

下痢や鼻血はさまざまな原因がありえます。
その中で、被曝が原因である可能性はきわめて低いということです

12. disraff — August 23, 2011 @10:48:51

薬事法なり景表法なりにひっかからないのかな?と思ってしまうのは、乳酸菌だの酵素だので放射能がどうにかなる?と思ってしまうのとレベル的には似たようなものなんでしょうか。

13. disraff — August 23, 2011 @10:57:17

ここでは、「質問」みたいな語を「名前」として名乗ることは推奨されていません。

ちなみに、本当に下痢や鼻血になるほど被曝していたなら、症状が下痢や鼻血だけで済んだりはしないでしょう。で、その人はおそらくもう死んでいます。

14. とてちてた — August 23, 2011 @10:14:39

こんにちは。お久しぶりです。
まさしく「地獄への道は善意で敷き詰められている」んですね。

ネットから日本を眺めていると、みんなパニックしているように見えちゃうんですが、東京の母に電話しても別にそんなこともないし(ネットやらないからかもw)、埼玉の友人(昨年暮れに出産)に聞いても「私の周りにはそんなヒステリックな人いないよ。むしろそんな人いたら浮いちゃって大変」とのこと。騒いでるのは一部の人じゃないの、だそうです。彼女は昔から反原発運動とかしてる人で、東電や政府にはかなり腹を立てているようですが、放射能の影響うんぬんに関してはとても平静です。

ベラルーシ在住で色々支援活動をしている女性のブログで、EM菌に関する疑問と合わせて、それを推進するとある日本の支援団体について書かれています。団体名は伏せられてるので、こちらで問題にしている団体かどうかはわからないですけど。

http://bit.ly/oJ1F1vLink

その団体いわく、「信じれば効く。信じない人には効果が表れない」だそうですf(--;

(ブログ主によれば、ペクチンは放射線障害対策としてあちらでは結構スタンダードっぽい。やたら木下黄太氏のサイトを参考にしたり、ちょっとアレですが、片瀬久美子氏のペクチンに対する批判を「こういう意見もあります」と紹介しているあたりは良心的かも?)

Up15. サルガッソー — August 23, 2011 @11:16:15

>質問さん
放射線と鼻血の関係についてはこのまとめが分かりやすいでしょう。
http://togetter.com/li/150517Link

鼻血や下痢に関して言えばストレスや環境の変化で簡単に出る症状と思いますので、安易に放射線と決め付けるのはどうかと思います。

16. かとう — August 23, 2011 @11:41:26

>フォール・アウトといわれる期間、
>私含め近辺が頭痛・下痢になりました。
この期間は、大地震とその余震が頻発していた時期でもあり、かなりストレスがかかっていた時期でもあります。
頭痛、下痢、鼻血などは高ストレス下でも起こりえますので、その可能性が高いです。

17. ぼすとん. — August 23, 2011 @11:31:10

こうした誤った「科学」知識による啓蒙活動を単に批判したり無知をせせら笑ったりするのは簡単ですけど,本記事の最後の方で指摘されてる通り,不安に思ってる親御さんたちを迷わせてるのは科学者やコミュニケーターが十分に役割を果たせていない点が原因でこれを改善しなくては根本的解決になりませんね.科学者工学者の卵として肝に銘じようと思いました.

18. はと — August 23, 2011 @12:38:19

関西住まいなのに、地震から下痢がひどく、目眩もして地面が揺れているのかと。
…素直に病院行って、安定剤飲んだら治りました。
何かあると全てが悪いことにつながっているのかと考えてしまうものですね。

明らかに問題のある、ニセ科学の使用は、見つけたら対処しないといけないでしょうね。
子供に適切な治療をせずに謎の物質(無害ならまだしも…)を与えているだけとか…。これは虐待として連絡しないといけませんね。
法律的には、嘘を言って不安を助長したり、正しい対処法を行えなくなするような事は罰せないのでしょうか。

19. 技術開発者 — August 23, 2011 @12:54:09

こんにちは、はとさん。

>関西住まいなのに、地震から下痢がひどく、目眩もして地面が揺れているのかと。

私も今回の被災地からずいぶん離れているくせに、あの後は振動に妙に敏感になりましてね。まあ以前から来るぞと言われている地区だからよけいにそうかも知れないんですけどね。

>…素直に病院行って、安定剤飲んだら治りました。

それは良い対処ですよ。PTSDなんかはずいぶん知られる様になったんですが、それでも「あれは、自分が災害を受けるとか災害の悲惨な状況を目の当たりにするとかでないとならない」と言われる人もいて、「いえいえ感受性の問題でして、災害のTV映像でなる人もいるんです」と説明したりします。もちろん、そんなに沢山の人がTV映像でなる訳ではありませんけどね。

でもって、PTSDというのは、強い衝撃を受けて数ヶ月経ってからもその心理的衝撃の影響が残って色々症状がおきるのを言うのですが、実はその前の段階でASDというのがあります。下痢とか頭痛というのは比較的典型的なASDの症状です。ASDの段階で対処するとPTSDになりにくいと言われていますから、その段階で対処するのが正しい訳ですね。

私の知り合いにも、ちょうどあの日都心の古いビルの上の方の会議室で会議をしていて怖い思いもし、でもって家に帰れなくて飲み屋を探して遅くまで飲んで会議室で寝て次の日帰った人が居ます。その次の日から下痢をしたそうでして「あの飲み屋のつまみが・・・」と言っていました。まあ変に「心の傷」みたいな話をして不安にさせるより「飲み屋のつまみ」のせいにしておくのも一つの手なので、飲み屋には気の毒だけと「それは、酷い酒場だね」と相づちをうっておきました(笑)。

Up20. h-kobayasi — August 23, 2011 @14:21:07

http://www47.atwiki.jp/goyo-gakusha/pages/35.htmlLink

なぜ、きくちセンセイは原発を推進してきた人々を批判せず、反対してきた人ばかりを批判するのでしょうか?

Owner Comment きくち  August 23, 2011 @14:37:56

反原発の人を批判しているのではなくて、今、起きている当面の問題を扱っています。

22. いちたか — August 23, 2011 @14:28:22

始めに言っておくと私は原発反対派です。

震災以前は全くの無知でしたが、福島の事故以来、恐怖から原子力について様々な意見やデータを貪るように見ています。

すると、素人目に見ても、推進派より反対派の方が、明らかにアレ?って人が多いんです。攻撃的で人の話を聞かず、誤った知識または意図的な情報操作で人々の不安を煽り、仲間を増やしていく…みたいな。
そしてそういう人ほど声が大きく行動力がある。

もちろん全てがそうとは言いませんし、推進派だって妙な事を言ってる人もいますが、突っ込まれる割合が高いのが反対派ばかりというのは意図的じゃなく自然な流れかと。

23. あにゃっち — August 23, 2011 @13:45:16

私も関西在住ですが、この震災以降回りに不眠や体調不良を訴える方が増えているように感じられます。
国全体が不安を感じているのをやはり受けてのことではないかとも感じております。

この国の正しい科学者は口下手な人や寡黙な人が多いのと、
従来の教育方法もあるのかも知れませんが、自分たちが納得いくまで討論をしよう、調べてみよう、それを自分として理解しようとする行為がおろそかになっているのではないかと。
見ていると多くの人が、教えて貰ったこと、聞いたこと、テレビで言っていること(最近ここは地位低下が激しいようですが)で自分の考えに近いものかそうでなければセンセーショナルな内容を信じる傾向にあるのが少し心配です。

24. 技術開発者 — August 23, 2011 @15:33:19

こんにちは、あにゃっちさん。

>私も関西在住ですが、この震災以降回りに不眠や体調不良を訴える方が増えているように感じられます。
>国全体が不安を感じているのをやはり受けてのことではないかとも感じております。

 なんていうか、本来、これだけの災害がおきるとそういったストレス反応が起きるのは、或る意味、自然なこととも言えるんです。上で帰宅困難になって会議室で寝て帰った人の体調不良の話をしましたが、地震の恐怖だけではないんですね。なんていいますか、「電車が動く」という日常が簡単に壊れてしまうような経験というのがとても大きな衝撃を人に与える面があるんですね。そして、それをTVなんかで見聞きする事もやはり「日常の崩壊」みたいな不安感を喚起する面があります。
 なんていうかな、我々は毎日が同じように続く事に「面白くない」とかを言いながらも、その日常が安定して続くと心の底で信じ、それに慰謝されている面があるわけですよ。それが比較的容易に崩れるのを感じたとき不安に思わないで居られるものではないんです。

>見ていると多くの人が、教えて貰ったこと、聞いたこと、テレビで言っていること(最近ここは地位低下が激しいようですが)で自分の考えに近いものかそうでなければセンセーショナルな内容を信じる傾向にあるのが少し心配です。

 なんていうかな、悪徳商法の解約アドバイスをしていた頃からずっと考えていた事として「正しく伝える」とはどういう事だろうって思ってきたんですね。例えば裁判に持ち込んで9割くらい勝てる訴訟があるとするじゃないですか。あにゃっちさんが被害者で私がそう言えば、訴訟に踏み切るかも知れませんね。でもね、「絶対勝てるんでなきゃ泣き寝入りする」という人もいるんですね、それも結構な比率でね。
 ずいぶん悩んで来た面がありましてね。「9割方勝てる」というのは正しい予想を伝えるという意味では「正しく伝えている」のだけど、それは実は「自分は正しく伝えたぞ」という自己満足に過ぎないんじゃないか、「絶対勝てます」と言って上げられないのは自分が単に卑怯なだけじゃないのか、なんてね。いまだに私の中で結論がでない問いかけがずっと心の中にあるんですよ。

この前、仕事場の労使交渉で私は組合側で交渉していてね。期間のある職員さんの雇用安定の話で「確実なんて言えない」みたいに経営側は頑張るし、それは情報としては正しいのね。でもね、私はつい言っちゃう訳ですよ、「嘘になっても良いから、『来年度もなんとか雇用する』って言いなよ」みたいな言い方ね。その時にも「日常がきちんと続くという安心感は人間の生活に必要なものなんだ」みたいな話をしてしまったのね。

前に、「人は利得には慎重な反応を、損失回避には冒険的な反応をする」という心理学の理論を紹介して、どちらの情報も同じように伝えるのが「正しく伝える」という事なのかどうかを問いかけてみたりしたんだけどね。

Up25. かこたん — August 23, 2011 @16:10:07

原発反対派で、1児の母で、科学者のたまごです。

微生物学専門なので、「菌が放射能を食べる」というのは「ガっちゃんがテレビを食べる」と同類のお話にしか聞こえません。EM菌の飲料などは悪徳商法としか思えません。「チェルノブイリへのかけはし」は一種の過激派宗教団体のようになってきていると思います。

でも、子供を持つ親として、放射能はものすごく怖いのです。子供が数年後、数十年後に、がんになるのが怖いのです。子供が触るもの、口に入れるものが「汚染されているかもしれない」と考えるだけで気を失いそうになるのです。

子供の親というのはとても敏感です。そして、科学者というのはそのような敏感な心に対してとても鈍感だと思います。科学者は批判することは大得意ですが、社会のために、人々のために行動を起こすことはとても苦手です。

「この程度の科学知識で」と言われますが、どの程度の科学知識でも、放射能への不安を解消することはできないと思いますし、「本当に正しい情報」を提供することができる人なんていないと思います。いたとしても、それを親たちが納得して受け入れるかどうかは別問題です。

おそらく多くの科学者が、原発事故後にネット等で探し出した放射能関連の文献を必死で読んで得た知識を基に話をしています。野呂さんは、トンデモ科学を含みますが、25年前からチェルノブイリの人々と交流し、現地の状況を見聞きし、生の情報を沢山持っています。科学者が太刀打ちできる訳がありません。

今回の原発事故で日本が失った最大のものは、「科学、科学者への信用」だと思います。「非科学デマ」は時に危険であり、抑制することは大事だと思いますが、それは今科学者がするべき仕事ではないと思います。

Nature、Scienceをはじめ、著名な国際科学誌に寄せられている放射能被ばくに関する記事を紹介したり、チェルノブイリ事故25年経った今、科学的にどのようなことが分かっているのか、福島事故とは何が似ていて何が異なるのか、といったことを、なるべく中立的な立場で考え、見解を述べることが大切なのではないでしょうか。

時には、市民や親の集まりに飛び入り参加して、意見を述べたり、聞いたり、そのような交流はいつでもできます(私はやっています)。

子供の親というのは盲目的に何かを信じる程バカではありません。科学者が自分たちの不安を解消していくれることを望んでもいません。多くの「根拠」のある情報を収集し、子供を守るための最良の判断を自分自身でしようとしています。

科学者にできること、それはできる限りの科学的知識を集結し、彼らと一緒に、解決策を模索していくことではないでしょうか。

Owner Comment きくち  August 23, 2011 @17:25:51

おっしゃるとおりです
記事の最後に書いたのは、まあそういうことです。

できればでたらめなことを言うかたには黙っていていただきたいという希望はありますが、ではその代わりに誰が語ってくれるのかといえば、それが非常に限られているところが問題です。
小規模な集会をこまめに開いて、そこで対話を続けるのが理想だろうと考えていますが、理想だとしかいいようがない。

また、おっしゃるとおり、知りうる限りの科学的に根拠のある理屈を並べても、それで不安は解消しないでしょう。ただ、不安は解消しなくても、理解はしてもらえるのではないかという気はします

いずれにしても、現時点で科学と科学コミュニケーションが後手後手に回っていることは間違いありません

Owner Comment きくち  August 23, 2011 @18:27:04

片瀬さんが書いたのを見たので、上のコメントで書かなかったことを補足しておきます。

誰が「非科学デマ」を指摘できるかといえば、やはり科学者でしょう。「今するべきことではない」とは思いません。

ふたつの問題は違います。

科学が信頼を失っていることは事実です。しかし、それはそれとして、まずいことはまずいと言わなくてはならない。
それはしかたないのだと思います

28. Katase Website — August 23, 2011 @17:09:54

かこたんさん

>今回の原発事故で日本が失った最大のものは、「科学、科学者への信用」だと思います。「非科学デマ」は時に危険であり、抑制することは大事だと思いますが、それは今科学者がするべき仕事ではないと思います。

では、誰がこういうニセ科学によるデマに対してきちんと警告していけばいいのでしょうか?
放置しておいたら、どんどん変なものに騙されてしまう人達が出てしまいます。科学者にとって、ニセ科学批判は自分の業績にも繋がらないし、時間は取られてしまうし、変な人達からの攻撃もまともにくらいます。
全然得する事なんてありません。

でも、放置しておけないと気が付いた人達が、各自の手弁当でやっています。ニセ科学は批判せずに放置しておくとじわじわと広がっていき、被害者を増やしていきます。

お若い方の様ですが、オウム真理教などの問題はご存知ですか?

私の場合は、知人がニセ療法に嵌ってしまい、それによって命を落とした事がニセ科学について関心を強めたきっかけとなりました。当時私は、博士課程の大学院生で、知人が病気の治療を怪しい代替療法に全て切り替えたと聞いた時、とても忙しかったのと、まあ具合が悪くなったら、すぐに病院へ戻るだろうと甘く見てしまい、人間関係も悪くしたくなかったので特に何も言わずに放置してしまいました。

彼女は初期の癌で、完治の見込みが高いケースでしたが、病気が発見されたのは出産直後のナーバスな状態の時で、抗がん剤の恐怖を吹き込まれた上に抗がん剤の服用をしている間は母乳を与えられないことについても、粉ミルクで育てると子に障害が出ると説き伏せられてとても恐くなり、母乳を与える為に病院での治療を放棄し、勧められてある「自然療法」を謳うニセ療法に大金をつぎ込まされた挙げ句、癌があっという間に全身に転移して、それは苦しんで亡くなりました。

彼女がとても悪化し、騙された事に気が付いて病院に再入院したとの知らせを受け、その様子を聞き及び、警告せずに事なかれ主義でやりすごしてしまった事を、とても後悔しました。

ニセ科学批判などに関与せず、科学者は象牙の塔の中に留まっていれば、変な人に絡まれたりすることもなく安泰でしょう。でも、それだけではいけないと思っています。割に合わない仕事なので、科学者全員にそれをしろとは言いません。

科学を標榜するニセ科学には、科学的見地からきちんと批判する必要があり、それには一般の素人には難しい所もあります。科学者がニセ科学批判に参加することは意味があります。特に、今のような時にこそ、きちんとした注意喚起が必要だと思います。
私は、理学博士(生物系)としての経験と知識を使って、片瀬久美子というペンネームでニセ科学などについての批判活動をしています。

>科学者にできること、それはできる限りの科学的知識を集結し、彼らと一緒に、解決策を模索していくことではないでしょうか。

知識の普及ということも大事だと思います。変なものは変だと否定した上で、より確からしい情報を提供するのも科学者の仕事として重要だと思います。どちらかが必要なくて、片方だけをやるべきだというのは、偏っている考えではないでしょうか。私は、両方とも大事だと思います。

h-kobayasiさんがリンクした、「エア御用学者」批判は、内容がメチャクチャです。主張を歪めているし、でっちあげも多く、全く信用できないものです。こんなものを宣伝しないで頂きたいですし、反原発ばかりを標的にして批判しているなどのトンチンカンな認識を持たないで頂きたいと思います。現在は、不安を煽ってあやしい事を勧める「不安商法」が跋扈しているので、批判の多くがそちらの方に対するものが多くなってしまっていますが、原発推進ならば批判しないなんて偏った方針はニセ科学批判側には全くありません。

それに、反原発の市民活動にトンデモが絡むと主張そのものが胡散臭いイメージになってしまい、全体の足を引っ張ると思います。その意味でも、反原発の市民活動に害を与えているのはどちらなのかを考えて頂きたいと思います。

「チェルノブイリへのかけはし」の野呂さんの言うことを信じてしまう人達は、実際に多くなってきているのではないかと思います。彼女の影響力はどんどん増してきているので、警告を出しておくのは必要でしょう。

29. LiX — August 23, 2011 @18:56:10

こんばんは、
>杉山弘一様、 August 23, 2011 @08:59:01
>今まで仲良くしていた方が酵素玄米を批判したら口も聞いてくれなくなりました。どう説得していけば良いやら、本当に悩ましい問題です。

酵素はタンパク質で出来ております。
口から入った酵素は胃や小腸のタンパク質分解酵素によってアミノ酸に分解されます。
そのアミノ酸が小腸から体内に吸収されるのであり、酵素が直接体内に取り込まれることはありません。
逆にちょくちょくよそからの酵素が体内に取り込まれていたら、なかなか厳しいアレルギーに苦しむことでしょう。

という当たり前のことを分かってもらうにはどうしたらいいのか、本当に悩ましい。

いっそのこと、酵素玄米の「酵素」にはどんな酵素が含まれるのか教えてほしい、酵素にも毒になるものはあるから(ヘビ毒のタンパク質分解酵素とか)、わたしゃあんたのことが心配なのよ、とか言って取り入って、信者さんに「酵素」について教えてくれるようにお願いしたら、「酵素」という名前に踊らされていることに目覚めるのの近道になるのではないかと、妄想してみました。

Up30. かこたん — August 23, 2011 @18:48:30

きくち様
コメントありがとうございました。

>誰が「非科学デマ」を指摘できるかといえば、やはり科学者でしょう。「今するべきことでは>ない」とは思いません。

確かにそうですね。ざっとネットで見てみましたが、野呂さんの活動に対して批判的なブログ等が意外にも少ないことに気がつきました。「今するべきことではない」と書いてしまったのは、福島で苦しんでいる方々を身近に見ているため、被爆や放射能問題に危機感を持って取り組むべきだという自分の気持ちが出てしまったためです。決してきくち様のブログの内容やご活動を批判したものではございません。申し訳ございませんでした。

31. かこたん — August 23, 2011 @19:03:44

Katase様

コメントありがとうございました。片瀬様のニセ科学批判のサイトはよく読ませて頂いており、リンクさせて頂くこともございます。

私も科学者の端くれですので、ニセ科学を放置しておいてよい、とは全く思っておりませんし、上にも書きましたように、「かけはし」は過激な宗教のようになる危険性があるとも認識しております。オウム真理教をはじめ、人の命を奪うような卑劣な行為や金儲けを科学者が食い止められるのならば、それは絶対に行うべきだと思います。

一方、私が「子供の親」あるいは一般人の目線でのコメントを書かせて頂いたのは、科学者による一方的な(そして少々上から目線の)批判は、科学者とkatase様の言われる「一般の素人」の間の溝をさらに深めてしまうのでは、と危惧したからです。「野呂さんの言っていることは科学的に間違ってますよ」と言うのであれば。それを否定するのに十分な科学的な情報もきちんと載せてあげる必要があるのでは、と思うのです。もしも、それを「一般の素人だから理解できないだろう」と思うのは、科学者の怠慢だと思います。

Katase様は、理学博士(生物系)としての経験と知識を使って、ニセ科学などについての批判活動を行っていることは大事で素晴らしいことだと思いますし、これからも是非ご活動を継続して頂きたいと思います。

私自身も、理学博士(生物系)であるものの、経験と知識をまだ何にも生かせておりませんが、「一般の素人」である自分を忘れずに、科学の知識の普及に努めていきたいと思います。

32. ヨシダヒロコ — August 23, 2011 @19:27:40

この「かけはし」には、困ったもんだと思っていました。会ったことはないけどネットの知り合いではまってしまった人がいるのです。

彼女は効くと信じて米とぎ乳酸菌を作り、子供なんかにも使い、案の定子供の調子が悪くなっていました。でも「好転反応」だと思っている。

「かけはし」がホメオパシーにも手を出したらしいと知って見に行ったのですが、もう何がなにやら。

「わたしは孤独になっても人よりは気づいている」と思っているようで、面識もないわたしからのアドバイスは受けたがらないだろうなと思い(霊とか他にもはまっているものもあったし)、付き合いをやめることにしました。ヘタレですみません。

33. 日日不穏日記 Website — August 23, 2011 @20:08:58

長くは書きませんが、本当にこの人は善意ですね。それに何を言っても、聞く耳を持たない。一方的に持論を展開するだけ。ツイッター上でも、そういう人が少なからずいます。広瀬隆氏に代表される反原発の論者にそういう傾向が強いですが、氏も自分の娘が経営する自然食の店の味噌を講演会で推奨してました。

そして、専門家とされる人を原子力マフィア呼ばわりです(御用学者もいるでしょうが)。野呂さんは、広瀬氏の劣化版のような気がします。身も蓋もないことを言えば、間違った偏狭な善意より、詐欺の方がマシです。引用されたブログだけで(素人の僕でさえ)、頭が痛くなってきました。怒りより怖さを感じます。

34. 2児の母です。 — August 23, 2011 @20:00:11

きくち様

3歳、5歳の子供が居ます。学のない私にも判りやすく書いてあり、不安軽減の意味でもありがたいです。

一方「チェルノブイリへのかけはし」のようなブログを見ると気分が悪くなります。書き手の自己陶酔と’大勢の人間に認めてもらいたい’という気持ちが透けて見えるような気がすると言ったら言い過ぎでしょうか。
 
福島には「どうせ自分は将来ガンになるんだから・・・」と考えている子供が多数いると何かの記事で読みました。そのような気持ちで前向きに生き、将来を考えたり勉強したり出来るものでしょうか。 彼らが大人になった時、一体どんな未来があるのかを考えると、とても悲しい気持ちになります。
放射線の影響を恐れたり対処する事は必要ですが、正確な情報を求める気持ちがあれば一部の人々の主張のおかしさは判るはずだと思います。

また首都圏でこの対策に使われる税金の多くは被災地の復興にまわされるべきものだとも思います。

まるで不安に付け込むようにして間違った情報を自己検証もせずに(あるいはわざと?)ばら撒く人々には本当に怒りを覚えます。

UpOwner Comment きくち  August 23, 2011 @21:00:58

「どうせ自分は将来ガンになるんだから・・・」というのはとてもまずいです。おとなが脅かしすぎです。

もちろん、多くの子供が将来ガンになります。それは放射能と関係なくなるわけです。福島の子供だけではなく、日本中の子供がなります。もっとも、今の子供たちがそういう年齢になる頃には、癌も今よりずっと治る病気になっているはずです。

福島の子供たちが、他の土地の子供たちよりも癌になるリスクが高いのかというと、各個人については本当に1%もリスクが上がることはないのでしょう。
それをあたかも、みんながみんな放射能のために癌になるかのように脅すのはひどい話だと思います

36. やまだ — August 23, 2011 @20:41:15

今回の件からは話題がズレるのですが、知識の合る片教えて下さい。
以前からの感覚やこのスレの内容から、放射性物質が通常の科学反応では増えたり減ったりする事はあまり無いと理解していますが、原発の放射性物質を含んだ水を処理する装置や、校庭などの土を浄化?する場合はどの様な処理をしているのですか?
放射性物質だけをまとめて抽出して保管するで合っていますか?

Owner Comment きくち  August 23, 2011 @20:52:34

はい、「化学反応」では放射性物質はなくなりません。
ですので、水処理は、フィルターを使って放射性物質を集めます。要するに「濾す」「ろ過する」わけです。集まった放射性物質はどこかに保管することになります。
土も、洗ってろ過するか、あるいは単に土を地面に埋めたりします。埋めた場合は、放射性物質はその場にあるのですが、放射性物質から出る放射線はその上にかけた土が遮るのです

38. Katase Website — August 23, 2011 @19:58:57

かこたんさま

ご返信をありがとうございます。
私も、何度か表明しているのですが、子を持つ母親の1人です。
その視点からも常々意見を出しています。

「上から目線」と捉えられてしまうのは、こちら側の問題もありますが、受け止める側の心理という問題もあり、相互の関わりによるものだと思います。
何かを良いことだと信じて一生懸命に実践している人が「それは無駄だしかえって害にもなりかねませんよ」と言われたら、面白いわけがありませんよね。

どの様にしたらやんわりと伝えられて、上手に受け止めて貰えるのかと、いつも悩んでいます。かといって、相手に迎合してやっている事をあいまいに認めてしまうのも問題ですし、非常に難しいです。

一番いいのは、あやしいものにどっぷりと浸かった状態ではなく、その手前でまだ引き返しやすい段階までの人達に警告が届いて考え直してもらうことです。その為にも、一般の人達に向けて広く警告を出すことが効果的ではないかと思っています。

>野呂さんの言っていることは科学的に間違ってますよ」と言うのであれば。それを否定するのに十分な科学的な情報もきちんと載せてあげる必要があるのでは、と思うのです。もしも、それを「一般の素人だから理解できないだろう」と思うのは、科学者の怠慢だと思います。

私の「あやしい放射能対策」( http://synodos.livedoor.biz/archives/1796844.htmlLink )という論考をシノドスジャーナルに寄稿したのは、普段私のブログやkikulogなどを見ない層(特にニセ科学には関心の強くない層)に向けて、警告を広めておこうという目的からでした。これには、一定の効果があり、一石を投じられたと思っています。

この論考では、科学的な見地から一般の人達にも分かりやすいようにどこが変なのかを解説しています。また、この問題に関するkikilogの別エントリーでのコメントとして、EM菌の効果を示したとする実験の不備についても解説しました。 
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1306596746#CID1313840901Link

また、低線量被曝についてのよくある誤解についても解説しています。 
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1306596746#CID1313775011Link  
 
別のエントリーでも説明しましたが、再度こちらでも説明します。
私の「あやしい放射能対策」という論考は元々「デマのできかたと不安につけ込む業者たち」というαシノドスというメールマガジンに寄稿した論考の一部分でした。こちらでは、最初に私の立ち位置として子を持つ親の1人として書いたものだと表明してあります。
全体の論考を通して読んで頂けると分かると思うのですが、他にも科学的な見地からの解説なども随所に交えてありますし、全体的にもバランスがとれた内容になっていると思うのですが、警告的な内容を一部だけ抜粋して少し加筆修正をして「あやしい放射能対策」としてシノドス主催者のご好意により無料記事として特別に出しましたので、それだけを読むと少し攻撃的な印象を受ける人もいるかもしれません。

できれば、全体を通して読んで頂きたいと思います。この「デマのできかたと不安につけ込む業者たち」は「放射性物質をめぐるあやしい情報と不安に付け込む人たち」と改題して、来月発売予定の『もうダマされないための「科学」講義』(光文社新書)という本に特別付録として収録されることになりました。こちらで全文が読めます。ちなみに、この本にはきくちさんも執筆陣として入っています。ご興味のある方は、読んでみて下さい。

ある人から、ニセ科学批判は弱い物いじめみたいだとの批判もされましたが、叩くのを面白がってしているのではなく(残念ながらそういう人も中には少数いる様ですが)、弱い立場の人達が騙されたりしないようにという目的でやっています。
困難なのは、守ろうとしている人達から反発を買いやすいことです。批判して感謝されることも少ないです。

でも、誰かが「変なものは変だ」と言っていく必要があり、騙されてしまう被害者が少しでも減ることを願って、やり方などにも反省と工夫をしつつ、続けていくつもりです。

39. Wien — August 23, 2011 @21:36:26

私も「ヨシダヒロコ」さんと似た経験をしたことがあります。

ある友人が”放射能対策”と称してEM菌を使おうとしていました。
最初は「そんなアホなことやめろ、科学的根拠なし。理由は・・・」と断じたところ大変反発され、かえってニセ科学によっかかるようになってしまいました。

911がアメリカの自演だなどという話も信じるようになったようで自分にも手に負えなくなりました。それなりに信頼していた相手だっただけに残念な結果になってしまいました。

こういう問題の対応は難しいですね。

Up40. ふぶら — August 23, 2011 @23:29:31

初めてコメント致します。自分も…な体験です。
昔からの友人に最近、久々に会ったら、「かけはし」の野呂氏の文章をコピーして見せてくれて、如何に放射能の被害が深刻か、政府はそれを隠しているとか自分もEM菌を使ってるとか話し始めて…思わず「え〜っ?!それインチキもいいところだよ!」みたいな即応を自分、してしまったのです。結果、とても友人は態度を硬化させてしまいました…「しまった、失敗しちゃった…」。
自分が信奉している意見を頭ごなしに否定されたのを不快と感じたのでしょう、せっかく「自分の見つけた正しい情報」をわざわざコピーまでして親切に教えてあげようとしたのに、この恩知らず!と受け取られたのかもしれません。それから少し避けられるようになってしまいました。
幸い人間関係にヒビが入るところまでは行ってはいませんが、今も対応に苦慮しています。
ああ、あんな単純な即応をしなければ良かったと後悔しています。でも、どういう対応をしたら良かったのかとも悩んでもいます。

41. かこたん — August 23, 2011 @23:29:19

Katase様

ニセ科学には関心の強くない層に向けて、警告を広める、というのは目からうろこでした。
「不安につけ込む業者」はあまりにも沢山いるので、排除するのは難しそうですが、消費者の防御力を高める、ということは重要ですね。最近は、身の回りでも被災地や被災者を利用して儲けようとするビジネスが目につくようになってきましたので、その辺は実感しております。

美白やしわ取りの化粧品などに関して、本当に効果があるか科学的な根拠はない、ということを科学者が一生懸命訴える必要がないように、放射能対策に関しては、特に害がなさそうなプラセボ的、生活習慣的なもの(例:健康食品や拭き掃除)は、敢えて批判する必要はないのかな、とも思います。汚染地域や被災地に住み続けなくてはいけない方々の中には、それによって不安がいくらか解消されている方々が少なからずいらっしゃるからです。ただ、自宅などで培養した得体の知らない菌を飲んだり、飲ませたりする行為は、とても危険に思えます(特に夏は)。この辺は、微生物の専門家がきちんと警鐘を鳴らす必要がありますね。

紹介して頂いた新書を読んで勉強させて頂きます。
どうもありがとうございました。

42. momoppu — August 23, 2011 @23:56:15

#41 かこたん様

>美白やしわ取りの化粧品などに関して、本当に効果があるか科学的な根拠はない、ということを科学者が一生懸命訴える必要がないように

そうでしょうか。私としてはそういう科学者がいていいと思いますし、いて欲しいです。本来は、化粧品会社がライバルを蹴落とす目的でやるべきだと思いますが。
(それをしないってことは・・・)
消費者テストに近いかもしれませんが、きちんと試験をするなら、そのテストをする人は立派な科学者だと思います。消費者センター勤務でも。

>生活習慣的なもの(例:健康食品や拭き掃除)は、敢えて批判する必要はないのかな

そこに区別は引けるのでしょうか。
健康食品が効果があるかどうか証明されていないのに、
効果があると主張しているなら、批判の対象になるべきです。
拭き掃除は、、、実際に効果がありそうな気がしますが、
無いなら無いとわかった方が良いです。

効果が無いものは効果が無いと誰かが言うべきです。
ただし、効果が無い、のと、害がある、ということはきちんと分けて伝えるべきと思います。
効果が無いと承知の上で、安心のためにやると言うのを止める必要は無いですが。

必要とされているのは、実際に効果がある、情報のように思えてならないのです。

43. disraff — August 23, 2011 @23:57:04

やまださん>
細かいことですが、「放射性物質」を濾し取るんではなく、たとえば放射性セシウムならセシウムの化学的性質を利用して(放射性であるないによらず)「セシウム」を濾し取る仕組みを作ります。

ヒマワリが放射性セシウムの除染に使えるのも、セシウムが化学的にカリウムと似ているので間違えて吸い上げてくれるためです。で、そうやってヒマワリが溜め込んだセシウムは依然として放射性を帯びてますので、こんどはそのヒマワリをどうするか?が問題になります。なんでもじゅうぶん線量が下がるまで原発周辺を政府がずっと借り上げる、という話なので、そこにそういうものの集積場を設けるのがよさそうな気がします。無害になるまでに同じだけの時間がかかるのですから。
なお、これまで目にした中でおよそ最悪なのが、畑に鋤き込んでEM菌を撒くという“処理法”ですね…。

44. とまと — August 24, 2011 @00:54:49

この記事を書いてくださったことと同時に、本人にもコンタクトを取ってくださるとありがたいです。
お手数ですがよろしくお願い致します。

Up45. Katase Website — August 24, 2011 @00:30:58

かこたんさま

ご指摘の様に、健康被害に対する注意喚起は緊急を要するし必要な事です。(今回の例:米のとぎ汁乳酸菌など)マクロビオティックは、誤った栄養学によるもので長期間続けると健康被害がでることが報告されています。特に成長期の子どもは避けた方がいいです。
その他に、フードファディズムに発展しそうなもの(今回の例:味噌、ペクチンなど)もあります。特定の食品に特殊な効果があると信じてそれを過剰摂取したりすることによる害が考えられます。

また、効果が期待できないのにやたらと高価でお金を騙し取られる様なものもあります。(今回の例:EM菌飲料500mlで4500円など)健康食品では何千万円も巻き上げられたというケースも最近報告されています。健康食品の場合は効果の確認があやしい他にも、副作用についてきちんと調べられていないものや、副作用の被害が利用者に知らされていないものもあります。
効果がほとんど無いのに労力をやたらと要したりするものは、社会のリソースの無駄使いになります。(今回の例:EM菌散布による放射線対策など)EM菌の放射能消失効果を信じて畑に腐葉土を混ぜた結果、逆に放射性物質の汚染を酷くしてしまったというケースも報告されています。 
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1306596746#CID1313712092Link  

それぞれ、そのまま放置していいものとも思えません。

健康や金銭などへの被害の少ない、たわいのないジンクスのようなものまでは批判しません。線引きはしているつもりです。

46. Katase Website — August 24, 2011 @01:09:20

書き忘れましたが、ホメオパシーなどのニセ療法も目ざとく放射能対策の為のレメディなどを宣伝しています。
ホメオパシーはkikulogでもずっと問題視されてきていますが、この効果の無い療法に縋ったことで、残念ながら日本でも既に複数の死者を出しており、昨年大手新聞にも問題として取り上げられて話題となりました。

気になるのは、野呂美加氏がホメオパシーを含む代替療法について、抗がん剤などに関して標準医療に対する不安を書き綴った後に紹介していることです。
彼女を信じている人達が、こういったホメオパシーなどの代替療法に手を出さないかとも危惧しています。

47. 技術開発者 — August 24, 2011 @07:56:59

こんにちは、かこたんさん。私は元悪徳商法批判者でニセ科学批判にシフトしてしまったものです。

>「不安につけ込む業者」はあまりにも沢山いるので、排除するのは難しそうですが、消費者の防御力を高める、ということは重要ですね。

考えて欲しいのは、消費者個々の防御力と消費者全体の防御力という事ですね。変な話をすると、猿は群の中の他の個体と餌を奪い合いをするけど人間は群の中で餌を分け合うということなんです。その事を始めた事で群全体で生きのびやすくなってここまで発展した生き物なんです。私は「応能」と「応益」なんて話もします。群のために能力に応じて力を出し合ってできるのが「応能」でして、群から得る益の分だけ自分の力を群に提供するのが「応益」です。消費者の防御力と言うとき、そこには群の防御力というのもあると考えています。

>美白やしわ取りの化粧品などに関して、本当に効果があるか科学的な根拠はない、ということを科学者が一生懸命訴える必要がないように

逆の例を考えてみましょう。自然科学一筋に生きてきた技術者のところに、先物取引の勧誘があったとします。業者の話を聞く限り、さほど危険もなく有利な投資話に思えます。しかし、たまたまネットで投資系の話を見ていたら先物取引の危険性とか、悪徳業者の勧誘手口や投資拡大手口(最初は少し設けさせて投資を拡大させてから・・・とかね)を投資の業界で生きている人が警告していたとしますね。で、「あやうく老後の生活資金を失うところであった」とその話を断る訳ですね。投資業界で生きている人にとって悪徳業者の勧誘話なんぞは鼻先で笑える程度の簡単な嘘話ですが、普通の人にとっては嘘かまことか見分けがつかない部分はあります。投資業界で生きている人にとって、その警告をするのは当然、本業じゃありませんが、「世の中に嘘話が多くなるのも問題だ」とそういう嘘話を批判している訳です。かこたんさんはそういう投資業界の人にも「そんなのは投資業界の人がやるべきではない」とお考えになりますか?

小さなお子さんをお持ちの様なので、悪徳商法批判者時代にしていた話を少しさせて下さい。私が悪徳商法批判を始めたのは私の子供がやはり小さい時でした。子供の寝顔を見ながら「こいつもやがて大きくなって、色んな事にぶつかって生きていくんだろうな」とボーと考えたんですね。でもって、自分の社会に出始めの頃を思い出したら、けっこういろんな危険をを振り払ってきた様に思えたんですね。大学時代のカルト宗教の勧誘から、就職したての頃のアポイントメントセールスやキャッチセールス、仕事場にかかってくる資格商法やら投資話、一通りは経験している訳ですね。でもって「こいつ、大丈夫かな」なんてえらく先の心配を始めてしまった訳です。ちょうどその頃からネットが普及し始めて、そして、ネットで悪徳商法批判をしているサイト出会い、いつの間にかそこの常連になって「悪徳商法だからやめておきなさい、こういう手口ですよ」とか「引っかかっちゃいましたか、消費者センターでこういう手続きをしましょう」とか書き込むようになっていった訳です。悪徳商法系もね、ネットの中では批判サイト・啓発サイトの方が宣伝サイトよりはるかに少ないんですね。でも、批判・啓発サイトがある事が大事なんだと思ってやってきた面がありますね。

考えて欲しいのは、お子さんが大きくなって生きる社会がどういう社会で有って欲しいかなんです。「我が身は我が身で守れ」と周りはそれぞれ知らんぷりをする社会で生きて欲しいのか、「できる者はできない者を手伝ってやろうよ」と互いに助け合う社会で生きて欲しいのか、ということです。

48. Mamamalinda — August 24, 2011 @08:40:32

ヨシダヒロコ様 ふぶら様 WIEN様

私も同様の失敗経験ありです。話を聴いて、即単純に否定したために、思いもよらず、一瞬で強固なビリーバーに突き進む扉を開き、私たちと同じ次元の世界に戻る道をほとんど断ってしまうことになってしまいました。

相手の状況にもよるのでしょうが、ホメオでもEM菌でも、それを否定されると自分の全人格を否定されたのときっと同じことになってしまうんですよね。なぜか上から目線ともいわれました。

あわててカルトからの回復方法を中心に対策をいろいろ調べましたが、初動で相手を否定せず一旦は受け止め、すすめられた講習会に参加するなり療法をためすなり、玄米を発酵させるなり取り組み、そこから取り戻してくるというようにしないとだめらしいことがわかりました。

また、10数年まえになりますが、あるカルトにお子さんが入ってしまい、ご両親は仕事もやめて奪回し脱会させて、数年かけて回復させられたと聞きました。

対象の方が自分の子であれば、すべてをなげうつ覚悟で取り組むのでしょうが、私の場合、対象はお互いいい年の兄弟で、ただ私はまだ子どもも小さく、仕事も大変でしたので、残念ながらそこまでエネルギーを注ぐ余裕がありませんでした。

ビリーバーとなってしまった人を同じ世界に引き戻すのは、尋常一様にはできない、本当に大変なことだと思います。長い消耗戦になるのでしょうし、そのために払う犠牲を考えると、これ以上ビリーバーをふやさないようにすることしかできないな、と無力感とともに考えています。

兄弟についても、現実的名対応として基本的には接触を避け(同じ話題になると、またお互い衝突する可能性があるので、そんな話にならないように気をつけて話していると、こちらのストレスが大きすぎるのです。)、子供については、そういったことにはまらないよう、常々教育をこころがけています。(「水は何にも知らないよ」とか長崎大学の資料も読ませました。)

私塾で小中学生に英語を教えていますが、近頃は塾でPCを使った「速読」をやらせているところがあるようです。また、「人間は潜在能力の10%しか使っていないと言われた」と言い出した中学生がいたので、授業中に大きく脱線するわけにもいかず「人間の能力は全体がどれくらいかわかっていないので、10%なのかどうかもわからないんだよ。」といってしまい、その子はそれ以来来なくなってしまいました。(TT)

その子はたとえ間違っていたとしても、「そうか、まだ伸ばせる要素は90%もあるのか、それなら頑張ろう」と思っていたのかも知れず、さらに私の一言が、その思いをつぶしてしまったのかも知れない、と思う一方、そんなでたらめでやる気をださせ、当たり前のことをいったことでやる気を失うことになる、という状況を作り出したニセ科学系教育者に怒りがこみ上げてきます。

ほんとにやるせないです。

それでも、一回の兼業主婦にすぎない私ですが、きくち先生はじめ、この掲示板をもとにここに書かれている専門家の皆様のサイトや資料を読み、情報を仕入れ、アマゾンで変な本がでれば、レビューを読んで参考になったならないで投票し、買った本やものにはレビューを書いて、少しでもあっちの世界に行ってしまう人が減る方向で行動していこうと思います。

代替医療の件でもどのくらい効果があるかわかりませんが、民主党にも自民党にも疑念を呈したメールを送りました。少しでもできることはやっていこうと思います。

きくち先生、専門家の皆様、一度お礼を申し上げたいと思ってました。文系なのでこの掲示板で議論も少し専門的になるとついていけなくなってしまいますが、いつも拝見しています。
皆様のご努力に本当に感謝しています。

UpOwner Comment きくち  August 24, 2011 @10:50:26

相手を説得するにあたって、全否定は失敗するし、科学的事実を示すだけでもうまくいかないだろうし、議論して「論破」しても逆効果の可能性が高いでしょう。
しかし、多くの人は決して説得のプロではないので、それはある程度しょうがないわけです。難しい問題です

いちおう考えておくべきこととしては

(1)科学的に正しいかどうかが意味をもつのは、相手も科学的に正しいかどうかを判断基準としている場合に限る
(2)理解と納得は違うので、「納得しないのはおかしい」と考えてもしょうがない。納得には時間がかかる。その場で納得できないのはしかたないと思う
(3)逃げ道をふさいで論破するのは単に「ディベート・テクニック」があれば技術的には易しいが、それは決して相手を納得に導かない

といったあたりのことかと思います

しかし、それがわかっていたからといって、説得できるわけでもない。だからといって、何も言わないというわけにもいかないとすると、「だめでもともと」くらいに割り切ってしまわないとしょうがないのかなという気がします

なかなか難しいところですが、小さな努力の積み重ねしかありませんね

50. kazuaki — August 24, 2011 @10:21:33

こんにちは

私は今回のページを見るまで、恥ずかしながら、チェルノブイリへの何たらという団体のことを知りませんでした。皆様の議論を見て、さっそく情報を検索・確認してその内容を把握した次第。

この情報がなかったら、私も団体の主張にうっかり賛同していたかも知れません。現在この団体がかなり勢いで宣伝活動を行っているにしても、その宣伝に触れる前にこのページを見て免疫を付けた方々(特にお子さんを持っておられるお母さま方)もきっとおられると思います。Mamamalindaさんと同様、私も皆さんの継続的な活動に感謝を表します。

51. Katase Website — August 24, 2011 @10:22:02

ツイッターで、デマの批判をする事は、デマを信じる無知な自分を責めたり、批判を恐れて不安を表に出せなくなって追いつめられてしまう人達もいるので、それを信じて実行している人達の心を傷つけてしまうという意見などが出されています。

特に、私の出した「あやしい放射能対策」の論考がきっかけとなって、別の人の攻撃的な論考(例 http://news.livedoor.com/article/detail/5726822/Link  )に使われてしまったりして、そういう点でどうしたものかとも思っています。

別エントリーにも書いたのですが、気が付かれていない方も多い様ですので転載します。

私は、読んだ人達に注意喚起と共に考えて頂く材料にしてもらおうと「あやしい放射能対策」の論考を書きましたが、その後すぐに別の人の論考の中でこれが引用されたことにより、不安からそういった対策をしてしまうお母さん達への攻撃の材料ともなってしまいました。
そして、そういう攻撃を煽る論調から、不安に思っている弱い立場の「お母さん達」を見下して攻撃するものであるとして批判を受けている状況もあります。
これは思ってもみなかった事で、どうしたものかと思っています。

(私の論考を引用されるのは自由ですし、それをどの様に話の中で位置づけるのかも自由ですので、私の方から引用された方にクレームを付けるつもりはありません)

私の論考を読んでどの様な感想を持たれるかは自由ですし、思いが伝わらない部分については、私の筆力の至らなさのせいです。
私は、「あやしい放射能対策」をしている人達をバカにしてダメ親だと貶めるつもりはなく、ただ本当に大丈夫かしらと同じ親の立場から心配をしています。
騙されている人達を攻撃して、高みから笑っているのでは無い事はご理解を頂きたいと思います。

52. のりっく — August 24, 2011 @11:13:45

きくち様、はじめまして。

拝見していて気になった点があります。

鼻血や下痢は低線量被曝とは全く無関係と仰っていますが、コメ返で紹介されている文献を見ても、失礼ながら、放射線を浴びる問題と、放射性物質を摂取する問題がゴッチャになっているように見受けられました。

肥田医師を筆頭に鼻血や下痢で心配している人達は、呼吸や食事により体内に入った放射性物質が鼻腔や消化管に付着し、上皮粘膜層を傷害する可能性があることから、内部被曝の可能性を指摘しているのではないでしょうか。

騒がれている鼻血や下痢が放射能の影響かどうかの真はわかりませんが、きくち様のご説明では「鼻血内部被曝説」を否定することはできないのではないかと考えますが、いかがでしょうか。

Owner Comment きくち  August 24, 2011 @12:43:41

いえ、内部被曝についても書いています。
「ありえない」がコンセンサスだと思います。

どうしても「否定できない」と考えたいのであれば、それはもちろん自由なのですが、あくまでも「ありえない」がコンセンサスであって、肥田氏などの説は広く認められたものではないことは頭に入れておくのがよいでしょう。
僕なら、広く認められていない(だけでなく、ありそうにない)説を積極的に受け入れる理由はないと思います

Up54. サルガッソー — August 24, 2011 @12:18:13

のりっくさん
実際に「呼吸や食事により体内に入った放射性物質が鼻腔や消化管に付着し、上皮粘膜層を傷害」と診断された方は何人いるのでしょうか?
参考となる資料をあげていただければ幸いです。

55. 技術開発者 — August 24, 2011 @12:13:33

こんにちは、のりっくさん。

>騒がれている鼻血や下痢が放射能の影響かどうかの真はわかりませんが、きくち様のご説明では「鼻血内部被曝説」を否定することはできないのではないかと考えますが、いかがでしょうか。

内部被爆と外部被爆の何がどう違うのか、とか、大量の放射線を浴びたときにおきる急性症状として「粘膜からの出血」が起きるのはなぜか、を理解していると、きくちさんの説明で十分なんです。

まず、内部被爆と外部被爆の違いというのは、内部被爆では「標的臓器への集中が起きる放射性物質がある」という事と、「体内に存在する限り放射線に当たり続ける事になる」という点が外部被爆と違う訳です。理解して欲しいのは、「放射線の当たり方が違ってくる」訳で、その放射線によって生体が受けるダメージそのものが違うわけではないのです。

「標的臓器への集中が起きる放射性物質がある」の話をしますと代表的なのは放射性ヨウ素でして、ヨウ素は甲状腺に集まる性質があります。そのため、放射性ヨウ素の出す放射線を甲状腺の細胞が集中的に浴びる訳です。太陽光の下に紙を差し出しても紙は燃えませんが、レンズで光を集めると燃えるのと似ています。今、問題になっているのは放射性セシウムですが、放射性セシウムは「筋肉に留まりやすい」と言われています。筋肉というのは体中のあちこちにありますから、集中といってもそれほど狭い部分に集まる事にはなりません。

「体内に存在する限り放射線に当たり続ける事になる」については簡単名説明で良いでしょう。外部被爆だと線源との間が遮蔽されればそれでもう放射線は当たりませんし、離れても当たらなくなりますが、体内に入ると遮蔽もできないし離れる訳にもいきません。ラジウムが発見され、放射線の危険性が分からなかった頃に、ピエール・キュリーは知人から「ラジウムで火傷することがある」と聞かされ、「確かめてみよう」とラジウムの小瓶を腕に縛り付けて過ごし、「確かに火傷する」と確認したという逸話がありますが、それと同じというか、それよりももっと近くで持って歩く形になります。

次ぎに、大量の放射線を浴びたときにおきる急性症状として「粘膜からの出血」が起きるのはなぜかという話をします。放射線を浴びると身体の中の細胞が壊死します。我々の身体は60兆個の細胞でできていまして、毎日かなり数の細胞が死に、代わりに新たにできた細胞がそこをうめるという事が繰り返されています。そのため、多少の細胞が死んでも代役ができるので問題が無いのですが、その代役ができるのが間に合わない数の細胞が死ぬと症状が起きるわけです。60兆個の細胞と書きましたが、その全てが同じペースで入れ替わっている訳ではありません。例えば口の中を切っても数日で直るけど、皮膚に怪我をすると数週間かかります。骨だと2ヶ月くらいしないとくっつきませんね。代役ができるのが早い部位の方が細胞の壊死に強そうに見えますが、代役ができるのが早くなっている部位というのは、もともと「入れ替わりを早くしないと困る」部位ですから、代役が間に合わないほどの細胞が死ぬと、そういう部位から症状が出てくる訳です。粘膜細胞の代役できるのが間に合わないほどの細胞が死ぬとそこから出血がはじまります、急性症状として鼻血が上げられるのはこのためです。

「内部被爆だから鼻血が出てもおかしくないだろう」という考え方をこういうメカニズム論で説明するためには、セシウムが鼻の粘膜付近に集中して、そしてそこに代役が間に合わないほどの壊死をおこさせるだけの放射線を手中して浴びせる必要がある訳ですが、そのような事がおきない訳です。

56. Ely — August 24, 2011 @13:29:24

>のりっく さん — August 24, 2011 @11:13:45

横から失礼いたします。

>>肥田医師を筆頭に鼻血や下痢で心配している人達は、呼吸や食事により体内に入った放射性物質が鼻腔や消化管に付着し、上皮粘膜層を傷害する可能性があることから、内部被曝の可能性を指摘しているのではないでしょうか。
>>

私はありえないと考えている一人ですが、上記の医師たちが、どのような機序で鼻血や下痢が生じると考えているのかずっと知りたいと思っています。医師ならば何が起っているのか(推測であっても)考えていないはずはないと思いますので。

放射性物質が付着して鼻粘膜に傷害が起き血管が破綻して出血、となると、局所的にでもかなりの高線量が必要ではないか?と思うのです。鼻だけで済むとは思えず、皮膚は丈夫だとしても、口腔や眼にも異常が生じるでしょう。肺まで吸い込んだら肺出血が起こるか、気胸が起こってもおかしくないでしょう。

持続期間も問題です。両鼻から止めようとしても止まらない出血がずっと続いているのでしょうか・・・?
2週間も止まらない下痢、という記述が健康相談のページにありましたが、それはそれで原因云々よりもすぐにも入院治療しないと生命が危ないのでは、と危惧します。

また、それらの先生方は鼻血や下痢が被曝の症状とおっしゃっていても、その後どうなるのかどうするのかについてのもっと重要な情報を提供してくれていないように思います。(EM菌とかトンデモな話は勘弁してください)
鼻出血の患者さんはずっと止血できずにいるのでしょうか?
下痢の患者さんは抗生剤が効かず、どうされたのでしょうか?
先生方はそれらの患者さんや家族にどう説明されたのでしょうか?

その先生方の考え方をはかりかねてちょっと悩んでいます。

57. Katase Website — August 24, 2011 @13:45:44

(参考)低線量被曝で鼻血や下痢の症状が出る可能性が低いことを放射線科医と血液内科医が解説しています。

◇Togetter:放射線科医による放射性ヨードI-131の解説と木下黄太氏のブログへの反論 
http://togetter.com/li/149186Link  (コメント欄でも、質疑応答が続けられています)

◇Togetter:「原発事故の影響で鼻出血や下痢が増えた」という話への長野県在住の血液内科医による解説」 
http://togetter.com/li/150517Link

Up58. サルガッソー — August 24, 2011 @14:48:25

Kataseさん
下のリンクはNo15で私が紹介していたりしますが、
すでにのりっくさんの疑問である「鼻腔内での被爆」云々が指摘されています。
読み進めるうちに彼らの言う「可能性が低い」という意味がようやく分かりました。
当初
・「臨床件数は少ないが、何人かはいるのかな」

中盤
・「実際の臨床はないが机上の論としては成り立っているのだろう」

結果
・「どうやら机上の論としても破綻しているようだ」

「可能性がある」とは「まだ論破されていない(もしくは認めていない)」状態をさすようです。

59. disraff — August 24, 2011 @15:15:05

「放射線被曝」という現象は、(実は常日頃間断なく被っているのだけど)相手が原子核という「非日常」であり、見知っているものの延長で考えるのは誤解のもと…ということですかね。実際、何かの劇薬的なものだったら、鼻の粘膜についたから鼻血とか、腸にはいったから下痢とか、いかにもありそうに思いますからね。

細菌だの酵素だのでどうにかできると感じてしまうのも、同じような感覚なのかなと。心象的に、それらと大差ないスケール、エネルギーレベルの空間に「放射能」があるのかもしれません。

60. おかあちゃん — August 24, 2011 @15:19:31

こんにちは、初めて書かせていただいています。
私にも4人の子どもがおり、放射能の影響は非常に気なります。
特に低線量被曝についてははっきりした見解がないのでなにか情報はないかと漁るようにネットを見ました。
最初に目についたのは「チェルノブイリへのかけはし」です。
当初、講演の様子をユーチューブで見たときは、これはいい話を聞いた!
素晴らしい人がいると思ったものです。
その後、チェルノのサイトがどんどんエスカレートしていき、EM菌だのなんだのとなり、野呂さんが教祖のようになっていくのをみているうちに疑問が湧いてきました。低線量被曝そのものについても!
チェルノの問診票にはありとあらゆる体の症状が書かれています。そりゃ言われたらひとつくらい誰でも当てはまるだろうと・・・
そこで、今度は「チェルノブイリへのかけはし」の批判記事を探したり、NPOへの支援金の実態など調べようとしましたがなかなか見つからないんですこれが・・・
そこで初めてみつけたのがこのブログです。
なんか少しすっきりした感じです。
やはり盲目的な信仰(宗教じゃないですけど似ています)というのは危険だと思います。
私も菊池さんと同様に、野呂さんは悪意の方ではないように思います。
でも善意なだけにみんなが信じてしまう・・・というのも事実だと思い恐ろしいことだとおもいました。
でも、EM菌はちょっと・・・ですが、酵素の多い食品をとりましょうとか、酸化したスナック菓子などは食べさせないとかいうあたりは普通に考えても健康に良さそうだしやってみてもいいかなっと思っています。
いろいろなサイト(嘘もホントもあると思いますが)を見て思ったのは、放射能を無くすことはできないけど、体内に入ったものを出すという意味では
いわゆるダイエットのデトックスと同じだし、免疫力を高めるという点では発酵食品もいいのかなと・・・
こんなこと書くと批判がきそうですが、トンデモの山下教授の「笑っている人は大丈夫」ってのも一理あるかななんて思ってます。
私は科学の知識なんてまったくない高校卒の専業主婦ですが、こんな理解でいいんですかね?

61. 路 — August 24, 2011 @14:12:45

kikulogにレスポンスを書かせていただくのは2回目になります。

「科学者が非科学的な論説に否を打つ」
この行為は私としては本当に必要であり、とても大切な行為だと思っています。
直接的に「信用している人を説得」できなくとも、例えば話題に上っている「信用している人を説得するには一旦その方の「信用」に耳を貸し、体験する中で相手の立場思考に入り込んだ状態である種の「信用」を得た段階で徐々に導いていく」方法を実践している方が居るとします。
その方が皆様の知識やご提供頂けるデータなどを必要とする際に、それがここに「存在」することがとても大きな意味になってくると思うのです。

実際私もとても勉強になり、科学を妄信しているつもりはありませんが非科学を妄信するような事にはならないと思います。
皆さん各々のお立場で発言されているkikulogこれ自体が非常に大きなシンクタンクであり、それをどう活用していくかは私や皆さんを含む読者の判断に他なりません。

今後もきくち先生をはじめとする識者の皆様の情報をありがたく拝見し、何か自分が社会的に役に立てる場面が来たら是非知識を共有・活用していきたいと思っています。(その機会は些少ではありますが既に訪れており、活用させていただいております。)
とても感謝しております。

62. 地震屋 — August 24, 2011 @15:56:57

個人的には、チェルノブイリへの訪問数が多い、ということを自分の信頼性を証明するための「証拠」としてあげている人は信頼しないほうががいいと思っています。
現場を見ることは大事ですが、現場を見るだけではすべては把握できないからです。
(たとえば、イラク邦人人質事件の3人を思い起こしてください。

Up63. 技術開発者 — August 24, 2011 @16:05:42

こんにちは、おかあちゃんさん。

>こんなこと書くと批判がきそうですが、トンデモの山下教授の「笑っている人は大丈夫」ってのも一理あるかななんて思ってます。
>私は科学の知識なんてまったくない高校卒の専業主婦ですが、こんな理解でいいんですかね?

山下教授の発言にずいぶん怒られた人も多いみたいだけどね。なんていうかな、チェルノブイリの時の調査では「放射線による健康被害」よりも「放射線を怖がる事によって健康を害した被害」の方が多いんですね。

ウクライナのメンタルセンターに万単位の人が不定愁訴を訴えてきて、中には「自分は数年以内に癌で死ぬ」と思い込んでうつ病の症状を出した人も駆け込んで、催眠療法を中心とする治療がほどこされたんです(その頃のウクライナの精神医学は催眠療法が中心だったからね。まあ、精神安定剤くらいは処方したらしいけど、薬も供給体制が悪かったからね)。その時のメンタルセンターの医師の話に、こんなのがあるのね。「治療するととりあえず治るのだけど、数ヶ月するとまたおなじ様な症状で戻ってくるんです。周りに怖がらせる情報が氾濫しているから、幾ら治療したっておいつかないんです」なんて話があったのね。

なんていうかな、チェルノブイリの後のウクライナやベラルーシでおきたことについて、こっちが「皆さんは何も知らされていない」と喚きたくなる時があるんですよ。声高に危険性を唱える人が居て、それに振り回される多数の人が居て、そしてその中に「心の健康を害してしまった」人が結構な比率で居て、悪意か善意かは別にして活性炭やらなにやら「身体から放射能を出す」というものを進める人が沢山居て(病院ですら「気休め」と思いながら比較的無害な薬や疑似薬なら求められれば出しました。出さないと収まらないくらいの状況もあったんです)、それに振り回されてそれらをひたすら飲む人が居て、そしてその中にはそれが原因で「健康を害した人」も結構居て(活性炭ならまだ良いんだけど、あまりお勧めでない鉄剤とかも結構飲まれました。一番害を出したのは「アルコールが身体の新陳代謝をよくして放射能を出す」でウオトカが多量に飲まれたことかな、赤ちゃんに飲ませたという話までありますからね)。

声高に危険を叫ぶ人たちの言い分は「予防原則」なんですよね。「ハッキリしないことの場合は、危険があるものとして対処すべし」みたいな考え方ですね(正しい定義の表現じゃ無いけどね)。でもね、社会に不安感が広がれば、或る程度の比率で「心の健康を害した」人がでるのは、或る程度ハッキリ起こる事です。そっちには予防は必要ないのかどうかですよ。

64. かこたん — August 24, 2011 @16:38:54

私は完全にニセ科学批判の立場なのですが、ここではなぜか同じ立場の方々に誤解されてしまっているようで、もう投稿はやめようかと思いましたが、最後にちょっと書かせて頂きます。

>momopu様
momopu様の言われる、「消費者テストに近いかもしれませんが、きちんと試験をするなら、そのテストをする人は立派な科学者だと思います。消費者センター勤務でも。」という意見に私は賛同できません。そのようなことをする科学者がいても構いませんが、未解決の自然現象や社会現象を明らかにしたり、様々な問題を新規性、創造性を伴う科学的手法で解決するのが科学者であり、「既に販売されている化粧品や健康食品に実際に効果があるかどうか」をテストしたり、そしてそれに効果がなかった場合に排除したりすることは、科学者がやることではないと思います。これは「科学者」の定義をどう考えるか、という個人的な意見に基づくものなので、意見の相違があるのは仕方がないことだと思います。また、路様がコメントされたように、「科学者が非科学的な論説に否を打つ」という行為は科学者の大切な役割だとは思いますが、科学者の間で明確なコンセンサスが得られていない問題を扱う時は、慎重になるべきだと思います。

>技術開発者様
技術開発者さんの私へのご意見もじっくり読ませて頂きましたが、私の意見に相違するところは一つも見つかりませんでした。「できる者はできない者を手伝ってやろうよ」と互いに助け合う社会で生きて欲しい、まさにその通りです。ただ、「我が身は我が身で守れ」と周りはそれぞれ知らんぷりをする社会、の中でも強く生きていけるように育てていきたいと思っています。

>Katase様
Katase様のブログ(http://d.hatena.ne.jp/warbler/Link )も拝見させて頂きました。科学的根拠を示す具体的な文章を文献から拾いだし、原文と翻訳と共に掲載し、個人的見解と共に分かりやすく説明する、という手法は素晴らしいと思いました。このような書き方であれば、科学的知識のない読み手が理解を深めることができますね。今後も参考にさせて頂きます。非科学的な放射能対策への批判が「不安に思っている弱い立場のお母さん達を見下して攻撃する」と捉えられてしまうことは実際に起こっています。Katase様はそれを既に認識されている、ということで安心いたしました。

>きくち様
科学的根拠や情報を提示した上での科学者による批判は必要であり、いつの時代も歓迎されるべきことだと思います。しかし、「今このような時」に放射能不安に苦しむ人々が、心の支えや拠り所としているものを批判をする時は、もっと慎重になるべきだと思うのです。私自身は「鼻血や下痢」「ペクチン」「EM菌」どれも「ありえない」と思っておりますがが、きくち様のブログにおいて、「科学的知識がなさすぎ」「いくらなんでもでたらめにすぎます」と批判を続ける一方で、その根拠となる文献等の引用もなく、「放射能の知識そのものがかなりダメなので、対策ももちろんダメ」と言いつつも、正しい知識に基づいた対策についての記述はなく、「科学的」な批判ではないように思えましたので、最初のコメントを書かせて頂きました。しかし、このサイトに集まる方にはそのようなところもきちんとフォローしてコメントを下さる方が多いので、今としては杞憂だったと思います。

きくち様のブログには、ニセ科学批判だけではなく、様々なことが科学者としての知識と誠意を持って書かれていると感じます。「大文字と松」で被災地差別である、と明確に批判をして頂けたことには、深く感動しました。このブログが、ニセ科学批判の賛同を集めるためではなく、放射能不安で困っている人たちや間違った行動を取っている人々に正しい情報を提供することが目的であると信じ、私のような凡人の一意見も参考にして頂けないだろうかと思い、僭越ながら書かせて頂きました。このようなディスカッションができる場を与えて下さってありがとうございました。

ひとつだけ、これを読んでいる科学者の方にもお聞きしたいのですが、ペクチン摂取やマクロビオティックが放射性セシウムを排出すると信じて行っている人に対して、その対策法を科学的知識をもって全面的に否定した場合、「なるほど、意味がないことが理解できましたので、止めます。それでは、科学的に正しい放射性セシウムを排出法を実践したいと思いますが、どのようなものがありますか?」という方に対して、科学者はどのように答えたらよいのでしょうか?それとも、今のところ科学者にできるのは「批判」だけでしょうか。

Owner Comment きくち  August 24, 2011 @17:37:57

おっしゃることはわかりますし、何を問題とされているのかもわかります。
ニセ科学の問題のなかで最もむずかしいのが、コミュニケーションであるというのは、まあまあ長いあいだに考えて得られた結論です。正解はありません。

僕が「科学知識がなさすぎる」と書いたのは野呂さんについてです。野呂さんを説得するつもりはない、という宣言だと思ってください。それは僕の経験から説得不能と判断しているからです。
では、なんのためにこのようなことをしているのかというと、野呂さんの言説を真に受けるかたがたに注意を喚起するためです。今の書きかたが万人に有効とは限らないことはたしかですが、いずれにしろ万人に有効な書きかたはありません。何人かのかたから「なるほど」と言っていただいているので、一定の割合のかたには「有益な記事」だったのだろうと判断しています。どれだけのかたにとって「むしろ有害な記事」だったのか、今のところ判断はつきません。


コミュニケーションの難しさについては以下のエントリーをお読みいただけるとよいかと思います。文字によるコミュニケーションには限界がありますが、やらないよりはやったほうがいいのではないかと思います

http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1130343337Link

66. Wien — August 24, 2011 @16:20:56

自分の失敗談を書きましたが、kataseさんや菊池さんの行動には期待を持っています。自分も過去の失敗を繰り返さないよう小さな努力を重ねていきたい。

ところで木下黄太氏のブログコメントを見ていると、考えさせられます。EMやホメオパシーなどの非科学的な論説の流布問題だけでなく社会的な実害の問題に達しつつあると思いました。

1)東京から沖縄に避難した方が子供の学費を取り崩し苦労して生活されている人などがいる。九州に避難して(自然)放射線のレベルが高く他に避難するところがないと心配する方なども
2)放射線が知覚出来る人が多数現れ、違和感なくコメントが進行
3)放射線による影響と診断しない医師を非難するコメントが多数
4)ガイガーカウンターの正しい使い方や土壌調査の結果の意味を吟味することなく煽りに煽られる方多数

67. ケロロ — August 24, 2011 @17:07:13

いつも大変興味深く拝見しております。
獣医師のケロロと申します。

感じたことを少しだけ。

標題の野呂氏をはじめ、ホメオパシーやマクロビオティック、酵素玄米云々のような、科学的・医学的根拠の全くないデマを振りかざして、医師まがいの発言・行為を平気で行う人々を、「良かれと思ってやった」だけの「善意の人」とはどうしても思えません。

相手の不安を煽って、擬似的な「医者と患者」の関係を作る。
これ、他人を支配下に置くための非常に手っ取り早い方法だと思います。

本人に自覚があるかどうかはともかく、相手より圧倒的に優位な立場から、意のままにコントロールしたいという悪意を感じてしまうのですが、どうなんでしょう。
そして、そういう人達にとって「医者」は分かりやすい支配者の象徴なのかな。
まっとうな医療は、そんなものではないのですけど。

「患者の教祖になってはいけない」
くりかえし思い出す、恩師の言葉です。

Up68. 地震屋 — August 24, 2011 @17:10:17

今の日本にどの程度、セシウムの排出を促進しなければいけない人がいるのか分かりませんが、
一般には規則正しい食事をとり生活して、自然に排出されるのを待つのが摂取量が少ない時の正しい放射性セシウム排出法ですね
どうしても心配なら、ご近所のお医者さまに相談されるといいと思います

69. のりっく — August 24, 2011 @17:01:59

きくち 様
サルガッソー 様
技術開発者 様
Ely 様
disraff 様

短時間のうちにたくさんの回答を頂きまして、ありがとうございます。
このサイトにふらっと立ち寄っただけででしたが、
非常に冷静で理論的なご説明の数々でしたので安心いたしました。

もう少し考えを述べさせて下さい。

セシウムが問題になっているとのコメントがありました。
しかし、推測の域を出ませんが、セシウムが存在するところには他の核種(アメリシウム、キュリウム、ストロンチウム、プロトニウム・・・等)も混在しているのではないかと思うんです(ある一定の割合が存在するのでしょうが)。これらが測定されているのかどうかが、イマイチ情報が入ってこない。なのでセシウムだけを土俵にあげてはいけないのではないかと考えております。私は放射性セシウムの定量値は、今のところは放射能全般の汚染の指標として捉えるべきではないかと思っております。

改めて文献を探すには時間が掛かりそうですが、アルファ粒子が腸管上皮細胞を傷つけ貫通している写真をネット上のどこかで見たことがあります。このような粒子が細胞に傷害を与えた時、粘膜の炎症→出血は想像しやすいと思います。ただし、その放射線量が問題なのは皆様の仰るとおりです。現在、γ線以外の被曝データが不足しているのではないでしょうか。

肥田医師が仰っていたと思いますが、アメリカの圧力により内部被曝の研究が妨害されていたと言っています。これを聞いて、現在の科学者の意見が対立するのも、ICRPとECRRのモデルが大きく異なるのも頷けました。データがあまりにも不足しているせいかと。報道されているセシウムだけで考えるのではなくて、実際の汚染状況はもっと複雑だろういうのが、所謂「心配性」と呼ばれる方々(私も含まれるかもしれません)の考えではないでしょうか。

土壌汚染している他核種も含めても、今の福島の汚染レベルでは「鼻血」「下痢」はありえないのでしょうか。花粉や黄砂が降る時は鼻を噛むとすごく汚れているのが分かります。放射性物質が鼻水と一緒に溜まれば、鼻腔内の局所的炎症は起こりうるのではと想像してしまいます。ただ定量的な議論が必要だとは思います。

屁理屈だと感じさせるかもしれませんが、データ不足であり、利権や思惑、そして感情が混じっているような発言もあり、純粋なサイエンティフィックな議論ができないのが放射能問題で、他人の考えを受け止めるには少し時間がかかってしまいます。

Owner Comment きくち  August 24, 2011 @17:50:33

原子炉内にある核種がどれも等しく出るわけではなく、物質の化学的性質と放出時の条件(温度など)によって、出かたは違います

地上については、ストロンチウム90はセシウムの1/1000程度と少ないことがわかっています。また、プルトニウムは原発敷地内でごく微量見つかっている程度で、それも大気圏内核実験で降った量と変わらないくらいです。いずれも不幸中の幸いというべきでしょう。
地上については主たる問題はセシウム137とセシウム134ということです
海に流れたものはもっとストロンチウム90の率が高いはずです。

α線核種としては、やはりプルトニウムが心配されるところですが、今回の事故ではプルトニウムによる内部被曝を心配する必要はないというのが、多くの人が同意するところだと思います。
下痢や鼻血が出る放射性物質量はもっとはるかに多いので、今の汚染度では心配しなくてよいというのも、多くの人が同意するところです

Owner Comment きくち  August 24, 2011 @19:30:43

念のためにECRRについてもコメントすると、京大原子炉の今中哲二さんはECRRの内部被曝の解析について当初から「データが足りない」と言っており、2009年の報告でも、「データの限りでは「LNT仮説」が、合理的で(さまざまな批判に耐える)最もタフなモデルであろう」と述べています。

http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/No106/imanaka090306.pdfLink

ICRPでは不充分と考える人たちでも、ECRRは大げさすぎると考えるのではないでしょうか
以下のスライドの「まとめ」もご覧ください

http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/No99/imanaka041215m.pdfLink

72. かとう — August 24, 2011 @17:34:56

>しかし、推測の域を出ませんが
はい。ただの推測です。
すでに何がどの程度排出されたかのオーダは解っており、それらの重い、揮発しにくいものは、ほとんど排出されていない事は確認されています。
肥田さんとやらがそういうものが危険だと言っているのなら調査不足です。

>データ不足であり
データは必要な程度すでに出ております。
ただの自らの調査不足で、他人の不安を煽っているだけです。

Up73. disraff — August 24, 2011 @18:08:09

γ線以外の被曝データ不足、という意味をちゃんととれてないかも知れませんが、体から出てくるγ線をちゃんと測れば体内の放射性元素の核種と量が見積もれるので、それでβ線の被曝量もわかります。

>土壌汚染している他核種も含めても、今の福島の汚染レベルでは「鼻血」「下痢」はありえないのでしょうか。

万が一というか京が一というか…で「鼻血」や「下痢」が放射能のせいな人が居たとして(居ないでしょうが)、それだけで済んでいるのなら却ってどうということもないのでは、と思います。細菌と違い、放射能は増殖したり感染したりせず、淡々と減っていくだけですので。

ともあれ「鼻血」「下痢」で放射能の心配をしている暇があったら、普通に花粉症や食中毒を疑って対処するべきでしょう。

74. 文系バカ — August 24, 2011 @17:13:22

私はEM菌や酵素などの効果に期待を寄せる者です。

「科学的根拠はないらしいけど、健康に害があるわけでもなし、いちおう摂取しておくか」というスタンスで毎日摂取しております。科学に関しては素人以下のバカなのですが。

チェルノブイリではたくさんの子どもが病気になったらしい。奇形の赤ちゃんも、汚染されていない地域と比較して高い確率で生まれてきていると聞く。科学者に「被曝と病気の因果関係は証明されていない」といくら言われても不安なのです。情報が隠ぺいされたという話も聞くし。

今この瞬間にも、空気から、水から、食べ物から、自分や、自分の小さな子どもたちが被曝しつづけている。体内にどんどん放射性物質が蓄積されていく。ますます不安がつのる。

で、「すでにしてしまった内部被曝を軽減する方法」として、科学的に明確に立証されコンセンサスを得たものはないですよね(あるのでしたら、不勉強ですみません)。だったら1%でも可能性のある方法をどんどん実践していきたい。EM菌や酵素の摂取くらいなら、何十万、何百万もお金がかかるわけでもないし。……というのが、私の心情です。

というか、野呂さんの提唱する「対策」を実践してる人で、野呂さんを教祖のように信じ切っている人って、そんなに多くいるのでしょうか? 政府や東電のウソを「怪しい」と思えるくらいの冷静さを持ち合わせている人であれば、それほど簡単に野呂さんのことを信奉するとも思えないのですが……。

菊池さんや片瀬さんが、なぜ「上から目線」ととられてしまうのか。それはシンプルに「言い方のせい」だと思います。

たとえばEM菌や酵素に否定的という点で、かこたんさんと、菊池さん・片瀬さんは同じ立場にいらっしゃるわけですが、かこたんさんの書き込みを読むと、かこたんさんの主張が私の胸にストンと落ちてきて、素直に納得できるのです。それが菊池さんや片瀬さんの書き込みを見ると、なぜか反発心が出てきてしまう(すみません)。

受け取り手側の問題でもあるのですが、話し手側の問題でもあると私は思います。単純に、コミュニケーション能力の問題と感じます。

Owner Comment きくち  August 24, 2011 @18:33:37

コミュニケーションの問題については、「理解しているが、しかたない」と思ってください。嘘はつけないし、見過ごしにもしがたいということです。

奇形の赤ちゃんが高い確率で生まれたというのは、根拠薄弱な噂に過ぎず、確認されたものではなかったのではないでしょうか。少なくとも、僕は、通常の確率と違わなかったと理解していますが(放射能汚染がなくても、それなりの確率で発生します)。

僕たちが最も憂慮するのは、野呂さんたちのようにそういう「本当は存在しないはずの恐怖」を主張する人たちによって、多くの人々が、必要以上の不安をおぼえることです。
僕はそれはよくないことだと考えています

飲むEMについては、製造元が「放射能に対する効果は確認していない」と言っています。そうはいっても、EMも酵素も経済的に損失がないなら、ご自身が「可能性は少なくても試す」とおっしゃるものを止める権利はありません。
経済的に無理があることでしたら、やめたほうがいいのではないかと思いますし、また、他のかたに勧めるのはいいことではないと思います

76. Katase Website — August 24, 2011 @17:29:21

かこたんさん

>ひとつだけ、これを読んでいる科学者の方にもお聞きしたいのですが、ペクチン摂取やマクロビオティックが放射性セシウムを排出すると信じて行っている人に対して、その対策法を科学的知識をもって全面的に否定した場合、「なるほど、意味がないことが理解できましたので、止めます。それでは、科学的に正しい放射性セシウムを排出法を実践したいと思いますが、どのようなものがありますか?」という方に対して、科学者はどのように答えたらよいのでしょうか?それとも、今のところ科学者にできるのは「批判」だけでしょうか。

私は、別のエントリーで野呂さんを信じていらっしゃる方からの同様な質問を受けて、次の様に答えました。

「体内に取り込まれてしまった放射性物質を除去するのに、とても効率の良い有効な方法は残念ながらありません。体内から放射性物質が簡単には排除できないからこそ、余計な内部被曝を避ける様にと専門家は指導しています。

ましてや、一般の食品などで簡単に排毒できるというのは、疑問がかなりあります。考えてもみて下さい、そんなので放射線が無効化できるのなら、原発事故なんて誰も怖がる必要なんてないのです。
簡単に対処できないからこそ、注意が必要なのです。」

この様な身も蓋もない解答で良かったのかどうか分かりません。
ある小児科医さんは、ブログでこう綴られています。 
・「健康」などについて語ること  
http://windycotage.blog66.fc2.com/blog-entry-551.htmlLink  

>子どもが生まれる場面、人の生き死にの場面、そういう場に何十年も立ち会ってきました。そういう実際の生き死にに関わる経験を重ねてくると、かえって、人の「健康」については軽々と発言できなくなります。「**が健康にいい」「@@しなかったから健康を損ねた」などとは、にわかには言えないのです。巷にあふれる「健康食品」とか「健康法」も、所詮はもともと健康に問題のない人の趣味みたいなもので、何か奇跡を起こすようなものではない。結局は、バランスのとれた食生活や睡眠・覚醒時間のバランスが大切、という以上のことは言えません。

>今、放射性物質に関連して、さまざまな「健康法」が流布されていますが、そもそもそんな「奇跡的な方法」があれば、原発や放射性物質を怖れる必要もないはずです。食べものは大切なものですが、奇跡は起こしません。

>そういう単純で意外性のないことを、くりかえし言っていかなければいけないのだなあと思っています。

※放射線の影響が粘膜などに出やすい理由の補足

技術開発者さんが、腸の粘膜などが放射線によって影響を受けやすい理由の説明をして下さいました。それに便乗して私からも補足知識を加えます。
一般に、細胞が放射線の影響を一番受けやすいのは、細胞が分裂増殖している期間です。細胞が分裂している間はDNAが放射線の影響を受けやすい状態になっているからです。成長期にある子どもの方が成長が止まった成人よりも放射線の影響を受けやすい理由です。腸の粘膜や造血細胞などは成人でも活発に細胞分裂を繰り返しています。ですので、こういう細胞のタイプからなる組織は最も放射線の影響を受けやすくなります。

ですが、現在の福島などでも腸の粘膜や造血組織が症状が出る程に影響するような放射線量ではありません。 紹介した専門医さんたちの解説にある様に、この様な急性症状がでるほどの放射線を浴びた人達は、これまでの計測結果から考えても、一般住民の中にはほぼいないと思われます。

77. Katase Website — August 24, 2011 @18:32:17

先ほどのコメントで、また否定することばかり書いてしまいましたが、肯定できない場合に、どう相手の気持ちに寄り添ってやりとりしたら良いのか、やはり悩む所です。修行が足りず、すみません。

マクロビオティックが放射能対策に効果があるとして配られたチラシの内容を見て、どの様にこれが信じられて広まらない様にしていったら良いのかと悩み、考えながら丁寧に綴られたブログがあります。

参考になるかと思います。
・とらねこ日誌:根拠のない放射線対策チラシが配られていたようです 
http://d.hatena.ne.jp/doramao/20110824/1314173797Link  

Up78. サルガッソー — August 24, 2011 @18:42:46

文系バカさん
効果がないとわかりながら、個人で試す分には自由です。

ただし、効果を喧伝したり他人に薦めた時点で あなたは薦められた人からは共犯者となりますのでご注意を

79. ヨシダヒロコ Website — August 24, 2011 @18:33:22

話がそれてごめんなさい。

技術開発者さんへ

どのコメントだったか分かりませんが、「報道によるPTSD」があるとおっしゃっていましたね。東浩紀さんも香山リカさんの説として同じことをおっしゃっていたので、精神科医に聞いてみました。

1人目・Twitterで活躍する医師。精神科医であることは発言内容から明らかだと思います。「わからない」という答えでした。
2人目・わたしの主治医。明確に「ない」と言っていました。

今「心的トラウマの理解とケア」というPTSDでは第一人者とされる先生(by 主治医)の入門書を読んでいます。わたしもDVや交通事故などトラウマには遭っていて、9.11(アメリカのFM局のライブ放送)などの放送によるトラウマもあります。個人的経験でなんですが、重さが全然違います。

多分この本を読まれたらわたしの言っている意味が分かると思いますが。放送によるトラウマは DSM-VIの基準も満たしてないかもしれません。

ですので、とりあえずは「?」で留保しておかれることをオススメします。

80. nrt — August 24, 2011 @18:58:14

相手の気持ちに寄り添って、反発を招かないように、説得をするってのは確かに大事だとは思います。しかし、そのために相手の気に入るような話し方をするというのは、これまた一歩間違えると詐欺師の手口になってしまうんですよね。

よしんばそれで相手が説得を受け入れたとしても、結局は「耳に心地よい」話を聞き入れただけであって、科学的・客観的、あるいは現実的な判断ができた、とは言えないと思います。

科学者あるいは科学コミュニケーションの側に、ニセ科学や詐欺師との、営業・宣伝のテクニックによる顧客獲得合戦での勝ち方を指南しても仕方がないのではないでしょうか。

81. nrt — August 24, 2011 @19:22:56

また、そうした「魅力的」なコミュニケーションの仕方においては、誠実であろうとする者は、無責任に言いたい放題言える相手とは勝負になりませんよね。なので、まず受け手の側に「耳に痛い話」「面白くない話」を情報として取り入れて活用する能力を期待したいところです。

これは今回のように事故が起きてからでは難しいので、普段からそうしたものの見方・考え方に慣れておかなければならないでしょう。そういった意味においても、上で「科学者がやるべきでない (取るに足らない)」と言われるような問題への指摘や批判は、決して意味のないものではないと考える次第です。

82. LiX — August 24, 2011 @19:27:02

極微量のセシウムの排出には普通の生活をする以外にないという答えではなかなか「胸にストンと落ちて」くれない。なんとも悩ましい。

>文系バカさま、
土壌改良用の有用微生物群(EM)を人間が飲むのかと思って心配していたら、EM-Xは乳酸菌飲料みたいなものではないですか。飲むヨーグルトなどと飲み比べて費用対効果も含めて報告して下さると、うれしいです。

83. ijim — August 24, 2011 @19:41:21

間違って非公開コメントで送信してしまったので再度コメントを書き込みます。

一般的に薬も手術も、というか医療全般に言えることはリスクとベネフィットのバランスだと思いますが、怪しい健康法を試す人はリスクをどの位と見ているんでしょうか。

私は病院勤務なんですけど、患者さんとのトラブルの多くは「こんなことになるとは思わなかった」ということなんですね。
医師はリスクを十分に説明したと思っていてねそのために患者や家族にサインや捺印をもらったりしてますけど、本当は患者にしてみたら「任せたのに思うような結果が得られなかった」と怒る訳です。

その割に代替療法なんかは気軽に試してしまうというアンバランスさがあったりします。
医者に黙って飲んだ漢方薬でカリウムが高くなったりして命に関わる場合もあったりして。

今回の書き込みを見ているとそんな既視感にとらわれてしまいます。

医療者が科学的で正確な説明しようとすればするほど患者の気持ちと乖離していく様もそっくりだったりしますね。

84. ヨシダヒロコ Website — August 24, 2011 @19:46:39

技術開発者さん、

件の本は震災向けの情報としてここで無料で読めます
無料では読めないのですが、子供のPTSDにもかなりページが割いてあります。よろしくお願いします。
http://kodomo-kenkou.com/shinsai/info/show/742Link

85. おかあちゃん — August 24, 2011 @20:12:32

このブログはみなさん知識豊富な方ばかりで、私のような無知な主婦には場違いな感じですが、技術開発者さんコメントありがとうございます。

ネットでの情報漁りのなかで一つ見つけたEM菌のはなしです。
『チェルノブイリへのかけはし』のサイトでEM菌を推奨されている琉球大の比嘉教授の論文について検証をされていた方がいたのを思い出しました。(随分前なのでお名前など忘れてしまいました、すみません・・・)
ざっくりした内容は以下のとおりでした。

EM菌が放射能をなくせるか?

これについて、比嘉教授はチェルノブイリの研究者の方と共同で研究をされたそうです。
そしてチェルノブイリの方の書かれた論文では、土壌にEM菌をまいて作物を育てたところ、まいたところとそうでない場所では植物が放射能を吸収する
量に違いがでた。これをさらに研究応用すれば、汚れた土地でも放射能の少ない作物がつくれるのではないか?という内容だそうです。
なるほどと思える内容です。


一方、比嘉教授の論文ではEM菌をまくとその土壌から放射能がなくなったというような内容になっていると指摘してありました。

多くの話はこんなことなのかもしれませんね。

セシウムの排出については、家畜などでは藍(染料)を用いると読んだことがあります。人間にはまだ認められていないそうですが、実際のところどうなんでしょうね。

Owner Comment きくち  August 24, 2011 @21:22:46

農水省の原田英男さんが7月にツイッターで、家畜に対するプルシアンブルーの効果は緊急委託試験中と書いておられました。可能性はあるのかもしれません

EM菌がセシウムを目に見えて蓄積するのかどうか、なにしろ比嘉さんは「検証」しませんから、わからないですねえ

Up87. かとう — August 24, 2011 @21:01:27

動植物がその体内に持つ物質の種類、量ってのはそれぞれ大体決まってます。セシウムと似た化学的性質を持つものを撒いて置けば、放射性セシウムが取り込まれる量だけに着目すれば減る事は減ります。
だから、その「チェルノブイリの方」というのが、EM菌の効果を見る為に、EM菌を使う側と使わない側の植物に、何をどう撒いたのかを書かなければ、それは「論文」と言えるレベルではありません。

あと、比嘉さんの方は駄目です。話にならないレベル。

88. TuH — August 24, 2011 @21:50:12

かこたんさん,

「問題Aを解決するに,Bという手段を適用するのは間違っている」ということが知られているからといって,「問題Aを解決する適当な手段C」が既発見であるとは限らないでしょう。そういう問題Aは科学の分野では多い,というよりもそんな問題ばかりなのではないでしょうか? それなのに,

>それとも、今のところ科学者にできるのは「批判」だけでしょうか。

などと問えるということは,本当に科学者の卵なのだろうかと思ってしまいます。

それから,何かを実施することが正しいことも多くありますが,「何もしないことが正しい」ことも,やはり多くあります。しかし,人は「何かをしたがる」ようです。これは科学的事象に限ったことではありませんが…。
解法を求めて努力するということは科学者に求められる資質のひとつではあると思いますが,「別な何かをするという代案がなければ反論してはいけない」かのような言いようはおかしいのではないでしょうか。

89. かこたん — August 24, 2011 @21:58:37

TuH様
コメントありがとうございます。

「問題Aを解決するに,Bという手段を適用するのは間違っている」ということが知られているからといって,『問題Aを解決する適当な手段C』が既発見である」

「別な何かをするという代案がなければ反論してはいけない」

私はこのようなことを述べた記憶はないのですが・・・。私の意見を読んだ上でのコメントでしょうか?もしそうであるならば、また私の文章力の稚拙さのせいかもしれません。きくち様には「おっしゃることはわかります」と言って頂けたので、安心していたのですが・・・。

このように積極的にブログで科学者の方々が一般の方々と意見を交換している最中に、「何もしないことが正しい」とはどういう意味なのかもよく理解できません。

所詮「科学者の卵」ですので、無精卵かもしれませんし、今後割れる可能性もありますが、頑張りたいと思います。

90. zorori — August 24, 2011 @21:56:50

低線量の放射線の影響は良くわかっていないから不安と感じる人が多いのですが、「良くわかっていない」ということは、影響が有ったとしても検出できないほど小さいということだと私は理解しています。それでも「分からない」という不安定な状態は不安を招くのだと思います。逆に影響が検出できるほど大きくて、はっきり分かってしまえば、その方が安心するのかもしれません。例えば、○○Svはコーヒー1杯程度の影響があるというようにです。しかし、現実にはコーヒー1杯程度の影響もないということは分かっているのであり、それよりも小さな影響は有るかもしれないがそれがどの程度なのか、あるいは全くないのかそれが分からないわけですね。

大きくてはっきり分かっている影響よりも、それに比べれば小さいことは確実だけれどもどの程度が分からない影響の方が不安になるというは、理屈で考えれば変なのですが、人間心理とはそういうものなのですね。

91. TAKESAN — August 24, 2011 @22:29:49

今晩は。

冷静な議論を望むのならば、

TuH ― August 24, 2011 @21:50:12
▼ 引  用 ▼
本当に科学者の卵なのだろうかと思ってしまいます。
▲ 引用終了 ▲

かこたん ― August 24, 2011
▼ 引  用 ▼
所詮「科学者の卵」ですので、無精卵かもしれませんし、今後割れる可能性もありますが、頑張りたいと思います。
▲ 引用終了 ▲

こういった応酬はすべきではありませんね。

私は科学者ではありませんが、ある事 A に対して推奨されている方法 α について、科学的に見て効果が無いと評価出来、そして、現象 A に対して他に有効な方法が知られていない場合には、そのまま言います。α は A に効かず、他に特に方法は無い、と。
無いものをあるなどとは言えません。
当然、現象 A が本当に起こっているのか、とか、起こっているとして、そもそもそれをどうするのが望ましいか、とかはあらかじめ評価しておくべき重要な部分です。

Up92. disraff — August 24, 2011 @22:36:21

「良くわかっていない」を、意図的にか勘違いでか「何が起こるかわからない」という意味で使っている人がやたらと多いです。その考えに凝り固まって聴く耳を持たない人を見るにつけ、そもそも「良くわかっていない」と最初に言ったのは誰だ、もちょっと言葉を選べなかったのか、という思いを禁じ得ません。
「ただちに健康被害に結びつくことはない」同様、初手のコミュニケーションに失敗してなんか取り返しつかなくなってしまったような感じです。

93. TAKESAN — August 24, 2011 @22:55:44

ところで、気づいていない方もおられるかも知れませんが、左上の「初めてのかたへ」が書き加えられていますね。こちらにコメントなさる方は、まず読んでおくのが良いと思われます。

94. かこたん — August 24, 2011 @22:50:17

おかあちゃん様

微生物が専門なので、ちょこっと書かせて頂きます。

EM菌というのは微生物学の教科書には載っていません。それでは、EM菌って何ですか?と聞かれれば、私は皆様がご存知のものでEM菌に最も近いものは「うんこ」であると思います(汚くてすみません)。以下の文章の「うんこ」をEM菌に直して読まれると分かりやすいと思います。

「うんこ」は水分を除けば大部分がバクテリア(細菌)でできています。「うんこ」の中には、何千何万という多様性に溢れたバクテリアが存在しているのです。私の作る「うんこ」と、あなたの作る「うんこ」の中に存在するバクテリアの種類は同じではありません。それは、私とあなたが暮らしている場所の環境や、食べているものや、体に常在しているバクテリアの種類が全て異なるからです。

100人の人が、自分の家で「うんこ」を作ろうとすると、100通りの「うんこ」ができます。比嘉教授の作って効果があったという「うんこ」と全く同じ「うんこ」を作ることは、大変困難で、比嘉教授自身も当時の「うんこ」を-80℃で冷凍保存しているのでない限り、難しいでしょう。

「うんこ」を土壌に撒くと、「うんこ」の中の細菌が土壌中の有機物を分解したり、植物に栄養を与えたりしますので、植物の成長を促進してくれることは、良く知られていると思います(堆肥)。ですから、「うんこ」を土壌に撒いたら植物が放射能をよく吸収した、というのは、植物が良く成長し、土壌中の放射性セシウムに限らず、カリウムやリンや窒素などをよく吸収した、という可能性が高いわけです。

大事なことは「うんこ」は時に危険だということです。恐ろしい食中毒の原因となる大腸菌O157のような病原菌が「うんこ」を介して感染する可能性があります。ですから、暑い夏など、病原菌が増えやすい時期に、「うんこ」を作って人にあげたり、公共の場に撒くことが間違いであることは、誰にでも想像できることだと思います。

以上です。
すみません。全て「EM菌」と書いて「うんこ」に直して読んで頂いた方がよかったですね。

きくち様、不適切ならば削除をお願いします。

95. 文系バカ — August 24, 2011 @23:06:17

ロシア政府などによるチェルノブイリ被害の報告やICPRによる基準値が、政治的に歪められたもの「かもしれない可能性」については、皆さんまったく疑っていないのでしょうか? 私は到底信用できないでいるのですが(理由は言わずもがな)。

相手の心情に寄り添うコミュニケーション、イコール、嘘をつくとか言いたいことを言わないとか、詐欺だ、というのはちょっと極端なのでは? そんな大げさに考えなくても……(笑)同じことを言うのでも、言い方を工夫すれば相手の受け取り方はぜんぜん違ってくるし、とても誠実で真面目な意図を持っている人が、コミュニケーションが上手くないために人々になかなか耳をかしてもらえない、っていうのは損じゃないでしょうか? っていう話です。

96. TuH — August 24, 2011 @22:41:21

え〜と,

>その対策法を科学的知識をもって全面的に否定した場合、「なるほど、意味がないことが理解できましたので、止めます。それでは、科学的に正しい放射性セシウムを排出法を実践したいと思いますが、どのようなものがありますか?」という方に対して、科学者はどのように答えたらよいのでしょうか?それとも、今のところ科学者にできるのは「批判」だけでしょうか。

とは,どういう意味ですか?
言葉通りならば,「科学者はどのように答えたらよいか?」がわからないから質問したよう受け取れます。つまり,「それでは、科学的に正しい放射性セシウムを排出法を実践したいと思いますが、どのようなものがありますか?」と手段Cを問うているのはあなた自身ではないのですか。(その問いに対する答えは,既に何度か述べられていると思います。)

>…と批判を続ける一方で、その根拠となる文献等の引用もなく、「放射能の知識そのものがかなりダメなので、対策ももちろんダメ」と言いつつも、正しい知識に基づいた対策についての記述はなく、「科学的」な批判ではないように思えましたので…

とは,あなたの言葉です。これは「別な何かをするという代案がなければ反論してはいけない」と同義だと思うのですが,違うのでしょうか?

Up97. PseuDoctor Website — August 24, 2011 @23:32:21

こんばんは。

「鼻血と下痢」について少し書きます。

「被曝の急性症状として血小板減少に起因する出血傾向によって鼻血や下痢が起こるのは高線量被曝の場合であり、今回の原発事故に関しては当て嵌まらない」という事は、既に上の方で指摘されております。

一方、それに対する反論として「放射性物質の微粒子が粘膜に付着して局所的に被曝し炎症や出血を起こしている」という説がある様です。これに対しては「その様な状況は起こりそうに無い」という説明がありますが、出血傾向の場合の様な医学的な説明は、やや少なめである様に感じます。
そこで、局所被曝により鼻血や下痢が生じたと仮定した場合に、どの様な状態になっているかを考えてみます。

大雑把に言いますと鼻血は「炎症による組織破壊に伴って出血する」という事らしいですから、血管まで傷害されているレベルだと考えられます。その位の炎症だとすると、出血の他に、発赤・熱感・疼痛などの症状を併発する可能性が高いと考えられます。しかしながら、鼻血を訴えた人の中で、これらの症状を同時に訴えた人が居るとは聞いておりません。

一方、下痢の場合は主に「大腸での粘膜上皮細胞の障害」という事なのでしょうが、下痢を起こす為には、ある程度の範囲の粘膜が傷害される必要があり、微粒子によるピンポイントの被曝では起こり難いと言えます。
そうすると、微粒子とはいえ、かなりの量の内部被曝が大腸に起こっている事になります。その微粒子は何処から来たかと考えますと、やはり口から入って食道・胃・小腸を経由して大腸に辿り着いたのでしょう。
つまりそれだけの量の放射性物質を「食べた」という事になります。
だとすると、下痢を起こす前に、食道や胃に於いて急性炎症の症状を起こす可能性が高いと考えますが、こちらも下痢を訴えた方にそういう症状が先行したという例は寡聞にして聞いておりません。

更に申し上げれば、その様なメカニズムによって鼻血・下痢が生じたとするならば、局所に放射性物質が付着している限り症状は治まらない筈です。
つまり、仮に百歩も千歩も譲って鼻血・下痢が局所被曝によるものだと仮定したとしても、少なくともそれらが治まった時点で放射性物質は体外に排出されたと考えるべきでしょう。

以上より「たとえ鼻血・下痢があった場合でも、それが放射線障害である可能性は極めて小さい」と考えます。

98. YMN — August 24, 2011 @23:51:03

 長靴を履かずに高濃度の汚染水に直接触れてしまった作業員の事故があり、検索してみると「ベータ線熱傷の疑い」という記述はあるのですが、本当にベータ線熱傷になったのかどうかは定かに分かりませんでした。
そうであるならば今回の原発事故の中で、(確認された範囲では)放射線により明確な症状が現れた人的被害の唯一の事例ということになるでしょう。

99. nrt — August 24, 2011 @23:53:49

> ?『俺は科学者だ、だから、俺の判断は大体、正しいと思うよ』みたいな言い草(あるいは態度)

これって、誰がそんなこと言ったのでしょう?
できれば具体例を挙げて頂きたいのですが。

少なくとも、ここの常連の方は「科学者だから」なんてもの言いはしていませんし、意見の根拠を示した上で、不明確な部分についてはその旨を申告されていると思いますが。言うとすればせいぜい「科学者でなくとも、常識に照らして冷静に判断すれば分かる」ぐらいではないでしょうか。

100. かこたん — August 25, 2011 @00:10:41

すみません、先ほどの追記です。

「うんこ」を土壌に撒くと、と書いてしまいましたが、正しくは「うんこ」を発酵させたものを土壌に撒くと、でした。

101. fisker — August 24, 2011 @23:43:35

私はきくちさんや他の何人かの方の発言内容を信頼していますが、それはその方々が科学者なり専門家だからではなく、論理展開や論拠が明快で、必要であればきちんと根拠を示して説明してくれると(過去の経験から)知っているからです。
専門分野を離れると入ってくる情報量は限られますが、自分が判断できる範囲を明確にした上で論理的に考察することは可能です。
私自身の専門分野がトピックになった際、皆様が限られた情報から見事に正しい解釈をされるのをいつも感心しながら見ています。
逆説的ですが、専門外の分野でどれだけ的確な考察ができるかというのはその人の考察力を示すなかなか優れた指標だと思っています。

Up102. 文系バカ — August 25, 2011 @00:20:33

外国政府は日本にいる自国民に対して、日本政府よりも広い避難区域を設定している。世界各国のメディアが「フクシマの子どもたちは見殺しにされている」と言い、デモや署名活動まで計画する国も。日本産の食品の輸入は拒否されているらしい。「プルトニウムは飲んでもOK」と言っていた東大教授は今、雲隠れ中。同じ東大出身の児玉さんは、泣いて除染を訴えている。「安全だ」と言っていた山下さんが、「安全だなんて言ってない」と言い始める。一体どの科学者を信じればいいの? 実際、現職の東大教授の間でも意見が分かれているようだ。さんざん安全デマを流してきたメディアは信用できないし……。そういえば我が子が食べている給食の材料の原産地はどこ? スーパーで売ってる食品の原料の産地は? ていうか、うちの近所の空間線量ってどれくらい? 水道水は? え、20Bq以下は「不検出」扱い? はあ? ……とかいうことを常時考えつつ日常の仕事をこなし、汚染されていなさそうな食材を家族のために調達し、拭き掃除をまめにするだけでも大変なのに、ネットでせこせこ論文を検索し、ひとつひとつ読んでいるヒマなんて、ほとんどの母親にはないのでは?

論文論文っていうけど、それは原発推進派の研究者の書いた論文ですか? それとも反原発派の研究者? その論文が本当に信用できるかどうか、素人はどうやって判断すればいいのですか? 執筆者の肩書きは、もはや当てになりません。東大があの有り様なのだから。たとえばネステレンコの論文がトンデモだというが、ネステレンコはちゃんとした医師っぽいし、トンデモ扱いされてる根拠がそもそも分からない。ちゃんと検証した上でそう言っているのか?

正直、そういう状態ですから、20年以上自分の足で現地に通いつづけ、そこにいる子どもたちのために活動してきた野呂さんを信用する人が出てくるのは自然なことだと思います。「科学者である」というだけの人よりも、野呂さんのほうが、信用するに足る要素が大きいのです。

103. nrt — August 25, 2011 @00:09:42

> 同じことを言うのでも、言い方を工夫すれば相手の受け取り方はぜんぜん違ってくるし、とても誠実で真面目な意図を持っている人が、コミュニケーションが上手くないために人々になかなか耳をかしてもらえない、っていうのは損じゃないでしょうか? っていう話です。

うーん、一般論としては大変結構なんですが、実際のところ、具体的にどうすればよいでしょう?「言い方の工夫」というのは、主張の内容も変えることが多いんですよ。どの部分を強調するか、どこをぼかすか、相手の主張をどこまで認めるか、とか。

そもそも、不特定多数の相手に上手いこと話を聞かせるというのは、言うほど簡単なことではないでしょう。

もっと言えば、科学者がそう云ったコミュニケーションが苦手な傾向があることを認めた上で、ではコミュニケーションが専門であったり、得意であったりする分野の人 (に協力して欲しい | は何をやっているのさ)、というような話だと思います。

104. fisker — August 25, 2011 @00:24:06

YMNさん ― August 24, 2011 @23:51:03
汚染水に足を浸けてしまった作業員の方は、結局症状が出ずに3/28に退院されているようです。今のところ、この事故による放射線障害はまだ出ていないのではないでしょうか。どなたかご存じでしたら教えて下さい。
http://www.nirs.go.jp/data/pdf/110328.pdfLink

105. disraff — August 25, 2011 @00:22:31

nrtさん>
TAKESANさんが直後にさりげなく注意喚起しておられますが、それは地縛霊なので、相手をされないことをお勧めします。

106. nrt — August 25, 2011 @00:26:00

えーっと、文系バカさんには真面目に答えるだけ無駄な気がしてきました...。

科学あるいは社会というものを考えるときは、こうした強烈な不信・敵意を持つ人にどう対応するか、ということも併せて考えていかなければならないのかもしれませんが、打開策は思いつきません。「コミュニケーション」でなんとかなるものなのでしょうか。

Up107. かとう — August 25, 2011 @00:28:46

>文系バカ — August 25, 2011 @00:20:33

であれば、フランス大使館で行われた、フランスの機関のセミナーでも読んでください。

http://genpatsu.wordpress.com/2011/08/21/irsn-qa/Link

108. 文系バカ — August 25, 2011 @00:41:21

>nrt

理由もなく不信になるのと、理由があって不信になるのとは大違いだと思います。

というか、「言い方によって相手の受け取り方は変わる」という主張にすらくどくどケチをつけてくる人と議論する気にはまったくなりませんので、あなたには別に真面目に答えていただかなくても結構です(笑)もうちょっと人と接したらどうですか(笑)


この書き方だとnrtさんは不快でしょうし、私の話をまともに聞く気になんてなりませんよね。ますます溝が深まるだけなので、この言い方はまずいです。私はもっと別の言い方で、自分の思うことを説明することもできました。そういうことです。

109. おかあちゃん — August 25, 2011 @00:24:53

かこたん様

わかりやすい『うんこ』のお話ありがとうございます(^u^)

当初『チェルノブイリへのかけはし』で見て、EM菌については半信半疑だったのですが、”清涼飲料”として製品化されているのを知って「うーん」と悩んでしまいました。

その後、『チェルノブイリへのかけはし』とは関係ないところで「米のとぎ汁乳酸菌」なるものがEM菌と同じように、部屋にまいたり、吸入したりすると効果ありという話がネットに上がってきてさらに「うーん」となりました。

かこたんさんのおっしゃるとおり、この暑い中そんなものをまいたり、ましてや吸入や摂取するなんてあり得ない!!と思ったり、でも自宅で酵母菌を作ってパン作りなんてしてる人もいるからこれもあり?と思ったり。

最終的にはうーんと冷静に考えて、健康にいいかどうかは別にして少なくともそんなもので放射能を減らせるはずがないだろうというのが自分なりの結論です。

低線量被曝については菊池先生やこちらに書き込みをされているお話などなど参考に考えてみても結論はわからないというのが今のところの自分のなかでの結論です。
鼻血や下痢についてどちらかといえば「放射線の影響ではないだろう」と思っているのですが、だとすれば野呂さんがこの20年してきたことは何なのだろうという疑問がわいてきます。
少なくともこの20年、彼女は、日本でこのような事態が起きて自分たちの活動がこのように注目されるとは思っていなかったはずです。
なのに活動を続けていたとすれば、やはりそこには放置できない何かがあったのだろうとも思うのです。
でも、いまネットで鼻血や下痢がと騒いでいるうちの多くは違う原因なのだろうと思います。
どこに住んでいても風邪をひいて喉が痛い、たまたま鼻血が出る、下痢をするということはあるはずです。それが今関東以北に住んでいたらすべて放射能のせいになっているような気がします。
どなたかも書いておられましたが、そんな症状の方というのも実はそんなに多くないのかもしれません。
症状の出た人はネットに書きますが、なんともない人は「私は大丈夫!」とは書きませんからね(^^ゞ

多くの科学者の皆さまにまじってグダグダと書いてしまい申し訳ありません
でした。
でも、菊池先生のブログにはとても興味を持ちました!
薄学で理解できないことも多いのですがこれからも読ませていただきます。
(書き込みはあまりしないと思います)
お邪魔いたしました<(_ _)>

110. かとう — August 25, 2011 @01:17:03

おかあちゃんさん

>でも自宅で酵母菌を作ってパン作りなんてしてる人もいるからこれもあり?と思ったり。

殺菌がしっかり出来てなくて、酵母が死んでしまってパンが上手く膨らまなかったり等の失敗してらっしゃる方も沢山居ますよね。
普段から自家製酵母をやってる人と、初心者、どっちが失敗しますか?
それと同じで、ネットで見よう見まねで自分で米の研ぎ汁を発酵させても失敗します。
言われて見れば当たり前の話ですよね。
しかも、パンなら膨らまないとか焼き具合とかで失敗がわかるし、見かけは上手くいってれば、火が通ってるからちょっとぐらい雑菌があっても食べてもお腹を壊す可能性は低いです。
でも、雑菌が繁殖しているかどうか確認するすべもなく、そのまま摂取するのは怖いと思いませんか?

>だとすれば野呂さんがこの20年してきたことは何なのだろうという疑問がわいてきます。

転地療養させてきた実績は立派なものです。ベラルーシの汚染地域は、ここでいう「低線量被曝」では無いです。もっと高い線量の被曝を受ける地域です。その為、過去のかけはしの活動を賞賛しない科学者をネットで見かけた事は、僕はありません。
問題なのは、「今」の活動です。
現在の活動は、わざわざインチキを選んで、それらを片っ端から取り入れている様にしか見えないというぐらい危ういです。

111. はいこく — August 25, 2011 @01:35:28

いつもは、ただのromですが、
きくちさんやKataseさんの説明が理解できないという方は、さしでがましいようですが

ビタミンK問題: 助産院とホメオパシー[追記は随時あり]
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1278636524Link

「あかつき」問題を憂慮する会
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1282097084Link

をぜひ読んでほしいです。

>「個人的体験」はなんの証拠でも根拠でもないんです。

これは、きくちさんの発言の引用ですが、
鼻血は放射線の影響では、という「個人的体験」を重視している人に、科学者(医師)は「個人的体験」をどう考えているのかということが読むと理解できるのではと、思います。

Up112. かとう — August 25, 2011 @02:36:47

理解できないからROMに戻ります。ではなく、どこがどう解らないか、質問をしていってもらった方が良いと思うんですが。
何処がどうわからないか具体的に書いて頂ければ、よりよい説明になるし、有意義な意見交換になると思います。

113. naka-take Website — August 25, 2011 @04:01:14

>102 文系バカさん

>20年以上自分の足で現地に通いつづけ、そこにいる子どもたちのために活動
>してきた野呂さんを信用する人が出てくるのは自然なことだと思います。
>「科学者である」というだけの人よりも、野呂さんのほうが、信用するに足
>る要素が大きいのです。

横から&初めての発言で恐縮してます。
不安になることや科学不信になるのが自然である、という点には同意しますが、かけはしがもてはやされる理由は「自分の不安を肯定してくれる存在だから」ではないでしょうか?自分の考えを肯定する意見は耳障りがよく、逆はよくないのって当たり前です。

懐疑的(Skeptic)な考え方は大事です。自然科学のデータを疑う、というのもその一つです。ですが、自然科学自体は、その懐疑的な考えを押し進めて発展した学問だということを御理解下さい。科学的懐疑主義、とよばれたりします。

科学的なデータを疑うのと同様に、なぜ野呂さんの言葉を疑わないのでしょうか?

もし、こっちは疑うけどこっちは信じる、という偏りが出ているのであれば、「通称安全デマ」を信じている人間となんら変わりないでしょう。二つの異なる情報があったとして、どちらを選び取るかは個々人の判断にゆだねられます。どっちが確からしいか?を決める際に、偏見を持っていては本末転倒ではないでしょうか。

>論文論文っていうけど、それは原発推進派の研究者の書いた論文ですか?

いわゆる科学者(研究者のほうが一般的ですが)は、懐疑的なものの見方をする専門集団で、それで飯を食っているわけです。懐疑的にものをみて、自分の判断を決めようとすると、論拠が要ります。それは過去の患者数や症例数の統計解析だったり、理論的な背景を解析する基礎生物学だったりします。そういったデータや学説は、これまた懐疑的な同じ専門畑の人によって、査読という制度により、非難・指摘・追証されます。そのような過程を経て、一研究者の意見が論文という形で掲載されるわけです。いわば疑いの塊がテキストになったもの。もちろん、論文に書いてあることが全て正しいとは限りません。掲載雑誌にもクオリティの高いものから低いものまでゴマンとありますし、一個一個読むなんて不可能で、玉石混交です。

そのような無数にある「石」の中から選ばれた『科学的な通説』とは、数多くの批判に堪えてきた「玉」であることを御理解下さい。決して原発推進だとか、闇の組織による陰謀だとか、ユダヤ人のアセンション計画の一端だとかではないのです。

自分の感情を肯定してくれる学説に飛びつきたくなるのは分かりますが、それが実は「懐疑的にものをみる」ということから、かけ離れている行為である危険性を自覚することは、とても大事ではないでしょうか?

なお「科学を信じる」といってしまった時点で、思考停止だと考えます。科学的の本質的な態度は「どこまでも疑う」という点にあると考えます。宗教と科学の大きな違いの一つは、『定義すら疑うことを許容・肯定すること』にあると理解しています。

行政発表の中の人(研究者)がどういう類の議論をして、どれだけ防護的に見積もっているか、は、http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20110726sfcLink の•資料1:放射性物質に係る食品健康影響評価に関する審議結果について[PDF:1,381KB]あたりに、その逡巡が垣間見えます。御参考まで。

114. 技術開発者 — August 25, 2011 @07:38:46

こんにちは、かこたんさん。

>このように積極的にブログで科学者の方々が一般の方々と意見を交換している最中に、「何もしないことが正しい」とはどういう意味なのかもよく理解できません。

たとえば、或る工場で工員さんたちから「今度仕入れたロットの原料になってから、なんだか成形性が悪いぞ」という話が出たとしますね。それを本当かどうか確かめる調査はするのが正しいですね。でも調査をすっ飛ばして「原料を成形性の良い物に変えよう」とするのは考え物ですね。ひょっとしたら、単に成型装置の不調が原料ロットの切り替わりと同時におきているだけかもしれませんからね。その時は成形装置を整備するべきであって、原料については、「何もしないことが正しい」ことになります。

>科学的に正しい放射性セシウムを排出法を実践したいと思いますが、どのようなものがありますか?」という方に対して、科学者はどのように答えたらよいのでしょうか?

まず、セシウムの内部被爆が起きているかどうかを調査するのが正しいと思います。身体の中に存在しない放射性セシウムを排出する方法は新たに飲ませるくらいしか思いつきません。新たに飲ませて排出の可能性のある方法を実践するのと、「何もしないこと」のどちらが正しいと思われますか?

なんていうかな、合理的な行動というのはこのように現状把握のための調査から入り、原因を特定し、そして原因に対して対策する事となります。しかし、時には原因が特定できて、その原因に対する対策は発案できても、その対策をおこなわない方が正しい場合もあります。その対策によりさらに大きな別な問題が発生する可能性が高い場合です。私は小さな労組ですがそこの役員をやっています。いろんな問題が持ち込まれます。その問題に「こう対処したら良いのではないか」もいろいろ持ち込まれます。私の役割はその対策に「直ぐに飛びつかないよう」に人を引き留める事だったりします。一見よく見えてもそれをやったら別な大きな問題が発生する可能性が高かったりするからです。そして、思いつく対策が全て別な大きな問題を引き起こすもののときもあります。そんな時には「申し訳ないが、なにもできない」としか言う事はできないのです。

115. ijim — August 25, 2011 @09:00:08

>科学的に正しい放射性セシウムを排出法を実践したいと思いますが、どのようなものがありますか?」という方に対して、科学者はどのように答えたらよいのでしょうか?

医療現場の話ばかりで恐縮ですが、「保存的療法」という言葉があります。
主に整形外科領域での治療法ですが、骨折などで手術をせず、固定したり安静にしたりして、治癒を待つ療法です。
この間医師は主に観察を行い、必要があれば適宜処置を行うのですが、まあ大体「何もしない」です。

放射性物質のことはよく分かりませんが、選択肢として「何もしない」というのが正しい場合もあるんだと私は理解しています。

116. 技術開発者 — August 25, 2011 @08:50:08

こんにちは、おかあちゃんさん。少しだけ説明させて下さい。

>低線量被曝については菊池先生やこちらに書き込みをされているお話などなど参考に考えてみても結論はわからないというのが今のところの自分のなかでの結論です。

「分からない」といっても全く分からない訳では無くて、今の放射線量よりもう少し高めの放射線を浴び続けたとして、1万人に何人かの発ガンが増えるかどうかが分からない状態で、それが1000人に1人とかになることは無いであろうと言う点は一致しているのですよ。その1万人に何人かの発ガン増加があるかどうかが分からない訳です。

おかあちゃんさんが、1万人に何人かの発ガン増加リスクというのを多いと思われるか、少ないと思われるかは分からないのですが、実はこの程度の発ガン増加リスクが疑われるものいうのは結構一杯あります。例えば、トラックの排ガスを多く浴びる地区とそうじゃない地区この程度の違いがあるんじゃないか?とかね。

実は「分からない理由」というのが、この1万人に何人かという増加の少なさなんです。これは生涯発症率なのね。つまり死ぬまでに癌になる人がその程度増えるかどうかが分からない訳です。なぜなら、だいたい1万人いると、3〜4000人は死ぬまでに癌になるものだからそこで数人増えても、影響があったかどうかが分からないのです。

UpOwner Comment きくち  August 25, 2011 @10:12:43

知られていることを総合すると、個人にとってのリスクは、おそらくは気にしてもしなくてもいい程度の増加。ただし、影響を受ける人数が多いので、全体としてその増加分の人数はそう少なくはないと思われます。
ただし、それが疫学の調査にかかるほどではないかもしれない。それはわからない

リスクのもつ意味が個人と集団とで違うのは、たとえば予防接種の副反応リスクの議論などでも見られることで、数値としてはコンセンサスがとれても、「だからどうするか」には立場によっていろいろな判断がありうる。
個人の行動はあくまでも個人にとってのリスクで判断するということでよかろうと思います

118. disraff — August 25, 2011 @09:25:30

>科学的に正しい放射性セシウム排出法

ぱっと思いつくのは「放射性でないセシウムを大量摂取してセシウムの排出を促す」ですが、へたに被曝するより健康に悪そうな…。

119. 技術開発者 — August 25, 2011 @09:25:47

こんにちは、皆さん。

以前も少し書いたかも知れませんが、少し「窓口半分」という事について書いてみたくなりました。「窓口半分」というのは私の様に「技術相談」を受けるものに対する戒めでして、「相談者が満足する結果が返せるかどうかは、最初からの(窓口での)相談のできふできが半分、技術内容が半分」ということです。

良くあるのが「○○装置で、**があるかどうかを分析したい」なんてところから始まる相談ですね。「はい分かりました、測りましょう」では技術相談窓口として良くない訳です。秘密は守るという約束の元で、何が起きてなぜその分析が必要なのかをお聞きする訳です。でもって、それをしていると、「そういう話なら、○○装置よりも△△装置で測った方が良いでしょう」となったりもする訳ですね。時には、「原因が++ときめつけておられますが、前にもおなじ様な相談をうけたことがありまして、その時もおっしゃるような分析をしても何もでずに、&&が原因だったと後でおききしました。検討してみてはいかがでしょう。」なんて事もあります。一見、相手のリクエストに素直に従うのが良いかの様に見える技術相談というか分析相談ですが、最終的に問題解決に結びつくのが良い相談ですから、一歩引いて全体像を見ながら相談に応じるのが良いわけです。

こんなのは、技術相談だけじゃなくて法律相談でもあります。「主婦が自己破産したら主人の名義の家はどうなりますか?」なんてね。その質問にお答えするのは簡単だけど、何でそんな相談をされるのかをお聞きすると、悪徳商法で組んだローンの支払いに追われての話だったりする訳ですね。「それなら、抗弁権の接続でローンの支払いを停止出来ますよ」という回答をする方が相談者にとって良い結果に成り得る訳です。

格好の良い事を書いて居ますが、私にしても仕事で技術系の相談をプライベートで法律相談をやってきた中では、ついついこの「窓口半分」の意識を失う事があります。相談者が「こうしなければならない」と思い込んでいるペースに自分もはまり込んでしまった経験もしていて、後で「しまった」と思ったことだって多いのです。

変な事を書きましたが、「低線量被爆の影響」の話があり、その先に「内部被爆して低線量の被爆を受け続ける状態にあるかどうか」の話があり、さらにその先に「放射性セシウムの排出」の話があるという事を考えていて、書いてみたくなったという事です。

120. やまたろう — August 25, 2011 @10:27:14

#94. かこたん — August 24, 2011 @22:50:17 さん−

はじめまして。専門は農業ですが、博士号などはありません。
ただ、(比嘉教授の提唱する)EM菌≒「うんこ」として説明するのは、問題があると思います。ご説明の内容について何点か指摘させてください。

>「うんこ」は水分を除けば大部分がバクテリア(細菌)でできています。

組成で言うと、「大部分」は未消化の食物です。


>「うんこ」を土壌に撒くと、「うんこ」の中の細菌が土壌中の有機物を分解したり、植物に栄養を与えたりしますので、植物の成長を促進してくれることは、良く知られていると思います(堆肥)。

「うんこ」を発酵させたもの=堆肥を土壌に入れた際、優先して働くのは、うんこ由来の細菌ではなく、土壌にもともと存在する微生物群である、というのがコンセンサスです。


「EM菌」と称されるモノの中身は不定なので、つくる人により中身が異なること、場合によっては害になることもあるのはその通りです。「米のとぎ汁発酵液」もほぼ同様です。
なお、農業の分野で一般に言う「堆肥」は、完熟のものであれば、好気性微生物による発酵に伴う温度上昇で病原菌を含むバクテリアの多くは死滅しますので、少なくともEM菌よりはリスクは少ないと思います。
だからといって、堆肥を水で薄めて室内に噴霧するような真似はおススメしません。

121. TAKESAN — August 25, 2011 @11:46:09

個人的体験だけでは役に立たない、という事についてですが。

これには、因果関係の型が関わっています。つまり、現象は、一つの原因から一つの結果が出る、というものだけでは無く、複数の原因と複数の結果(一つの結果の場合含む)、という結びつきも考えられます。ですからたとえば、

原 因        結 果
 a
 b
       →    R
 c
 d

こういう可能性があった場合に、一例、あるいは数例だけ「Rが起きた」事をもって、「aが原因である」と断定は出来ない訳です。
時間的に比較的接近した関係があり、話題になっていて「意識されやすい」ものがあれば、それを、ある現象の原因である、と結び付けたくなるものですが、実際には、その時に着目していない別の要因が原因である可能性もあります。そして、何が原因かというのは、大量の観察、もしくは色々の条件を揃えて実験して確かめないとはっきりしないものです。

それから、「頻発」しているという見方そのものが誤認識である可能性も重要です。
つまり、ある現象が「たくさん」起こっていると認識した場合、実際にそれがたくさんなのか、とまず問う必要があります。
平常時では、「起こっているが大したことでは無いのでスルーされる」現象でも、何か非常事態においては、インパクトある現象として着目され、件数がそれほど変わっていないとしても、「増えた」などと誤認される事があります。そして、それが「増えているか否か」を確かめるのも、大量の観察による、時系列的な比較によります。

そういう所を考えておかないと、「増えた」と誤認し、「これが原因だ」と誤認するという、多重の誤認をしてしまって、大変な事になりかねません。そしてそれは、「ある概念(物質など)は良からぬ結果をもたらすであろう」という予断によって着想され、また強化される虞があります。

Up122. あちゃん — August 25, 2011 @11:19:46

かとう様・技術開発者様・菊池先生

コメントありがとうございます。

『チェルノブイリへのかけはし』の活動についてはおっしゃるとおり、当初の活動は評価に値するのですね。
最近のおかしな活動故に過去の活動まで疑ってしまったのは勘ぐり過ぎですね。今回の福島の件以前からEM菌についてはベラルーシに持ち込んでいたようなので、やっているうちに野呂さんも信じ込んでしまったというところでしょうかね。

以前から疑問に思っていたのですが、『低線量被曝』の低線量ってどれくらいなんでしょうか?急性障害の出ないレベルだとすれば、原発敷地内以外はすべて低線量と考えていいのでしょうか?
だとすれば、ベラルーシの一部と同等程度の土壌汚染が福島県内や首都圏の一部でも確認されています。

このブログ内にも取り上げられていた木下黄太さん達が立ち上げた『首都圏放射能防御プロジェクト』の土壌調査や火山学者・早川由紀夫先生の汚染マップなどでもそれは確認されています。
だとすれば、やはり福島やホットスポットの子どもたちは極端にいえば転地療用が必要なレベルということなのでしょうか?
(木下さんの活動については、土壌調査などの具体的な動きについては評価に値するものの、ジャーナリストとしての発表の仕方には問題があると思います。土壌調査事態は表土5センチをとって検査しています。早川先生のマップは空間線量です。なのに、マップから外れた場所の側溝やスラッジから高濃度の場所がみつかると、『○○でも6万ベクレル!!』と発表します)
鼻血などの体調不良などについても誇大な発表がされているように感じます。普通に堆積した土壌の汚染と、結果的に濃縮された場所とを比較するのは間違いだと思います。冷静に考えればわかりますが、報道されれば数値だけが独り歩きしますから。

発がん性の件についてはお二人の解説理解いたしました。
予防接種の副作用の件との比較は私も考えていたのでよくわかりました。
副作用のリスクと病気にかかることのリスクを考慮して接種を保護者が判断できるようになりましたよね。
なので、私は病気事態のリスクがあまり大きくないと考える、水痘や流行性
耳下腺炎の接種はうけさせていません。
それまで気付いた生活や人間関係を放棄して疎開するほどのリスクが今の首都圏にあるのかどうかというところに一番関心があります。

食品についても、農薬などの影響を考慮してこれまで中国などの外国食材を避けてきました。なのに今は国産より外国産を選んでしまいます。
でも、発がんリスクという点ではどちらも同じ?とふと思ったりしています。

すみません、まただらだらと書いてしまいました。
でも今、多くのお母さんたちの悩みはこんなところだと思っていただいていいと思います。

最後に、仮に今いわれている下痢や鼻血が低線量被曝のせいだとして、
放置した場合どうなっていくのでしょうね?
ベラルーシで転地療養のできない子どもたちはどんな状態なのでしょう?

123. naka-take Website — August 25, 2011 @10:11:20

>科学的に正しい放射性セシウム排出法

人体内放射能の除去技術 挙動と除染のメカニズム           
監修:放射線医学研究所、編集:青木芳郎・渡利一夫 
http://homepage2.nifty.com/wadanori/data/readme.pdfLink

一応、放医研監修の↑なものならありますけど、 技術開発者さんのおっしゃるように、「まずは影響がどれくらいあるのかの把握、次に測定」があるべきです。

なお、上の放射性セシウムの項では、動物実験では高カリウム食による放射性セシウムの排出効果は認められていますが、ヒトではその効果が出ないと明記されています。
効果があるとされるのは、プルシアンブルー(キレート剤)の投与くらいかと。

なお、このような化合物は、よっぽど重篤な場合だと考えられます。
ご質問のように、低レベルのセシウムに関しては、「バランスの取れた食生活」をするのが一番だと考えます。今回と同レベルかそれ以上の放射能汚染があった、大気中核実験が行われていた1960年代は、みなそうしてましたし、今回みたいにEM菌をありがたがることもなかったわけです。ストレスを減らす意味で、「何かする」というのも悪くないですが、それにかかるコストが低く、健康リスクが上がらないのが前提です。あらゆる行動にはリスクがあります。良かれと思ったことが逆の効果を持つことは、十分に意識したほうが良いでしょう。

個人的には、味噌汁を一日2杯飲もうが、りんごペクチンをせっせと食べようが、EM菌の錠剤を飲もうが、コラーゲンを食べようが塗ろうが「一向に構わない」と思います。前提は、重ねて「日常生活に支障の出ないコスト・健康被害が起こらない程度」です。あ、マルチ商法に加担してるのももちろんダメですね。「お守り」としては良いかもしれませんが、基本的に「体に影響があるとは考えられない低線量被曝」VS「体に効果がないと考えられる健康食品」の対決をしていると考えます。

ただし、「放射能に○○が効く」と吹聴するのはNGです。
健康食品に「△△に効く」と表記してはいけないのと同様かと。

先にあげたキレート剤を「医薬品」、EM菌(錠剤になってるもの。米のとぎ汁を自家発酵したのは論外)は「健康食品」、と考えると分かりやすいのでは。健康食品はあくまでお守りです。大金はたいて生活崩してまでやるものじゃないです。

厚生労働省の「健康食品の正しい利用法」↓は、今回の問題に通じることが書かれています。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/dl/kenkou_shokuhin00.pdfLink
興味のある方はご一読を。ほとんどの論点が網羅されていると思います。

124. かこたん — August 25, 2011 @11:55:16

やまたろう様

コメントありがとうございます。誰にでも分かりやすいもの、ということで「うんこ」を使わせてもらったのですが、確かに問題がある点はあると思います。

>組成で言うと、「大部分」は未消化の食物です。
いいえ、大部分がバクテリアと排出者自身の細胞です。wikipediaにも載っています(http://ja.wikipedia.org/wiki/Link 糞)。(wikipediaの情報が常に正しい訳ではありませんが。)私自身「うんこ」を使った研究をしておりますので。ただ、馬やうさぎなど動物の種類によっては未消化の食物の比率が高いものもいます。

>「うんこ」を発酵させたもの=堆肥を土壌に入れた際、優先して働くのは、うんこ由来の細菌ではなく、土壌にもともと存在する微生物群である、というのがコンセンサスです。
確かにそうですね。ただ、「うんこ」から堆肥になる発酵過程で増殖し肥効成分を作り出す微生物も「土壌にもともと存在する微生物群」であり、施肥を行うことにより、「土壌にもともと存在する微生物群」自体も変化しますので、「どの細菌が働いているのか」を明言することは難しいと思います。この辺は微生物生態学の分野でも議論があるところです。

EM菌の実際の効果に関しては、私のような実験室に閉じこもっている人間よりも、堆肥や土壌のことを経験として熟知しているやまたろう様のような方のアドバイスの方が信頼出来ると思います。ただ、農業を行っている方の間でも、EM菌の効果については是非の議論があるようですね。

125. かとう — August 25, 2011 @12:10:25

>このブログ内にも取り上げられていた木下黄太さん達が立ち上げた『首都圏放射能防御プロジェクト』の土壌調査や火山学者・早川由紀夫先生の汚染マップなどでもそれは確認されています。

このブログ内では、その二人は否定的対象としか取り上げられていません。
はっきりいって、早川などはでたらめ以外に評価のしようがありません。

>やはり福島やホットスポットの子どもたちは極端にいえば転地療用が必要なレベルということなのでしょうか?
「福島」という括りをすれば必要ありません。
すでに避難完了している避難地域で大体だいじょうぶです。
ですが、一部、まだ避難した方が良い場所は少しありますが。
ここらは、行政が後手後手にまわっているので、何とかして欲しいところですが、上記に書いたように早川のような出鱈目を根拠に転地など必要ありません。

>それまで気付いた生活や人間関係を放棄して疎開するほどのリスクが今の首都圏にあるのかどうかというところに一番関心があります。
首都圏には全くありません。
首都圏の放射線量が気になるのなら、世界中何処へ行っても無駄です。
同等かそれ以上の放射線量しかありません。
自然放射線の線量は、元々東日本は世界の中でも低い方です。
世界の平均が2mSv/yです。現在の首都圏とほとんど変わりません。

>でも、発がんリスクという点ではどちらも同じ?とふと思ったりしています。
日本国内で放射線量を測られて基準値以下のものであれば、どちらも同じ所か低いぐらいでしょう。

>最後に、仮に今いわれている下痢や鼻血が低線量被曝のせいだとして、
放置した場合どうなっていくのでしょうね?
そもそもその仮定がありえないです。
なので、放置してもどうもなりません、以外に回答は無いです。

126. かとう — August 25, 2011 @12:22:13

ちなみに、お母さんが子供の頃は、今の首都圏より大量のセシウムを摂取してましたよ。
60年代から70年代にかけて、アメリカ・ソ連等の核保有国が核実験を行っていました。その為、セシウムは世界中に降り注いでいました。
この前、子供の尿中にセシウムが出たとニュースになりましたが、60〜70年代の頃の子供の尿中のセシウムはそれより桁違いに多かったのです。
もしそれでそんなに重篤な健康被害があるのなら、世界中の平均年齢は下がってないとおかしいです。
しかし、実際にはそれどころか、平均年齢はきちんと上がってます。
原発周辺の高濃度の放射性物質がある場所以外では無用な心配と考えた方がいいです。

Up127. Ely — August 25, 2011 @12:19:19

>#69. のりっく さん  — August 24, 2011 @17:01:59


>>改めて文献を探すには時間が掛かりそうですが、アルファ粒子が腸管上皮細胞を傷つけ貫通している写真をネット上のどこかで見たことがあります。
>>

のりっくさんがご覧になったものとは違うと思いますが、長崎被爆者の腎組織で現在も放射線を出しているプルトニウム、の画像を見た事があります。(プルトニウム 長崎 でググれば画像で見つかります)

その写真では、プルトニウムが存在する(だろう)周囲の腎組織には壊死も癌化も出血もみられませんでした。

でも、状況が一切わからないので、それ以上はいえません。
プルトニウムが腎まで移動する期間は少なくとも生存されていたのでしょうが、傷害を与える前に亡くなられたのかも知れない。
プルトニウムの量が微量で半減期から考えても生存期間中に出した放射線が少なすぎて傷害を与えていないのかもしれない。
あるいは何年も経っていて放射線をかなりの量出していたけれど、組織には形態学的な影響は与えなかったのかもしれない。
その写真・組織の背景にある情報がないと、そこにみられる事実以外は何もいえないのです。

ちなみに、その写真にはプルトニウムは写っていないと思います。
アルファ粒子が上皮細胞を貫通している写真、というのはちょっと?なのですが、興味があります。

128. ゆんゆん探偵 — August 25, 2011 @12:42:32

心理的な観点からは、「自分の手で状況をコントロール出来ているという実感」があるのかどうかもポイントなのかも知れません。

・特に心配は無いです → 何もしなくていいですよ → することがない → 自分では状況をコントロール出来ていないという心理
・大変です対策をしないと → この○○が放射能に効きます → ○○を使う → 自分で状況をコントロール出来ているという心理


思い切り「ねじれ」なんですが。

129. ながぴい — August 25, 2011 @14:20:14

どうやら、
広島国際学院大の佐々木健教授らの光合成細菌による放射能除去の研究を引用して、EM菌の宣伝に利用している輩がいるようですが、
こちらはちゃんとした科学的研究なので、EM菌とは混同しないようにしましょう。

「光合成細菌成分による放射性核種の除去と海水の浄化」
http://www.sbj.or.jp/wp-content/uploads/file/sbj/8903/8903_tokushu_1Link (1).pdf
佐々木 健・森川 博代・竹野 健次, 生物工学 第89巻3号, p110-112 (2011)

この手法で使用される光合成細菌は、Rhodobacter sphaeroidesのSSI株です。この細菌は自己凝集性を持つようになった変異株で、表面に多糖類や蛋白質、RNAを主体とする高分子物資を生産し、その負電荷により金属を吸着していると推定されているそうな。

放射性物質を吸着した細菌を環境から取り除くには、細菌を多孔質セラミックに固定し、さらにセラミックの一部に鉄を焼結し、磁石によりこのセラミックを回収できるようにしています。

130. 技術開発者 — August 25, 2011 @13:05:05

こんにちは、あちゃんさん。

>『チェルノブイリへのかけはし』の活動についてはおっしゃるとおり、当初の活動は評価に値するのですね。

う〜ん。評価はするんだけどね。なんていうかな、今年の夏休みに幾つかの県が、福島の子供たちを招いて長めの林間学校みたいなのをやりました。それと同じ意味で評価はできるんですね。汚染地域だと色々と外で自由に遊んだりできないので、思いっきり遊ばしてあげようという意味でね。では、その県がやったのは「転地療法」だったのでしょうか?
やったことは、良いと思うのだけど、それを転地療法見たいに言うと、なんだか、病人を扱っているみたいですね。

実は、病人みたいな扱いになる経緯みたいなのがあるんですね、ベラルーシには。「放射線恐怖症」という言葉があります(これも「被害を軽くみせるための言葉だ」みたいに言う人がいるのですけどね)。チェルノブイリの時に、どのくらいの汚染レベルの人を強制移住させるかで揉めましてね。ソ連政府はだいたい今のシーベルト単位で言うと40ミリシーベルト/年程度で考えたのね。ところがベラルーシというかそこの国民から文句が出たのね、「それより低い地域でも色々と症状が出ている」なんてね。でもって、国際機関に障害がおきているかの調査が依頼されたのね。でもってその国際機関の出した報告が「起きている症状は、『放射線恐怖症』によるもの」だったのね。その調査報告にはメンタル系の話を勉強した人なら同意できそうな症状が並ぶんですね「不眠、動悸、頭痛、下痢(なんだかどこかの国でもありそうだけど)・・・」なんてね。その国際機関の報告にもかかわらず、ベラルーシは15ミリシーベルト/年くらいより高い地域は強制移住の対象にしたという経緯があるのね。そのため、なんていうかな、少なくともベラルーシの国民の中ではこういう症状をメンタルなものと考えるより放射線の影響と考える雰囲気がまだかなりあるわけです。でもって、この場合のメンタル系の症状の原因は「汚染に対する不安」だから、その汚染地域から離れると良くなる可能性が高いです。

>今回の福島の件以前からEM菌についてはベラルーシに持ち込んでいたようなので、やっているうちに野呂さんも信じ込んでしまったというところでしょうかね。

というよりも、メンタル系の症状には「おごそかチックなニセ薬」はとても良く効きます、「コレで大丈夫」と思ってくれればだけどね。そのため、持ち込んだご本人が効果に驚いて信じ込んでしまったんじゃないでしょうか。

>以前から疑問に思っていたのですが、『低線量被曝』の低線量ってどれくらいなんでしょうか?急性障害の出ないレベルだとすれば、原発敷地内以外はすべて低線量と考えていいのでしょうか?

まず、急性症状が確実に起こらないとされるのは250ミリシーベルト/年以下です。そういう意味では、『低線量被曝』はそれ以下ということになりますが、広島・長崎の結果から、100ミリシーベルト/年で1000人に5人くらい発ガンが増えると言われています。そのため私は上の「1万人に何人か」と書くときには10ミリシーベルト/年をイメージしていました。

131. おかあちゃん — August 25, 2011 @15:00:57

かとう様・技術開発者様

コメントありがとうございます。

私自身の根底には低線量による身体への影響(特に首都圏における鼻血や下痢などの障害)はない!という考えがあります。
ですが、これはみなさんように確信のあるものではなく、何となく多分そう思う程度のものです。

なので大丈夫と思っていても、ネットなどでそんな書き込みをみると
もしかしたらあるのかなぁと不安になってしまうのです。でもお二人のおかげで、少しすっきりと明るい気持ちになりました。

木下さんの発言に関しては私も否定派です!
明らかに不安を煽っているように受け取れます。
ですが、特に首都圏あたりでは明らかにされない汚染状況において調査公表されている点については評価しています。

早川さんについてはどのあたりが出鱈目なのでしょうか?
早川さんはマップの作成以上には、危険だとか避難しろなどの発言はされていないように思うのですが、マップそのものに問題があるのですか?
そのあたりは私はまったく無学なのでわからずに結構信用して見てしまっていたのですが・・・

技術開発者さんのおっしゃる内容はとてもわかりやすくすんなりと入ってきます。気持の持ち方も大事ということですね。
変なものに引っかからないように気をつけます。

ながぴいさんの書かれている光合成細菌の話はネットで読みました。
まさに米ぬか乳酸菌はこの研究を利用して正当性を主張してました!!

なんだか私のようなレベルの低い話にお付き合いいただきすみません。
ありがとうございました。

ひとつ前の書き込み、ネーム あちゃんになってしまってました。
おかあちゃんです。すみません。

Up132. 文系バカ — August 25, 2011 @16:05:27

>naka-takeさん

適切な過程を経て、研究者のあいだでコンセンサスを得るに至った「通説」がいちばん信頼に足るものであるという点に異論はありません。

しかし、野呂氏の提唱するEM菌や光合成細菌、酵素などの効果の有無については、それほど国際的にコンセンサスが確立しているわけではないのではないですか?(そもそもどの時点で「コンセンサスが確立した」と言えるのか、その定義も私にはよくわかりませんが)。

さらにICPRなど、権威ある国際的組織の提示する「基準値」なども、かなり政治的に操作されている可能性があることが今回さんざん指摘されています。

「科学的な通説」とされるものさえ疑わなければいけないのかもしれないということを、今回、我々は学んでいるのではないのでしょうか?

たとえばペクチンについてですが…ペクチンを子どもに投与した結果、有効であったと報告するネステレンコ論文が出された。それに対しIRSNが「研究に重要な不備がある」と指摘したことは知っている。ふーん。でも、それをさらに覆す「やっぱり効果が認められた」っていう論文が出ないとも限らないんじゃないの? IRSN以外にネステレンコ論文を検証し否定した論文はあるの?「絶対に絶対に100%効果がない」って、どう判断できるわけ? ……専門家から見れば猛烈なバカなのかもしれませんが、素人の考えってこんなもんです。

「科学それ自体」には私も一番の信頼を置いています。ほとんどの人がそうでしょう。「科学そのもの」ではなく、「科学者・研究者、そして科学関連の組織の言うこと」が信頼できないのです。
現に「プルトニウムは飲んでも害なし」「原発は絶対に爆発しない」と宣言していた教授たちが、いまだに免職されることもなく、東大という日本の最高学府のポストに居座りつづけているではないですか。

また、以前にも書いたのですが、「野呂氏の主張を狂信的に、頭から信じ込んでいる人」がそうそういるとは思えません。ほとんどの人は「効果があるかもしれないのなら実践しとくに越したことはない」とか、「自宅でやってみたら線量が下がったから」「子どもの体調がよくなったから」続けている」(それが本当にEMや酵素によるものなのかはこの際、置いておいて)という感じなのではないでしょうか?

私個人の考えとしては、私は菊池先生を「信用」しています。ご本名で発言していらっしゃいますし、純粋に真面目な意図から発言されているという「感じ」を受けるからです(そう感じる「科学的根拠」はありませんが)。だけど菊池先生の言うことを問答無用で、頭から信じようとは思いません。野呂氏の提唱する対策も実践しています。

というか、私は菊池先生の「狂信者」のほうが心配ですけども……。菊池先生の現れるところには必ず現れて、毎回熱心に援護射撃なさっている片瀬さんとか、私の目にはちょっと異様に映っています。科学者にしろ活動家にしろ、狂信してはいけないというのは共通して言えることだと思います。

133. かとう — August 25, 2011 @16:36:25

>特に首都圏あたりでは明らかにされない汚染状況において調査公表されている点については評価しています。

調査はされていて公表もされていますよ。
それを「信じない」といって、独自にやってるだけです。
まあ、今の政権与党そのものの信用性は僕も無いと思ってますが、文部科学省主動で作ったデータに矛盾があれば、それは即座にばれます。
放射線測定器を持っている所はそんなに少なくありませんから。

>マップそのものに問題があるのですか?

そうです。実測データに基かずに書いてます。
そして、実測データを信用したくない、過大な値が出た方が都合がいい人がどんどん利用していっているのが現状です。
あの人は元々火山学の人で、そもそも放射線を測定する機械は持ってませんし。

134. TAKESAN — August 25, 2011 @16:52:14

>文系バカさん

直近のコメントにある、
▼ 引  用 ▼
現に「プルトニウムは飲んでも害なし」「原発は絶対に爆発しない」と宣言していた教授たちが、
▲ 引用終了 ▲
ここについて、発言者、および、実際の発言を参照出来る所があれば、教えて頂けるでしょうか。

135. 技術開発者 — August 25, 2011 @16:18:26

こんにちは、文系バカさん。少し文系の政治の話をしましょうか?

>さらにICPRなど、権威ある国際的組織の提示する「基準値」なども、かなり政治的に操作されている可能性があることが今回さんざん指摘されています。
>「科学的な通説」とされるものさえ疑わなければいけないのかもしれないということを、今回、我々は学んでいるのではないのでしょうか?

私が信じているという事ではなくて、こういう考え方もあるという政治的な話なんだけどね。

二大政党が政策で対立して、いろんな政策で対立していると国民は選択が利くのね。ところがね、二大政党でもどこか一致して「この部分は正しい」とされると、それは正しい政策に成っちゃって国民にはその政策に反対する選択というのは選べなくなるのね(まあ、泡沫野党が言ってくれれば支持はできるけどね)。

実は原子力というのは軍事技術から発達してきたから軍事関係の政治的な争いと無関係では居られなかった歴史があります。原子炉だって一番最初に実用化した動力源は潜水艦用だからね。まあ、原子力を巡っては「核兵器禁止」と「核兵器抑止力論」の対立があったわけです。でもって、この2つの考え方は対立はしたんだけど、何もかも対立じゃなくて、対立しなかった部分として「核兵器による被害は悲惨である」という部分があり、そのため、低線量の被曝の影響に関しても「悲惨である」とする方向への推進力が強くて、それを押しとどめる政治的パワーはとても弱かったなんて政治論ね。

「核兵器禁止」と「核兵器抑止力論」が核兵器による被害は悲惨であるという部分で対立しなかったのは分かるよね。禁止論者は「こんな悲惨な結果を起こしてはいけない」と禁止を訴え、抑止論者は「とても悲惨な被害が起きるから、核兵器を持つ国同士は互いに戦争に踏み切れなくなる」と訴えた面があるから、どちらも「悲惨である」とする方向への推進力なのね。でもって、広島・長崎が投下の後に言われたように「数十年草木も生えない」で居てくれると、どちらの論者にも都合が良かったのだけど、現実には戦後しっかりと復興しちゃったのね。そこで持ち出されたのが「急性症状のでない低線量の被曝でも発ガン率が上昇して苦しむ事になる」という話だ、なんてね。そのため、広島・長崎の調査結果を基にする「100ミリシーベルト/年で0.5%の発ガン率上昇」という確率影響閾値なし論だなんていう話もあるわけですよ。あまり言う人は多くないけどね(笑)。

136. Katase Website — August 25, 2011 @15:22:21

技術開発者さん

>広島・長崎の結果から、100ミリシーベルト/年で1000人に5人くらい発ガンが増えると言われています。

もしかすると、その情報は、100mSvあたり0.0055(100mSvの被ばくはがん死亡のリスクを0.55%上乗せする。)に相当するという情報が誤って伝えられたものである可能性はないでしょうか?

(注)
・100mSvは被曝の量そのもので、1年当たりではない
・発がんではなく、がんによる死亡
・0.55%ではなく、0.5%とされる場合もある

(参考)原子力安全委員会の解説−低線量放射線の健康影響について 
http://www.nsc.go.jp/info/20110520.htmlLink

私が大事な情報を見落としてしまっていて「発癌が100mSv/年で1000人に5人くらい発ガンが増える」という事が言われているのかも知れません。宜しければ、情報元を確認して教えて頂けないでしょうか?

Up137. TAKESAN — August 25, 2011 @16:58:21

上の質問ですが、自己解決しました。

138. かこたん — August 25, 2011 @16:56:10

>Katase様
ご意見とても参考になりました。この質問は確かに科学者よりも、日々患者さんに接している医師の方々の方がうまく答えられそうな質問ですね。マクロビオティックについては、単なるベジタリアン的なものだと思っていたのですが、とらねこ日誌を読んで、どんなものなのか理解しました。これはすごいですね・・・。食べ物を使ったおまじないでしょうか。

>おかあちゃん様
汚くてすみませんでした(「うんこ」が自動変換で出てくるようになってしまいました・・・)。おかあちゃん様ご自身が、ここで読んだ情報を冷静に受け止めて、自分なりの結論をきちんとお持ちのようなので、安心いたしました。おかあちゃま様のように情報の受け手として意見を下さる方がここにいらっしゃることはとても嬉しいです。ありがとうございました。今は本当に色々大変ですけど、かわいい子供たちのために、賢い「おかあちゃん」でいられるように、お互い頑張りましょう。

>技術開発者様、ijim様、disraff様、naka-take様
「科学的に正しい放射性セシウムを排出法」に関して、冷静なご意見を下さいましてありがとうございました。放射性セシウム排出法を検討する前に、「その量のセシウムの影響がどれくらいあるのか」という議論が先に無くてはいけない、ということですね。「人体内放射能の除去技術」に関する資料は初めて目にしました。ありがとうございました。

自分の母乳や子供の尿から放射性セシウムが出てパニックになっている母親たちに、どうすればいいか、と聞かれて「何もできません」というのはなかなか勇気のいることだと思いますが、naka-take様のご意見にありました、「良かれと思ったことが逆の効果を持つことは、十分に意識したほうが良い」、「体に影響があるとは考えられない低線量被曝」VS「体に効果がないと考えられる健康食品」の対決、という概念は、受け入れてもらえるような気がします。今後参考にさせて頂きます。

139. 技術開発者 — August 25, 2011 @17:06:00

こんにちは、Kataseさん。ありがとう。

>宜しければ、情報元を確認して教えて頂けないでしょうか?

ごめんなさい、皆さん。私の勘違いでKataseさんの言うとおりでした。

・100mSvは被曝の量そのもので、1年当たりではない
・発がんではなく、がんによる死亡
・0.55%ではなく、0.5%とされる場合もある

と読み替えて読んで下さい。

ただ、言い訳じゃないけど「癌による死亡率」の部分は医療の変化を踏まえた方が良いとは思います。癌が不治の病でなくなり、発症−死亡の関係はずいぶんかわりつつありますからね。私が若い頃の青春小説には「若者が白血病で恋人を残して死ぬ」想定がありましたが、今なら治っちゃうので小説になりにくいです。

140. かこたん — August 25, 2011 @17:06:44

文系・・様

原発から80kmしか離れていない場所に住む1歳児の母親ですので、お気持ちとても分かりますし、ご意見を読む限り、野呂さんの擁護というよりは、一般的な母親の思いを的確に代弁していらっしゃると思います。

「一体どの科学者を信じればいいの?」という質問ですが、それはきっとレストラン街に行って「どのレストランで食べれば良いの?」という質問に似ています。レストランと言っても、中華、和食、フレンチ、イタリアン、インド・・・、と色々あるように、「科学者」と言っても物理学、化学学、生物学、工学さらに細かく核物理学、分子生物学、環境化学、医学工学、そして生物物理学、化学工学、なんていう分野もあります。専門が違いますから、科学者によって言っていることが違うのはある意味当然のことなのです。シェフが違えば料理の味が違うのと一緒です。それに対して「どの意見が一番正しいか」「どの料理が一番美味しいか」を決めるのは、自分自身しかいません。

しかしながら、「科学者ではなく、野呂さんを信じる」というのは、数多くのレストランの中から、シェフが調理師免許を持っていないレストランをわざわざ選ぶようなものだと思います。美味しい料理を出すという噂があったとしても、そのレストランを信用することができない、という訳です。ただ、それでもこのレストランを利用しようとする人に対して、「そのレストランを選ぶのは間違いである」と説得したいのならば、「調理師免許がないからダメ」という理由だけではなく(それは分かってることですから)、ちゃんとした根拠に基づいた「ダメな理由」も提示するべきなのではないか、と私は思います。これができない限り、野呂さんの活動を科学者が止めさせることは無理でしょう。

「外国政府は日本にいる自国民に対して、日本政府よりも広い避難区域を設定している。」のは、単に日本が外国だからではないでしょうか。文系・・様がどちらにお住まいか分かりませんが、福島のどのエリアの汚染のレベルが高くて、どのエリアが低いのか、おそらく詳しくはご存知ないと思います。遠くにいればいる程、「汚染されているであろう地域」が広く感じるのではないでしょうか。そのような場合は、とりあえず避難区域は広く取っておこう、という無難な選択をするのだと思います。

今私が、「80 km圏内にいるのだから避難するべきだ」と言われたら、ちょっと困ります。それを言った人は福島やその周辺地域のことを「外国」程度にしか思っていないのだろう、と考えてしまいます。娘にとって最善の方法を考えながら24時間暮らしているのに、「子どもを見殺しにしている」なんて他人に言われたら、とても悲しくなります。

きくち様は「フクシマと書かない」でこのように述べておられました。福島や周辺地域の人たちのことを真剣に考えている人たちは、このような結論に行き着くのではないでしょうか。
>避難したい人に対する支援がほとんどなされていないのはもちろん大きな問題で、それは行政が支援しなくてはならない。いっぽう、残る意思を持って暮らしている人に対してあたかも
>「住むこと自体が悪いこと」であるかのように言うのは、これもまた傲慢に過ぎるだろう。

チェルノブイリ被害の報告やICPRによる基準値が、もし政治的に歪められた可能性があるのならば、それはきちんと検証されるべきだと思います。誰かの利益のために結果が歪められた研究はもはやサイエンスではありませんし、それを行った人はもはや科学者ではないと思います。ただ、放射能被曝に対する意識が高いと言われているドイツでも、ICPRによる基準値は普通に受け入れられています。「ドイツ放射線防護協会」の4 Bq/kgという数値が一人歩きしていますが、現在ドイツで普通に店頭に並んでいるブルーベリージャムや蜂蜜などの製品から10〜125 Bq/kgといったセシウム137が検出されている事実も知る必要があると思います(http://umweltinstitut.org/download/Lebensmittelliste_04_2007_bis_12_2010.pdfLink )。

おっしゃる通り、科学者はコミュニケーション下手の方が多いです(私を含め)。そしてなぜか、自分の意見がうまく伝わらなかった時に「受け手の問題である」と考えたり、「別に理解してくれなくても構わない」とあきらめてしまう科学者も多いのも事実です。しかし、その「コミュニケーション下手」の科学者が、昼夜の研究活動に加え、自らの著書やこのようなブログなどで、正しい情報を伝えるための努力をしていることは、情報の受け手にとってもチャンスであることは間違いありません。私が不安な母親を気遣って書いた内容や文系・・様のご意見を厳しい口調で批判し、論破しようとする方々も、実は「皆様のため」を思った善意で書いているのです。非常に分かりにくい善意ではありますが、あまり気を悪くなさらず、攻撃的な言葉表現は「不器用さ」によるものだとスルーして、このブログで提供されている貴重な情報を取捨選択しながら冷静に読んで頂けたらよいのではないか、と思います。

文系・・様のように、科学者の言うことに疑問を投げかける人の存在は重要だと思います。科学者の意見にも偏見や間違いがあることは事実ですし、「科学者にしろ活動家にしろ、狂信してはいけない」というご意見を持っている限り、文系・・様や同様の意見をお持ちの方が怪しいニセ科学に翻弄されて失敗する、ということはないと私は思います。このブログで、科学者からこてんぱんに叩かれるかもしれませんが、文系・・様なりのご意見を展開して頂けることを期待しております。

長々と失礼致しました。

141. disraff — August 25, 2011 @17:09:48

>自分の母乳や子供の尿から放射性セシウムが出てパニック

測定してなかっただけで、放射性カリウムはいつでも出てると思います。それに比べて圧倒的に酷ければ問題ですが、まずそんなことはないでしょう。
…と思って検索してみたら、
http://greenlig.jugem.jp/?eid=6Link
なんてのが見つかりました。
余人はいざ知らず小出裕章氏のご発言であれば、そういうお母さん達にも容れられやすいのではないでしょうか?

Up142. かとう — August 25, 2011 @17:22:18

「外国政府」じゃなくて、アメリカ政府ですね。
それも、直後でどの程度の被害が出るか解らない時点だったので、ざっくりと「Half a mile」と言っただけ。
SI単位系に直すと80kmになるので、意味がある数字かの様に誤解している人が沢山出ていました。
これも、既に3月中に議論して結論済みの話です。
なんで今頃蒸し返す人が居るんでしょうかね。

143. nrt — August 25, 2011 @17:14:23

「信用」という言葉が何度か出てきているのですが、信用の基準を何に置くか、というのは人によって違うので難しいですね。例えば、おかあちゃんさんが、早川氏を「わからずに結構信用して見てしまっていた」と書いていますが、なぜ信用したのか、というのは割と興味深い問題だと思います。(これは、おかあちゃんさんが無知とか無学という意味ではありません。)

私たちの社会は信用・信頼をベースとして成りたっている部分が大きいので、日常生活の中では、個人でもメディアでも、特別な事情がない限りは疑う必要性が小さいですよね。目にするもの耳にするものをいちいち疑っていては、コストがかさんで仕方がない。それはよりは、相手の言うことは基本的に信用して、その中で自分が好ましく感じるものを選ぶ、というのは、ある意味合理的な態度なのかもしれません。かく言う私自身にも、そうしたロジックで行動している部分は結構あるでしょう。

ただ、やはり世の中にはそれではマズい場面も多々あるわけで、社会人であれば誰もが身に付けておくべき程度の理性というか判断力というか、そういったものがあるのではないか、と思うわけです。社会人というのは読んで字の如く、社会のあり方について多少なりとも責任のある人なわけですから、その部分まで全部個人の自由、信じたいものを信じて、その通りに行動していいというものではないはずです。

144. かとう — August 25, 2011 @17:27:14

>「外国政府は日本にいる自国民に対して、日本政府よりも広い避難区域を設定している。」のは、単に日本が外国だからではないでしょうか。
上の方に書きましたが、フランス大使館で行われたフランスの機関のセミナーもある通り、「外国」じゃないですね。
ある国の対応を、「外国」と広い範囲に誤読させているだけです。文章の書き方も知らない人なのでしょう。

145. nrt — August 25, 2011 @17:28:49

少なくとも私は、自分を含めて、人々がおかしな方向へ流されているときに、例えば科学者・研究者などが批判・警告を発するような、そして、それができるような社会であって欲しいと思います。たとえ、間違っていると100%完璧に断定できなくても、「これまで積み重ねられてきた知見と合致しないので、棄却した方がよい (まず間違っている)」程度の警告でも十分に有益です。逆に、そうした警告が発されないような社会では、恐ろしくておちおち病院にもいけません。

その立場からすると、科学者・研究者からの情報発信を情緒的な側面から批判するような動きは、迷惑極まりないわけです。頼むから、専門家の意見に触れる機会を減らしたり、変なフィルタを掛けさせたりしないでくれ、と。

あくまで個人の意見にすぎませんが、そう考えている「一般人もいる」ということを頭のスミにでも引っ掛けておいて頂ければ嬉しく思います。

146. かとう — August 25, 2011 @17:42:41

すごい桁数を間違えてました。
ハーフマイルじゃなくて、50マイルです。

Up147. 技術開発者 — August 25, 2011 @17:54:03

こんにちは、かとうさん。

>単に日本が外国だからではないでしょうか。

あの50マイルの避難命令の後、面白い事がニューヨークで起きたみたいです。ニューヨークの北の方たしか20マイルくらいのところに原発があるのですが、その原発が事故を起こしたときのニューヨーク市の対策想定においては、避難が必要な距離は10マイルとされていたそうです。そのため、ニューユークの原発反対の人たちが「ニューヨーク市の避難想定はおかしい」と抗議活動がおきたらしいです。

外国のことだからといって、政治家がうかつに安全率を高く取って発言すると、足下に火がついたりするということでしょうかね。

148. かとう — August 25, 2011 @18:11:17

ですね。
スリーマイルの時も10マイル避難で済んでたから、現時点で国内の緊急マニュアルはそうなんでしょうね。で、今回うっかり多めに言って、失言だと突っ込まれたんでしょうね。

149. ゆんゆん探偵 — August 25, 2011 @18:09:15

前も、どこかに書いたのですが、この場合アメリカ政府が避難範囲を広めに勧告するのはある意味当たり前の事なのですね。
海の向こうの日本の事だから、状況把握が自国と同じようにはいかないから、安全マージンは広く取るべきです。
また、マージンを広めに取って避難を勧告しても、対象となるアメリカ人の数は(当該地域に住んでいる日本人と比較すれば)微々たるもので、範囲を広めに取っても「現実的に避難が可能」です。

日本政府が80km圏内の避難勧告を行なったら、控えめに行っても起こるのは大パニックでしょう。
現実的に避難が可能かどうかと言う物理的な問題はとても大きい。
放射能による健康被害が懸念される地域は確実に避難勧告を行なうべきですが、必要以上に避難地域を広く設定しても未曾有の大混乱が起きます。
日本政府による避難範囲の設定は常にそういう難しい綱引きの要素がある事は理解しておくべきです。

「事故があった時にそれだけ避難範囲の設定が難しい住宅密集地域の近くにしか原発を作れない日本という国で原発を作るな」と言うツッコミ自体は、大変もっともな物だと思いますが。

150. nrt — August 25, 2011 @18:22:11

> Rうつどさん

うーん、これは見解が分かれる部分だと思うんですが、まず私は「原発は安全」というのは、デタラメではなかった、と考えています。「実際に事故が起こったのだから、安全という主張は誤り」という考えもあるとは思うんですが、それを採用してしまうと、どんなものも安全とは言えなくなってしまうでしょう。

実際のところ、運用がまずかった、あるいは想定が甘かった部分はあるにせよ、とりあえず論理的な想定があり、それらに対してはこれこれの対策が取られているので、現実的 (とその当時の専門家が考える) 状況・運用において、「安全 (リスクが十分に小さい)」という判断であったはずですし、それは現在も変わらないと思います。問題はむしろ、予算配分まで含めた運用や、危機対策という政治的なフェイズの問題であり、これは科学だけで扱える範囲を超えていると考えています。むしろ、これを「科学者」としての知見でデタラメと批判するとしたら、却って筋が悪いのではないかと思います。

もちろん、科学者として貢献できること、そして実際に貢献できたことはあったろうと思います。逆説的ではありますが、「これだけの事故で済んだ」のは、やはり科学技術によって対策が重ねられてきた結果ではないでしょうか。チェルノブイリやスリーマイルの事故から、問題点や改善点を見出し、次の原発にフィードバックしてきたのも、科学の貢献のはず。むしろ、「原発が廃止できないのであれば、少しでも安全なものを」という精神こそを評価すべきではないでしょうか。そうしたものは「ベースとして当たり前」のものと感じられるかも知れませんが、そうした事実を踏まえずに「科学者は何もしてこなかった」と断ずるのは不当である、というのが現在のところの私の意見です。

( 続きます )

151. nrt — August 25, 2011 @18:41:15

そしてまた、これは「優先順位問題」とも絡んでくるのですが、原発そのものの安全性についての評価と、事故後の放射性物質汚染線への対策の是非も分けて考えるべきだと考えます。

何を言おうとも事故は起きてしまったわけで、後から何を言ってもその事実はなくなりません。そこで今度は、放射性物質による汚染にどう対処するか、ということを考える必要がありますよね。しかし、放射性物質というのは一般には馴染みのないシロモノであるため、一般的な「感覚」で対処しようとしても無理があるわけです。まして、人々がパニックに陥って、効果のない (それどころか別の害がある) 「対策」に走ってしまっては、社会としての損失が大きいわけです。

従って、どのような対策を取るにしても、放射線についての知識、あるいはその論文の読み方などを心得ている科学者・研究者の知見は、そのまま採用するかどうかは別にしても、まず耳を傾けるべきものではないでしょうか。

そこにもってきて、「あいつらは原発に反対しなかったから信用できない」とやってしまっては、それこそより問題が大きくなってしまいます。また、「科学者が信用できない」ことと、EMやホメオパシーが正当であることも別の問題です。

このように、是々非々で考えること、あるいは、感情的な反発を抑えて、現実的に必要な知識・意見を取り入れるという姿勢をさして、「社会人が身に付けるべき理性とか判断力」という言い方をした次第です。

Up152. nrt — August 25, 2011 @18:56:50

さらにちょっと補足を。

> 多くの人がデタラメと分かることではなく、専門家でないとデタラメであると見抜きがたいことを批判するのが専門家としての役割ではありませんか

この意見にも一理あります。しかし、その上で敢えて言うと、ここで話題になっている「放射能対策」は、「多くの人がデタラメだと見抜けていない」話です。確かに、デタラメだと見抜ける人のほうが圧倒的に多いのかもしれません。しかし、全体の1%であっても、一億人いれば100万人が該当します。そして、デタラメを見抜ける人も、多かれ少なかれそうした人たちの行動に巻き込まれてしまう (影響を受ける) 部分があるでしょう。決して「小さな問題」ではありません。

Rうつどさんだけでなく、これまでの私の話は概ね、下記のサイトに書かれていることに集約されるると思うので、興味があればご覧になってください。(ニセ科学関連の議論の中では幾度となく紹介されていますが、改めて。)
http://www39.atwiki.jp/cactus2/pages/13.html#id_c3051d79Link
> ありがちな不毛な議論
> ・「そんなものに関わるより科学者としての本業に専念しろ」
> ・もっと他に大事なことがある
> ・「俺の脳内信者はそんな説明じゃ説得されない」
> ・「批判はすべきだが、連中のやりかたはおかしい。自分ならもっとうまくやれると思うが、やる気はない」

153. LiX — August 25, 2011 @18:39:01

>かとうさま、 — August 25, 2011 @17:27:14
>ある国の対応を、「外国」と広い範囲に誤読させているだけです。文章の書き方も知らない人なのでしょう。

「文章の書き方も知らない人」とは文系バカさんのことですよね。
と、念のため確認してみます。

技術開発者さんの言うように、科学的に正しい放射性セシウムを排出法を求められたら、セシウムの内部被爆が起きているかどうかを調査するというのが確かに合理的ですね。

鼻血が出るから放射能のせいだ何とかしろという人には、花粉症かどうかを調べたかと聞く。下痢の人には何食ったか聞く(これは当たり前か)。

一見コミュニケーションが取れていないようで、相手のために親身になっている。相手に寄り添って巻き込まれたりせず、さらに背中を押したりせずに、相手のために意見して、そして何故か嫌われる。

こういった流れですな。まあ、嫌われても真実に近いことを語るよう努力するしかないですけど。

154. com — August 25, 2011 @19:15:50

こんばんは。 
 
日本政府が中東等の紛争地域にて紛争が始まった場合(たとえば今ならシリアやリビア等)、現地に滞在しているorこれから渡航しようとしている自国民に対し、避難勧告を出しますよね。 
 
これと、地震直後に各国の政府が日本に滞在している自国民に対して退避勧告を出したのと、何が違うのでしょうか? 
 
原発も大きな要因の一つでしょう。 
アメリカなどは、つい先日の東部の地震の時の対応を見てもわかるように、地震に対する考え方すら日本と異なります。あんな大地震があり、原発も…となれば、リスクを過剰に評価して自国民に対してオーバーな勧告を出すのが、何が不自然なのでしょうか? 
#大きな地震の後は、大きな余震が続くものですしね。 
#すぐ過剰な勧告を是正していますが、この経緯を是非とも知りたいところですね。

155. nrt — August 25, 2011 @19:16:18

> Rうつど さん
> 科学者が扱う高度な(あるいは新規の)科学的事実などを、放射能対策のために「一般の多くの人々」が知る必要が、現状であるのですか?

実際のところ、あると思います。ここでも繰り返し議論されているように、放射線被曝、とくに低線量の場合の人体への影響は未だに不明な部分や、誤解されている部分が多く (もちろん、それなりに分かってきている部分もかなりあります)、そうした症例・臨床報告や、その解釈の仕方については、専門家に拠る部分が大きいと思います。

最新のものはまだ評価が不安定なものが多いにせよ、チェルノブイリ以降新たに分かり、それなりに評価が固まり、かつ一般にはあまり知られていないものがかなりあるでしょう。

例えば、と言っても私の乏しい知識では心許ない上に、それほど新しいものではありませんが、「放射線ホルミシス効果」については、代替医療や民間療法で根拠とされている他、私の手元にある『人は放射線になぜ弱いか (第三版)』でも、その効果が実証されつつあるようなニュアンスで紹介されていますが、実際のところはまだまだ仮説の域を出ない、あるいは検出が困難な程度の効果しかないものである、というのが専門家のコンセンサスのようです。

そもそも何が「優先度が高いのか」というのも、人によって違う上、将来の展望まで考え合わせるとそう簡単には判断できません。そんなわけで、優先順位の話になると不毛になりがちです。そんなわけで、個々の科学者が何をすればよいか、ということについては、各自が判断すべきことだと考えます。

あるいは、一般人の側からの「こういった問題についての研究について教えてください」といった直接の要望を、大学などの研究機関を通して、科学者にインセンティブがある形で届けられるような仕組み作りを考えるのも一手かも知れませんね。ただし、自然相手のことなので、必ずしも望むとおりの結果が得られるわけではありませんが。

156. nrt — August 25, 2011 @19:36:54

うーん。何かがすれ違っている。私の説明が悪いのだでしょうか...。

> デタラメだと見抜ける人が多いのなら、わざわざ科学者が信じている人を探し出して教えてあげるなんて、かなり無駄ではないでしょうか。

ということですが、これは「誰にとって」無駄なのでしょうか?

例えば、国公立大学の研究者がそうした活動は税金の無駄だ、というような考えもあると思いますが、「科学」と言うものに対する社会の認識や評価ということを考えるならば、科学者の側からすれば「品質管理」(これは以前天羽さんが使われていた言葉を拝借してきました) と解釈することもできるでしょうし、また例えば私個人としても、そういう活動をしてもらいたいと考えています。

「多くの人がデタラメと見抜ける」と思える話って、意外とそうでもないことが多いように思います。例えば、血液型性格判断ひとつとってもそうです。「ただの会話のきっかけ。誰も本気で信じてない。」と言うひとが多くいましたが、実際、就職の面接時に記入・質問事項として採用されている現状などはその典型でしょう。(もし完全にネタとして扱っているというなら、例えば「都市伝説」を面接の場で取り上げるでしょうか?) 「自らの伝言」だってそうですよね。

実際のところ、科学者の側だってやりたくてやってるわけではないでしょう。そんなことをしてる時間とエネルギーがあれば、自分の専門の研究に充てたいというのが本音のはず。けれども、社会人としての立場・科学者としての立場から、やる必要があると判断したからこそ、やっているのです。それを「無駄」と切って捨ててしまうのは、あまりにもなんというか、少々きつい言い方になりますが、視野が狭い、あるいは想像力に乏しいのではないかと思います。

Up157. nrt — August 25, 2011 @19:54:53

あ、今度は入れ違った。(汗

158. disraff — August 25, 2011 @20:18:57

nrtさん>
だからそれは地縛霊なので、相手にするのはやめましょう。

Owner Comment きくち  August 26, 2011 @10:00:00

はい、そのとおりですので、「R うつど」氏の投稿は消しました。だいたい「R」と名乗っているからにはロボットなわけで、ロボットの相手をしてもしょうがないのです

160. うさぎ — August 25, 2011 @20:30:12

こう言う時、自分のナイーブさを思い知らされる。nrtさんに援軍しようと思っていたのに...みなさんどうやって地縛霊を感知できるんでしょう?

161. かとう — August 25, 2011 @21:01:47

>おかあちゃんさん

実際に、現地を回って測定され、早川マップの間違いを具体的に指摘してらっしゃる方がいました。
http://togetter.com/li/169956Link
ここに纏まっています。

Up162. かとう — August 25, 2011 @21:04:14

短文で連投で、各コメントの主旨が一貫していなくて、適当に書きなぐっている。
プロになると、一つ目のコメントで解るらしいですが、僕には未だ無理。

163. com — August 25, 2011 @21:10:35

こんばんは。 
 
地縛霊ホイホイ(仮称)と認定(?)されたcomです。 
とはいうものの、1回目の投稿からスパッと見破るのは難しいです。3回あると大体見分けられます。 
 
かとうさんのご指摘の他に、公開しても良いと思うネタを。 
訳のわからないハンドル、そして初出の割に馴れ馴れしい。 
それっぽい書き込みがあったら、「だからおまえは何を言いたい?」という観点からコメントを読み返すと、何も言えてないことが多い。 
 
あとは…そうですね。一度書き始めると、2chの暇人レス屋並の速度で返答し、補足?っぽい無駄な書き込みを繰り返す、ですかに。 
 
個人的には、意味のあることを書くふまちんは認めてあげるべきだと思うけど…意味のある書き込みを金輪際見たことがない(用法間違ってる希ガス)。

164. nrt — August 25, 2011 @21:22:49

disraff さん:
> だからそれは地縛霊なので、相手にするのはやめましょう。

も、申し訳ないです。霊感がないもので...。

com さん:
> 初出の割に馴れ馴れしい。

なるほど、これはよい目印。アドバイスありがとうございました。

165. disraff — August 25, 2011 @22:18:52

僕の指標は、「意味不明かつ執拗なこだわり」「自分のポストを引用しながらの連投」ですかね。こういうのは、よしんば地縛霊本体でなくてもそれと同等に「対話する意味のない存在」なわけですから、放っておいて損はありません。

166. com — August 25, 2011 @22:28:07

こんばんは。 
 
nrtさん、 
偉そうなことを書いてしまいますがご容赦を。 
 
どこの掲示板、ブログのコメント欄、mixiコミュ等、どこでもそうなのですが、自分の書き込みは誰を対象にしているのか、を常に念頭に置くと、案外地縛霊は見破りやすいのかもしれません。 
 
技術開発者さん、kataseさん、かとうさん、disraffさん、naka-takeさん…はmixiのあのコミュでよくお見かけする方だと思いますが、違ってたらゴメンナサイ><…等、判りやすいコメントをしてくださる方々に共通しているのは、誰かのコメントに引用しつつ返答しているように見えるけど、実はその誰かを対象にしているのではなく、後ろにいるROM・読者の方を対象にしていることが多いです。このようなやりとりをしていると、その誰かがおかしなことを書いていた場合、その度合いが余計浮き彫りになったりしますし、それを読んだ、まだ向こう岸にまで到達していない人を呼び返すことも可能になります。 
 
実際のところ、数ヶ月前、技術開発者さんとkataseさんはkikulogのコメント欄で壮絶にやり合っていました。ぱっと見、ノーガードの撃ち合いに見えるのかもしれませんが、comには両者ともその後ろの読者を意識していると読めました。 
#そのお二方、ここのコメント欄で大人の対応をされているのを見て、ちょっと感動したのはナイショでw 
 
comは、にゃ〜ん?さんやTAKAさんに誉められたいがために(ぉぃ)調子に乗ってしまい、自分を見失いがちになってしまうと自己嫌悪…。 
 
お互い肩肘張らずに、だけどskeptickな姿勢を維持しつつ、がんばって書き込みしていきましょう^^ 
 
…と、最後はよくわからない展開ですがorz

Up167. nrt — August 25, 2011 @23:00:52

com さん:

こんばんは。ご忠告ありがとうございます。

実はかれこれ五年近く、kikulog 他、ニセ科学関連の議論にROMとしてへばりついて (笑) おりますので、comさんをはじめとする常連の皆様の「ギャラリーを意識した議論」というものについては、一応押さえているつもりです。(もちろん、その通りに発言できているかというと微妙かもしれませんが。地縛霊の感応鈍いですし。)

先の文系バカさんや、Rうつどさんへの返答にも、他の読者への呼びかけを兼ねて、必要以上に説明的な書き方などから、下手なりにも足掻きの痕跡みたいなものを読み取って頂けるのではないかと期待しております。

あと、技術開発者さんとkataseについては、私も呼んでいて「あれ?」と思いました。人格と主張の内容を分けて考えることができるというのは、簡単なようですが、いざ自分でやる段になると殊のほか難しく、それを実践できている人を見ると、格好良いな、と思ってしまいますよね。

168. nrt — August 25, 2011 @23:18:12

先の投稿で、Katase さんのお名前を呼び捨て (書き捨て?) にしてしまいました。非礼の段、なにとぞお許しください。

169. typer — August 25, 2011 @22:23:22

以前から気になってたことがあるのでこの際聞いてみます。
EM菌はじめあれ系についてなんですが、あれの効能は乳酸によると考えておけばよいのでしょうか?
- 塩をつくり、一時的にアンモニア臭などが抑えられる
- pHの急激な変化により、一時的に微生物の活性が落ちる
- 酸性で溶けやすい汚れがよく落ちる
汚れについては米ぬかに含まれる界面活性効果を持つ物質によると言う話もあるけれど、それが主因になるほどの濃度にはないのではないかという気もする。
で、比較的安全な生分解性有機酸であればこと足りるのでは?と思っていて、一時期流行ったクエン酸の方がよいのではと思ったりしていますが、どうでしょう?
#そして人体の場合は、どうせなら弱酸性ビ○レが良いのではないかと。

それ以外の効能は基本眉唾だと思いますが、本来の堆肥作りについては、栄養補給という側面があるのではないか?とも思うけれど、量的にさほど影響はないかなぁとも思ったり。

170. おかあちゃん — August 26, 2011 @01:42:43

かとう様

”早川マップ間違いの指摘”お知らせありがとうございます。

情報の読み取り、真偽の判断は本当に難しいですね。
勉強になりました。 

171. TuH — August 26, 2011 @03:50:37

地縛霊と見做されたか,読解力がないとされたか,はたまた冷静でないとされたか,スルー対象とされてしまいましたが…まあ,それはそれとして。


>TAKESANさん (Re: August 24, 2011 @22:29:49)
まず,科学者のたまご(TuHは「卵」と誤記したが,本質的には違わないと思う)とは,本人が最初に言っています。

ここで,TAKESANさんのコメントにある,

>私は科学者ではありませんが、ある事 A に対して推奨されている方法 α について、科学的に見て効果が無いと評価出来、そして、現象 A に対して他に有効な方法が知られていない場合には、そのまま言います。α は A に効かず、他に特に方法は無い、と。
無いものをあるなどとは言えません。

は,全くその通りであると思います。質問者の例えば精神衛生上に考慮すべきことがないであれば,「他に方法はない」「(特別なことは)何もするな」というのが回答になると考えます。
また,August 24, 2011 @21:50:12にも書いたように,『「問題Aを解決する適当な手段C」が既発見であるとは限らない』ことは当然であり,上記と合わせたそれは「科学的な思考をすれば,問わずとも自明である」と考えていました。

ところが,

>…という方に対して、科学者はどのように答えたらよいのでしょうか?それとも、今のところ科学者にできるのは「批判」だけでしょうか。
(かこたんさん August 24, 2011 @16:38:54)

との問いです。しかも「それとも…」は「批判だけならするな」と非難しているように受け取れます。他のコメントの書きぶりの割には,少なくとも(科学者ではなく,一介の会社員でしかない)私にとっては問わずとも自明であることをなぜ問うのか??
で,「本当に科学者の卵なのだろうか」と思ってしまったわけです。


ところで,かこたんさんは,「…科学者はどのように答えたらよいのでしょうか?」との問いへの皆さんのコメントを受けて,

>…放射性セシウム排出法を検討する前に、「その量のセシウムの影響がどれくらいあるのか」という議論が先に無くてはいけない、ということですね。
(August 25, 2011 @16:56:10)

と返されています。つまり,

A: (ペクチン摂取やマクロビオティックが放射性セシウムを排出すると信じて行っている)
B: (その対策法を科学的知識をもって全面的に否定)
A: それでは、科学的に正しい放射性セシウムを排出法を実践したいと思いますが、どのようなものがありますか?
B: その前に「その量のセシウムの影響がどれくらいあるのか」という議論をしよう。

ということだと思いますが,私はこのような解釈はしません。
例えば,放射性セシウムを排出するつもりでペクチン摂取やマクロビオティックを実施しているということは,そんなに重篤ではないということであり,それならば議論以前に「特別なことは何もする必要はありません」で済むことだと思います。
やはり,かこたんさんは「何もしない」ということが理解できず,何かをしたがっているようにしか見えないのです。それは科学的な姿勢と言えるのでしょうか。TAKESANさんはどのように考えますか?

Up172. naka-take Website — August 26, 2011 @00:39:01

>132 文系バカさん
ご回答ありがとうございます。
>「通説」がいちばん信頼に足るものであるという点に異論はありません
御賛同ありがたく思います。

>どの時点で「コンセンサスが確立した」と言えるのか
>「科学的な通説」とされるものさえ疑わなければいけないのかも
コンセンサスが確立したからといって、ある学説が「真の解」であるとは言えません。宇宙論の変遷を考えていただければ自明かと。通説とは元から疑われる対象ですし、現時点で得られている論拠を基にした「多くの人に支持される妥当な考え」なだけです。将来変わる可能性を否定しては、科学の発展は無いでしょうし「検証されて妥当性が示されてきたからこそ通説足り得た」ということは、前のコメントの通りです。一学説が正しいであろう、という論拠の証明・検証には時間がかかりますが、EM菌等に関しては(既に指摘されているように)コンセンサス以前の問題で、擬似科学に分類されると考えます。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%96%91%E4%BC%BC%E7%A7%91%E5%AD%A6Link  
科学と疑似科学の違いに関しては長くなりすぎます。菊池先生が散々書かれていることなので、割愛させてください。フードファディズム・代替医療などのキーワード検索もお奨め致します。

>国際的組織の提示する「基準値」なども、かなり政治的に操作されている
国家行政が行う防護的な放射線対策・健康被害のリスクの見積もりと、実際に起こる健康被害は分けて考えるべきです。ICRPの勧告は、行政はALARAの原理に基づき、実被害が起きるよりも防護的に見積もるべし、です。児玉龍彦氏の主張もこれ。基準値が政治的な影響を受けるのは当たり前でしょう。実際どれほどの公平性があるのかは分かりませんが、疑いすぎて陰謀論に陥るのは避けたいところです。
http://imo-imo-imo.at.webry.info/201105/article_11.htmlLink あたりも分かり易い説明だと思います。

>「絶対に絶対に100%効果がない」って、どう判断できるわけ?
判断できません。このような対象において、100%・完全・絶対などという概念は、おおよそ科学的な考えから外れる概念です。医薬品に副作用が無いとはいえないのと同様です。りんごペクチンが医薬品並みに有効であれば、世界中の放射線治療を受けている患者さんの食事に活かされているはずですが、何故そういった話が無いのかも御一考下さい。

>「科学者・研究者、そして科学関連の組織の言うこと」が信頼できない
先にコメントしたように、研究者の主張はそれぞれです。「東京大学に主張Aをする研究者がいる」ということは、「主張Aが科学界の通説である」というわけはありませんし、「他の主張BCDEFも同様に信頼できない」と演繹して良いものではありません。BCDEFに通説が含まれていても、それは「御用学者だから信じない」のでしょうか?矛盾しますよね。「通説は信じるけど、一研究者の言う事は信じない」というのであれば、先のように「何ゆえ野呂氏の主張を妥当と考えるのか?」「結局自分の不安を肯定する情報を選び取っているだけではないか?」の指摘に戻ります。

重箱ですが、
>「プルトニウムは飲んでも害なし」「原発は絶対に爆発しない」と宣言
爆発が「核爆発」なのか「水素爆発」なのか曖昧です。混同しているのなら、違いを御確認下さい。
同様に「プルトニウムを飲んでも大丈夫」という発言の裏に、プルトニウムは、経口摂取時よりも肺からの吸入時のほうがはるかに危ない、という知見や、原発事故ではプルトニウムの飛散は放射性ヨウ素・セシウムなどに比べて極端に少ない、という知見があることも御確認下さい。http://search.kankyo-hoshano.go.jp/food2/Yougo/j_senkeisu.htmlLink

>「効果があるかもしれないのなら実践しとくに越したことはない」
上のコメントで、健康食品の問題点を指摘しています。同じ問題と考えますので、御参照下さい。

>「野呂氏の主張を狂信的に、頭から信じ込んでいる人」がそうそういるとは思えません。
>菊池先生の「狂信者」のほうが心配
それはあなたの主観ですし、ただのレッテル貼りですね。個人の主観は自由ですが、発言することには、内容に相応した責任が生じます。内容を逆にした主張もできますし、人によっては自己紹介とも捉えられますので、お気をつけ下さい。

>科学者にしろ活動家にしろ、狂信してはいけない
賛同いたします。
僕は「自身の判断(感情ではない)が本当に正しいのか?」が欠落しないように努めることが大事だと考えます。人の言動に対して主点を置くよりも、やりやすいと思います。自分の行動は自分で責任を持つべきです。

173. 技術開発者 — August 26, 2011 @08:50:55

こんにちは、Rうつど さん。

>批判している人が科学者だった場合に、たまたま科学者だというだけなのか?、それとも「科学者という立場」で批判をしているのか?、ということになるだろう、と思います。

実のところその部分の区分というのは難しいんですね。消防署の人が企業の防災訓練にでかけ、「家庭用の報知器が義務づけられていますので、社員の皆さんのご家庭でも設置して下さいね」とここまでは、「消防士の立場」で仕事として話す話ですね。それに続いて「消防署がご家庭を訪問して報知器を販売するということは有りませんから、高額な報知器の訪問販売にはきを漬けて下さい。一般価格はこの程度でホームセンターなどで売っています。」と話すとき、これはどういう立場で仕事としての話なのだろうか?なんてね。

私は次のように考えています。

1.我々社会人は、それぞれの職業人である前に社会人として、社会がより問題なく機能するためにそれぞれできる範囲のことをする義務がある。
2.その義務を果たす上で、秘守義務に反しない範囲で職業人として得た知識や能力を使用する事に問題はない。
3.その義務を果たす上で、職業人として社会から得られる信頼性を利用してもかまわない。

なんていうかな、「科学者の仕事か、使命か」みたいな問いかけを受けるたびに、考えてきた事なんですけどね。「社会人としての義務」みたいな部分がなんか意識されなくなっているのかな、と思います。

174. mat-h — August 26, 2011 @09:15:32

> 177. naka-take ― August 26, 2011 @00:39:01 さん

横ですが。

> りんごペクチンが医薬品並みに有効であれば、世界中の放射線治療を受けている患者さんの食事に活かされているはずですが、何故そういった話が無いのかも御一考下さい。

・外部照射では体内に放射性物質が残留しないから
・アイソトープを用いた画像診断や治療にCs134やCs137を使わないから

ですね。
naka-takeさんが、外部被曝と内部被曝と放射線治療の内容、放射性核種の違いに頓着していないことが窺える一文です。

175. やまたろう — August 26, 2011 @08:49:50

#124. かこたん — August 25, 2011 @11:55:16-様

「うんこ」の組成についてご指摘ありがとうございました。もうこの言葉をこの記事中で使うのはこれっきりにしたいと思います。

>ただ、農業を行っている方の間でも、EM菌の効果については是非の議論があるようですね。

田畑のレベルでは「おまじない」程度の効果しかないので、使う人により評価が分かれるのはある意味当然と思います。


#174. typer — August 25, 2011 @22:23:22-様

>EM菌はじめあれ系についてなんですが、あれの効能は乳酸によると考えておけばよいのでしょうか?
>- 塩をつくり、一時的にアンモニア臭などが抑えられる
>- pHの急激な変化により、一時的に微生物の活性が落ちる
>- 酸性で溶けやすい汚れがよく落ちる
>汚れについては米ぬかに含まれる界面活性効果を持つ物質によると言う話もあるけれど、それが主因になるほどの濃度にはないのではないかという気もする。

「あれ」が指すものが「EM菌の類」だとして、きちんとpHが低下しているものであれば、中身は必ずしも乳酸が優勢とは限りませんが、それなりの有機酸は発生していると考えられます。
その前提であれば、上記のような効果はありえるかな、とは思います。(アンモニア臭の抑制については、技術開発者さんがどこかのコメントで触れられていましたね)
とはいえ、積極的に「効果がある」と言えるものではないと思います。


>で、比較的安全な生分解性有機酸であればこと足りるのでは?と思っていて、一時期流行ったクエン酸の方がよいのではと思ったりしていますが、どうでしょう?
>#そして人体の場合は、どうせなら弱酸性ビ○レが良いのではないかと。

クエン酸にはクエン酸なりの効能があるので、上記の目的にかなう使い方をすれば良いのでは。

176. TAKESAN — August 26, 2011 @09:57:28

TuHさん ― August 26, 2011

なぜ私が問いかけられているのかピンとこないものがありますが、私はああいう「応酬」はすべきではない、と書きました。こういう場で発言者の属性についてやりあっても詮無いですので、論について淡々と指摘する方が円滑に進むだろうし、閲覧者としても参考に出来るだろう、という事です。

自身の認識について言えば、私は、かこたんさんが要するに何を仰りたいのがあまり解りませんし、論点もほぼ把握出来ていません。結局何を主張なさりたいのだろう、というのが率直な感想です。

Up177. TAKESAN — August 26, 2011 @10:33:02

ああ、もちろん、「科学者にしてはこういう意見を言うというのはどうなのか」といったような感想を持つ事自体はあるし、理解出来ます。その部分についてどうこう言っている訳ではありませんので、よろしくお願いします。

178. 文系バカ — August 26, 2011 @12:44:40

「科学者の言うことよりも野呂氏の言うことを信じるのは何故?」
という質問を何度かされているのですが、科学者にもEMの効果ありとする人はいますよ。

★放医研と東京理科大の研究チームが、ビール酵母と乳酸菌の放射線防御効果を報告。
 ヒトの血液細胞とマウス実験で確認。
 新たな放射線防護薬剤の開発として期待し、特許まで申請している。

http://www.nirs.go.jp/news/press/2005/03_24.shtmlLink
http://www.nirs.go.jp/information/press/2005/08_11.shtmlLink

★広島大学原爆放射能医学研究所教授が、味噌の放射性物質排出効果を報告。

http://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/metadb/up/niikiyo/KJ00000658617.pdfLink
http://www.takeya-miso.co.jp/column/008.htmlLink

上記の研究者らは「トンデモ」なのでしょうか。
適切な科学的手順を踏んで検証された上で「トンデモ」と結論づけられたのでしょうか?

特に放医研などは、野呂氏なんかよりもよほど大きな影響力を持つ機関なのですが。

「トンデモ」として警告を発するのであれば、
野呂氏や、野呂氏のフォロワーを批判するよりも、何よりも先に、
上記の研究機関や研究者の誤りを明確に指摘するべきですし、そのほうが効率もいいと思います。

Owner Comment きくち  August 27, 2011 @00:52:22

乳酸菌単体は今問題にしている比嘉先生の考案になるEM菌ではありません。
味噌のほうはまあだめです。

また、どのみち、ヒトの臨床試験がないものは「まだまだ」です

180. かとう — August 26, 2011 @13:11:48

>ビール酵母と乳酸菌
これはEMとは無関係。これをEMなんて言ったら、放医研と東京理科大からクレームが来るレベル。
その程度の違いも解らないのなら、このblogのEM関連のエントリを全て熟読して理解してから書き込みしてください。

広大の方は、あなたの読み方がトンデモです。
野呂氏の擁護や、野呂氏批判へ反論するよりも、何よりも先に、科学とは何かを学ぶ事があなたには必要ですし、その方が効率もいいとおもいます。
以上。

181. 文系バカ — August 26, 2011 @13:17:28

>かとう

何言ってるんですか(笑)EMの定義をよく読んでください(笑)

http://en.wikipedia.org/wiki/Effective_microorganismLink

英語が読めないなら日本語で読んでください(笑)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%89%E7%94%A8%E5%BE%AE%E7%94%9F%E7%89%A9%E7%BE%A4Link

Up182. ふぃっしゅ — August 26, 2011 @13:12:22

自らの仮説に対し科学的な手法で検証するのであれば、トンデモとは言わないと思います。
今の医療はすべてそうした地道な研究の恩恵を受けています。
効率を求めることではなく、気の長くなるような検証・反証の繰り返しの恩恵ですね。

その段階をはしょって、人に効果があると勧めることが危険なことですよ、ということだと思います。

183. 技術開発者 — August 26, 2011 @12:39:33

こんにちは、かこたんさん、やまたろうさん。

>>ただ、農業を行っている方の間でも、EM菌の効果については是非の議論があるようですね。
>田畑のレベルでは「おまじない」程度の効果しかないので、使う人により評価が分かれるのはある意味当然と思います。

おまじないというより、農業で土壌環境を変えたい場合には元の土壌の状態と作りたい作物によって変えたい方向が違ってきますよね。土の酸性度ひとつとっても、例えばネギを作りたいなら土壌を中性付近にしないと育ちが悪いし、ブルーベリーを育てるなら酸性に傾かせておかないとうまくいかない。農家は一つの畑に植え付ける作物を考えるにしても、水はけの善し悪しやら、前作からの連作障害の有無、前作の肥料の効果の残り具合(理解出来ないかも知れませんが肥料が多いと葉が繁るだけで実が付きにくくなる作物も多いんです)など、検討項目が山ほど有る訳です。そういう意味では、EMというのはプロへのマーケッティングに失敗している微生物系土壌改良材という事ができます、「万能」みたいな宣伝文句があれば、そういう土壌の作物とのマッチングを重視するプロは、まず疑いますからね。

ある意味でプロに相手にされないマーケッティングをやったことが、アマチュア園芸家などを引きつけ、そしてアマチュアのユーザーたちが、その「万能」という部分を農業以外の分野にも次々と拡大させてしまったのがEMではないかと思います。

とりあえず知識として知っておいて欲しいのは、微生物系土壌改良材として公式に効果が認められているのはVA菌根菌のものだけです。これは、植物の根と共生してリンの吸収を助ける事が明らかになっています。

そのVA菌根菌の利用の限界を知っていただくと、EMの宣伝のような「万能性」がいかに荒唐無稽かが分かると思うので少し書きますね。まず最適な酸性度が無いとこの菌は増えてくれません。さらに土壌水分や通気性にもこの菌がきちんと増える範囲があります。一番面白いと思うのは、リン系の肥料がたっぷり土壌だとやはり増えないんです。まあ、植物の立場に立ってみると分かるのですが、VA菌根菌の助けを借りなくてもリンの吸収に不自由しないなら、なにも共生させて栄養を分けてやる必要はないという事になるのでしょう(笑)。

私は、畑などで微生物と植物がが織りなす生態系というのを学ぶのが比較的好きです。なんていうか、アフリカのサバンナで植物と草食動物と肉食動物が織りなしている生態系よりもはるかに複雑な生態系ですが、環境が少し変化すると非常に早くその環境に適合した生態系に変化するのです。前に田んぼに水がある春から夏と、水を抜いた秋から冬で、異なる生態系ができ、それが稲に窒素分を提供する事になることなどを書きましたが、そういった知識を「面白い」と思ってくれる人は、たぶん万能微生物資材というのは、嘘だと分かると思っています。

184. 七海 太陽 — August 26, 2011 @13:16:38

>#178. 文系バカ ― 2011/8/26@12:44:40さまへ

えーと、EM菌の事でも無いし、万能とも言っていないですし、実験で検証しているし、何処が同じなのでしょうか?

それから、放射性物質排出、と言うのは、放射性物質を別の場所へ移すだけで、無くしてしまう事ではないと思いますが。

放射線防御効果に関しても、特に珍しい話ではないと思いますが。
確か、放射線に対する、感受性を鈍くする薬品というのは、かなり昔から知られていたはずです。毒性が高くて普通は使えないらしいですが。
(ちょっと、資料を無くしてしまったので詳しい事が分かりませんが)

185. かとう — August 26, 2011 @13:22:25

ああ。広大の方は、トンデモです。
さっきは途中まで斜め読みして普通の研究が書いてあったけど、最後の部分まで読んだ所、最後の部分は駄目です。

当時、一日一人当たり2合半程度しか米も無く、日本人全体が栄養失調気味でした。少しでも食べる物を見つけられて営養状態が改善されたからだと考えるのが普通であり、一足飛びに味噌に放射線に対する治療効果があるとしている時点で駄目です。
もしそう思ったのなら、それに関して研究するのなら科学ですが、思った事を垂れ流しているだけでは駄目です。

186. かとう — August 26, 2011 @13:26:27

そこのwikipediaのEMの定義を読めば、全く別物だという事がわかります。
それを読んで同じだと思える様では話になりません。

Up187. 40年前家庭教師 — August 26, 2011 @13:20:28

味噌についてはこちらでも論評されていますね。

「1日2杯の味噌汁が効く」は本当ですか?  放射能汚染のトンデモ科学に騙されないために
http://www.foocom.net/special/4379/Link

188. SF物理マニア — August 26, 2011 @14:18:35

きくちさんの冒頭コメントの引用。

> (1)人間はカリウム40や炭素14といった自然の放射性元素を常に体内に持ち(60kgのおとなで7500Bq程度)、常時内部被爆している。また、これらは食品から常に取り込んでいる
(2)自然放射性元素であるラドン222が土中から放出されて、これが常時呼吸で取り込まれ、肺ガンのリスクになっている

これは、鼻血や下痢の問題とは無関係だと思います。
これらは、免疫系ができているため影響がないと考えるべきでしょう。

今はないが、ビデオで退職した東電社員(サーファ)も十数キロ圏内にいて鼻血が出たといっていましたが。

花粉時期と重なったからという話もありますが、花粉アレルギーでも鼻水はあるけれど鼻血が出るという話はあまり聞いたことがないのですが。むしろ放射能粒子の影響との相乗効果で増えたという状況であると思います。

もう少し統計的な根拠を示していただかないと納得できません。

Owner Comment きくち  August 27, 2011 @01:06:16

花粉症で鼻血が出る件、ぜひとも医師にご確認ください。
また、子どもは簡単に鼻血を出すということも、僕は医師から聞いていますが、納得できなければ医師にご確認ください

190. naka-take Website — August 26, 2011 @11:13:53

>175 mat-hさん
ご指摘ありがとうございます。
>>りんごペクチンが医薬品並みに有効であれば、世界中の放射線治療を受けている患者さんの食事に活かされているはずですが、何故そういった話が無いのかも御一考下さい。

これは僕が間違っていますね。
失礼しました。
りんごペクチンに限局した話なってしまっています。
りんごペクチンに関しては、
http://www.irsn.fr/EN/news/Documents/pectin_report.pdfLink
の中にあるように、腸管内のセシウムの取り込みに際して作用すると考えられており、問題点としては、実験計画や統計データの扱いが挙げられているので、僕の文章は意味不明です。
上の文脈では、「りんごペクチン」を「放射能に効く健康食品」と脳内変換しておりました。「放射能に効くとされる食品が、放射線治療を行った患者さんに適応されないのは何故か?」を考えていただきたいという趣旨でした。
重ねてお詫びいたします。

>naka-takeさんが、外部被曝と内部被曝と放射線治療の内容、放射性核種の違いに頓着していないことが窺える一文です。

鋭い洞察恐れ入ります。
基本的に僕は、放射線・およびそれに対抗する物質の作用機序を考える際には、外部被曝と内部被曝、人工放射能と天然放射能の区別をつけておりません。放射線の作用点であるDNAにとっては、どれも「細胞外部からのエネルギー」ですので、基本的には「DNAに対して、どういった作用があるか」という点しか頓着しておりません。高LET線かどうかくらいは考えますし、「どれくらいの被害があるのか?」という見積もり方や、評価の仕方(内部被曝のモデルが妥当なのか、防護的な考えなのか、等)は頓着します。

一口に放射線がDNAに傷を付けて2重鎖DNAを切断する、という一連の作用をする際には、大きく分けて2つの経路がありえます。
↓総説

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18413977Link
http://www.jstage.jst.go.jp/article/jrr/49/3/203/_pdfLink

1つ目は、放射線のエネルギーがDNAをイオン化し、直接的に切断する経路。
2つ目は、non-DSB oxidative clustered DNA lesions (OCDL)と呼ばれる経路です。電離放射線は、α線だろうがγ線だろうが、その通り道の周辺に活性酸素を発生させます。活性酸素はDNA塩基を酸化し、それを修復する際にエラーが起きたり、短い塩基欠損が起きたりして、DNAの二重鎖が切断されます。イメージとしては、放射線が当たった場所のごく周辺のDNA配列に、ちょっとタイムラグをおいて活性酸素が攻撃する、という感じ。

X線によって引き起こされたDNA損傷を調べた結果、70%(総説では50〜80%となってます)くらいが、活性酸素によって起こされたOCDLによるDNA損傷であると見積もられています。http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12005538Link

ですので、食事や有効成分の投与で、活性酸素の発生を抑えることができれば、放射線による健康被害が抑えられるかもしれない、と考えられています。あくまで学説の一つとして、ですが。

このような活性酸素の発生は、どんな放射線治療を行っても生じるものですから、「放射能に効くとされる食品などが、放射線治療を行った患者さんに適応されないのは何故か?」を考えていただきたかったのです。

良く聞かれるのが、「抗酸化物質は放射線に有効と考えて良いのでしょうか?」という質問で、 これに対しては、「健康食品の程度の効果」を求めるならYes. 「医薬品として効果」を求めるのならNo.と回答しています。気休め程度に構えるのなら、お茶やポリフェノールを摂ることにたいして否定はできないと思います。ただし、人体に対する効果としては「実証されない」レベルだと考えた方が良いです。

例えば、細胞を用いた実験などでは、活性酸素発生に抑制的に作用する「スカベンジャー」と呼ばれる物質が、放射線による健康被害に有効かもしれないと注目されています。

有効成分は色んなものが提唱されているのですが、いずれも、それを食品として体内に取り入れて、有効な体内濃度にしようと思うと、非現実的な量を摂取しなければいけないので、現段階では健康食品程度の意味合いしか持てていません。今後、継続して研究され、副作用を精査して、高濃度で静注・体内投与してもいいであろう、という研究成果が出れば、将来的には製剤となる「かもしれません」。このような話はごろごろあります。

具体例を列挙します。

まずは有名なビール。
http://www.nirs.go.jp/news/press/2005/08_11.shtmlLink
有名なこいつはエタノール以外も有効成分があるという話。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12834758Link
にちゃんと論文もあります。

ビールはビール酵母のサプリなんかもありますが、プリン体に摂取制限のある人には注意です。

エタノール自体が放射能に有効ってのは有名な話らしいのですが、
それについてはおそらくこれ↓
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14238184Link

あ、言うまでもなくエタノールは摂りすぎると体にも悪いですし、DNAにも悪いです。対策練られるくらい有名です
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21281738Link

他のマイナー系としては、
エタノール抽出のプロポリスが放射能に効果があるという説↓
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2964485/?tool=pubmedLink
携帯の電磁波にも効くそうです
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16342473Link

ですが副作用も有名ですね
http://www.probitascorp.com/04/Link

あとはハーブティー関係↓
http://www.mandalamuseum.com/MandalaMusuem&AyurvedaHerbalGarden/horibajiru_lun_wendeta.htmlLink
ホーリーバジルと呼ばれるものです。
ハーブなどの天然ものって「何がおきるか良く分からない」ので、僕にはちょっと怖いです。薬事法で禁止されていない「だけ」の、天然の危険物ってたくさんありますから、取り扱いはかなり慎重にしたいです。薬と同じように使うなんてもってのほかかと。保障も何もあったもんじゃないし、直ちに健康に害がおきても文句も言えません。

と、細胞や動物を用いた実験で「論文として効果をうたったもの」は結構あるわけです。ですが、副作用などの「他の危険性」とのバランスを考えた際に、適切ではないと「現状は」判断されるので、通説とはなりえず、使われていないと理解しています。

また、食品でそれを補おうとする学者もいますが、
http://www.e-enge.com/hem5.htmLink
内容が荒く(語句の扱いが変、対照実験が曖昧、統計的な精度が低い)、今回のような低線量被曝に効果があるとも考えられないです(少なくとも僕の目には)。

蛇足ですが、典型的な疑似科学の記事を例示しておきます
http://www.lima.co.jp/radioactive/hashimoto_01.htmlLink
突っ込みだすときりがないのですが、例えば「体内被曝が危険だ」「赤味噌は放射線を50%排出する」とか言っておきながら、マウスの実験はX線を使った外部被曝で検証した、など、読むに耐えません。この味噌販売のパンフレットの記事をソースにして、一見『科学的な雰囲気』を出してる典型です。ご参考まで。


体の防護機能にとっては、バランスの取れた栄養、十分な睡眠、適度な運動、などが大事でしょう。一方でコスト・リスクが十分に低い場合「何か飲んだからよくなるに違いない」というプラセボ効果を期待するのも悪くないのかも、とも考えます。僕もおばあちゃんが嬉しそうに「サメの肝臓エキス」を飲んでいるのを咎める気もないのです。

しかし根拠不明確なまま「これは放射能に効く」と吹聴することは、全く同意できません。「これは放射能に効くかもしれないけど、放射能以上の健康被害を起こすかもしれないし、そっちのほうが可能性としては高いかもしれないし、危ないかもしれないよ?それでもやってみる?」くらい控えめな表現だったら文句をいう気も起こりませんが。

http://www.foocom.net/column/editor/4494/Link
もご参考に(そして問題の文章がただの書き写しであることがばれるw)。

191. やまたろう — August 26, 2011 @14:57:16

#180. 文系バカ — August 26, 2011 @13:17:28-様

比嘉教授は「EM菌は乳酸菌、酵母、光合成細菌を主体とする微生物の『共生体』」と称していますから、「乳酸菌(または酵母)=EM」とは定義づけられないですよね。

また、EM菌の内容物は不定(何がどの程度含まれるかはまちまち)なので、単独の乳酸菌や酵母の研究結果をEM菌に当てはめて考えるのは無理があるでしょう。

UpOwner Comment きくち  August 27, 2011 @01:07:10

はい、問題になっているのはあくまでも比嘉さんのEM菌です

193. naka-take Website — August 26, 2011 @14:41:40

我ながら、長文を書く癖を何とかしないと。

>「科学者の言うことよりも野呂氏の言うことを信じるのは何故?」

※以下、文系バカさん宛ではなく、一般論です。

僕がmixi上などでやり取りをしてきた経験上、
「なんとなく放射能は怖い」という人は少なからずいます。

そして、それ自体はなんら咎められるものではありません。
堂々と「理由は分からん。文句あるか?」と言えばいいのです。
僕も気持ちは分かりますし、納得できます。感情は論理を凌駕します。感情に論理的な理由なんてありません。

その理由の無い感情を不確かな論拠で正当化し始めると、ねじれが起こります。

例えば「東北の野菜は放射能で汚染されているから買わない」とか、「チェルノブイリでも5年後から癌が多発したんだ。数年後には日本もそうなる」とか、自分の不安な感情を肯定する情報のみを取り入れ、反論に耳を貸さないケースが多いです。

僕は「論理的な理解」とは突き詰めれば「分かったという感覚的なもの」だと思います。数学での自明、という概念と同じく。

不安という感覚は、やはり「分かったという感覚」でないと打ち消せないのではないでしょうか。それには、説明する側・される側の双方の努力がいるでしょう。

194. disraff — August 26, 2011 @14:59:32

「放射線に対する免疫系」なんてものが仮にあるとして、それが「何由来の放射線であるか」を区別できるとは到底思えませんが…。

195. 文系バカ — August 26, 2011 @15:38:05

よくわからないな。
たとえば乳酸菌にもいろいろ種類があるわけだから、複数の乳酸菌が共生していればこれは「有用微生物群」ということにはならないのですか。

それとも、「特定の菌を特定の割合で配合したもの」=EM なのか。


というか、さすがに放医研の研究をトンデモ呼ばわりする人はいないんですね。
乳酸菌や酵母それ自体には効果がある、または効果がある「可能性がある」と考えているのならば、

「値段の高いEM製品を摂取するよりも、ヤクルトなど安価な製品で代用したほうがいいですよ」

と言えばいいだけの話なのではないですか?

それを「EMはトンデモだ。ダメだ。話にならない」とか言うから、届かないのですよ言葉が。相手を説得するのに攻撃してどうすんだろ……。

196. m.u — August 26, 2011 @15:48:29

はじめまして。
いち情報です。

何年か前に見掛けたのですが、コリーのブリーダーさんが、生まれた子犬達にEM菌(の入った何か)を使用した所、子犬達の体調が急変して死んでしまったと、ご自身のブログで述べておられました。

詳しい事は自分には判りませんが、ブリーダーさんは、以前にはEM菌を子犬達に使っていなかったようで、EM菌が死因として一番、疑わしい旨、述べておいででした。

UpOwner Comment きくち  August 27, 2011 @01:10:34

まあ、それもまたなんとも言えないものでしょう。

EM菌の効果も害も、あんまりよくわからないんですよ。調べてないから

198. Katase Website — August 26, 2011 @15:42:43

naka-takeさんの解説とも重なりますが、

健康食品に関しては、動物実験などでその効果が証明されたとして宣伝されているものも少なくありませんが、人で実際に有効性がきちんと確かめられていないと信頼性は低いです。どこそこの研究所から出された研究結果であろうとも、動物実験のレベルでは、まだ人に応用する前の予備実験の段階でしかありません。(その研究所の権威を借りても説得力はありません)

マウスの実験結果があると宣伝されていたとしても、考えてみて下さい。
寿命が約3年しかないマウスと寿命が80年以上の人では生体維持機構が異なっている可能性があるし、実際に人とは代謝機構などが少し違っていたりするので、マウスでの実験結果がそのまま人では通用しない場合も多いのです。特に、低線量被曝で心配されるのは被曝後5〜10年以上経過してから現れたりする癌などの病気であり、寿命が3年くらいしかないマウスではそこまで調べられません。

また、人での研究についても、その効果の証明方法に不備があるものは信用性が低いので、そのまま信頼する事はできません。

ある食品に含まれているとされる有効成分が普通にその食品を食べる分量中に、人に対して充分に効果のある量が含まれているかどうかも分かりません。あまりその食品を過剰に食べすぎるとによる栄養などの偏りが心配でもあります。

ここで、ある食品に特定の有効成分が含まれているとして、その成分が含まれている食品には、他にも色々な成分が含まれています。
生物は、ある効果のある成分を持つ場合に、同時にその効果を抑える働きをする成分を同時に持っていて、その働きを調節している場合がよくあります。
例えば、キュウリにはビタミンCが豊富に含まれていますが、キュウリには同時にビタミンCを分解する酵素を多量に持っていて、ビタミンCの量を調節しています。酵素を精製して売っている企業では、ビタミンCを分解する酵素を取り出して精製して売るのに、その酵素を多く含んでいるキュウリから取り出していたりします。
ある成分が入っているから効くだろうと考えてその食品を食べても、同時にその働きを抑えている成分も食べることになり、効果が抑えられてしまっている可能性も充分あるのです。

精製した成分だけを摂取すればいいのかというと、ここでも過剰摂取による副作用の可能性もあります。私が「あやしい放射能対策」で指摘した、精製したペクチンの大量摂取による栄養欠乏の懸念などがそうです。
安易に考えない方がいいと思います。

それに、もし本当に高い効果が証明されているのならば、医薬品や治療法としての公的な認定を受けているはずです。健康食品のままであるということは、医学的に効果があると確かめられていないという事でもあります。
健康食品の場合は副作用についてもきちんと調べられていないものが多く、例をあげて説明した様に思いもよらない害が出る恐れもあり、気を付けた方がいいです。

人々の不安に付け込んで、さらに不安を煽りつつお金儲けをする「不安商売」をする人達が、この原発事故を背景とした状況を格好の商機と見なして暗躍している状態です。そういうものは、大切なお金と時間と労力を無駄にするだけですし、何よりも健康を害する恐れがあるので、気を付けた方がいいです。

怪しい業者が反原発や放射線の害を警告する団体などを通じて、善意の衣に隠れて怪しい商品などを広めるケースが最近多くなっているので要注意です。まったく油断も隙もない世の中ですね。
一番悪いのは、根拠のあやしい放射能対策を広めている大元です。

そして、念のために説明しておきますが、「自分でそれを検証する実験をせずに批判する方が間違っている」という反論がよく来ます。
しかし、あやしげな事を言っている人にはそのまま言わせておいて、その尻ぬぐいを批判者の方に負わせようとする責任のすり替えはやはり変ですよね。「効果の証明」を提唱者側がまずきちんと行うべきであり、その効果を充分に証明できていないのに、それを提唱して実践を勧めてしまう方が無責任なのです。
もし、効果が無いばかりか、何かの害があったらどうするのでしょうか?
提唱者には責任があるという事を忘れないで欲しいと思います。

199. Katase Website — August 26, 2011 @16:30:37

別エントリーで、EM菌の効果を証明しているという実験の紹介(
http://dndi.jp/19-higa/higa_48.phpLink )に対して、返答したものですが、こちらにも転載します。

実験の対照の立て方の基本は、例えばEM菌の効果を調べたければ、EM菌の有り・無しの他の条件をできる限り同じにして行う必要があります。
何も手を加えない土地を対照とするのは、大きな間違いです。

EM菌を散布する場合は、EM菌入りの水とEM菌の入っていない水をそれぞれ同様に散布する必要があり、EM菌入りの水のpHなどを調べて、EM菌の入っていない水のpHなどの条件もそれに合わせたものを使用することも考慮される必要があります。もし、EM菌入りの水が酸性で、その性質によって効果が出たという場合は、同じ程度の酸性の水(例えば酢などを混ぜたもの)でも同じ効果が得られることになります。

もしEM菌を散布する処理に畑を耕す事などの手が加わっていれば、対照の土地も同様に耕したりする必要があります。
EMの繁殖を促進するために米ヌカを施用したのなら、同様にEM菌の散布無しの土地にも同量の米ヌカを施用する必要があります。

何も手を加えない土地を対照としてしまうと、もしそれで一見効果が出たとしても、EM菌の効果といいながらEM菌散布に伴って行った処置の方の効果が出たのかも知れないからです。それだと、EM菌が無くてもいいことになります。例えば、土地を耕すだけでも一番汚染されている表土が下の方の土とかき混ぜられて希釈され、耕した後では放射線の測定値が下がるでしょう。
それは、EM菌の効果ではありません。

EM菌の有り・無しの他の条件を同じにして処理した土地との比較ではないと、EM菌の効果が出たと判別することは難しいです。

ご紹介の記事を読みますと、この様な比較条件の配慮をした実験ではなさそうですので、これでEM菌の効果があったという主張はどうかなと思います。

200. かとう — August 26, 2011 @16:26:07

>というか、さすがに放医研の研究をトンデモ呼ばわりする人はいないんですね。

きちんとした研究をしているという事と、現時点での試験管内での結果を持って、「放射線防護の為にビールを飲んでください」などと安易に言わないからです。
本当に何がどの程度効くのか、細胞レベルではなく人体レベルで効くのか等、今後の研究を続けるという姿勢が、きちんと科学・医学を行っている証拠です。
この違いが一番重要です。

201. 温泉カワセミ — August 26, 2011 @16:34:27

SF物理マニアさん wrote:

>花粉アレルギーでも鼻水はあるけれど鼻血が出るという話はあまり聞いたことがないのですが。

出ますよ!(キッパリ!!)

経験者より

Up202. TAKESAN — August 26, 2011 @16:42:30

ふと思ったのですが、「鼻血」という現象について、耳鼻科の専門家は何か発言していたりするのでしょうか。まさしくプロフェッショナルなので、なにかしらの見解を表明していても良さそうに思います。鼻血が出るメカニズムや出やすい条件などにも詳しいでしょうし。

※少し調べましたが、小児に関しては、アレルギーにより、知らない間に鼻を指で傷つけてしまい、結果鼻血が出る、という説明はありました。

203. Ely — August 26, 2011 @16:50:41

> SF物理マニア さん — August 26, 2011 @14:18:35


>>もう少し統計的な根拠を示していただかないと納得できません。


「鼻血が増えた」という統計的なデータがあるのかどうか知りたいと思っています。

でも、普通鼻血が出たくらいでは医者にかかることも少ないでしょうから、比較対照にできる例年のデータがあるのかどうかも、悩ましいところです。

204. Katase Website — August 26, 2011 @17:02:58

comさん — August 25, 2011 @22:28:07

うっかり見落としていましたが、

>技術開発者さん、kataseさん、かとうさん、disraffさん、naka-takeさん…はmixiのあのコミュでよくお見かけする方だと思いますが、違ってたらゴメンナサイ><…等、

私は現在、mixiのコミュに参加してやりとりはしていません。
偶然同じKataseというハンドルか、片瀬久美子という別人だろうと思いますが、もしかして私を名乗っているのであれば騙りなので、何処にどの様に私らしき人が書き込まれているのかちょっと気になりました。

205. TAKESAN — August 26, 2011 @17:11:41

>Kataseさん

▼ 引  用 ▼
naka-takeさん…はmixiのあのコミュで
▲ 引用終了 ▲
こういう区切りだと思います。「…」は「溜め」だと思います。

206. かとう — August 26, 2011 @17:07:07

元々もEM菌の提唱者がきちんと研究をし、論文を出してないのです。
それでも、有効だと思った他の人がそれを研究し、論文を出せばいいのですが、それさえも誰もやらない。
でも宣伝は繰り返し、出回っていると言うのが現状です。

きちんと研究すれば何らかの結果が出るであろう事、それにより有効な使い道、こういう使い方は意味が無い等、解ってくるだろう事は、前提知識としてここでは既に共有されています。
それらに関しては、以前のEM関連のエントリをお読みください。

このエントリでの主題は、EM菌を飲んだり噴霧したりしても放射性物質を減らす事が出来ないという事です。
こちらは放射性物質の化学的、物理的性質から、人類に取って既に既知の事実です。
そういう使い道をする「EM菌」は「トンデモ」です。

Up207. LiX — August 26, 2011 @17:31:45

私はアレルギー性鼻炎に悩まされていましたが、鼻血の経験はありません。
しかし、耳鼻咽喉科の先生が、
キーゼルバッハ部位からの出血は、...よく鼻をかむアレルギー性鼻炎の人によくみられます
http://health.goo.ne.jp/column/healthy/h002/0091.htmlLink
と言っているのできっとそうなんでしょう。私は血圧が低めだからかも。


Katase様のご紹介のEM菌の放射能に対する効果を証明しているという実験
http://dndi.jp/19-higa/higa_48.phpLink
>「放射能汚染地域でEMを徹底して使うと、放射性物質は作物に吸収されず、同時に、作物はEMによって、土中の放射線を太陽光と同じように、エネルギー源としても使えるようになるため収量も増えるはずだ」
のところで、EM菌とはゴジラの持つというG細胞のような働きをするものだったのかと感動してしまいました。

それにしても、仮にいろんな菌の集合体であるEM菌の表面の多糖類のところあたりに、放射性および非放射性の金属イオンが絡めとられるとしても、磁性粒子とかと結合させるとかして環境から使用済みEM菌を除去していない以上、放射線量は半減期以上には早々減らないはずですが、減っているのはなんででしょう。ブルーベリーの実の放射線量がEM菌撒き畑の方が撒かない方より減っているという結果から無理して考えると、EM菌とかに吸着した放射性および非放射性の金属イオンが雨とかで流されやすくなって、外の環境に漏れだした(または地中深く浸みこんだ)ということになりそうです。畑の平和は守られたかもしれませんが、これで本当に良かったのでしょうか。

208. 文系バカ — August 26, 2011 @17:26:41

>katase

何が言いたいのかよく分かりません。

「放医研の発表が正しいとは限らない」
  → しかし、正しくないとも限らない

「マウスに効くからといって人間に効くとは限らない」
  → しかし、人間にも効かないとも限らない

「過剰摂取すると危険」
  → ならば、過剰摂取しないようにすればよい

「医薬品や治療法としての公的な認定を受けているはず」
  → 研究が現在進行中であれば、その限りではないでしょう

「金儲け目的の業者がいる」
  → 個人の経済力に応じた適切な購入や代案を提案すればよい

ほとんどの人は(というとまた批判されるか。少なくとも私は)、
「効果と安全性が疑いようもないレベルまで100%証明された方法」を実践したいのではありません。

効果がある「かもしれない」のなら、経済力や常識に適合する範囲内で
実践しておくに越したことはない、と考えているだけです。
100%明確な結果が出るまで待っている時間はないのですから。

事実、りんごを毎日食べたり、ヤクルト1本を毎日飲むくらいであれば
経済面でも健康面でも、リスクは少ないと考える人は多いのではないでしょうか?

そもそも、
「正しいとは限らない」イコール「トンデモ」ではないですよね。

本当に相手を説得したいのであれば、

「放医研はそう報告しているが、それで乳酸菌や酵母の効果が保証されるわけではない。
もしかすると効くかもしれないし、効かないかもしれない。
だからどうしても試したいのなら、
衛生的にリスクの大きい米のとぎ汁ではなく、ヤクルトやラブレを飲んではどうか」

と言えばいいんじゃないですか。

209. SF物理マニア — August 26, 2011 @17:34:14

元東電社員さんの話ですがテキスト起こしがありましたので一部引用しておきます。

>短くお話ししますと、僕は福島原発、第一原発から15キロ真西に住んでました。・・・
>実際、じゃあ、放射線、どのぐらい浴びたのかなってぱっと計算したんですけど、 20ミリシーベルトありました。・・・
>結局、具合悪くなりました。はっきり言うと。栃木の那須に逃げて、すぐ、だから、4日目ぐらいからもう鼻水、どろどろの鼻水が出て、で、鼻血もとまんなくて、のども痛い。これが低線量障害ってやつなんですね。

全文はこちら
http://www.asyura2.com/11/genpatu11/msg/819.htmlLink

210. ランプウ — August 26, 2011 @18:03:21

(分かりずらい書き込みでしたので、訂正をいたします。)

> > かとうさん
> > > そういう使い道をする「EM菌」は「トンデモ」です。

「EM菌を放射能対策に使用するのはトンデモである」が、なぜ「EM菌はトンデモ」にスライドしてしまうのか、ということなんですけど

211. かとう — August 26, 2011 @18:08:00

元々EMはトンデモです。
過去のエントリを読んでください。

Up212. ランプウ — August 26, 2011 @18:05:24

かとうさん
> 元々EMはトンデモです。

「EM菌の宣伝や使用法にトンデモが多い」という主張に異論を挟んでいる訳ではありません。それがなぜ「EM菌はトンデモ」ということになってしまうのですか?、と疑問を抱いています。

213. Katase Website — August 26, 2011 @18:18:42

comさん

文章の読み違いをしていました。すみません。
mixiのコミュに、というのはnaka-takeさんのみを指して書かれたのですね。

なにか、とてつもなく書かれている内容をねじ曲げて変な方向に持って行こうとされる方もいらっしゃる様子ですが、素直に、私の文章を読んで頂ければ多くの人は理解して頂けるものと思っています。

変な挑発に乗るという無駄な労力も避けたいところです。

214. 地震屋 — August 26, 2011 @19:10:37

文系・・さんはどのような基準でEM菌の効果を万能だと考えられているのか、がよくわかりませんので、はずしているかもしれませんが
おそらくは、EM菌を推奨されている科学者の方に、万人が納得するような研究論文を出すようにお願いするのがいいと思います。
ビール酵母の研究は実際にどのような条件では効果がありそうなのか、というのが誰にでも分かる結果ですので、
それを用いて、ヤクルトを飲んでも意味はないだろうということは類推されます

215. Katase Website — August 26, 2011 @19:17:03

LiXさん

あの実験は、EM菌の有り・無しだけの違いにして他の条件を揃えて実験していないので、EM菌の効果だと主張する実験そのものの意味が無いのですよ。
EM菌の効果として考える以前の問題があるのです。

216. nrt — August 26, 2011 @19:08:47

「狂信」の危険性だとか、「懐疑的な態度」の重要性というものについて説かれている方がいらっしゃいますので、本題から若干逸れますが、便乗して思うところを述べさせてください。

以前、知り合いから「陽子線治療」について説明されたことがありました。彼が言うには、陽子線はガンマ線と比較して身体の深い部分に反応のピークが生じるので、周辺組織へのダメージを抑え、ピンポイントで病巣を破壊できるとのこと。医療機関などが発行しているパンフレットなどを見ても、だいたい同じことが書いてあります。

しかし、私は疑問に思いました。「陽子は、ガンマ線すなわち光子 (フォトン) と比べて質量が桁違いに大きく、正の電荷も帯びている。透過力でいえばガンマ線の方がずっと大きいはずなのに、なぜ陽子線の方が深い部分にピークが出るのだろう?」説明してくれた本人に聞いても、「そこまで詳しくは分からない」と言われましたし、ネットで検索してもやはり分かりません。けれども私は「多くの医療機関で採用されているわけだし、この説明されている原理 (現象?) は正しいのだろう。メカニズムを理解できないのは、私の知識に何か足りない部分があるからだ。」と考えました。もし今仮に、私ががんを宣告され、医師から「陽子線治療をしましょう」と言われたら、「お願いします」と答えるでしょう。さて、これは盲信あるいは狂信なのでしょうか?

( 続きます )

Up217. かこたん — August 26, 2011 @19:39:43

なぜ「EM菌はトンデモ」かと言いますと・・・、

wikipediaによれば、EM菌の定義は「有用な微生物を集め培養し、液中に複合共生させた資材」ということですが、もし本当に複数の有用な(有用でなくてもいいですが)微生物を人工的に「共生」させてそれを維持することができたとしたら、Nature誌かScience誌に載るような大発見だからです。

Owner Comment きくち  August 27, 2011 @01:29:57

「多種の微生物を人工的に共生させた系」という比嘉先生の説は、おっしゃるとおり、本当なら大発見ですから、逆にいうと非常に疑わしい。
事実、比嘉先生は途中から「多種の共生系」を重視しなくなったと思います

もともと非常に基礎のあやしい話であるうえに、まともな科学的検証をしていないので、ほんらいであれば「門前払い」なのですが、たまたまそうはならずに学会での否定的検証にもかかわらず、広まってしまいました。

なぜ広まったかは非常に興味深いのですが、それはおいて、特に放射能対策の効果が期待できる理由はほとんどない(検証はもちろんない)し、害がないともいえないので、基本的にはお勧めしがたいものとなっています

219. 文系バカ — August 26, 2011 @19:36:21

>#195. Katase — August 26, 2011 @16:30:37

琉球大の比嘉教授を持ち出しておられますが、

放医研と東京理科大の研究チームが発表した研究結果についてはどうお考えですか。
ヒトの血液細胞とマウス実験での実験です。ビール酵母や乳酸菌に効果ありとしています。

これを特許まで申請している放医研や東京理科大は「トンデモ」だとお考えですか。
また、そうお考えになる場合、下記の実験にどのような具体的な不備があると思われますか。

http://www.nirs.go.jp/news/press/2005/03_24.shtmlLink
http://www.nirs.go.jp/information/press/2005/08_11.shtmlLink

ご教示をお願いいたします。

私はEMの「狂信者」ではありません。
片瀬先生から納得のいくお答えをいただければ、EMを積極的に摂取するのはすぐにでも控えるつもりでおります。

220. 地震屋 — August 26, 2011 @19:48:23

Nature誌かScience誌に載らなくても大発見ですので、かこたんさんのコメントは的外れでしょう
他方で、EM菌にはどういう微生物がどの割合で含まれていて、どれが有用で、というのすら分かっていないのに、効いていると主張するのはなかなか勇気があると思います

221. nrt — August 26, 2011 @19:32:38

先の投稿までの話だと、代替医療 (メインストリームから認められていない医療) に関しても、メカニズムが理解できないからといって否定すべきではない、という意味に捉えられるかもしれませんが、私が言いたいのはまったく逆のことです。

ここからはあくまで想像 (妄想?) の話になりますが、もし私が「懐疑精神」を発揮し、「陽子線治療はデタラメだ」「病院は儲けるために効果のない治療法・治療器具を導入したにすぎない」と言い、その主張をサイトに掲載したり、あるいは出版して大いに喧伝したとしましょう。すると、その私の主張が。現代医療におけるがん治療に不満をもつ人々に、現代医療を否定・攻撃する根拠として用いられることは想像に難くありません。例え私の主張の根拠がどんなに薄弱なものであったとしても、何度も繰り返し持ち出したり、反論を「理解できない」「医学会の陰謀だ」と退けたり、あるいは「内容の是非はともかく、疑問の声を上げている人がいることは事実」と言えばよいのですから。

こうして考えると、例え自分が理解できない、あるいは感覚的に受け入れがたい意見であっても、周囲の実績ある機関や人間に、判断をとりあえず委ねてみるというのも、懐疑的な姿勢をもつことと同じくらいには大切なことではないでしょうか。特に、現在のような「緊急時」には、付け焼刃で拾い集めた知識に基づいて行動するよりも、ずっと「正しい」行動ができる公算が大きいはずです。

また、そうした態度は「懐疑精神」と背反ではなく、両立させることが可能なものです。時間のあるときにでも、じっくりと納得のいくまで調べるなり・尋ねるなりすればよいのですから。

Up222. Katase Website — August 26, 2011 @20:02:00

培養細胞とか、動物実験のレベルのものは、実際に人に応用する前の予備実験レベルでしかありません。
有効性の証明が求められる医薬品などの認定には、必ず臨床試験が必要だというのは、常識だとも思います。

223. 文系バカ — August 26, 2011 @20:10:16

>Katase

予備実験だからトンデモ、ということにはならないでしょう。と、何度も言っているのですが?

224. nrt — August 26, 2011 @20:13:27

放射線医学総合研究所の研究は、あくまでマウスでの実験だと言っていますし、その「防護効果」とはどのようなものであるか、具体的に述べています。これはプレスリリースなので、論文になればより詳しく記述されるでしょう。これはあらゆる病気を治すどころか、「結界」まで張って病原菌を撃退すると主張されるようなEM菌とは別モノです。従って、以下のふたつのことが言えます:

1. この研究が正しいとしても、それはEMに効果があることの裏付けにはまったくならない。

2. この研究を「間違いである」と否定・批判しなかったとしても、EMを批判することについては、まったく障害とならない。

しかしながら、放射線医学総合研究所も、プレスリリースとはいえ (だからこそ?) 、今の時世を考えると、もう少し慎重な書き方をすべきではないのか、とも思いますね。誤解を招いたり、トンデモ理論に援用されたりするリスクは、研究機関としてはかなり大きいと思うのですが。

225. 文系バカ — August 26, 2011 @20:26:40

人体実験を行う前にマウスでの「予備実験」を行うのは、
マウスに効果があれば、人体にも効果がある可能性があるからです。

放研医が「新たな放射線障害治療薬剤開発に繋がるものと期待される」
というプレスリリースを出したり、特許まで申請しているのはこのためです。

トンデモでもなんでもありません。

というか、こんなことくらい、文系バカの私にも明白なことですよ。
バカにしているのでしょうか?

226. サンディ — August 26, 2011 @18:08:33

はじめまして、きくちさん。
私は野呂美加さんの講演会を聞きに行った、小さい子供を持つ母です。
周囲にもEM菌を培養している人は何人かいます。
野呂さんの講演は情熱的で感動したんですが、EM菌についてはよくわかりませんでした。それで有効性について語られるサイトなどを探してここに来ました。
7/12の講演
http://www.youtube.com/watch?v=Xaj-2E4f6q0&feature=relatedLink
これの11分30秒あたりからなのですが
「DNAが放射線によって破損する、それを修復するのが酵素である、
被曝で常に酵素が大量に消費されると体力が落ち抵抗力が弱まってしまう、酵素の補給が必要、だから味噌やEM菌などの酵素食品が被曝に有用」
という理屈でした。(私はそのように理解した、というべきかもですね)

知人には「EM菌をのどに噴霧するとたんと一緒に放射性物質が出てくる」という人もいるのですが、それは私はちょっと信じられないのですが、上記の話は何だかありそうな気もします。
ツイッターのあちこちで「野呂さんはトンデモ」という話を聞くのですが、どこが間違っているのかを具体的に解説してくれるサイトにもなかなか当たらないのです。
科学的な解説をいただけると嬉しいです。

Up227. Katase Website — August 26, 2011 @20:42:35

相手を呼び捨てにしたり、こちらが言ってもいない「トンデモ」と言っているとしたり、どうも変な方がいらっしゃいますが、やりとりをしてもこの調子ですと、やはり無駄でしょう。
今後はスルーさせて頂きます。

228. 文系バカ — August 26, 2011 @20:47:00

>Katese

論理的に反論できないから「今後はスルー」と言って逃げているだけだと思います。

ロボットのように「マウス実験でしかない」を繰り返すあなたには何の説得力も感じませんし、
現在、EMを摂取している人々が納得するとも思えません。

229. Katase Website — August 26, 2011 @20:46:29

揚げ足取りをとられる前に補足。
私は、「培養細胞とか、動物実験のレベルのものは、実際に人に応用する前の予備実験レベルでしかありません。」としか言っていません。
それらを「トンデモ」呼ばわりしたことは一度もありません。
以上

230. かこたん — August 26, 2011 @20:56:57

ランプウ ―様

「EM菌の定義」と言われると困りますね・・・。定義しろ、と言われたら、「得体の知れない微生物の集まり」でしょうか。

微生物の得体が知れない時は微生物学者は「16S rRNA遺伝子」という遺伝子の配列を調べる「群集構造解析」というのを行うんですが、比嘉先生はこれもきちんとやっていないようです。

文系・・さんが挙げて下さった酵母や乳酸菌の研究は純粋培養された(これ重要です)得体の知れている(種としての諸性質やゲノム遺伝子についてきちんと研究されている)菌なので、私はこれらをEM菌とは呼びません。

EM菌は乳酸菌がメインのようですが、「乳酸菌をメインとした得体の知れない微生物の集まり」と言って私がぱっと思いつくのは、赤ちゃんのウンチです(度々すみません・・・)。

一度、手づくりのEM菌とやらの臭いをかがせて頂きましたが、娘が0歳の時のウンチの臭いがしました。かわいいかわいい娘のウンチなので、嫌いな臭いではないですが。

231. 文系バカ — August 26, 2011 @20:58:21

>Katase

では何が言いたいのですか。

私は何度も何度も下記のように主張しています。

(1)
野呂氏が勧めるEM菌に含まれる乳酸菌やビール酵母については、
放医研が「効果がある可能性があり、治療薬剤開発が期待できる」と認めている。
そうしたものを摂取したいと思う人々がいるのは自然なことである。

(2)
上記の理由からEMを摂取する人々に、
「予備実験レベルなので効果は確証的ではない」と延々と言ったところで、無駄である。

(3)
金目的の業者から人々が被害に遭うのを食い止めたいのならば、

「EMXやEM1といった製品は高価なので、安価なヤクルトやラブレ、ビール酵母のサプリを飲めばどうか」
「米とぎ汁は雑菌が多く危険なので、市販のヨーグルトで代用しては」

といった提案を行うほうがよほど効果的である。


以上。

Up232. ふぃっしゅ — August 26, 2011 @21:01:26

医薬品の品質や副作用に関して監視体制や社会の目が厳しいのは、医療の質を保つために必要なことだと思います。

EM菌を体内に取り込もうとする人たちがいるという事実が、医薬品のリスクに関心を持つ社会の中で不思議なほどアンバランスな感覚だと感じます。
それは本当に、放射線被ばくに対する不安が理由なのでしょうか?

医薬品は、倫理的配慮から承諾書をもらって人体に試す治験を経て、薬効が認められれば承認されます。
EM菌の効能を仮説として発表するのは自由だと思いますが、少なくとも人体に使用する場合には、承諾書ぐらいあっても良いのではないでしょうか。
トンデモという表現でなければ、「ずさん」だと思います。

乳酸菌の一部は、一定の作用が特定保健用食品として認められていますから、過度の期待をせずに取り入れるのはご本人の選択だと思います。

233. 文系バカ — August 26, 2011 @21:17:49

>Kataseさん
 (「さん」をつけます。これまで呼び捨てで申し訳ございませんでした)

過去のKataseさんの書き込みを読みましたが、
#28であなたは「ニセ科学」「デマ」という言葉を使っています。

これは「トンデモ」と同義だと私は思います。

Owner Comment きくち  August 27, 2011 @01:32:51

「トンデモ」という言葉は人それぞれに使うので、同意する人もしない人もいるでしょう。「と学会」が最初に定義した「トンデモ」だとすると、ちょっと違う

235. nrt — August 26, 2011 @21:35:21

サンディ さん:

はじめまして。きくちさんをご指名のところ、別の者が出てきて申し訳ないですが、とりあえず、きくちさんが書かれたこのエントリの本文はお読みになられたでしょうか。

> 「長岡式酵素玄米のすごいところは、有機ゲルマニウムや酵素源を発生させていることです。釜の中で原子転換させて、あるはずのない物質が生まれているんですよ」という言葉にいたっては、あるはずのない物質ではなくて、あるはずのない話です。

と述べられています。ご飯を炊く釜程度の温度と圧力で元素転換 (核融合?核分裂?) はどうやっても生じ得ない、というのは共通認識でよいでしょうか。もし、これも納得できない、ということであれば、化学の本当に基礎の部分からの話になってしまいますので...。

また、「宮崎県の口蹄疫対策でEMに農水大臣から感謝状」というエントリでも、

http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1293641866Link
> ペットボトルにいれて吊り下げておくと結界ができるというのは、完全にオカルトの世界ですが、

と、EMの主張のおかしな点を指摘されています。これについても、「生物 (しかも微生物) が "結界" を作る」というのが、相当おかしな話である、というのは共通認識としてよいでしょうか?これは野呂氏ではなく、比嘉氏の主張ですが、それを事実として周囲に広める人も、同様にトンデモと言われるのは当然かと思います。

酵素の件に関しても、私は非常に怪しい (「一口に酵素と言っても山のように種類があるだう」「DNA損傷の修復に使われる酵素って経口で取り入れられるものなのか?」) と思うのですが、生化学の方面には疎いため、断定的なことは申し上げられません。どなたか詳しい方がいれば、解説をお願いします。

236. nrt — August 26, 2011 @21:37:40

ようやっと、私にもcomさんのおっしゃる「ふまっぽさ」が感じ取れるようになってきました。

Up237. phase_tr — August 26, 2011 @21:31:21

190. naka-takeさん,
http://bit.ly/qXI7RvLink
>僕は「論理的な理解」とは突き詰めれば「分かったという感覚的なもの」だと思います。数学での自明、という概念と同じく。
本来の流れからは全く外れていますが,この一文はどういう意味でしょうか.第一文も全く分かりませんが,数学での自明が「分かったという感覚的なもの」というのはさらに意味が分かりません.

238. com — August 26, 2011 @21:38:02

こんばんは。 
 
文系バカさん、 
 
あなたがkataseさんが今まで書いてきた論考等で、「ニセ科学」と書かれた内容を「トンデモ」と同義だと思い込むのは勝手だと思います。 
 
ただし、その思い込みをもってしてkataseさんに「トンデモってどゆこと?」と聞いたところで、kataseさんは「わたしゃそんなこと言ってない」となるだけでは? 
 
ここkikulogでは、科学ではないのに科学を装うモノを「ニセ科学」と定義することは、あまり異論ないかと思います。 
#ちなみに、EM菌が言われている効果がある、と仮説を立てること自体、ニセ科学と呼ぶ人はいないでしょう。十分な検証なしに「科学」を装っているからこそ、「ニセ科学」と呼ばれるのですが。 
#私、素人なの、ハンドルで察して、と居直って質問でごり押しするのは誉められた態度とはいえませんよ? 
 
それと、kataseさんが「デマ」と評したことに関しても、「デマ」の意味は一般的な広辞苑等に書かれた範囲内のことでしょう。 
 
しかし、「トンデモ」については、別段共通認識があるわけでもないので、たとえばcomとkataseさんが考える「トンデモ」は決して同じではないでしょう。ましてや、kataseさんが使ってもいない単語でkataseさんにアレコレ要求しても、困惑されるだけでしょう。 
 
もうちょっと落ち着いてもらえませんか? 
 
kataseさん、 
naka-takeさんの件、紛らわしくて申し訳ありません。 
mixiの某コミュは、身元がばれるのが怖くてnaka-takeさんらの書き込みを読むだけになっていたので、ここに登場されたことを嬉しく思い、あんな書き込みをしました。

239. 文系バカ — August 26, 2011 @21:51:03

片瀬先生、Twitterという陰でコソコソと「魂胆が見え見え」などと言っていますが(^^#)
私の魂胆がなんだと言うのですか? 説明してくださいませんか。

正々堂々と、論理的に反論したらどうですか。

実際、片瀬先生は私に対して
「さんづけしないからムカツク」「トンデモ呼ばわりなんてしてない(←しているが)」
としか言っていません。論理的なご説明をいただいておりません。

>どの様にしたらやんわりと伝えられて、上手に受け止めて貰えるのかと、いつも悩んでいます。

あなたの目的は本当に↑これなのですか。

先生のお友達がホメオパシーで酷い目に遭ったのはお気の毒ですが、
EM摂取する人々を目の敵にするのはお門違いというものではないのですか。

240. Ely — August 26, 2011 @21:40:41

サンディさん

こんにちは。横から失礼します。

酵素というものは、タンパク質です。タンパク質は消化されてアミノ酸の形で吸収されます。
そのアミノ酸を材料にして生体内で色々なタンパク質を合成するので、酵素を食べたからといってその酵素が体内で働いてくれる訳ではありません。ましてや味噌などに含まれる酵素はDNA修復酵素ではありません。
それに、普通タンパク質がそのまま体内に入るとアレルギーの原因となり大変なことです。

ですから、タンパク質の一種として食べるという意識ならわかりますが、酵素の働きを期待させるような言い方は正しくないです。

241. e10go — August 26, 2011 @22:22:03

>文系バカ ? August 26, 2011 @20:58:21
>野呂氏が勧めるEM菌に含まれる乳酸菌やビール酵母については、
>放医研が「効果がある可能性があり、治療薬剤開発が期待できる」と認めている。

 プレスリリースを読めば分かる事だけど、放医研が用いたビール酵母は「ミネラル含有熱処理酵母」で、EM菌に含まれる酵母とは全く別物。
http://www.nirs.go.jp/news/press/2005/03_24.shtmlLink
 乳酸菌は「乳酸菌加熱死菌体」をマウスに皮下投与するという実験結果で、EM菌では通用しない。
http://www.nirs.go.jp/report/nenj/H8ki/nenj-22.htmLink

 つまり、放医研の実験が人間に有用としても、EM菌とは全く関係ない。

Up242. 文系バカ — August 26, 2011 @22:29:19

片瀬先生、結局Twitterに引きこもったままか。フォロワーに囲まれた生温かい世界でご高説。結局「象牙の塔の中に留まって」んじゃん。

マジで不思議なんだが、政治不信、メディア不信、科学者不信に陥りながらも、小さな我が子を守ろうと、どんなわずかな可能性にでもすがろうとする母親たちを偉そうな物言いで「諭し」て、一体何がしたいのか。

そんなに「エセ科学」が許せないのなら、母親たちではなく、その「エセ科学」説を流布している研究者や科学組織に対して異議申し立てをすればよろしい。なぜ弱者ばかりを執拗に叩くのか。
そもそも確証があるわけでもない「対策法」にすがるほど人々を不安にさせているものは何かを真面目に考えてみたらどうなのか。

私は本当に怒りを感じています(^^#)

もし将来、彼女が「エセ科学」と呼んできたものの効果が立証されたらどうするんだか。どれだけ多くの人々が病気にならずに済んだかもしれなかったのにという理由で起訴されても全然おかしくないと思いますよ。

ま、言っても無駄ですね。勝手に仲間内でやっていてください。さようなら。

243. Ely — August 26, 2011 @22:21:45

ついでに、
EM菌をのどに吹き付けると痰が出てくるのは納得出来ます。
気道には侵入して欲しくない細菌などが多数含まれているでしょうから。生体の防御反応です。

でも、放射性物質が一緒に出ているのかどうかは、きちんと調べられたのでしょうか。

244. かこたん — August 26, 2011 @22:21:52

技術開発者様

ありがとうございます。

植物種が限られてしまいますが、VA菌根菌の他に、根粒菌も微生物系土壌改良材として公式に効果が認められていたと思うのですが、どうでしょうか?

私も、微生物が織りなす生態系を学ぶのが好きです。広大な津波被災地を見るのは辛いですが、この海水をかぶった荒れ地の中の微生物群集がどのように変化し、適応し、再び植物が生育できるような土壌環境を作り出していくのかを想像すると、不謹慎ではありますが、楽しみになります。

技術開発者さんは多方面に精通していらっしゃるようですが、ブログとか開設されていたりはするのでしょうか?

245. zorori — August 26, 2011 @22:43:16

>そんなに「エセ科学」が許せないのなら、母親たちではなく、その「エセ科学」説を流布している研究者や科学組織に対して異議申し立てをすればよろしい。なぜ弱者ばかりを執拗に叩くのか。

これ事実ですか?

246. disraff — August 26, 2011 @22:56:04

「理系じゃない」ってだけで「文系」になれるわけではないのですね。

Up247. com — August 26, 2011 @23:20:15

あ〜、やたらとkataseさんに絡んできてたけど、クリティカルに指摘したらあっさりトンズラですか。 
しかも、象牙の塔とか。魂胆ミエミエでしたねw 
 
それはともかく… 
 
地縛霊注意報です。 
 
それと、薬害エイズについて、東京地裁の判決文を一度読んでみることをお勧めします。 
報道と裁判所の判断が、いかにずれていたかを如実に語っています。 
 
あとkataseさん、何か社会に向けて発信する場合、今回のような電車の酔っぱらいみたいなのに絡まれることは覚悟しないといけません。 
あくまでkataseさんの相手は、向こう岸にまだたどり着いていない、まだ間に合う人たちだろうと思います。この間の技術開発者さんの時もそうでしたが、ちょっと短気すぎやしないでしょうか? 
 
…と、偉そうに説教をかましてみました…申し訳ありません。

Owner Comment きくち Website  August 27, 2011 @02:00:44

「あっさりトンズラ」とか書くのはやめてください。

249. サンディ — August 26, 2011 @23:10:39

#225 天気快晴さん
すみません、私当てでしょうか?
#233. nrt さん
ありがとうございます。ほかの部分は相当おかしな話だと私も思います。酵素の話は生化学なのですね。
#239. Elyさん
ありがとうございます。そもそも酵素はそのまま吸収されるわけではなく、DNA修復に使われる酵素とも種類が違う(理解するために復唱してみました)そういえばはるか昔に授業で習ったような気もします。
消化と吸収について勉強してきます。
おおスッキリ!解決しました。ここに来てよかったです。

放射線の避け方については、ママ友の間でも温度差があるし、熱心な者同士でも、取る行動に違いが出てしまうとちょっと溝ができてしまう感じです。「この人のいうことを守っていれば安心」というカリスマ的な存在を私なんかは求めてしまいます…

250. disraff — August 26, 2011 @23:20:00

「可能性が完全なゼロではない」というだけのものなら無数に考えられますが、なんでその中の一つでしかないEMに「批判の仕方が気に食わない、やめて欲しいならもっと優しくしろ、なぜ弱者を叩く」などと珍妙な反駁をしてまで執着するんでしょうね?
…と考えてふと思ったのですが、詐欺に嵌っている人に通じるのかもですね。「詐欺にかかった」ということが認められなくて、むしろそれを指摘した人に攻撃の矛先を向ける、という構図は。

251. ふぶら — August 26, 2011 @23:21:18

ずっとやりとりを拝見しています。二回目のコメントです。とても丁寧に解説して下さっているKataseさんや技術開発者さん、その他の皆様の誠実なご対応に頭が下がる思いでいます。根気強くて冷静な皆様のコメントを拝読するにつけ、いくら昔からの友人だからといって、頭ごなしに「EM菌〜?インチキもいいとこだってば!」とか、決めつけて友人の心をかたくなにさせてしまった、自分の短慮が恥ずかしく思われます…

友人はきっと、わらにもすがる思いで野呂氏の発言をコピーしたりEM菌とかに挑戦していたのでしょう。それは多分、わらでもないのに。
世の中のどこかに「放射能の恐怖が魔法の様に全て消えて自分と家族の安心を保証してくれる何か」があると信じたかったのかもしれません。そんなのきっと「魔法の空飛ぶじゅうたん」とか、「不老長寿の仙人の薬」と同じで世の中にあるわけないだろうとか、そんな事実を信じたくなかったんじゃないかとか想像したりしています…

何とかまだ交流はあるので、友人と又、話をしてみようと思います。
皆様みたく上手く説明なんか出来る訳は無いのですが、せめて、皆様の冷静さや根気強さを見習っていきたいです。あと…とりあえず友人の話を聞く事が大切なのかなぁと…考えています。
皆様ありがとうございます。

252. 文系バカ — August 26, 2011 @23:39:45

放医研が「治療薬剤開発が期待できる!」って言って、鼻息荒く特許まで申請してんだから、
バカの一つ覚えのように「マウス実験は予備実験」とリピートしても意味ないじゃん、と言ってるだけですよ。

>どの様にしたらやんわりと伝えられて、上手に受け止めて貰えるのかと、いつも悩んでいます。

なんて殊勝なことを言っているわりには、そこかしこで同じ言い方ばっかりして、煙たがられてるじゃないですか(笑)

自分ではなんの検証も行わずに、他人の論文を1こか2こ引っ張ってきて
「怪しい」「疑わしい」「この研究は十分でない」「マウス実験だからダメ」
ってダメ出しばかりして、ダメダメしか言えない。

「もしかしたら効果があるのかもしれないけど」とは口も裂けても言わない。
相手が納得しやすい代替案もいっさい出さない。

こんな人が「手弁当でやってます」なんて言ってもね。正義感が空回りして終わりだと思いますが??

253. 文系バカ — August 27, 2011 @00:06:38

乳酸菌や酵母の話ばかりしてきたから、ペクチンの話にも戻りましょう。

片瀬さんは「正義感から」批判なさった「ベラルーシの部屋」の方からも煙たがられていますが、

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/79284685d3c03f14619abb29b3e11456Link

>ペクチンが効果薄、と判断しているわりには、根拠としている論文がIRSN(フランス放射線防護原子力安全研究所)だけ挙げているというのも貧弱です。
>このフランスの論文のほうが誤っているという専門家の方もおられます。
>またIRSNに批判されたベルラド研究所が、
>「じゃあ、そちらのやり方を使った方法で共同の実験をしませんか?」
と提案したところ
>「ペクチンは効かないと言ったら効かない。だから実験する必要はない。」
>といった返事が来たことがあるそうです。
>片瀬さんにはぜひベラルーシを訪問され、ベルラド研究所と共同でペクチン剤を使った実験をしていただきたいです。そうすればもっとはっきりすると思います。

>チェルノブイリ原発事故の汚染地域は、現在のベラルーシ、ウクライナ、ロシアにまたがっています。
>この3国の保健省、つまり日本でいうところの厚生労働省に当たる国の機関が、10年も前から自国民の健康のため、内部被曝対策としてペクチンの効果を認めているという事実が、何を意味しているのか、日本人の専門家の方にも少し考えていただきたいです。


もっともな言い分じゃないですか。この方の言っていることはちっともおかしくありません。

ご自身がなぜ「上から目線」と受け取られるのか、ことごとく煙たがられるのか、明白じゃないですか。

「どのようにしたらやんわりと伝えられるか」?? 簡単ですよ。人の話を聞けばいい。

Owner Comment きくち Website  August 27, 2011 @02:54:48

同意しないかぎりは「人の話を聞いていない」という判断だとすると、合意はありえないでしょうね

Up255. かとう — August 26, 2011 @23:44:47

サンディさん

お幾つの方で何処に住んでいらっしゃるか解らないですが、福島県以外にお住まいでしたら、心配をする必要はありません。
1960〜1970頃に、核保有国が核実験を行っていました。
その結果、世界中に(爆発の為、原発事故と違い、放射性物質は一旦空高高く舞い上がり風に乗って広範囲にばら撒かれました)大量の放射性セシウムがばら撒かれました。その結果、当時の日本の土壌のセシウムは、今より大量にありました。
福島以外では、当時の日本中の方が大量のセシウムがあったわけです。
この前、子供の尿中からセシウムが検出されたニュースがありましたが、当時の子供の尿中にはそれよりも大量のセシウムが含まれていました。
お母さんという事で、それなりの年齢だと思いますが、サンディさんの子供の頃の方が、今より酷かったのです。そして、サンディさんの親御さんの世代はもっと酷かったです。
今の日本の放射線量がそんなに危険なら、70年代以降に世界人口が減ってないとおかしいですが、実際には増えています。当時は40億人ぐらいだった世界人口が今や70億人です。
実際には心配しないといけない程の量はありません。
もちろん、少なければ少ないほどいいのですが、何か対策を取らないといけない程のものではありません。
もし、福島の避難勧奨区域にお住まいなら、少し気をつけながら生活された方がいいですが、対策としては既にアナウンスがあった様に、花粉症対策と同様なものです。地味ですが。
放射性物質が花粉の様な微粒子となって付着したりする為、外から帰ったら衣服についたものを家に入れないとか、手や顔を洗うといった対策が、確実に効果のあるものです。
実際に効果のあるものは、ドラマの様な派手なものではなく、地味なものです。現実ってそんなものでしょう。

256. かとう — August 27, 2011 @00:14:16

ふぶらさん

その知人がやられているのは手作りの米の研ぎ汁発酵でしょうか?であれば、「藁」どころではなく「毒」レベルです。
ユッケの食中毒で亡くなった方のニュースはもうお忘れでしょうか?
その様な食中毒を起こす菌が混じる可能性を排除できる様な設備で作られたものでなければ、同様な食中毒事件が起きてしまいます。
もし実際にやっているのが飲料用のEMであれば、食品検査基準は通っては居るので、まあ、どうしても気休めでやりたいという事であれば止めはしませんが。しかし、この「EMが放射能に効く」というデマに巻き込まれて会社の信用を失う事を恐れた飲料用のEMメーカーは、「効かない」と明言されています。
飲料用以外は、上記の通り食中毒の可能性があり、ましてや自家製なんて危険です。

257. かとう — August 27, 2011 @00:20:28

念の為。
みなさん、左上の注意を読み返してください。
地縛霊警報発令中です。
現在スルー力検定実施中です。

258. naka-take Website — August 26, 2011 @23:20:59

>235 phase_tr さん

自明というのは、感覚的なものなんですよ。
例えば1=1という式は、定義上も明らかなのですが、これがなぜ「自明」と言えるのかは、論理になりません。「だって、当たり前じゃね?」と思いませんか?
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E6%98%8ELink

一つの複雑な論理体系を理解するためには、順を追ってその間を繋ぐ論拠があって、はじめて理解できます。

例えば、いきなり「コラーゲンや酵素を食べても効果が無い」というだけでは、理解できない人も多いでしょう。

これに、中間的な論拠を補足して、239のElyさんや
http://orthomolecular.blog82.fc2.com/blog-entry-12.htmlLink
の方のような論理展開をすると、「そりゃそうだな、効かないのは当たり前だな」と理解できる人が増えます。

しかし一方で、
http://shu-go.com/category1/4.phpLink
のような説明を受けると、「コラーゲンを飲んだら、肌が良くなるに決まってるじゃないか」と考える人もいるのです。

ちなみに僕は、飲むコラーゲンの宣伝サイトの内容に、納得ができません。僕にとっては自明ではないからです。

人によって、「自明である」という感覚は異なるでしょう。
この感覚の違いが、理解の深度の違いに繋がると考えています。

http://blog.livedoor.jp/khideaki/archives/25569894.htmlLink
あたりも良い例ではないかと思います。

研究者と一般の方の「自明の範囲」は、異なると思います。
一個人の考えですが、一般の方は「なんとなく分かった」というので、不安が解消され、日常生活が普通に送れれば、十分じゃないかな、と思います。
専門家の知る知識の全てを理解する必要も無いでしょう。

一方で、同時に論理的なブラックボックスを許容することにもなるので、その場所に疑似科学などが入り込み、おかしな方向に理解されることもあると思います。

一人の人間が、既に「放射能は怖い、逃げたい」という感覚的な結論を持っていたとして、不確定な論拠を元にそのブラックボックスを埋めようとする、というのは、至極当たり前の心理でしょう。

ですが、やはり「明らかにおかしい理屈」(これまた感覚的ですが)を元に行動しては、生活自体が崩れますし、誤情報を撒き散らすことは指摘されるべきだと思います。

サプリメントや健康食品の使われ方、許容のされ方と同じ程度の「グレーゾーン」は日常的に存在していますし、それを一々指摘すると疲れます。コスト・リスクが無いのであれば、特に否定する必要も無いのでしょうが、野呂氏の場合は、許容できる範囲を逸脱していると考えます(明らかに変なことを言っている)。そして、この考えもまた、非常に感覚的なので、上のように泥試合が展開されているのではないでしょうか。

259. よたよたあひる Website — August 26, 2011 @22:50:43

こんばんは。皆さま。

>技術開発者さま

#182. 技術開発者 — August 26, 2011 @12:39:33で、
〜〜〜〜〜
>EMというのはプロへのマーケッティングに失敗している微生物系土壌改良材という事ができます
〜〜〜〜〜
と書いていらっしゃるのですが、作物のエンド・ユーザーである消費者へのアピールにはかなり力を発揮しそうなものなので、生産者も利用しているのではないかと思います。
 その事例を二つあげます。

 まず、「EM菌を利用した堆肥づくり」は、障害者の作業所でかなり取り組まれています。私の知っている範囲でもいくつかありましたので、検索エンジンで「EM菌 堆肥 知的障害 作業所」を検索してみましたら、けっこう全国的に取り組みがあるようです。
 堆肥づくりとその販売それ自体は、EM菌とは無関係にかなり前から、福祉作業所で取り組まれてきた作業種目ではあります。
 生ゴミや雑木林の落ち葉などを堆肥化してよりわけて、販売用の袋詰めしたりする作業は、細かい作業が苦手な人でもどこかの作業工程で何らかの形で参加することができること、下請けや内職作業などと違って自主製品だと納期を守るための過度な負担を避けることができること、また土いじりそのものが好きな人もいたりすること、主な材料が無料で手に入ること(EM菌…EMぼかしなどは購入するわけですけど、昔からある入所型の福祉施設などだと厨房から生ごみが出ますし、雑木林の中に施設がある場合もありますから)、原材料が安価な自主製品としては販売価格が高く設定できること(和紙の小物づくりや布製品などよりもたぶん確実に売ることができる)、いくつかの理由があるのだろうと思いますが、EM菌を利用してのEM菌の効能をうたった堆肥だと、「エコ」「川や海の浄化に役立つ」など社会に役に立つ活動でもある、なども付加価値として意識されているだろうと思います。
 「福祉業界」の職員の多くは「農業のプロ」「農業技術のプロ」ではありませんから、これはまだ「プロではない人にマーケティングが成功している例」でしょう。もともと「福祉業界」は効率優先とは別の価値を求めているし、ある種の「現代社会批判」を持っている人が多いということもあります。

 もう一つの事例としては、数年前から、一般の大手スーパーやデパ地下の八百屋で、「EMそだち」などのキャッチコピーを袋に印刷した野菜が普通に販売されているということがあります。
 私が一番最初に気がついたのは袋入りの青梗菜だったのですが、検索するとJAをふくむいくつかの生産者団体がヒットします。サイトをみにいくと、EMなんとかをつかって「土づくりをきちんとしているので、おいしくて、病害虫に強く、農薬の利用を少なくできる」ことが売りになっています。
 
 生産者団体が利用をうたい文句にしているということは、すでに、「プロへのマーケティング」は結果的に成功している、ということなのではないかとも思ったりするのですが。 


 
 
 


Up260. かとう — August 27, 2011 @00:24:59

コラーゲンは分子量が大きすぎて、皮膚から吸収されない。食べても腸内で一度分解されてから吸収されるから意味が無い。
と化粧品メーカの研究員の人が土屋さん(ジャズピアニスト・エッセイスト・元お茶の水大教授)との対談で話されてますね。
じゃあ何故配合されているのか?宣伝効果の為ですね。
「人間は考えても無駄である-ツチヤの変客万来」という本に載ってます。

261. Katase Website — August 27, 2011 @00:33:38

(参考)IRSNのペクチンに関する報告書( http://www.irsn.fr/EN/news/Documents/pectin_report.pdfLink )は、ペクチンに関する研究報告を多数集めて、ぞれぞれについて検証を行ったものです。http://www.irsn.fr/EN/news/Pages/20060329_Cesium-137_pectin_potential_remedial_role_is_an_open_question.aspxLink

The scientific collection that formed the bibliographical analysis reference base, comprises 48 documents published in international scientific journals together with 6 reports that present specific interest although they have not been published in journals of this type. Some of them set out recommendations made by the Russian and Belarus Ministers of Health. All the documents sent by Professeur Vassily Nesterenko to the French Ambassador were also analysed.

・FOOCOM.NET−「健康食品で解毒」を信じてはいけない
「アップルペクチンは論文あるが、こてんぱん」

<引用開始>

 サンデー毎日は「セシウムを排出するアップルペクチンの効能」というタイトルで記事化している。紹介しているのは、ベラルーシの研究機関「BELRAD研究所」が行ったという研究。アップルペクチン(2g相当)を添加した食品を3週間食べさせた場合と食べさせない場合の体内セシウム量を比較したところ、未摂取の子どもは13.9%減だったが、摂取した子どもは63.6%減っていた、という。

 pubmedで、pectin(ペクチン)とcaesium(セシウム)という二つの言葉で検索すると、たしかに2004年に、Institute of Radiation Safety Belradが論文を2つ出している。

 この研究所は、ウェブサイトによれば、民間組織であり、アップルペクチンにビタミン類や微量元素等を加えた食品添加物「Vitapect」を作り、売り出していることが明記されている。そして、21日間子どもに食べさせた結果、プラセボ群は体内の放射性セシウムが14%減、Vitapectを食べさせた群は66%減となったことが説明されている。この内容がサンデー毎日の記事に近い。

 では、論文の中身はどうか?
 Vitapect摂取による体内セシウム濃度や心臓疾患への影響などを調べている。地元でできる汚染された食品を食べながら、Vitapectを1日に2回、5gずつ16日間にわたって摂取した結果、もともと体内セシウム濃度が中程度のグループでは、体内セシウムが39%減った。高程度のグループでは、28%減である。心臓血管系や心電図の異常も、Vitapect摂取により軽減されたという結果が出ている。

2004年1月の論文
2004年12月の論文
  
 ところが、興味深いことにこの2つの論文を、けちょんけちょんにけなしている公的機関があるのだ。フランスの放射線防護原子力安全研究所(IRSN)である。2005年に「Evaluation of the use of pectin in children living in regions contaminated by caesium」という報告書が出ている(IRSN ニュース)。

 ベラルーシに駐在するフランス大使がペクチンの効果についての評価を依頼してきたので、IRSNが検討したようだ。だが、論文をとことん批判している。実験設計がおかしく、説明されるべきことが説明されていない、被験者の数に矛盾がある等、容赦ない。
 
 IRSNは、この2004年の研究以外のペクチン研究も含めて評価し、現状ではペクチンが放射性物質の除去に役立つとする根拠がないことを示し、必要な試験等を懇切丁寧に提言している。

 だが、提言に沿う実験が行われ発表された気配はない。一つだけ、2007年にBELRAD研究所とドイツの研究者の共著で論文が出ている。取り寄せて読んだが、これまた奇妙な研究だ。
 今度は、子どもたちに放射性物質に汚染されていない食事を摂らせながら、Vitapectと食べさせた群と食べさせないプラセボ群で比較している。Vitapect摂取群は体内セシウムが33%減、非摂取のプラセボ群が14%減という結果だ。論文には、セシウムが消化管内に分泌してくるので、食べたペクチンがセシウムと化学的に結合して排出される、という“仮説”が書かれている。

 だが、論文では仮説の前提となるべき文献が示されていない。セシウムが消化管に選択的に蓄積しているという研究結果、筋肉や内臓など全身にあるとされるセシウムがわずかの間に選択的に消化管内に集まってくるという証拠が、なにも示されていないのだ。セシウムについて、ICRP(国際放射線防護委員会)等は筋肉など全身に分布する、としている。これでは、仮説は受け入れられない。
 この研究は、論文として発表されたが、BELRAD研究所の関係者以外からは引用されていない、という事実も付け加えておこう。要は、レベルの低い論文である、ということだろう。

 ちなみに、フランスでラットを用いて、実際に被ばく治療に使われたことがあるプルシアンブルーという物質とアップルペクチンのセシウム排出効果を調べた結果が、2006年に論文として発表されている。結果は、プルシアンブルーは「効果あり」、アップルペクチンは「なし」である。

<引用終わり>

262. Katase Website — August 27, 2011 @00:57:15

シノドスジャーナル「あやしい放射能対策」より

■EM菌、EM菌もどき
EM菌とは、乳酸菌、酵母、光合成細菌を主体とする有用な微生物の共生体だそうである。

原発事故以降、放射線を除去する効果があると盛んに宣伝されている。

◇Skeptic’s Wiki EM菌(有用微生物群)
http://skepticswiki-jp.org/wiki.cgi?page=EM%B6%DD%A1%CA%CD%AD%CD%D1%C8%F9%C0%B8%CA%AA%B7%B2%A1%CBLink

EM菌の開発者は「その主要菌である光合成細菌は、粘土と混和し、1200℃の高温でセラミックス化しても、そのセラミックスから取り出すことが可能である。想像を絶するこの耐熱性は、光合成細菌がガンマ線やX線や紫外線をエネルギー源とし得る機能性を有するからである。そのため、外部被曝はもとより、内部被曝の放射能を無害な状態に変換していると考えられた」と説明しているが、1200℃の高温に耐える微生物など、かなり疑わしい。

また、「EMの中の光合成細菌が、放射性元素を先取りするため、作物には、吸収されないという解釈も成り立ち、また、光合成細菌が放射性元素のエネルギーを転換的に活用した結果、放射能が消えたとの推測も、あながち荒唐無稽の話ではない」とも説明されているが、やはり荒唐無稽だろう。

光合成細菌が利用する光と放射性セシウムなどが出すγ線が同じ電磁波なのでそう考えたのかも知れないが、光合成細菌が利用できる光の波長とγ線の波長はかなり大きく異なるので光合成細菌はγ線のエネルギーを利用できないし、物理的にも放射性物質の放射能は微生物によって消失したりはしない。EM菌が放射性物質を取り込むから作物に移行しなくなるということがあったとしても、普通に考えればEM菌だって死んで分解されるだろう。そしてふたたび環境に戻されてしまう。さらにEM菌を農地に使用する場合は土に混ぜて耕して使うため、表層に留まっている放射性セシウムを取り除くのではなく、放射性セシウムを土中に深く鋤込んでしまうことになる。(希釈効果を期待することとは別である)

EM菌を飲料にしたEM・X GOLDという商品(500mlで定価4,500円)が「EM菌が放射能を抱き込む」ことで「体内から放射能を排出する」などと一部の人たちから説明されている。この効果を期待して購入して飲む人たちが増えているようであるが、こちらも人への効果を検証した正式な論文がないのでかなり疑わしい。ちなみに、正しくは放射能ではなくて放射性物質だろう。

EM・X GOLDの製造方法を調べると、最後に抽出・殺菌を行っているのでEM菌が生きたまま体に入るのではなさそうである( http://emx-gold.jp/products/index.htmlLink )。だとすると、「EM菌が放射能を抱き込む」という説明は菌が死んで不活性になっているので適用できなさそうである。 (ところで、1200℃でも死なない脅威の生命力というのが本当ならば、EM菌をどうやって殺菌しているのであろうか?)

EM・Xゴールドの効果は色々な面でかなりあやしいが、値段はかなり高価である。

( http://dndi.jp/19-higa/higa_40.phpLink で、EM・Xの効果があったとしているが、被験者の総数が[平均年齢しか示されておらず、その構成が不明な]21人であり、比較する3つのグループに[均等に分けたと仮定して]各7人しかおらず、この人数では少ないので結果が偏りやすいという問題がある。実際の人数分けも不明であるし、各グループ間で結果に関係しそうな被験者の年齢や食事内容などの要因にどれだけの差があったのかも不明であり、また測定結果の確からしさの範囲などが示されておらず、測定方法も適切であったかどうか確認できない。「世界で唯一、本件のみの研究」とのことであるが、たった一回しか行われておらず被験者数も少ないので、[実験条件の曖昧さに目を瞑ったとしても]効果を主張するにはこの研究だけでは弱いだろう。再現性が確認されていないので、信頼性も低い。それに、放射性物質の汚染がほとんどなかった日本に滞在させている間だけEM・Xを与えて効果を調べているが、汚染されている現地で生活しながらEM・Xを与えた場合の効果を調べないと、そもそも実用的とはいえないのではないだろうか。EM・X GOLDはさらに10倍以上の効果があるとしているが、どのように調べたかも分からない。医学系論文のデータベースであるPubMedなどで検索したが、これらに関連する論文は出てこなかったので、これ以上は確かめられなかった。結局、査読された論文がひとつもない状況ではEM・XとEM・X GOLDの放射性物質の排出効果を信用することはかなり難しい) 

EM菌もどきも活躍中である。EM菌の開発者と過去に共同研究をしたことがある人物が広めている。この人物曰く「かねてから微生物、生物触媒が放射性物質を含めて重金属を分解することは国内外のさまざまなところで実験や実用において確かめられています」と宣伝しているが、重金属はダイオキシンなどの化合物と違い「分解」されてなくなることはない。読売新聞福島版(5/21)で「(原文ママ)微生物が触媒となり、土壌中にある科学合成細菌が活発化することで、放射性物質を分解、消失できる技術を実証する」という実験が肯定的に紹介されている。しかし、その実験の内容はやはりあやしく、きちんとした対照実験が行われていない。ついでに、この人物の経歴もかなりあやしい。

263. 文系バカ — August 27, 2011 @01:08:07

BELRAD研究所の論文に対し、その不備をIRSNが指摘してるのはわかってるっちゅうの。
こいつバカか。

「だが、(IRSNの)提言に沿う実験が行われ発表された気配はない」
じゃあ、クロともシロとも言えないんじゃないですか。

また、下記の疑問点にひとっつも答えていないですよね。

>ペクチンが効果薄、と判断しているわりには、根拠としている論文がIRSN(フランス放射線防護原子力安全研究所)だけ挙げているというのも貧弱です。
>このフランスの論文のほうが誤っているという専門家の方もおられます。
>またIRSNに批判されたベルラド研究所が、
>「じゃあ、そちらのやり方を使った方法で共同の実験をしませんか?」
>と提案したところ
>「ペクチンは効かないと言ったら効かない。だから実験する必要はない。」
>といった返事が来たことがあるそうです。
>片瀬さんにはぜひベラルーシを訪問され、ベルラド研究所と共同でペクチン剤を使った実験をしていただきたいです。そうすればもっとはっきりすると思います。

>チェルノブイリ原発事故の汚染地域は、現在のベラルーシ、ウクライナ、ロシアにまたがっています。
>この3国の保健省、つまり日本でいうところの厚生労働省に当たる国の機関が、
>10年も前から自国民の健康のため、内部被曝対策としてペクチンの効果を認めているという事実が、
>何を意味しているのか、日本人の専門家の方にも少し考えていただきたいです。


乳酸菌、酵母も同じです。
確かにマウス実験は予備実験。
だからといって乳酸菌や酵母の効果が否定されることにはならない。
効くかもしれないし、効かないかもしれない。

あなたが発するべきメッセージは、
「予備実験だけではダメ。臨床実験が必要なのは常識」
などという物言いのものではないはずです。

何度も言いますが、片瀬先生はコミュニケーションに圧倒的な問題を抱えておられます。


自身ではなんの実証事件も行わず、匿名を使い、
自分の好みに見合った論文だけを引用し、
自分の意に沿わない「可能性」や「代替案」をいっさい無視しつづける限り、
あなたが他人を説得することなんてできません。

Owner Comment きくち  August 27, 2011 @01:54:05

罵倒でしか語れないかたには出て行っていただきますが

内容を批判することと、人格を攻撃することとはまったく違います

ちなみに片瀬さんは匿名ではないです。それを言うなら「文系バカ」さんはご自身の素性を明らかにしてください

そもそも「文系バカ」なるハンドルネームを使う時点で削除すべきだったと反省しています。それはまともに議論したい人が使う名前ではありません

警告しました。次はありません

Up265. hn33jp — August 27, 2011 @01:37:53

こんばんは

何度見ても主流の主張に合わない人を寄って集って追い出すようなやり方は、嫌だなぁ。真にサイエンティフィックな態度とはどうしても思えません。文系バカさんの仰っていることは、言い方にはかなり問題があったり、部分的にはちょっとどうかという所はあっても、全体として決して非論理的なことではないと思います。十分に了解可能です。それをみんなで無視しようみたいなことで排除する。それに苛立った形でさらに過激な発言をするという構図。ちょっと卑怯な感じがしてしまうのは私だけなのでしょうか?

私の感性に一番合うのは、naka-takeさんのご発言です。サイエンスというのは、あくまで現在の仮説の集積に過ぎません。新しい事実があれば、それは拡張されるべき体系です。私もEM自体は、トンデモだと思っています。しかし、それは微生物による放射線障害の低減の可能性を完全に否定するものではありませんし、放医研のプレスリリースのようなものは、もっとポジティブに評価しても良いようには感じています。

また、狂信的なマクロビは別にしても、マクロビライクな食事療法で自然免疫力を高め、それが結果的に放射線による傷害の低減につながるということも、決してあり得ない話ではありません(例えば甲田光雄先生の行ってきたようなことをマクロビを批判される方は、どれくらい真摯に検討されたのでしょうか?)。それに、現在、認可されている乳酸飲料の摂取や食事療法のようなことは、ストレス低減という意味で(たとえ直接的な意味はなくとも)、何かやることの意義は決して小さくありません。具体的で余程の明確なデメリットがないことであれば、その人が好きでやっていることを否定する理由など何もないと私は思っています(ただし、EM菌を個人で培養して、あちらこちらに撒くようなことは私も反対ですが)。

実際、ストレスと免疫力低下の関係はすでにサイエンスの一分野であり、その効果で放射線によるDNA損傷の修復能が直接増高するかどうかは別にしても、DNAの変異から異常を起こしたガン細胞をNK細胞やアポトーシスを通して生体から除去する能力が増高している可能性は十分あり得ると思います。プラセボ効果のどこが悪いというのが、私の感覚です。

現在の所謂「西洋科学」は、メカニズム重視の過度な還元主義に陥っている可能性があり、経験医学のようなものに新しいサイエンスのきっかけが眠っている可能性をもう少し謙虚に検討すべきではないかと個人的には感じています(もちろんそれは、陰陽論のようなものをすべて鵜呑みにするという意味とは違います)。否定すべきは、その方面の人達にありがちな、すぐに神秘主義に陥ってしまう傾向であったり、原理的なことばかりを言い、実証的な姿勢から離れてしまう態度ではないかと私は思っています。

266. Katase Website — August 27, 2011 @01:05:15

不安に思う人とやりとりをする際、相手との共感から入るのが理想的ですが、相手の人が最初からこちらに攻撃的であったりする場合は、私の様な素人では困難であると思います。

そういう場合は、(冷たいようですが)一旦突き放して、様子を見ることにしています。
こちらとの対話を穏やかに進められる様な状態にもしなれば、様子を見つつ少しずつやりとりをしてみようと思います。
いわゆるビリーバーの方とは、経験的にお話をしても無理なケースがほとんどですし、特殊なカルト脱却のカウンセリングの技量が無いと、とても難しいと思います。

相手の方に、話を聞いてみようという姿勢があり、丁寧にやりとりできそうな場合は、私で対応できることならばできるだけ応じます。

原発事故で、突然身の回りにこれまでには無かった放射性物質が現れたら、不安になって当然です。放射線被曝は、私もできるだけ避けたいです。

先にも書いたように、「あやしい放射能対策」で何らかの害を受けるとすれば、末端のユーザー達です。効果の確認や害となる可能性について、ちゃんと調べもせずに、その実践をどんどん勧めてしまう提唱者が最も悪いです。私が非難しているのは、そういう提唱者の方であって、被害を受ける側の人達ではありません。

267. disraff — August 27, 2011 @01:26:50

おお、「他人代表」だ。

268. TAKESAN — August 27, 2011 @01:56:00

hn33jpさん ― August 27, 2011
▼ 引  用 ▼
現在の所謂「西洋科学」は、メカニズム重視の過度な還元主義に陥っている可能性があり、
▲ 引用終了 ▲
これはどういう事でしょうか。

・所謂「西洋科学」とは何か
・メカニズム「重視」とはどういう意味か
・「過度な還元主義」とは何か
・「可能性があり」とはどんな根拠からの発言で、どの程度の確からしさか

これらを教えて下さい。
私は、現代の実証科学のスタンダードは、現象の再現性の確認とエビデンスベイストな姿勢によって知識を蓄積していく方法であり、医学もその方法を共通して用いている、と認識しておりますが。

269. TAKESAN — August 27, 2011 @02:21:19

hn33jpさん ― August 27, 2011
もう一つ訊きたいのですが、
▼ 引  用 ▼
プラセボ効果のどこが悪い
▲ 引用終了 ▲
ここで言う「プラセボ効果」とはどういう意味、現象の事でしょうか。

Up270. かこたん — August 27, 2011 @02:15:00

>主流の主張に合わない人を寄って集って追い出すようなやり方
私も最初そういう印象を持ちましたが、これは「ニセ科学批判」のブログに集まってくる方が発言している場所なので、仕方がないのではないでしょうか。

私自身、かなり厳しい批判を受けること覚悟で初めてコメントさせて頂きましたが、それに対してコメントを下さったほとんどの方が、私の表現や文章力の稚拙さには触れず、きちんと内容を読んだ上でのご意見を下さいました。これだけでも勇気を出してコメントを書いて良かったと思っています。

中には悪意や軽蔑を感じさせるようなコメントもありますが、それはこのブログ以外でも存在するものだと思います。今となっては挑発的すぎたか、と反省している私の質問に対しても、貴重な情報やご意見が頂けたので、基本的には皆様かなり寛容な方々だと思いました。しかし、普段「議論」に慣れていない方がここで無防備にコメントすると、厳しい意見がダイレクトに飛んでくることにショックを受けたり、反感を持ったりする危険性はあるかもしれません。コミュニケーションの問題ってこういう風に起こるのだな、ということを勉強させてもらいました。

ケンカ腰の態度や個人への攻撃は議論が進まなくなってしまうので良くないと思いますが、このまま文系・・様のコメントを消してしまうと、今までROMしていた方の中には、文系・・様の主張に上手く反論できないから消した、という印象を持たれる方もいらっしゃるかもしれない、と思うのは心配し過ぎでしょうか。

Owner Comment きくち  August 27, 2011 @02:58:41

「文系バカ」氏については、そもそもそんなハンドルネームを許容するべきではありませんでした。それは議論をする態度ではありません。実際、言葉遣いからしてそうでした。

ギャラリーはそれぞれ判断されると思います

272. ごんべえ — August 27, 2011 @07:42:27

片瀬さん
Nesterenco et al 2004
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14745664Link
についてのIRSNのペクチンに関する報告書における評価は
The protocol of this clinical trial appears, overall, both correct and well documented.
となっています。
まあ、ペクチンじゃないものの方が多い!から、ペクチンが効くと解釈してはいけないだろうとは思いますけど、15–16% apple-pectin powderとplacebo-powderの成分の違いがセシウムの排出速度に影響を与えていると評価するしかないんじゃないでしょうか?

273. ちがやまる — August 27, 2011 @08:58:34

ごんべえさんの示された論文は、文字数もわずかなので興味のある方はインターネット翻訳なども使いながら読んでみられたらいいのではないかと思います(味わうべき作品などでは決してありませんのでお勧めはしませんけれど)。

ふつうランダム化で2群に分けた、という場合はうまくランダム化できているかについて各群の属性(体格とか出身地とか)を比較した表を示すものですが、これを出してないところがすごく奇妙です。

比較した数値が全身カウントBq/kgなんですが、各人の体重を別個に考慮する必要があったのではないかな、と思います。ペクチンは体の大きさに関係なく、日に2回、5g、水に溶いたものを「食事の時に」飲んでいます。

で、各人の3週間後のカウント数の減少を2群で比較すると、ペクチン摂取群の方が偶然では説明できない程度(マン-ホイットニー法というのを使うと6σ!)に少ないことがわかります。

書かれてあることはこれだけですが、私はこれは単純に信じません。ねつ造であるとまでは証拠がないので言いませんが、別な対象者、別な施設、別な研究グループによって確認されるまでは「無いのと同じ」に分類しておきます。
そんなに効くものなら著者たちはもっと規模の大きい研究、作用機構の研究などに進むべきですし、仮に間違えや何かのバイアスの影響であったとしても著者たちにはそれを明らかにする責任があると思います。続報が出てないのはアヤシイと思います。

Up274. phase_tr — August 27, 2011 @09:13:40

258. naka-takeさん,
http://bit.ly/q9U8ldLink
ありがとうございます.何1つ分かりませんでした.

このコメント欄の本筋ではないので1つだけ書いて終わりにします.

http://bit.ly/pRhHifLink
>僕が数学を専門的に勉強し始めた時に面食らったのは、定理の証明に「自明」と書かれていることだった。定理とは、確かに数学的に正しい命題ではあるのだが、それが正しいことは明らかであって、考えるまでもないことだと言われると初学者としては途方に暮れてしまう。
数学を学んだことがある方だそうですがこの人はもう救えないレベルで駄目です.証明で「自明」というのはそこまでの流れをきちんと把握していれば証明はすぐにつけられる(ので省略した)という意味です.

しまっていてすぐ手元に出せないため正確な文章は出せませんが,有名なアールフォルスの複素解析の序文に「本書では議論が進むにつれ明らかという言葉を多く使うようになるが,これはそこまで読んだ内容を理解していれば実際に明らかと思えること,すぐに証明できることに対して使っている.そう思えないなら理解が足りていないからきちんと読み直してきなさい」と言ったことが書かれています.

275. takaros — August 27, 2011 @09:28:56

極めて次元の違う話ですが、いわゆる文系のギャラリーの一員としては、糸井重里さんの言葉を基準として、ここのご意見を拝読したりしています。

>ぼくは、じぶんが参考にする意見としては、「よりスキャンダラスでないほう」を選びます。より脅かしてないほう」を選びます。「より正義を語らないほう」を選びます。「より失礼でないほう」を選びます。そして「よりユーモアのあるほう」を選びます。


科学的な判断とはとは何ら関連ありませんが、地味に重宝しています。バカだのこいつだの、議論以前の問題です。読む気もおこりません。
文系なんとかさんは追い出されても仕方のない態度を自分でとっておられると思います。
それを論理的に反論できないからだなどと、ひとりよがりも甚だしい態度ではないでしょうか。

276. Isshocking — August 27, 2011 @10:35:05

ちがやまるさん:
>書かれてあることはこれだけですが、私はこれは単純に信じません。ねつ造であるとまでは証拠がないので言いませんが
私の場合は、全然科学的判断ではないんですが、ベラルーシは北朝鮮と並ぶ独裁国家ですから、そこの政府御用達学者が何を言おうが信用しないことにしてます。
かの国は経済危機でも有名ですから、一儲けしたいだけなのかも。

277. minimum — August 27, 2011 @10:16:49

放射線医学総合研究所のプレスリリースのことはこれまで知りませんでした。エビデンスレベル高そうですし、乳酸菌飲料を飲むくらいなら害はなさそうなので私は子供に飲ませようと思いました

感賛否両論はあれ農業でEM菌がこれほど世界中に広まっているのは、なんらかの現実的な手応えを得た人が多いからで、それを科学的に証明されていないから、という理屈で止めようとしてもあまり効果はないと思います

不安な母親は感情的になりやすいものですので、譲歩できる部分は譲歩し、同意できる部分はどんな小さなことでも同意してあげることが重要だと思います。「へえEMで線量下がったんだ、すごいね、でもそれが微生物によるものとは限らないし、科学的に見れば危険な側面のほうが大きいよ。それよりもカリウムの多いものを食べるほうが期待できるかもよ」などという言い方をした方が、「それ作った比嘉という人物はメチャクチャでダメ。もっと勉強してみたら」という言い方より効果的です。

278. 地震屋 — August 27, 2011 @11:08:59

乳酸菌やビール酵母はEM菌に含まれているかもしれませんが
EM菌は乳酸菌やビール酵母だけではありません
科学的な研究を重視される方は乳酸菌やビール酵母は、精神安定剤として飲むのはよろしいのではないでしょうか
ただし、ちゃんとしたメーカーのものをお薦めします
また、経済的に無理のない範囲でどうぞ


EM菌は宗教のようなものだと思っていますので、
科学的に肯定されている否定されているという議論そのものが
的外れなのかもしれません
放射能を微生物で消すのは無理ですよ、って主張をすることは
欠如モデルで説得することになるので、耳を傾けない人には届かないでしょう

Up279. minimum — August 27, 2011 @11:03:36

またニセ科学として、私が是非菊池さんや片瀬さんに取り上げていただきたいのが、ホルミシス効果を謳った製品です。数十万円もする製品が多くあり、騙されてしまう人の経済的ダメージとしてはこちらのほうがより深刻です

すでに知人が二人もホルミシスに騙されており、折に触れてネックレス等の購入を私にも勧めてきます。またそのうちの一人は柏在住の方なのですが、ホルミシス効果があるからむしろ放射能は積極的に取るべきだと言って、福島産のものばかりまだ幼稚園児のお子さんに与えているようです。嘘のような話ですが本当です。

ホルミシス効果は米国などではニセ科学としてもはや見向きもされなくなっていますし、ホルミシス効果を謳った製品もほとんど出回っておりません。菊池さんや片瀬さんが警告を出してくだされば今回の野呂さんの件のように、目を覚ます方もいるのではないかと希望を寄せているところです。どうぞよろしくお願いいたします

280. ごんべえ — August 27, 2011 @10:58:51

http://www.nirs.go.jp/news/press/2005/03_24.shtmlLink
5年前の「放射線医学総合研究所のプレスリリース」特許出願+学会発表予定のプレスリリースって、基本的に無意味ですが、その後、論文が出版されていないならはずれだったと見たほうがいいでしょう。論文が出ているならそっちを出してこないと話になりません。(コントロールだけ成績が悪いのが変)

仮に効果があったとしていっぺんに致死量7Svあてたときの30日生存率の話と効果があるかないかわからない3桁下の放射線量の話はさすがに関連付け困難です。

原発事故の影響の対応を考える上でエビデンスレベルが高いとか評価するようなものじゃないです。

281. ニセTaKu — August 27, 2011 @11:16:34

きくちさん

7時過ぎ(#270-#272の間)に私が書き込みした内容が削除されていました。
削除される内容だとは思えないのですが、ハンドルネームが問題なのでしょうか。
理由を教えていただければ助かります。

282. Katase Website — August 27, 2011 @11:25:02

ごんべえさん— August 27, 2011 @07:42:27

どんな文章もそうですが、最初だけではなく、きちんと最後まで目を通す必要があります。評価の部分を訳して紹介します。(パパッと訳したので、うっかりミスがあればお許し下さい)

ご指摘の論文についての評価は、IRSNのペクチンに関する報告書( http://www.irsn.fr/EN/news/Documents/pectin_report.pdfLink )のP13に記載されています。

---------------------------------------
Analysis

The protocol of this clinical trial appears, overall, to be both correct and well documented. The withdrawal of 6 children before the end of the trials is clearly explained and the final number of children taken into account in each group is satisfactory in statistical terms (n=28 in the control groups, 14 girls/14 boys; n=30 in the treated group, 15 girls/15boys), even though no details are given of the type of statistical test used.

この臨床試験のプロトコルは、全体として、正しく、文書で十分に裏付けられているように見える。 試験の終了前の6人の子供たちの除去は明確に述べられており、使われた統計的検定のタイプの詳細が与えられていないが、各々のグループで考慮される子供たちの最終的な数は統計条件を満たしている(対照群n=28、女の子14人/男の子14人; 処置群n=30、女の子15人/男の子15人)。

A natural reduction in the level of caesium incorporated in the body (-14%), in all likelihood following the stoppage of the ingestion of contaminated food, emerges from this study. It would appear that the daily administration of pectin to these children over a period of 3 weeks leads to a more important reduction in the quantity of caesium measured in the body, of around 63%, which suggests a beneficial effect of pectin on the decorporation of caesium from the body. However, it should be pointed out that the authors do not give details at any stage of the uncertainties associated with the measurements carried out, which means it is not possible to verify for each child includes in the study whether there effectively exists a significant difference between the measurements carried out before and after the administration of the treatment (pectin or placebo).

体に取り入れられるセシウムのレベルの自然減少は(-14%)、おそらく汚染された食物の摂取の停止に続いて、この研究から浮かび上がってくる。 3週間にわたるこれらの子供たちへのペクチンの毎日の投与が、体を測定したセシウムの量のより重大な減少(およそ63%)をもたらすように見えることから、体からのセシウムの排出でのペクチンの有益な効果を示している。 しかし、著者らは測定の実施に関して不確かさをいずれの段階においても詳細に示していないことは指摘すべきことであり、それは(ペクチンまたは偽薬)の投与による処置の前後に実施された測定の有意差が事実上存在するかどうか、この研究に含まれるそれぞれの子供について確かめることが不可能であることを意味する。

Furthermore, this study does not enable any decision to be made with regard to the efficacy of pectin in those children who continue to consume local products. In order to obtain such data, it would be necessary to put in place an equivalent protocol involving children living in their normal context and who consume contaminated food.

さらにまた、この研究は地域の生産物を消費し続ける子供たちでのペクチンの有効性に関するいかなる判定を下すこともできない。そのようなデータを得るためには、通常の状況で生活し汚染された食べ物を消費している子ども達を参加させて等しいプロトコルを実施することが必要だろう。
---------------------------------------

肝心なデータの確からしさの範囲が示されていないと、比較も満足にできません。とても基本的な科学データのお作法としての重要なポイントです。
それと、ちがやまるさん — August 27, 2011 @08:58:34 の解説も参考になさって下さい。

※ちなみに、この論文を出した「BELRAD研究所」は民間組織です。

283. nrt — August 27, 2011 @11:32:51

ごんべえ さん:

五年前!? しまった、日付を確認していませんでした。なんという初歩的なミス。とすると、私が先に行った書き込みは無意味なものでしたね。

> しかしながら、放射線医学総合研究所も、プレスリリースとはいえ (だからこそ?) 、今の時世を考えると、もう少し慎重な書き方をすべきではないのか、とも思いますね。誤解を招いたり、トンデモ理論に援用されたりするリスクは、研究機関としてはかなり大きいと思うのですが。

今更ですが、ここにて上記の発言を撤回をしたいと思います。

Up284. disraff — August 27, 2011 @11:55:22

ホルミシスも科学的には未確立ですから、それをうたった高額商品に嵌ってしまうのは困りものですね。ただ現在の関東地方のレベルであれば、「むしろ身体にいいくらいよ、どんとこい!」くらいに構えている方が、本人にとっても子供さんにとっても、精神的にも身体的にも良いのではないかとは思います。

また。「放射能を積極的に摂る」という目的に叶うかどうかはさておいて、現在市場に出回っているのであれば、福島県産のものであっても基本的に摂って問題ないはずです。

285. minimum — August 27, 2011 @12:27:02

disraff さん

私は茨城県在住の人間です。放射能への関心が強い人々が周りには多く、NHKの過去のチェルノブイリのドキュメンタリーを余さず観ている知人も少なくありません。私自身は現在一時的に東京に来ておりますが、映画「チェルノブイリ・ハート」を先日観に行き、思うところが多々ありました

ホホルミシスを信じこんでいる知人が、放射能への不安を口にする人々に対してホルミシス効果を根拠に安心させようとするため、そのうさんくささにますます相手との断絶が深くなる…ということが起きています。安全・危険の議論だけならまだいいのですが、数十万もする製品を買うとなると、特に家族の中で意見の相違がある場合、深刻です

嵌まってしまっている知人の一人は「あれだけトンデモに厳しい菊池先生や片瀬先生が何も言及していないから大丈夫だ」と言います。他にもそんなことを考えている人がいるとは思えませんが、実際お二方が取り上げてくださるといいなあ、と厚かましくも考えてしまう次第です

286. Katase Website — August 27, 2011 @11:36:10

minimumさん — August 27, 2011 @11:03:36

放射線ホルミシス効果を謳う高額な商品が売られていたりするのですか?
これは、むしろ世間一般の傾向とは逆行している感じですね。(^^;

放射線ホルミシス効果は、まだきちんと証明されていない学説です。
私個人の見解としては、存在する可能性はひょっとしたらあるけれども、まだこれまでにはっきりと証明ができていないことから、もしあっても大した効果はないのではないかと思っています。
もちろん、効果が証明されていないものですから、放射線の防御に積極的に使うというのは止めておいた方がいいだろうと思います。

>ホルミシス効果があるからむしろ放射能は積極的に取るべきだと言って、福島産のものばかりまだ幼稚園児のお子さんに与えているようです。

福島産の食べ物でも、普通の流通ルートに乗っているものでしたら、大枠では規制値の範囲内になっているでしょうし、少なくともそれ以上の内部被曝は避けられているとは思います。検査をパスして売られている物の中から、どの商品を選ぶかは各自の選択の自由になるかと思います。

でも、気になる人からみたら、大丈夫かしら?と思ってしまうでしょうね。もし、規制値を逸脱した高い放射能値の食べ物をどこかから手に入れて与えだしたら、ちょっとそれは考えてもらった方がいいと思います。

高額なあやしい商品などの販売については、地域の消費者センターに相談してもいいのではないかと思います。消費者センターに寄せられた声が集まれば、対策の必要性の認識も高まっていくので、消費者行政を動かすこともできると思います。

287. TAKESAN — August 27, 2011 @12:49:10

今日は。

minimumさん ― August 27, 2011

ひとまず、きくちさんがtwitter上で放射線ホルミシスについて発言なさった部分にリンクしておきます。
http://twilog.org/tweets.cgi?id=kikumaco&word=%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%9F%E3%82%B7%E3%82%B9Link

ご理解頂きたいのは、これはあくまで、放射線ホルミシスという現象についてきくちさんも言及なさっている、という記録の紹介であって、「きくちさんも言及しているから」云々、という話では無いという事です。

そういう風に考えておかないと、きくちさんなどの著名な方が言及していないのだから大した話では無いのだろう、と解釈される虞があり(ご友人もそのようなロジックを立てておられると見受けました)ます。
個人のリソースには限界があり、また、発言の場も色々ありますから、一箇所で問題を網羅的にカバー出来るものでは無い、というように初めから見ておき、周りにも何とかそこの所を解ってもらうよう心がける、のが良いと思います。つまり、判断の基準を、「誰が言ったか」のみに頼らないようにする、という事が肝腎と思われます。
そうしておかないと、たとえば「きくちさんが誤った事を言ってしまった」場合などに、正確に評価するのが困難にもなりますね。

288. ごんべえ — August 27, 2011 @11:21:24

ちがやまるさん、Isshockingさん

なるほど、捏造説ですね。
http://d.hatena.ne.jp/buvery/20110716Link
のグラフを見て、きれいにコントロールの半分になって、さらに3点さらに半分になるから、処理群のデータに0.5をあとでかけるような細工をして、3点間違って2回0.5をかけるとあんな感じになりますね。

きれい過ぎて胡散くさいとは思います。

Kataseさん
>どんな文章もそうですが、最初だけではなく、きちんと最後まで目を通す必要があります。

でも、この文章の全体としての評価の結論は最初の部分ですね。
他の論文に対する評価と比べても、明らかに論調が違うことがわかると思います。

"uncertainties associated with the measurements carried out"というのが何を言っているのかわかりませんが、それは傍論でしょう。

ちなみに論文のp26には
Measurement of the whole body count of 137Cs
以下に7〜11%以下の誤差の再現性とあります。

>※ちなみに、この論文を出した「BELRAD研究所」は民間組織です。
というよりは、利害関係について「Vitapectの売り出し元の会社です」のほうがわかりやすいかな。

公的文書で捏造説をとる十分な根拠はその時点でなかったので「IRSNのペクチンに関する報告書」では否定していないと思います。

ただし、誤解のないように書いておきますが、僕の評価は、肯定的なわけではありません。
そもそも与えているものにペクチン以外のものが多い。全体としてどういう食べ物を食べているのかがわからないので、有効な教訓が引き出せない。たとえば、バックグラウンドの食事でカリウムが極端に不足しているなら、カリウムが効くけど、十分に摂取しているところに追加しても効果がないだろうとか。「IRSNのペクチンに関する報告書」には書かれていない問題が多いと思います。
buveryさんの計算をみると、排出速度に直すと5〜6倍!!!なんだけど、普通の食べ物にVitapectを加えることで何が何倍に増えたのかとか、効果のある成分のdose responseは?そういえば、そもそも5g 2回という量はどうやって選んだの?とか疑問はいっぱいです。

Up289. Isshocking — August 27, 2011 @13:24:11

ごんべえさん:
>そもそも与えているものにペクチン以外のものが多い。
そもそもペクチンって人間は消化吸収できない食物繊維の部類ですよね。
消化管に対する物理作用だけだとすると、リンゴペクチンにこだわる謂れが理解できません。
単に普段の食事が極端に偏食(かの国は経済破綻しかけているそうですから、普段ろくなものは食っていないでしょう)だということかも。他の食物繊維はどうして試さなかったんだろうか。

290. disraff — August 27, 2011 @12:58:15

僕は東京在住です。茨城同様なんのかんの言われている地域の一つではありますが、日頃気にすることはありません。家に幼児も居ますが、普通に水道水を飲み、もちろんマスクなどせずに外を歩き、スーパーで普通に買える野菜を食べて暮らしています。地産コーナーが新鮮で安いそうなのでそれに偏っているだろうとは思いますが。

たとえ子供を想ってのことでも、親がひどく神経質になっているとその分だけ確実に子供の幸せは減ると思います。色んな話を聞いていると「全くないとは言いきれない健康被害をひょっとすると軽減できる可能性がゼロとまでは言いきれない」メリットを、容易に台無しにしておつりがほとんど、くらいにはデメリットありそうです。

もちろんホルミシスの商品に嵌るのは、他のうさんくさい健康食品だのネックレスだのに嵌るのと同じくらい良くない事ですけど…うーん。

291. うーん — August 27, 2011 @12:04:21

EM菌はともかく、それと同列の話として肥田氏を例に挙げ、否定する理由がわかりません。

それと、そもそも福島のフォールアウトは「桁違い」ではないのですか…?
■福島第一放出セシウム137 広島原爆168個分
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011082590070800.htmlLink

※福島原発は爆発で63京ベクレル、全潜在能力が1垓ベクレルですので、
広島原爆168個分(1京5000兆ベクレル)というのは過小評価ではないかという疑問もありますが。

影響があるのかないのか、現状全ての人にわかるよう立証できていないだけであって、
ウクライナの医者なども肥田氏同様低線量被曝の影響があるとしており、
現場の人間や、低線量被曝を追う研究者の中では低線量被曝のリスクや
癌に至る前に他に起こりうる、被曝由来の様々な病気は存在しており、日々患者を苦しめています。
事実、子供の生存率が低い事はデータからも明らかです。
過去、NHKでもチェルノブイリ関係で特集されていた番組がありましたが、ご覧になったことはございますか…?

基本的に世の中を動かしているのが原発推進派である国や人であるため、
こういったリスクに関しての研究が意図的に進められていない・公開されていないだけですが、
そういった資料について、否定から入らずに、もしかしたら…という気持ちで調べられたことはございますでしょうか…?

知らない病気は存在しないものとする姿勢で見ておられるなら、ずっと平行線でしょう・・・。
柔らかい頭で色々な資料をご覧になっていただき、その上でこの件について言及するべきであると私は思います。

私は原発の肯定・否定について言っているのではありません・・・。
被曝県に住んでいる者・身内に被爆者が居る者として低線量被曝の有無やリスクが確実に「ある」ことを知っておりますし、
肥田氏は信頼に値する医師と思っております。

リスクが有るとする立場の方を完全否定されるのもおかしな話です。
危険性を証明出来ない反面、安全性を証明するにもデータは不足しております。
現状、誰にも証明出来るだけの事はわかってないのですから。

292. Katase Website — August 27, 2011 @13:43:45

ごんべえさん — August 27, 2011 @11:21:24

やはり、文章というのは、全体を通して読む物ですし、特に報告書というものは英文でも結論が最後の方にくる場合が多いと思います。
最初の一文"The protocol of this clinical trial appears, overall, to be both correct and well documented. "にしても、ここでのappearsと言う意味は、「〔〜のように〕見える」というもので、「である」という断定とは、言葉のニュアンスが違っている事に注意して頂くといいかと思います。

それと、
>ちなみに論文のp26にはMeasurement of the whole body count of 137Cs
以下に7〜11%以下の誤差の再現性とあります。

対象の論文は全4ページしかないので、どの論文を指しているのか迷ったのですが、対象の論文の右上にある数字のことでしょうか?

The difference did not exceed 11%. A second comparative control showed that differences in repeated examinations of a great number of children did not exceed 7%).

そうだとすると、それは数値間の差を指しています。IRSNの評価では、個々のデータついての確からしさの範囲が示されていないことが問題だと指摘されているので、それはまた違っていると思います。

>"uncertainties associated with the measurements carried out"というのが何を言っているのかわかりませんが、それは傍論でしょう。

uncertaintyというのは、《統計》でいう「不確かさ」になります。
テータの精度というか、エラーの範囲をイメージすると分かるでしょうか?

293. PseuDoctor Website — August 27, 2011 @14:42:28

こんにちは。

>naka-takeさん
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1314034425#CID1314368459Link

>1=1という式は、定義上も明らかなのですが、これがなぜ「自明」と言えるのかは、論理になりません。「だって、当たり前じゃね?」と思いませんか?

「定義上明らか」な事は「自明」だと思います。ですが「当たり前」とは思いません。何故なら「自明」という言葉の意味(の一部)をその様に決めたからこそ「自明である」と言えるのだからです。その意味で

>これがなぜ「自明」と言えるのかは、論理になりません。

とは思いません。何故なら「定義上明らかなものは、自明とする」というのは、まさしく論理の基礎だからです。この命題そのものについて議論する事は、所謂「メタ論理学」になるのかもしれませんが、少なくとも論理にならないとまでは思いません。

さて「自明」とは定義から明らかなものだけではなく、そこから論理的に導出されたものも含みます。例えば、二次方程式を解く際に、解の公式に機械的に当て嵌めれば答が得られる事は「自明」ですが、それは既に証明されているからです。
但し、ここで「解の公式」の導出を自ら行った事のある人と「それが公式である」というだけの理由で公式を使用している人との間では、「自明」の指す意味が異なってくる可能性があります。前者は私が前段落で述べた意味で「自明」だと言いますが、後者は「誰か偉い人がその様に決めた事」という程度の意味で「自明」という用語を使用する可能性があります。
そうした意味合いでもって、naka-takeさんが

>研究者と一般の方の「自明の範囲」は、異なると思います。

と仰られたのであれば、それは何となく解る様な気がします。
ただ、もしそのおつもりであったのなら、冒頭から

>自明というのは、感覚的なものなんですよ。

の様に書かれるのは、ちょっとどうなのかな、と思います。
「冒頭に結論を書く」という議論のスタイルは有り得ますし私も良く使いますが、この場合は不適当だった様に感じます。

話題が変わるのでコメントを分けます。

Up294. サマンサ — August 27, 2011 @14:38:04

初めまして。

放射能を避けようとする人に対して、攻撃したり反対している人が
どういう理由なのか、こちらを拝見してよくわかりました。

私は、野呂さんの講演を聴いていないし
推進をしているわけではありませんし
ホメオパシーも信じていませんし
玄米で身体が治るとも思っていません。

ですが、彼女の言っている大体の被害状況については
間違いだけではないと思っています。
野呂さんは、ご自身の体験から、
知っていることがあると思います。
だから、自分の知っている、本当はこうなんだよということを
伝えているにすぎないかと。

放射能を気にする人は、気にすればいいし、
気にしない人は気にしなければいいと思います。
それで将来どうなっても、それは個人の選択によるものです。

ただ、科学的に「絶対」ということはアリエナイと思います。
今現在、科学で証明されていないことなんて
山のようにあります。
今証明されていないからといって
それが間違いだとは断定はできないと思います。

野呂さんのおっしゃることを信じて
一生懸命子供の為に防衛する母親を誰も笑えません。
もしかすると今のその母親おかげで
数年後、今野呂さんをバカにしている人たちが後悔し、
気をつけていた母親の子は元気かもしれません。

誰が何を信じようが自由です。
でも、自分と違う考えの人を非難することは愚かな行為だと思います。

私の考えとしては、科学なんて本当に小さいと思っています。
まだまだ発展途上なのに、それが全てであるかのようには
とてもじゃないですが、思えないです。

私は、一般的な主婦ですが、
自分の体調や体験から、科学では証明しきれないことが
今起きていると思っています。

肥田先生のおっしゃっていることも信頼しています。

安全なのにバカみたいだと思われる方は
そういう生活を続ければ良いだけのことです。

でも、科学で証明されていないからといって
非難することはできないと思います。
科学といわれるものが、人間のやってきたことである限り
それは絶対ではないからです。

295. TAKESAN — August 27, 2011 @15:05:54

サマンサさん ― August 27, 2011 @14:38:04

これは論点の一つでしかありませんが、「効く/効かない」の問題について、まとめて書いた事があります。ブログのコメント欄で説明するにはスペースが足りないので、よろしければ参考にして頂ければ。
http://seisin-isiki-karada.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-ed7f.htmlLink

それから、「科学」というものについて、大変な思い違いをなさっていると思います。これもとても書ききれるものでは無いので、箇条書きにして示します。不明な所があれば、仰ってもらえればまた細かく説明するに吝かではありません。

 ・科学とは誤る可能性を前提にしている(絶対などとは言わない)
 ・科学とは「証拠」によって確かめられるものである
 ・証拠はたくさんの人々に検討され、自分以外の人に同じような方法で確かめられる必要がある
 ・そのように確かめられて初めて、これは科学の知識だと認められる
 ・科学とは、それの成果(科学技術や医療など)によって、相当に信頼出来るものである事が判っている
 ・科学は、科学で無いのに科学を匂わせるようなものを批判する
 ・そもそも「放射能」や「放射線」というものは、科学の中から考えられ、出てきた言葉なので、その言葉を使うからには、科学で考えざるを得ない
 ・科学は、それぞれの分野が支え合っているので、そのバランスを考えて総合して見る必要がある

こういった所です。

参考資料として、『クリティカルシンキング 不思議現象篇』を挙げておきます。

296. PseuDoctor Website — August 27, 2011 @14:45:41

>hn33jpさん
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1314034425#CID1314376673Link

>何度見ても主流の主張に合わない人を寄って集って追い出すようなやり方は、嫌だなぁ。真にサイエンティフィックな態度とはどうしても思えません。

これはちょっと違うと思います。「主流の主張に合わない人」が追い出されるのであれば、他のエントリで過去に成され現在も成されている「ニセ科学の人や陰謀論の人との遣り取り」など、そもそも存在できない事になってしまいますので。
「罵倒でしか語れない人」が排除される訳です。これは社会一般に於いてもそうですし、特にkikulogではかなり明確化されているルールだと言えます。

とは言え、確かに「文系バカ」さんの発言にも見るべき点はあります。例えば
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1314034425#CID1314359901Link
で述べておられる内容などは、まあまあ妥当だと私には思えます。
ただ問題なのは、この主張が所謂「藁人形論法」つまり誰も反対していないことを主張している形になっている事です。

彼はこの後、片瀬さんのTwitter発言までチェックして見当違いの非難を行っていますが、そんな事までするのであれば、もう少し片瀬さんがTwitter上でどの様な発言をしているかも知っておいた方が良いのではないかと思います。
例えば、
http://twitter.com/kumikokatase/status/72563697419165696Link
http://twitter.com/kumikokatase/status/93534778577526785Link
http://twitter.com/kumikokatase/status/103832341893484545Link
http://twitter.com/kumikokatase/status/106409284333608960Link
などです。
これらの発言を読めば、むしろ片瀬さんは上に挙げた文系バカさんの見解と同じ方向を向いている事が解るでしょう。
にも関わらず、口を極めて罵る。そんな頓珍漢な罵倒をする前に、もっと相手の主張を調べてからにすべきです。

単なる個人的な印象ですが、言葉遣いが悪い人は大抵主張の内容もダメです(勿論例外はあります。だからきくちさんは、一回目は警告で留める訳です)。但し「言葉遣いが丁寧だからといって内容が妥当とは限らない」のは言うまでもありません。あくまで「態度は議論の土俵に上がる為の資格」という事です。少なくともこの場ではそうである、と私は理解しています。

なお、私が上にリンクした片瀬さんの発言は、御本人のTwilog
http://twilog.org/kumikokataseLink
内を「乳酸菌」で検索してみたものです。大した手間ではありませんでした。

297. naka-take Website — August 27, 2011 @11:57:16

>274. phase_tr さん
お返事と明快なご指摘ありがとうございます。

>証明で「自明」というのはそこまでの流れをきちんと把握していれば証明は
>すぐにつけられる(ので省略した)という意味
そうですね。無矛盾であるという「数学上の自明」を、「自明というのは、感覚的なもの」と述べてしまったのは、僕の浅学無知ゆえです。反省いたします。「自明である公理を定義することによって論理体系を構築するためには、論理的に無矛盾であるということと別次元に、『それは真であろうと理解する』という感覚的なプロセスを経る必要がある」と書けばよかったのでしょうか。理解という行動を感覚的と呼んで良いのかも分かりませんし、我ながら前のめりに言い過ぎていることを再確認いたしました。

「理解」という行動は、おそらく認知科学の分野で取り扱われるものです。今回の放射能への不安という情動は、「放射線の作用機序やそれに起因する被害が理解できない」ことが大きな原因であると考えています。

理解と不安は、別カテゴリに入れられるべきものでしょうが、浅学ゆえ明確に語る良い言葉を知りません。論理性の無矛盾とは別次元、としか認識できない自分を恨めしく思います。理解が知覚の一種なのか、良く分かりませんし、感覚という語句が不適であろうことは重々承知なのですが、「不安という感情は、正しい知識の理解という感覚で打ち消せるのではないか」と考えております。で、結果「自明とは感覚」などという言葉がぼろとして出てしまいした。

目の前に無矛盾な論理体系があったとしても、途中の論拠が欠落していると(知らないと)、「明らかだ」という理解ができません。

上に挙げたリンクでは、「省略された部分」と「自明であると理解ができるのか」が論点になっているので、分かりやすいと考えたのですが、ご指摘のように、よりによって「数学的な自明」と、「自明であるという理解」がごっちゃになっているので、リンクとして最も不適切なものでした(鏡だったわけですね)。謹んでお詫びいたします。

上の258のコメント内で、「自明」と連呼しておりますが、「自明と理解する」もしくは単に「理解」とするのが正しいと考え直しました。全体的に文章として破綻しますが、すげ替えて読んでいただけると幸いです。

重ねて、変な語句の使い方をした事をお詫びいたします。
お恥ずかしいかぎりです。

人によって理解できる範囲が異なるので(知識などの背景が異なるので)、同じ現象を解釈・説明する場合でも異なるアプローチが必要でしょうし、両者の間に論理的ではない溝が生まれるのでしょう、と言いたかったのです。
(このレスも変な語句の使い方をしているかもしれない、と恐れおののいております。大きな地雷を踏みました)

>294. PseuDoctorさん
ご指摘ありがとうございます。
同上です。
語句の使い方が変すぎました。数学上の自明、というのと、論理が自明であると理解することの違いを、自分の中でも整理がついてないまま書いてしまっていると確認しました。主点は「理解するという行為」です。

いずれにしろ、畑違いの言葉を軽々しく使うべきではないですね。
反省いたします。
お騒がせいたしました。

298. disraff — August 27, 2011 @15:06:49

「科学が全て」などとは誰も思っていません。が、「自分の経験」が「科学的に蓄積された知識」に比べれば比較にならないくらいに小さいことは自覚しています。たとえ自分にとってそれがいかに大きくても、一般化すると間違いのもとです。

詳細は申しませんが、うちの親は何年も前から
>自分の体調や体験から、科学では証明しきれないことが今起きていると思っています。
状態で、誰が何と言っても聞き入れません。まったく無意味に自分を傷つけ続けています。

科学というのは、こういう「独善」に陥らないよう人類が発達させてきた智慧なんです。
安易に(と敢えて申しますが)「科学では証明しきれないことが今起きている」などと言われると、猛烈に怒りが込み上げてきます。

放射能の件に戻ると、科学で機序が証明しきれなくても、いろいろ言われているようなことが起きているか起きていないかはわかります。他の数多あるリスク要因にくらべて、特筆しなければならないほど大きくはないことは「証明されて」います。
特定のリスクを過剰に避けようとするあまり、別のより大きなリスクに陥ったら意味がないでしょう?悲観すればいいってものじゃないんですよ。

「一生懸命子供の為に防衛する」のが、単に無駄なだけであればまだいいですが、やり方によってはむしろ害をもたらすとしても気になりませんか?結果的に子供にとって害になったとしても、そうなる可能性が高い事が予見されたとしても、母親が一生懸命なのならばそれで良い、批判すべきではないと、そう考えるのですか?

Up299. むじな — August 27, 2011 @15:35:20

>・所謂「西洋科学」とは何か
>・メカニズム「重視」とはどういう意味か
>・「過度な還元主義」とは何か
>・「可能性があり」とはどんな根拠からの発言で、どの程度の確からしさか
>これらを教えて下さい。
>もう一つ訊きたいのですが、
>ここで言う「プラセボ効果」とはどういう意味、現象の事でしょうか。

人の意見に応答するときは、自分なりにその意見を咀嚼した上で、まず自分の考えを書く。そこで言葉の解釈などに乖離があれば、相手がそれを指摘し、さらに応酬が続く。それが普通のやりとりでしょう。

それを、まるで先生が生徒に試験するみたいに、まず用語の説明をすべてに渡って要求する。きっとTAKESANさんはこの方面の用語やその定義に一家言を持っておられるのだろうと推察します。自分に有利に議論を進めるためにはこれは有効な方法と思いますが、私はこういうのは、アンフェアとまでは言いませんが、適切な議論の態度とは思いません。

300. ゆんゆん探偵 — August 27, 2011 @15:43:19

> 知人の一人は「あれだけトンデモに厳しい菊池先生や片瀬先生が何も言及していないから大丈夫だ」と言います

ちょっと厳しい言い方をすると、その知人さんは菊池さんや片瀬さんの論を「ちゃんと読めていない」と思います。
この界隈でニセ科学について真面目に批判している人達の議論をちゃんと読み込んでいれば「○○さんが言及していないから大丈夫だ」と言う結論には、なりようがありません。

301. zorori — August 27, 2011 @15:17:43

サマンサさん、

>放射能を避けようとする人に対して、攻撃したり反対している人が
>どういう理由なのか、こちらを拝見してよくわかりました。

ここには、そんな人はいないと思いますが、いるのであれば具体的に指摘してください。
放射能を避けようとしているひとの不安を煽ったり、付け込んで商売するような人が非難されているだけではないでしょうか。

>それで将来どうなっても、それは個人の選択によるものです。

その通りだと思います。

>今証明されていないからといって
>それが間違いだとは断定はできないと思います。

その通りですが、既に間違いだと証明されていることもありますし、証明されていないことを証明されているように偽るのは良くありません。

>一生懸命子供の為に防衛する母親を誰も笑えません。

もちろん、そうですが、そのような母親に付け込むことはそれ以上に良くありません。

>誰が何を信じようが自由です。
>でも、自分と違う考えの人を非難することは愚かな行為だと思います。

信じることは自由ですし、非難することも自由です。というよりも非難は必要です。
誰かがニセ薬を勧めていると考えるなら、その人を非難すべきです。ひょっとしたらニセ薬ではないかもしれませんが非難すべきです。相手がニセ薬ではないと反論してきたら議論をすれば良いのです。しかし、相手が議論も拒否し、何を人に勧めようと自由だというのなら、まちがいです。自分自身で信じるものを使うのは自由ですが、他者に勧めるのなら、責任が生じます。ニセ薬でないことを証明しなければなりません。

>私の考えとしては、科学なんて本当に小さいと思っています。
>まだまだ発展途上なのに、それが全てであるかのようには
>とてもじゃないですが、思えないです。

総てであるかのように思っている人はここにはいません。科学は永遠に発展途上です。

>でも、科学で証明されていないからといって
>非難することはできないと思います。

野呂さんのように、人に勧めれば非難されます。
例えば、私が放射能を排除する特効薬を発明したといい、勧めたらサマンサ さんは信じて使いますか。仮に使ったサマンサさんが健康を害したとしても、被害者ですから非難されませんが、私は非難されて当然でしょう。「信じて使ったサマンサさんの自己責任であり、自分は非難されるいわれは無い」と私が弁明したらどうでしょうか。

他者に薬や医療行為を勧めるのは非常に大きな責任を伴います。

302. TAKESAN — August 27, 2011 @16:12:21

定期的に言っておいた方がいいと思うので書きますが。

これは? と思ったコメントがあったら、取り敢えずこちらのブログ左上の記述を読み返す事をお勧めします。

303. ブランク永井 — August 27, 2011 @15:58:15

>PseuDoctorさん
>これはちょっと違うと思います。「主流の主張に合わない人」が追い出されるのであれば、他のエントリで過去に成され現在も成されている「ニセ科学の人や陰謀論の人との遣り取り」など、そもそも存在できない事になってしまいますので。

それはちょっと違うと思います。「主流の主張に合わない人」が追い出されるのが一般的なことなのではなく、たまたま今回のやりとりがそう見えたということでしょう。

だから、「文系バカ」さんが「罵倒でしか語れない人」かどうかが問題なのであって、それは人によって評価が異なってもおかしくはないと思いますよ。良い悪いの問題というより、ブログ主であるきくちさんがどう判断するかに依存することであって、hn33jpさんにはそうは見えなかったが、きくちさんはそう判断したということでしょう。

Up304. ごんべえ — August 27, 2011 @14:11:31

Isshockingさん
>そもそもペクチンって人間は消化吸収できない食物繊維の部類ですよね。

そうですね。

>消化管に対する物理作用だけだとすると、リンゴペクチンにこだわる謂れが理解できません。

北方の国で入手の容易な材料でやっただけじゃないでしょうか?
ベラルーシの部屋の人も
http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2aLink
「しかもできるだけ安く、多くの人に飲んでほしい(富裕層だけが飲めるサプリになってほしくなかった)という希望もあって、ベラルーシでたくさん取れるリンゴをペクチンの材料に使っているのです。」と書いています。
あとは、想像ですが、りんご飲料ともいうか、飲める程度においしいのでしょう。

野菜果物を十分に摂っていれば、ほとんど影響ないはずですが、パンと乳製品しかないとか、それも足りないとかの情勢だとなんかひょっとしたら効果があるかもという気はします。でも、そのデータを見てすることは、野菜果物を十分に摂りましょうという結論ですよね。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/144e34ea7393959d1ed9086e9e35529eLink
「ペクチンは腸粘膜から吸収され、血液の中へ移動します。そして心臓、腎臓、肝臓などの内臓に到達します。そこでもペクチンがセシウムと結合します。
 最後には腎臓に集まり、尿といっしょに体外へ排出されます。」という、ありえないメカニズムを考えてしまっている模様です。(そんな高分子がそのまま体に入ったら危ないです、、、)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2aLink
「ネステレンコ教授はチェルノブイリ原発事故が起きた当時はベラルーシ科学アカデミー核エネルギー研究所の所長」
ということで、医学・生物学的に疎くて、ありえないようなことを考えてしまったのでしょうか。物理学者が医学・生物学的にトンデモな主張をされることは時々ありますよね。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/2539859fc6463d495507600d10e2d984Link
> 批判も結構ですが、ご自分に科学的な知識があるのなら、ペクチンなどに代わる放射能を排出する最善最高の対策を教えてください、頭のいい人、お願いします・・・! と思いました。
> それとも「排出する方法など全くない。」と決め付けられているのでしょうか? 

なかなか悲痛なメッセージですが、おそらく最善最高の対策はたいてい「バランスの取れた食生活」が難しくとも正解ということでしょうね。

Kataseさん
> 対象の論文は全4ページしかないので、どの論文を指しているのか迷ったのですが、対象の論文の右上にある数字のことでしょうか?
問題の論文はSwiss Med Wkly 2004;134:24–27ということで、Swiss Med Wklyという雑誌の134巻の24から27ページに掲載されているので、右上の26という数字は、当然にp26を指していると思いますが疑問でしょうか?

> IRSNの評価では、個々のデータついての確からしさの範囲が示されていないことが問題だと指摘されているので、それはまた違っていると思います。

いや、個々のデータの不確かさは、標本の分散に現れるものなので、nが十分にあるときは問題ないでしょう。それぞれの子供について3回測ったら何か改善するかといったらほとんど変わらないでしょう。

少なくとも「精度」のほうは問題ないということになります。
正確か(系統誤差をどれだけ抑制できているか)という点ではよくわかりませんが。

> ここでのappearsと言う意味は、「〔〜のように〕見える」というもので、「である」という断定とは、言葉のニュアンスが違っている事に注意して頂くといいかと思います。

そらま、そうなんですが、結局、他の論文と違って明らかな不備・間違いを指摘できなかったということですね。

305. M2 — August 27, 2011 @15:43:10

もう済んだ話なのかも知れませんが、数学でいう「自明」というのは

「証明しろってんならするけどさ〜、めんどくさいなあ。そんな事よりより俺は次の問題やるぜ。証明はあんたがやっといてよ。ここまで読んでるなら解るだろ(投げキッス)」だと思うんです。
naka-take様がおっしゃるのは

「○○だろ常識で考えて…」 http://dic.nicovideo.jp/a/%E5%B8%B8%E8%AD%98%E7%9A%84%E3%81%AB%E8%80%83%E3%81%88%E3%81%A6Link  みたいなやらない夫的感覚で、
「その説明で(私は)腑に落ちた。そのように他人にも表明するけど、そう納得した理由を明晰に説明できるかどうかは別問題。自信ない時もあるかもね〜」

ではないでしょうか。

306. Katase Website — August 27, 2011 @15:56:11

以下は、私がαシノドスに寄稿した「デマのできかたと不安につけ込む業者たち」の冒頭の一部です。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
原発事故で放出された放射性物質の健康などへの影響について、わたしも子をもつ親のひとりとして関心をもっている。現在の状況に不安を感じ、自分と家族を守るために情報を集めようとして、ツイッターをはじめた人も多いようである。

ツイッターを含むネット上で流されている情報の多くは、確からしさなどの選別はされていないので、自分でその信頼性についての判断をしなければならならない。誰がその情報を発信しているかだけではなく、その情報の一つひとつについてもよく注意していく必要がある。なかには、不安を煽る情報を流しておいて、一方でその対策には○○○がいいと、怪しい商品を勧めている人(業者)などもいるので要注意だ。

■政府や原子力関係者への不信感がベースに

政府などが本当はとても危険な状況やデータを隠しているのではないか、という疑いがベースになっていることが多い。実際に政府や電力会社による重要な情報の開示の遅れなどがいくつもあり、疑心暗鬼を助けてしまうようなかたちにもなっている。陰謀がささやかれる原因としては、過去に原発側が情報隠蔽などを行なってきた経緯もあり、身から出た錆びという面もあると思う。

これまでの事があるから疑いをもってしまうのは仕方がないし、何でも鵜呑みにしてしまうのも考えものなので、政府や電力会社側から出された情報をよく吟味して考えるのは良いだろう。もし、何かの誤魔化しなどがあれば、きちんと批判してふたたび繰り返されないよう求めていくのは大事である。一方で、不信のあまり何でもかんでも陰謀としてしまって信じないというのは偏っている。政府側から出される情報と同様に、陰謀の噂についてもその真偽について慎重にみていく必要がある。

政府への不信感とは別に、科学技術への不信感も背景として垣間みえる。原発の事故が起きたことで、やっぱり科学は信用できないという気持ちを新たにした人たちも少なくない様子である。これまでに原発に関わる学者たちから原発は安全であると強調されてきたこともある。怪しい情報に対して懐疑的な見解を示す一般の科学者たちまでも一括りにして、また「安全デマ」を流していると批判がなされていたりするが、これもそうした背景からくる拒絶感なのだろう。

しかし、科学者の大半は原発の推進とは関係ない人たちである。こういう指摘に対しては、政府から頼まれてもいないのに擁護する「エア御用学者」という言葉までつくられた。原発とは利害関係のない立場からの冷静な意見まで耳を貸さず、一方的にさまざまなレッテル貼りをして奴らを信用するなと情報遮断してしまうのは考えものである。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「文系バカ」さんは、作られた「エア御用学者」の藁人形をその代表として私に当てはめてしまったのでしょう。ご本人は、平時であればとても紳士的な人なのかも知れません。

こちらに、ニセ科学批判への嫌悪を示されて書き込まれる人達の多くが怒っておられます。
不安に思っている人達は、事故発生から半年近くも続く状況にストレスがかなり溜まっているのではないかと思います。自分達をこの理不尽な状況に追い込んだのは誰かという、どこかにそのストレスのはけ口を求めていて、その分かりやすい対象が御用学者であり、架空の「エア御用学者」であったりするのかもしれません。

307. takaros — August 27, 2011 @15:32:48

1人の母親として、母というのはなんと因果な存在かと感じずにはいられません。
この問題に限った事では全くありませんが。
放射能の害から我が子を守りたい、この一点はなんの曇りもない母としての愛情には違いありませんが、
その行動全てまでが子供にとって正しいとは限らない。時には別の害を伴う事もあります。
しんどいことですが、やはり常に自らを客観的に見る努力をしなくてはなりませんね。

結局一般人(科学知識の専門家でない、という意味)としては、このような問題はどうしても専門家の翻訳が必要になってしまうのです。
どの意見を参考にするか、とどのつまりはその選び方にその人自身が投影されてしまうのではと思います。
ですから、なかなか論理の整合性だけでは人の意見を変えることは難しいのでしょう。
不安を煽られて、すぐに人の意見に乗せられてしまう場合は多いですが、逆に言えばそのようにすれば多くの人はつい耳を傾けてしまうのですね…
常にバランスと冷静さを必要とする科学者の方々のお話と、野呂さんのような方のお話では、失礼ながら集客力?が違ってきてしまうような気がします。
個人的には、それは大変憂うべき事だと思っています。不安におちいった人はとにかく共感がほしい、そこにポイントがあるのでしょうか?
少しでも多くの人に正しい知識を、というのは至極当たり前のことなのですが、まずここからが難しいのですよね。どの方法が一番いいのか、今も考えつづけています。

308. cottontail — August 27, 2011 @16:49:06

292です。名前必須との記載を見落としておりました。失礼いたしました。
改めまして再度コメントさせて頂きます。
____
EM菌はともかく、それと同列の話として肥田氏を例に挙げ、否定する理由がわかりません。

それと、そもそも福島のフォールアウトは「桁違い」ではないのですか…?
■福島第一放出セシウム137 広島原爆168個分
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011082590070800.htmlLink

※福島原発は爆発で63京ベクレル、全潜在能力が1垓ベクレルですので、
広島原爆168個分(1京5000兆ベクレル)というのは過小評価ではないかという疑問もありますが。

影響があるのかないのか、現状全ての人にわかるよう立証できていないだけであって、
ウクライナの医者なども肥田氏同様低線量被曝の影響があるとしており、
現場の人間や、低線量被曝を追う研究者の中では低線量被曝のリスクや
癌に至る前に他に起こりうる、被曝由来の様々な病気は存在しており、日々患者を苦しめています。
事実、子供の生存率が低い事はデータからも明らかです。
過去、NHKでもチェルノブイリ関係で特集されていた番組がありましたが、ご覧になったことはございますか…?

基本的に世の中を動かしているのが原発推進派である国や人であるため、
こういったリスクに関しての研究が意図的に進められていない・公開されていないだけですが、
そういった資料について、否定から入らずに、もしかしたら…という気持ちで調べられたことはございますでしょうか…?

知らない病気は存在しないものとする姿勢で見ておられるなら、ずっと平行線でしょう・・・。
柔らかい頭で色々な資料をご覧になっていただき、その上でこの件について言及するべきであると私は思います。

私は原発の肯定・否定について言っているのではありません・・・。
被曝県に住んでいる者・身内に被爆者が居る者として低線量被曝の有無やリスクが確実に「ある」ことを知っておりますし、
肥田氏は信頼に値する医師と思っております。

リスクが有るとする立場の方を完全否定されるのもおかしな話です。
危険性を証明出来ない反面、安全性を証明するにもデータは不足しております。
現状、誰にも証明出来るだけの事はわかってないのですから。

Up309. ちがやまる — August 27, 2011 @16:47:08

ペクチンの摂取が放射性セシウムの排泄を増やす、というネステレンコ氏らの論文に対象者数を615人とする続報があったようです。Hill et al. (2007) Radiation Protection Dosimetry, 125, 523-526.

続報がないから信じられん、という私の根拠は崩れるわけですが、ペクチンの経口摂取でそんな大きな違いが出るのかい?っていう直感とは大きくずれた結果を納得させてくれる明晰さが付加されているわけでもない(たとえば5〜18歳までをひとくくりに比較していたり、当初のカウント数Bq/kgの減少割合を比較したりしてる)ので困っています。

ちなみに、全身カウント測定の精度というのは、同じ対象者を同じ時期に何度か測った時にどれだけ数値がばらつくか、という事です。方法についてもきっちりと記載してくれてないと、Bq/kg みたいな値にした時そこに誤差がどれくらい入っているか見当がつきません。

2004年の論文では、複数の測定器の間でも最大11%のズレがあったということですが、そういう状況に合理的に対処した形跡がないとやはり信用はできないと思います。

ただ、結果として示されている数値の違いが大きいので笑いとばすわけにはいかないのですが、応用を考えるなら、ごんべえさんの言われるように、用量の影響を見たり、カリウムの動態への影響を検討したり、やるべき事は多いはずなのにそのへんがやはりもやもやしてますね。

310. soso — August 27, 2011 @17:35:20

ペクチンEM酵母酵素が効くか効かないか、低線量被曝が危険か危険じゃないか、という問題以前に、いま「チェルノブイリへのかけはし」賛同者が菊池さんの言うことを聞かないのには理由があると思う。

菊池さんはかつて「ふくいちは再臨界なんてしないから安心してください」と言っていました。これは間違いでした。結果論ですが、この時点で、不安サイドの人々が菊池さんに寄せる信頼はなくなりました。「菊池さんのほうがトンデモだったじゃないか」ということです。

誰しも過ちは犯すものですし、責任を取る必要もありませんが、再臨界しているかしていないかという問題は健康や生死に関わる大きな問題ですから、人々の信頼はかなり損なわれたというのが実情でしょう。今、菊池さんが「チェルノブイリへのかけはし」を信じる人々を説得したいと思うのであれば、それを踏まえた上で発言をしなければ、当人たちは耳を貸さないと思います。「かなりめちゃくちゃ」「まったく信頼できない」「知識そのものがかなりダメなので、対策ももちろんダメ」「完全にナンセンス」といった言葉では彼らは聞く耳持たないでしょう。

文系バカさんには「言葉遣いが悪い」と警告する一方で、文系バカさんを罵倒していた菊池さん擁護の方々には何もおっしゃらないのも偏りがあると思います。またこのブログ上ではありませんが、ツイッター上で菊池さんへの部分的な反論をつぶやいた女性が、菊池さんの大量のフォロワーから相当な罵倒をされていますね。ここでの文系バカさんの言葉遣いなど可愛く思えてしまえるような酷い罵倒の数々ですが、この件に関して「フォロワーの方々に注意してはどうか」と言われたにも拘らず、菊池さんは「注意しない、関係ない」と答えています。どこか偏っていませんか。

また片瀬さんの「あやしい放射線対策」も今回、拝見しましたが、乳酸菌を取り上げるのであれば、いち民間事業者が唱える米のとぎ汁乳酸菌だけに言及するのではなく、放医研の研究についても触れておくのがフェアだったと思います。

Owner Comment きくち  August 29, 2011 @01:05:28

再臨界していませんよ
何か誤解しておられるのでは?

312. よたよたあひる — August 27, 2011 @18:05:54

>ごんべえさん

リンゴペクチンについて、
>北方の国で容易に入手可能
というのは私もそう思います。

もともと、放射性物質対策として注目される前から、民間療法というか療養時の病人食に使われてきた食材でしょうし。

また、チェルノブイリ原発事故から数年という時期は、ソビエト連邦が崩壊していく時期だったわけですから、一般庶民が食品や医薬品を必要なだけ入手するのは大変だったことだろうと思います。

313. Katase Website — August 27, 2011 @17:56:07

sosoさん

ご意見ありがとうございます。

>また片瀬さんの「あやしい放射線対策」も今回、拝見しましたが、乳酸菌を取り上げるのであれば、いち民間事業者が唱える米のとぎ汁乳酸菌だけに言及するのではなく、放医研の研究についても触れておくのがフェアだったと思います。

「米のとぎ汁乳酸菌」の場合は、一番問題としたのが、培養の状態です。予定通りに乳酸菌のみが増えればいのですが、指南されている培養方法では、他の雑菌が混ざる可能性が比較的高く、場合によっては乳酸菌ではない別の菌が増えてしまうこともあると思います。
なので、各家庭で培養された菌が確実に「乳酸菌の一種」であると毎回検査に出して調べているのでなければ、実際は「米のとぎ汁乳酸菌(?)」だと思います。
また、運が悪いとO157などの食中毒を起こす菌が混ざると、少量でも食中毒を起こしてしまう危険性があります。匂いや味の確認だけでは、乳酸菌が確実に培養されているのか、恐い雑菌が混ざっていたりしないかを判別するのは、実際に難しいと思います。

ちなみに、私は仕事で色々な微生物の培養をした経験がありますが、注意していても、時々雑菌が混入し増やそうと思った菌が増えずに失敗したという経験が何度もあります。

次に、乳酸菌が放射性物質の除去に有効かどうかですが、
http://www.nirs.go.jp/report/nenj/H8ki/nenj-22.htmLink
放医研の研究は、乳酸菌加熱死菌体 (LC 9018) を致死線量の放射線を被曝させたマウスに皮下投与すると、マウスの 30 日生存率が上昇する、というものです。

乳酸菌にも色々とあます。米のとぎ汁を発酵させた培養液の中に、放医研で使われた乳酸菌を種として確実に培養しない限りは、この菌が培養される確率はとても低くなります。そして、放医研の実験では加熱して殺した菌体を飲むのではなく、皮下に投与しており、生のままその培養液を飲むのとは状況が大きく違っています。
そして、致死線量の放射線を被曝する場合と、現在の原発事故による低線量放射線を被曝するのでは、被曝の条件がとても大きく違っています。

また、ここが重要なポイントですが、寿命が約3年しかないマウスと寿命が80年以上の人では生体維持機構が異なっている可能性があるし、実際に人とは代謝機構などが少し違っていたりするので、マウスでの実験結果がそのまま人では通用しない場合も多いのです。特に、低線量被曝で心配されるのは被曝後5〜10年以上経過してから現れたりする癌などの病気であり、寿命が3年くらいしかないマウスではそこまで調べられません。

効果の証明が求められる医薬品などには、動物実験ですぐにOKとはならず、必ず人での臨床試験が必要です。動物実験で効果があっても、この臨床試験では効果がほとんど出ずにボツになってしまうものも実際に多いです。

乳酸菌加熱死菌体 (LC 9018)も、実際に人での効果を調べたら、効果が確認されるかも知れませんが、ボツになる可能性もあります。
あまり希望を高く持つと、がっかりしてしまうかも知れません。

そもそも「米のとぎ汁乳酸菌(?)」と、乳酸菌加熱死菌体 (LC 9018)は別物ですので、乳酸菌加熱死菌体 (LC 9018)の人での効果が確認されたとしても、「米のとぎ汁乳酸菌(?)」を飲んで効果があると言うことはできません。

「米のとぎ汁乳酸菌(?)」も、提唱者の方できちんと動物実験から手順を踏んで効果の検証をして、最終的に人でも放射能排出の効果が認められ、副作用のについても心配無いことを確認し、培養方法も雑菌が混ざらない様に改良していけば、有効性について問題は特に無いと思います。

問題は、まだそれすら行っていないので、効果があると考えるのはまだ早い段階です。効果の期待度を別にしたとして、家庭で行う場合には、安全性を考えて変な雑菌が増えないような改良が必要だろうと思います。
それには、培養する前に、培養器具や元となる米のとぎ汁液の殺菌をきちんと行い、増やしたい乳酸菌のみを加えて培養を開始するのがいいと思いますが、かなり道具と手間が増えると思います。

Up314. Katase Website — August 27, 2011 @18:53:26

sosoさん

補足です。「米のとぎ汁乳酸菌(?)」は、飲むほかにも、目に入れたり、噴霧して肺に吸い込んだりする人達もいる様子ですが、目に入れたり肺に吸い込んだりする行為は、とても健康を害す危険性が高いので、特にこれらは止めた方が良いと思います。

「米のとぎ汁乳酸菌(?)」を飲む場合は、加熱殺菌する方が安全だと思います。放医研の研究でも、乳酸菌は加熱して殺した菌体を使用しています。放医研の研究を効果の根拠として考えたいのでしたら、「米のとぎ汁乳酸菌(?)」を加熱殺菌してから飲んでもそれによる効果は損なわれないかと思います。

315. disraff — August 27, 2011 @19:22:33

ところで、「再臨界していた」という確かな情報はあるのでしょうか。

316. Wien — August 27, 2011 @19:29:29

sosoさん、
そもそも再臨界していたという確かな情報はないと思いますが。

317. LiX — August 27, 2011 @19:41:44

>sosoさま、August 27, 2011 @17:35:20
>菊池さんはかつて「ふくいちは再臨界なんてしないから安心してください」と言っていました。これは間違いでした。

え、福島第一で再臨界が起こったんですか。

>EM-Xは乳酸菌飲料みたいなものではないですか。
と言いましたが、殺菌されて乳酸菌飲料でも無かった。
となると、文系バカさんには殺菌された乳酸菌飲料と飲み比べしてもらわないといけないわけか。

>Katase様、 August 26, 2011 @19:17:03
>EM菌の効果として考える以前の問題があるのです。
御心配には及びません。対照実験がなっていない学生さんの実験を完全に無駄にしないために、単なる予備実験として何か雰囲気だけでも言えそうなことはないかと知恵を絞っている気分で書きました。
「結果から無理して考えると、」「EM菌とかに」雨水と違った働きがあるとしても、事態は好転していないとLiX — August 26, 2011 @17:31:45では言いたかったのです。もちろん、EM菌側だけ耕すなどといったいうペテンはないと信じてですが。

それから、
ペクチンはヒトの消化酵素では分解されずに食物繊維として排出される。
そのときにいろんなものを引き連れて排出されるかもしれない。
でも、消化器官の表面のところまで放射性セシウムが出てきてくれないと話にならない。
例えば、リンゴペクチンにはカリウムが大量に含まれているとかなんかないとちょっと例の効果は信じがたい。

318. Katase Website — August 27, 2011 @20:06:13

LiXさん

>御心配には及びません。対照実験がなっていない学生さんの実験を完全に無駄にしないために、単なる予備実験として何か雰囲気だけでも言えそうなことはないかと知恵を絞っている気分で書きました。

了解しました。なんて優しい先生でしょう。私の指導教官だったら、そんな不完全な実験をしたら、問答無用で1から出直しを言い渡されたと思います。

>ペクチンはヒトの消化酵素では分解されずに食物繊維として排出される。
そのときにいろんなものを引き連れて排出されるかもしれない。
でも、消化器官の表面のところまで放射性セシウムが出てきてくれないと話にならない。
例えば、リンゴペクチンにはカリウムが大量に含まれているとかなんかないとちょっと例の効果は信じがたい。

効くメカニズムがよく分かりませんよね。でもまあ、メカニズムは後回しにしても、効果さえきちんと確認できたらそれでOKなのですが。

きちんとした科学的な手続きをして効果を証明すればいいだけなのですよね。きちんとしたものを出してきたら、興味をもって他所でも追試が行われたりという第三者の追試もされて信頼性が高まるし、結局それが一番なのですけれどね。それをしないから相手にされずに終わってしまうのだと思います。

Up319. かこたん — August 27, 2011 @20:29:32

soso様

>文系バカさんには「言葉遣いが悪い」と警告する一方で、文系バカさんを罵倒していた菊池さん擁護の方々には何もおっしゃらないのも偏りがあると思います。

えっと、ずっとROMしてないと分からないことかもしれませんが、確か文系・・さんに対して、「やっぱりバ◯はバ◯」みたいな罵倒をしたコメントは菊池さんによって消されていたような気がします。

公平性という問題となりますと、科学的に正しいか、とは別問題になるかもしれません。

320. かこたん — August 27, 2011 @20:47:30

乳酸菌についてですが、そもそも
1.比嘉先生の作った「EM菌」の中の乳酸菌
2.市販されている「EM菌」の中の乳酸菌
3.米のとぎ汁から一般人が作る「EM菌」の中の乳酸菌
4.放医研が研究に使用した乳酸菌
は同じ属、種、株の同じ性質を持つ乳酸菌(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B9%B3%E9%85%B8%E8%8F%8CLink )なのでしょうか。

私は全て違う菌だと思っているのですが。

321. 普通の電気設計者 — August 27, 2011 @21:27:06

>放医研と東京理科大の研究チームが発表した研究結果
>これを特許まで申請している放医研や東京理科大は「トンデモ」だとお考えですか。

上記の特許申請は、
特開2007-176879 酵母を有効成分とする放射線防護剤
特開2007-302640 抗放射線被ばく障害剤
特開2008-137942 トコフェロールまたはトコトリエノール類のエステル誘導体を有効成分とする放射線防護剤
特開2010-229051 放射線被ばくによる生体障害の予防または治療用薬剤及びその投与キット

だと思います。すべての特許申請に対して審査請求がなされておりませんし、最初の3件の審査請求期間も過ぎており、特許成立はありません。特許申請はしてみたけど効果ないから諦めた様です。

内容としては、
「本発明における酵母の放射線防護作用の機序については明らかでない部分もあるが、該酵母が放射線によって発生する活性酸素を不活性化して生体の損傷を防いでいるものと考えられる。」とかなり弱気な記述があります。

また、「生体の放射線損傷は放射線によって発生するヒドロキシルラジカル( H O・) 、スーパーオキシド( O 2- ) 、過酸化水素( H 2 O 2 ) などの活性酸素が細胞膜やDNA などの細胞内物質を酸化的に損傷し、酸素によって進む酸化的な反応である。」とありましたが、この放射線障害の仮定は正しいのでしょうか?

322. ごんべえ — August 27, 2011 @19:58:12

LiXさん ― August 27, 2011 @19:41:44
>例えば、リンゴペクチンにはカリウムが大量に含まれているとかなんかないとちょっと例の効果は信じがたい。

vitapectの成分はわからないんですが、後継のvitapectTの
http://www.vitapect.eu/product.htmlLink
Ingredientsにはminerals: K, Zn, Seがリストアップされているけど、Compositionには書かれていない不思議。
ベラルーシの部屋のひとのところに寄せられたデータ
http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0bLink
ではペクチンの割合が半分近いらしいけど、依然半分はなぞの物質。そんなわけで、それなりに入っていてもおかしくはないけど、確証もありません。
なお、日本人の栄養所要量では
http://www1.mhlw.go.jp/shingi/s9906/s0628-1_11.htmlLink
カリウムは一日あたり2g、15歳以上は推奨3.5g以上。

片瀬さん@Twitter
> 私が相手だとどうも納得して頂けないご様子
片瀬さんはnegative評価キャラじゃないのでご安心を。ただ、理学博士をわざわざ名乗るぶん厳しめに論理展開をチェックしています。結論に同意していても論理展開に不同意のときにつっこみが入る。大部分の同意箇所をわざわざ繰り返さない。

Kataseさん ― August 27, 2011 @20:06:13
> 効くメカニズムがよく分かりませんよね。でもまあ、メカニズムは後回しにしても、効果さえきちんと確認できたらそれでOKなのですが。
> きちんとした科学的な手続きをして効果を証明すればいいだけなのですよね。きちんとしたものを出してきたら、

メカニズムとしてあまりにもありえないことを言っている&他の箸にも棒にもかからない論文を出しているグループであるという状況だと、第三者が追試をするというのはあんまり期待できないんじゃないでしょうかねえ。メカニズムとしてはあるかもと思える程度の話をつけてくれないと、、、

論文に書いてあることが本当であって捏造でないなら、効果は確認できているというべきです。

>肝心なデータの確からしさの範囲が示されていないと、比較も満足にできません。とても基本的な科学データのお作法としての重要なポイントです。

それぞれの測定の誤差がわからないというのは、それぞれの子供一人ひとりについて前後に有意差があるかわからないだけのことで、アップルペクチン摂取群と対照群にグループとして差があるかには影響を与えません。(Howeverから段落終わりまで長いですが、結局、個別の測定の誤差がわからないから、子供一人ひとりについて前後に有意差があるかわからないと言っているだけですね。)
「とても基本的な科学データのお作法」を満たしていないとして切っていいということではないと思います。

やっぱり、この論文一報だけをみるなら正しい手続きに見えると評価するしかないでしょ。ただ、他の論文のひどさ(本当にけちょんけちょん)とあわせたときに、BELRAD研究所の言うことをどこまで信じる?という問題が難しいと思います。データも生物にしては妙にきれいだし警戒警報が鳴るという気はします。

IRSNのPDFからコピー&ペーストすると変になるし、included -> includes と化けている:(ということは全部タイプしているんですかね。なんて親切な:o。それともOCR?

323. zorori — August 27, 2011 @22:39:17

sosoさん、

>菊池さんはかつて「ふくいちは再臨界なんてしないから安心してください」と言っていました。これは間違いでした。結果論ですが、この時点で、不安サイドの人々が菊池さんに寄せる信頼はなくなりました。「菊池さんのほうがトンデモだったじゃないか」ということです。

複数の方から既に疑問が呈されていますが、

・再臨界したというソースを示してください。
・きくちさんが「安心してください」と言った文面を示してください。

きくちさんは、再臨界が起こったという証拠は無いと言っていただけで安心してくださいとは言っていなかったと思います。「安心してください」といい加減に言う人は別にいますけど。

3月以来、いい加減な情報には辟易しています。みなさん,引用する場合は参照リンクを貼りましょう。

Up324. ROM歴三年 — August 27, 2011 @23:09:44

ここは菊池さんの持ち物というか直接の管理責任は有りますが、ツイッターは管理されるべきものでは無いと思います。
ツイートしてないから解りませんが・・・。f(--;

325. かとう — August 27, 2011 @23:48:54

そうですね。自分のフォロワーがどういう心算でフォローしているか、どういうツイートをするかなんて、自分ではどうしようもないですしね。
そんな一例が、
http://togetter.com/li/179534Link
こんな纏めになってます。

326. ちがやまる — August 28, 2011 @00:16:09

ペクチンの測定誤差の話についてですが、疑う側からすると問題はもちろんaccuracyです。かりに恣意的なバイアスが入ったとして、その範囲を測定原理からみた精度で押さえられるような、そういう情報が記載されてない、とレビュウは言ってるのだと思います。
実際の測定値からは有意な差が認められていますが、その差が測定原理からみた精度の範囲内であるかそれを上回るものであるかで、結果の評価は変ってくるでしょう。

原理については、ファーマコカイネティクスよく知らないので定量的ではないですが、消化管を介するセシウムの分泌吸収は結構あるみたいですので、そこがブロックされれば大きな差が出てもおかしくはないかもしれません。そういう事がありうるのか(たとえば試験管内でペクチンとセシウムの相互作用が確認できるのか)は知りません。また、もしも大きな効果が出るなら副作用だって大きくなる可能性があるでしょう。

327. ikutana — August 28, 2011 @00:57:23

福島第一は再臨界してないですよね。再臨界したと考えられるような観測結果は得られていないはずです。少なくとも、私は見てない。再臨界してたら中性子がいっぱい出てるはず。

どれくらい出るかって言うと、少なくとも、JCOの事故位は出るはずです。
あと、放射性ヨウ素の減少、今の水量での温度の低下が説明が付きません。
観測結果は矛盾なく再臨界してないと言えるでしょう。

っていうか、再臨界したっていうデマがいつのまにか事実になっちゃってる人がいるんだ。
やっぱり、ニセ科学批判はやらないとダメだよね。っていう結論になると思う。

328. hn33jp — August 28, 2011 @00:58:44

TAKESANさん

お返事が遅れてすいません(と言っても、先のコメントをポストしてから一日も経ってないので、私には話の流れが早すぎるという感じです)。今日はほとんどPCの前にいれませんでしたし、この位のペースが私には限界です。正直な所、このスレッドの今日一日の投稿にも全部目を通せていません。

>・所謂「西洋科学」とは何か
>・メカニズム「重視」とはどういう意味か
>・「過度な還元主義」とは何か
>・「可能性があり」とはどんな根拠からの発言で、どの程度の確からしさか

一つ一つのご質問に大して何を聞かれているのか正確に把握して的確にお答えする自信もありませんので、大雑把にお答えします。私が言っていることは、よく言われていることで特に新しいことではないと思うのですが、今、思いつく具体的な例としては例えばガン治療の話があります(私はガンの専門家でも何でもないので、一般的な話に毛が生えたくらいのことしか知りませんが)。

ガンの治療に放射線治療や化学療法などが用いられていることはよく知られていますが、これらはガン細胞が通常の細胞(一部の白血球や消化管上皮細胞等を除く)に比べて細胞分裂の頻度が圧倒的に高いということに着目し、細胞分裂の阻害あるいは分裂中の細胞が持つ特有の脆弱性をターゲットにしてガン細胞を死滅させるものです。確かにこれらはガン細胞の性質やメカニズムを理解した上のもので、部分的には正しく、現在では妥当な療法と考えられています。しかし、もう少し体全体を考えると、言うまでもなく、普通の体細胞にも分裂するものはありますし、放射線による傷害は分裂しない細胞にも当然起こります。別な言い方をすれば、これらの治療は体には相当のダメージを与えるのですが(副作用とも言いますが)、ガン細胞にはより強いダメージを与えるということで正当化されているという風に言えます。ここで私が言っていることは、ガン細胞の増殖阻止というメカニズムの分かった部分的なプラス効果を重視するあまり、一般的な体のダメージというちょっと正確な把握が難しいマイナス部分の評価が十分ではなくなっていることのような可能性になるのでしょうか。

一方、東洋医学や多くの代替医療には、病気は体全体の自然治癒力を向上させて治していくという考え方があり、その全体の変化の中でガンも治療するという思想になっているものが多いかと思います。一部のガンやアトピーなどのアレルギー症、膠原病また自律神経失調症など、現代医学で基本的に対症法以外の有効な治療法が乏しい分野は、そういった体全体の自然治癒力を上げていくというような経験医学の考え方を取り入れていくのは、あり得る一つの選択肢ではないかと私個人は思っています。実際、アメリカ議会ガン問題調査委院会のレポートでもゲルソン療法等の食事療法を中心とした治療法を検討すべきということが言われていたりします(詳しくは今村光一氏の著書にあります←これについても色々言う人はいるようですが)。

私が先に紹介した甲田先生は、断食で有名な方でしたが、放医研からは、カロリー制限によって、放射線による発ガン抑制の効果があるという論文もPNASに出ていますね。食事を制限することによりマウスにおける発ガン抑制があるというような報告は、結構、あっちこっちにありますので、もし、ご興味があれば、調べてみて下さい。

K. Yoshida, T. Inoue, K. Nojima, Y. Hirabayashi, and T. Sado. Caloric restriction reduces the incidence of myeloid leukemia induced by a single whole-body radiation in C3H/He mice. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94 2615-2619, 1997

もちろんこの辺りのことは、色々と議論のある所で、自分がもしガンになったら何を選ぶかということは言えても、他人に責任を持って何かを勧めるのは難しい領域だとは思います。

ご質問を受けているポイントにきちんとしたお答えになっていないような気もしますが、もしそうでしたら、またご指摘下さい。

>ここで言う「プラセボ効果」とはどういう意味、現象の事でしょうか。

すいませんが、ご質問の意味がよく分かりません。プラセボ効果というのは、複数の意味に取れる言葉なのでしょうか?もし、ご教授頂ければ、その中から選びたいと思ったりはしますが・・・・。

ただ、ちょっと研究者としては言い過ぎだったかなという反省はしています。 「プラセボ効果のどこが悪い」とまで言ってしまっては、水晶の首飾りでも、鰯の頭でも、何でもあり、になってしまいますね。何と言えば、私の言いたいことを適切に表現できたのか、ちょっと検討したいですが、とりあえずこの言葉は撤回したいと思っています。


かこたんさん、PseuDoctorさん

文系バカさんのことは、少し残念ですが、了解致しました。流石にちょっとKataseさんの個人攻撃になっており、見ていて気の毒だったのは事実です。ただ、私もここの常連ではありませんし、主流の方々と違った主張を持っている場合もあるので、文系バカさんのようなお立場で発言している人の気持ちはよく分かります。読んでいる人、みんなに嫌がられているんじゃないだろうか?みたいなプレッシャーがありますし、次から次へと自分を否定される投稿が飛んでくるのは、相当嫌なものがあります(笑)。


むじなさん

お気遣いありがとうございます。でも、AKESANさんはそういう方ではないと思います。

Up329. phase_tr — August 28, 2011 @01:20:39

300. むじなさん,
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1314034425#CID1314426920Link

>人の意見に応答するときは、自分なりにその意見を咀嚼した上で、まず自分の考えを書く。そこで言葉の解釈などに乖離があれば、相手がそれを指摘し、さらに応酬が続く。それが普通のやりとりでしょう。
根本的に違います.相手が何を言っているのか分からないならまず相手の発言内容を正確に確認するのが筋です.また言葉の解釈はいつだって一番大きな問題なので真っ先に確認します.それが普通のやり取りです.

保険でも何でもいいですが,例えば何か契約書を交わすときは言葉の意味をきちんと決めないといけません.「がん保険」と言っても各社でサービス内容が違いますし,追加パックの意味だってもちろん違います.どの会社では何がメインで何を追加パックとしているかきちんと確認しましょうということで,それと全く同じです.それを確認せずにどの保険会社と契約するか決めるなんてあるのですか.現実問題としては営業の方の態度のような部分も入るでしょうが,その辺の話は一旦無視して下さい.

言葉の定義に関して自然科学は楽な方でしょう.社会学や人文学,特に哲学に至っては「哲学とは何か」すらいまだ学者内で一致した見解がないと聞いています.「文系」の方こそまず言葉の解釈から入るはずなので,いわゆる文系・理系とかいう話は一切問題にならないどころか,「文系」で言葉の使い方が雑では烈火のごとく叱りとばされると思っています.

>それを、まるで先生が生徒に試験するみたいに、まず用語の説明をすべてに渡って要求する。
これこそが適切な議論の態度です.言葉の解釈が決まらないままの「やり取り」のどこが議論なのか,本当に全く分かりません.「先生が生徒に試験する」という言葉の意味も全く分かりません.当たり前のことなのに先生と生徒が何故出てくるのか.

>きっとTAKESANさんはこの方面の用語やその定義に一家言を持っておられるのだろうと推察します。
常識的な使い方があるので,それと違うのかどうか見極めようとしているだけです.一家言など何の関係もありません.むしろ一家言ある人の方が問題ある気がします.経験的に,ですけれども.

>自分に有利に議論を進めるためにはこれは有効な方法と思いますが、私はこういうのは、アンフェアとまでは言いませんが、適切な議論の態度とは思いません。
まずは議論について基礎から勉強されてはどうでしょうか.時間があるなら血液型関連の対ABOFANさんのやり取りを一から見て下さい.数年前の段階から今までずっと言葉の定義で止まっています.そこが決まらないと議論にならないからいい加減定義しろ,とずっと,それこそTAKESANさんが言い続けています.

とここまで書いて「議論」という言葉の定義がそもそも問題なのだと気付きました.TAKESANの議論のスタイルが少なくともkikulogでは標準です.言葉を乱暴に扱って何がしたいのか,本当に不思議でなりません.

330. Katase Website — August 28, 2011 @01:22:23

科学論文の中のデータには、そのデータの精度がどれくらいなのかという確からしさの範囲を示すことは大事です。例えばグラフなどでは「エラーバー」が付いているのを見たことのある人は多いのではないでしょうか?

この基本的な科学データを出す時の感覚については、私のブログでも解説しています。
・warblerの日記「予防接種で自閉症になるという恐怖の拡大に加担したマスコミ側の問題について」
http://d.hatena.ne.jp/warbler/20110120/1295526687Link  

この中から引用します。

実際に科学研究を行って、得られたデータを統計処理してエラーバーが付いたグラフなんかを作成したりする経験などを積んでいくと、この感覚は身にしみて分かってきます。経験を積んだ多くの科学者にとっては、データの確からしさの範囲を考慮していくのは当たり前の感覚なのですけれども、そういう経験をした事の無い人達には、あまりピンと来ないかも知れません。例えば、データを取る際に計測の誤差などはどうしても必ずついて回る問題ですし、測定方法によっても誤差の範囲は大きく違ってきます。

331. JosephYoiko — August 28, 2011 @01:46:09

300. むじなさん,
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1314034425#CID1314426920LinkLink

>人の意見に応答するときは、自分なりにその意見を咀嚼した上で、まず自分の考えを書く。そこで言葉の解釈などに乖離があれば、相手がそれを指摘し、さらに応酬が続く。それが普通のやりとりでしょう。

ある時点で、分かりにくいことを質問してくれる人の方が遥かに親切では?

「自分なりに」咀嚼ってのは最もやってはいけないことですよ。
自分の理解と違うかもしれないと思うから質問をしてくれている人に、
「自分なりに咀嚼しろ」って失礼極まりない。

「こういう解釈で良いですよね?」との確認が発生してしまう場合、それは「質問させたほうが100%悪い。」ってことを考えて頂きたい。

332. TAKESAN — August 28, 2011 @02:28:07

hn33jpさん ― August 28, 2011

せっかく説明して頂いたのに申し訳無いのですが、「具体的過ぎて」よく解りませんでした。
私は、ご主張に含まれた言葉の指す一般的な意味合いを問うたつもりでした。それが判明しないと、文の持つ意味が正確に把握出来ないからです。
私が引用した部分は、文脈からして現代科学にネガティブな言及であったと思いますが、その文脈での各語に持たされた意味合い、を知りたかった訳ですね。たとえば「還元主義」などは、科学への批判の文脈でしばしば用いられる語ですが、それが指す意味合いは必ずしもはっきりと説明されません。

という事で、語の意味が把握出来ないと文意もちゃんとは解らず、従ってその部分をどう捉えていいか判断がつかないので訊いた、という意図でした。

333. moussy — August 28, 2011 @04:18:39

EMやスピルリナや酵素やりんごを買っている人は、そもそも完全無欠な科学的エビデンスを求めていません。そのような人々を「啓蒙してあげよう」とする態度はただの傲慢だということに早く気付いてほしいものです。

たとえ話。医師に見放されたガン患者が、「ルルドの泉に行くことにした」と言ったとします。
この患者に対して「ルルドの泉はトンデモだ。科学的にその効果が証明されたわけでもないし泉の水には雑菌もいるかもしれない。むしろ危険だ。雑菌のせいでさらに体調が悪くなったらどうする。えっ、ツアーを利用?あなたはルルドの泉を利用して金儲けをたくらむ旅行会社の餌食にされているのだ。そもそも長旅のストレスで病気が悪化するリスクのほうが大きいのに」などと言っても、患者の心は動かないでしょう。
この患者は科学的エビデンスが必要とは思っていない。リスクを冒してでも可能性に賭けてみたいだけ。他人がどんな善意から科学を説いたところで、その人にとってはノイズにしかなりません。

いち科学者の言うことよりも、いち慈善家の言うことのほうを信じて何が悪いのでしょうか。科学者から見てどんなに気が狂っていようとも、その人が選んだことです。「科学」を印籠にして他人の人生に口出しし、しつこくしつこく食い下がる人は嫌われて当然です。そういうのはただの科学原理主義です。

『野呂の言っていることはトンデモだ。騙されるな。え?科学的に確実な放射線対策?そういうものはないですね。普通の生活をしてください』

ただの余計なお世話ですよ。なぜそれが分からないのか不思議だ。

Up334. かとう — August 28, 2011 @04:46:49

>たとえ話。医師に見放されたガン患者が、「ルルドの泉に行くことにした」と言ったとします。
>この患者に対して「ルルドの泉はトンデモだ。科学的にその効果が証明されたわけでもないし泉の水には雑菌もいるかもしれない。むしろ危険だ。

典型的な詭弁術の一つ、藁人形論法ですね。誰も言ってない事を勝手に仮定して、それを否定する事で何かを言った気になる。
そういう事は自己判断し、自己決定する権利がある為、自己責任で自由に行えばいいです。ただし、その判断基準をその人に伝える人が、嘘をついていた場合、その嘘をついた人が問題となる。
そういう嘘吐きを問題にしているのが、このblogの大きなテーマの一つです。
完全に話を摩り替えているため、話になりません。

>いち慈善家の言うことのほうを信じて何が悪いのでしょうか。
これも上記と同じ藁人形論法です。
信じる事が悪いと言っている人は、このblogには誰も居ません。
その慈善家が、よく調べもせず適当な与太を鵜呑みにして、それを周りの人に広めている事を問題としています。
もしもその与太を鵜呑みにして、米の研ぎ汁を発酵させたものを自分のお子さんに飲ませた親御さんが居て、食中毒でそのお子さんが亡くなった時、責任は一体誰にあるのでしょうか?
少なくとも、亡くなったお子さんは被害者以外の何者でもありません。
これは、上のルルドの例えの時の自己判断に基く自己責任の行動の結果とは全く違います。

335. Mokichi — August 28, 2011 @05:17:31

>#333 moussyさん
>そのような人々を「啓蒙してあげよう」とする態度はただの傲慢だということに早く気付いてほしいものです。

既に信じ込まれてしまっている方を説得し,考えを変えさせることは非常に難しい(たぶん無理)なことは,大抵の方は理解されていると思います(それでも一縷の望みを持ってやっているわけですが)。

それでもやらなければならない理由は,それを見た第三者がうっかり信じ込んでしまわないようにするためでしょう。情報がオープンになっている以上,間違った情報,特に危険に繋がるような情報を放置しておくことは大変危険なことです。

それも「余計なお世話」だと言えますか?

336. Mokichi — August 28, 2011 @05:27:42

済みません,#340で >#333 とした部分は,>#338 の間違いです。

337. zorori — August 28, 2011 @08:14:00

moussy さん、

>EMやスピルリナや酵素やりんごを買っている人は、そもそも完全無欠な科学的エビデンスを求めていません。

そのとおり、科学的エビデンスは求めていませんが、効果は求めているのですよ。効果の無いものをあると信じ込むことで精神的安らぎを求めているわけではありません。

>この患者は科学的エビデンスが必要とは思っていない。リスクを冒してでも可能性に賭けてみたいだけ。

この「可能性」とはがんが治癒することであり、不治の病と認識したうえで、心の平安を求めているのではありません。

もし、心の平安を求めているだけの人がルルドの泉詣ですることを科学は批判しません。科学の範疇ではないからです。藁にもすがりたい気持ちで効果を求めている人に、効果が確かめられていないものを効果があると思わせているから批判されているのです。

ちなみに、効果の有無の判断には日本の医療制度では科学的エビデンスが求められます。エビデンスが無いものを効果がある薬品や治療法と称して業を行うことは法令違反です。従って、EMやスピルリナや酵素やりんごは医薬品として販売されていません。当然、効果が無くても販売者には責任は生じません。あくまで、利用者が勝手に信じ込んで自己責任で使っているだけという建前になります。建前ではなく本当にそうなら他人がとやかく言うことではありません。

しかし、 「利用者は科学的エビデンスを求めていない」とか「科学では解明できないことがある」などという人は、その後に「でも、効果はあるのだ」と利用者に思い込ませ、しかもその責任を回避しているのだと思います。

338. hn33jp — August 28, 2011 @09:48:55

TAKESANさん

純粋な言葉の問題ですか。

>・所謂「西洋科学」とは何か
>・メカニズム「重視」とはどういう意味か
>・「過度な還元主義」とは何か
>・「可能性があり」とはどんな根拠からの発言で、どの程度の確からしさか

ここで言う西洋科学とは、東洋医学に代表されるような全体を捉えるということを重視した思考体系と対比させたものを意図しており、そこにある現象の原因をより細かい部分、どこの組織だ、何の細胞だ、どの遺伝子だ、どこのメチル化だというような形でdissect(日本語で書くべきだと思うのですが、この英語以上に私の意図していることを正確に表す日本語が分かりません)していく体系のことです。

メカニズム重視とは、そういった西洋科学においては、きちんとした部分と部分の関係が分かって、それが全体の現象を説明するという形が最終目標ですが、逆に言えば、きちんとした細部が分かるまでは、全体を説明できないということになります。経験医学のようなものは、生体内のことはブラックボックスであっても、インプットに対して、対応するアウトプットが出てくるのであれば(あるいはその確率が高ければ)、中はブラックボックスでも良いということを容認していると思います。

過度な還元主義というのは、先にも書きましたように、そういったメカニズムの解明を重視するあまりに、全体が見えなくなっている(細部が分かりすぎると情報が多すぎて全体像の構築が難しくなる問題を含みます)、あるいはメカニズムが分からなければ、それは科学ではないというような批判につながる傾向を指しています。

「可能性があり」の部分は、ここでは、まぁ、私個人の思いだと思って下さい。根拠は、先に書いたような例もありますし、他にも挙げようと思えばいくらもありますが、ちょっと短いコメントで正確に総括するのは難しい事項です。

まぁ、こうして書いていても、実際に自分のやっていることを否定しているようでおかしな気分になりますが、ただそういった観点をきちんと心に留めておくことは、自分の研究の上でも大切だと思っています。

以上、今回はご質問に答えられていたら良いなと思うのですが。ちょっと来週から、出張があり、その準備がとても忙しく、しばらくROMします。もし、コメントを頂いてもお返事できませんので、悪しからずご了解下さい。

Up339. nrt — August 28, 2011 @10:27:49

言葉の定義を明らかにしようとしている段階で口を挟むのもなんですが...。

hn33jp さん:
> 現在の所謂「西洋科学」は、メカニズム重視の過度な還元主義に陥っている可能性があり、経験医学のようなものに新しいサイエンスのきっかけが眠っている可能性をもう少し謙虚に検討すべきではないかと個人的には感じています

一般的にこのようなイメージが広く浸透しているようですが、こうした場でそのような「イメージ」でもって医療を語るというのはいかがなものでしょう。「根拠に基づいた医療 (EBM)」や「疫学」といったものについて少しでも調べれば、わりとすぐそれが「イメージ」に過ぎないことは分かると思うのですが。科学や医療の分野で、「効果がない」と評価されるのは、「作用機序 (メカニズム) が不明だから」でなく、「効果そのものが確認できない」場合です。

癌霊1号が白血病に効く!代替医療が標準医療になるとき - NATROMの日記
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20100928Link
> だが、「癌霊1号」という怪しげな漢方薬が出自であっても、検証され、効果が確認されたら標準医療に採用されたではないか。
> 一方、ホメオパシーは西洋由来だが採用されていない。効果がないからだ。
> 150年前の西洋医学ではどんな病気にも瀉血療法や水銀療法がなされていたが、現在の標準医療には採用されていない。効果がないからだ。
> 標準医療の採用基準がイデオロギー的だ、というのは、ある意味その通り。しかし、そのイデオロギーは、代替医療に好意的な人たちが想定してるものと異なる。標準医療のイデオロギーは「効果のあるものは採用」である。

また、『代替医療のトリック』という本も、この問題の解説に関して高く評価されています。未読であれば、目を通してみることをお勧めします。

Amazon.co.jp: 代替医療のトリック
http://www.amazon.co.jp/dp/4105393057Link

340. Katase Website — August 28, 2011 @10:11:50

hn33jpさん

「西洋医学」というものは、西洋からの押しつけ医学みたいなニュアンスもありますね。 「西洋医学」というのは、一部の代替療法者が盛んに現在の標準医学の概念を歪めて自分達の東洋医学と対比させる為に宣伝するのに使われている事が多く、あまり好ましい感じがしません。

現在の標準医学は、メカニズムの証明よりも、効果の証明の方に重点を置いています。とどのつまり、何故効くのかよく分からないけれども、はっきりと効果があれば、それを採用していきます。
メカニズムの解明は、その後から行われるというケースも少なくありません。
つまり、「効けばOK」なんです。

お薦めの本として『代替医療のトリック』(新潮社)があります。まだお読みでなければ、ぜひ読んでみて下さい。

それと、こちらも参考になるかと思います。
・NATROMの日記「癌霊1号が白血病に効く!代替医療が標準医療になるとき」 
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20100928Link  

341. moussy — August 28, 2011 @10:33:22

>>#339
>>判断基準をその人に伝える人が、嘘をついていた場合、その嘘をついた人が問題となる。そういう嘘吐きを問題にしている

野呂氏は自分の活動を通じて得た結論を述べているだけで、科学的根拠が確立されているなどとは一言も言っていませんよ。科学者には否定されているということを説明している。藁人形論法は一体どちらなのでしょうか。


http://www.kakehashi.or.jp/?p=3409#more-3409Link
>本当は数年かけてちゃんとデータを出してからなどと考えていた。しかし、関東の汚染もひどい、まったなしの状態。

>EM菌とはまったく別の微生物を飯舘村にまいて、「土壌の放射能値を測定し、軽減させた」と記者会見をしたグループがありました。
>世間でのその扱われようは、残念なものです。彼らの実験結果と私がチェルノブイリにEMをまいてきたときの状況とほぼ同じです。
>同じようなことが起こっている。(現象の理解に違いがあります)
>私はそれでもいいと思います。科学はあとからついてくる。

>現代科学では、放射能につける薬もなければ身体の不調も放射能のせいだと原因づけることさえできない。
>人をまるっきり救えない。そういうレベルの科学者に何を言われても、
>私はもっと新しいことを勉強しなさいよといいたいです。


「現代科学では、放射能につける薬もなければ身体の不調も放射能のせいだと原因づけることさえできない」と、はっきり書いています。

米のとぎ汁で食中毒、目に入って云々、という話ばかりが出されていますが、液体を常温で何日も放置すれば雑菌がわきやすく危険、などということは研究者の方々が啓蒙するまでもない常識でしょう。そのリスクを踏まえた上で実践している人たちがいるというだけのことであり、「食中毒が危険だ危険だ」と彼らに何度言ったところで、「何を当たり前のことを言っているのか」と思われるだけでしょう。

そもそも疑問なのですが、嘘を信じさせ人に広めようとするのが悪いのだ、と言っているここの方々は、野呂氏あるいはチェルノブイリへのかけはしに直接それを伝えたことがあるのでしょうか。デマを流布するなというのであれば、その発信源である彼女に直接言うのが一番効率がいいと思いますが。あるいは消費者センターに連絡してはいかがでしょうか。また彼女のフォロワが「これは科学的に証明された治療法である」として他人に勧める場面を見たことでもあるのでしょうか。「野呂氏が勧めていた、自分で試したら確かに手ごたえを感じられた」といった程度の「流布」ならば、それに延々と口出ししても嫌われるだけでしょう。


>>#344
>>科学的エビデンスは求めていませんが、効果は求めているのですよ。

それのどこが悪いのですか。「科学的エビデンスはないが、効果はあるかもしれない」と思い、実践するのはその人の自由です。科学的エビデンスのないものだけに効果を期待せよ、などと、上から目線で迷惑がる相手に指図するのは傲慢だし、それはただの科学原理主義であると言っているのですよ。

342. TAKESAN — August 28, 2011 @10:29:31

今日は。

hn33jpさん ― August 28, 2011 @09:48:55

返答頂き、ありがとうございます。
頂いたご説明によって、

・科学の一側面、一特徴をもって
・その特徴が一般的であるかのごとく看做し
・「過度」などといった条件を付加した論を設定(想定)して「傾向」を論じた
・そしてそれは、個人的直感に頼って提出された意見である

という事がよく解りました。

そもそもこちらのエントリーでは、臨床的に効果が確かめられていない事を安易に勧めるのはいかがなものか、という問題意識からの批判で、それは当然、メカニズムが詳細に解らずとも効果研究によって効果が確認されたのか否か、という部分が肝となっている訳です。
「効けば使う」というのが医学の基本姿勢でしょう。ただし、その「効く」事については厳格な実証の手続きと強い証拠が必要である、と。

で、それと同時に、メカニズム的な側面から理論的なアプローチをする事も重要でしょう。臨床的な効果研究はどうか、理論的に有り得そうか否か、というのはいずれも科学の重要な特徴で、両方から考えていくべきです。ただし、臨床応用という実用、目的を考えるならば、まず「効くかどうか」が肝腎で、それはこちらでは前提となっています。
そして、その両面からの検討を皆さん行っている訳です。

であるから、仰るような「西洋科学」の特徴を挙げて批判的に見る、という意見が一体なぜ今更出てきたのか、と思い、語句の意味合いを訊ねたのです。
もしも、仰る「経験医学」というものと「西洋科学」と対立的に位置づけているのだとすれば、私には全く理解出来ません。疫学にしろ社会心理学にしろ、現象の詳細なメカニズムの判明が無ければ現象の説明や因果関係を論ずる事は出来ない、などという立場は採っていないはずです。
もしそれらの分野を「西洋科学」の範疇に含めないと言うのならば、最初に戻って、「では”西洋科学”とは何か」という疑問が再び出てきます。

343. TAKESAN — August 28, 2011 @10:53:15

moussyさん ― August 28, 2011 @10:33:22

端的にうかがいますが、「科学的エビデンス」とはどういうものを指すのでしょうか?

Up344. ごんべえ — August 28, 2011 @07:27:24

ちがやまるさん
> かりに恣意的なバイアスが入ったとして、その範囲を測定原理からみた精度で押さえられるような、そういう情報が記載されてない、とレビュウは言ってるのだと思います。

そもそも、測定値は、電子的に数字になって記録されるものということになっています。測定値確定時点では被験者がどちらの群かかわからないので、恣意的なバイアスは入らないことになっています。それを疑うならdouble blindテストとしての成立を疑うべきです。(つまり書いてある通りにやっていない)

reviewの結論は一人ひとりについて効果があったかどうかを言えないということを言っていてそれは正当でしょう。

>疑う側からすると問題はもちろんaccuracyです。

真の値に対するAccuracyの低さというのは、他の研究と比較する上では、特に医学的所見との相関を考える上では、問題になるでしょうけど、実験の中で一定の傾向を維持している限りは、Cs排出に差があるかどうかの結論に影響を及ぼすことはないと思います。

 あれ、5.0という数字が妙に多いわけですが、5.0以下が全部そう出るようになっていて、そもそも、カウントと体重を別の数値として出すのではなくて、Bq/kgが出力される装置になっているんですね。

>消化管を介するセシウムの分泌吸収は結構あるみたいですので、そこがブロックされれば大きな差が出てもおかしくはないかもしれません。

でも、そう言ったら、セシウムが便に行ったのか尿に行ったのか汗(これは難しい?)に行ったのかを定量しておいてくれないと、、、

Kataseさん
>例えばグラフなどでは「エラーバー」が付いているのを見たことのある人は多いのではないでしょうか?

 散布図のデータにエラーバーが付いていないことは珍しくないですよ。エラーバーは多数サンプルあれば、その標準偏差として統計的に推定して付けるだけで、個々の測定値にはないことのほうが普通でしょう。数字データ全部から、前後、処理群対照群の4本の棒グラフに縮退させればエラーバーはもちろんつけられます。インパクトファクターの高い雑誌だと、こういう生の表を載せる場所はくれないでしょうが、エラーバー付きのグラフを載せるのに比べて精度を考えていないという評価にはなりません。また、表で全部載っているおかげで、buveryさんのような解析が可能となるんですね。

345. Katase Website — August 28, 2011 @10:42:34

hn33jpさん

すみません。「西洋医学」ではなくて「西洋科学」なのですね。
ですが、対比されているのが「東洋医学」なので、先ほどのコメントの内容は大筋ではズレていないのではないかなと思います。

ちなみに、現在の標準医学は、西洋だけではなく世界各国の研究者が参加して発展させてきているものですので、「西洋」と狭い括りにしてしまうのは、大きな違和感があります。

346. Katase Website — August 28, 2011 @11:05:19

ごんべえさん

誤解があった様ですが、グラフのエラーバーは感覚を掴みやすいと思って例として挙げましたが、科学論文には必ず図にエラーバーが付いているものを掲載する必要があると説明したのではなく、データの精度について分かる様な記載が少なくとも何か必要だということです。

347. ごんべえ — August 28, 2011 @11:25:57

>データの精度について分かる様な記載が少なくとも何か必要だということです。

結局、再現性で7%以内という記載と、機械からでてきた測定値以外の何を求めているの? それは、Cs排出に差があるかどうかの判断にどう影響するの?

精度の最低線はデータの散らばりからわかりますよね? もちろん、サンプルの真の値の分散と測定誤差による分散を区別できないという欠点はありますが、vitapect-placeboの違いがあるかどうかを評価する上では、サンプルの測定値の分散で有意に差が出るならそれは差があると評価するしかないはずです。

348. かとう — August 28, 2011 @12:07:21

>デマを流布するなというのであれば、その発信源である彼女に直接言うのが一番効率がいいと思いますが。
既に、こういったニセ科学とは長い歴史を持つものであり、実際の提唱者が科学者に間違いを指摘され、自説を撤回しるという事は稀な事です。
実際にそういう事例があれば、マーティンガードナーやカールセーガンの本、最近ここでよく薦められるサイモンシンなんかの本に載っていいレベルの批判の成果ですがもちろん載っていませんし、成功例を知っている人と言い出した人を見かけた事が無い程稀な事です。

>あるいは消費者センターに連絡してはいかがでしょうか。
実際にコンタクトされた方には、消費者センターへ相談に行く事を勧めています。
このblog内にもそういうやり取りはあったはずです。あとtwitterでもそうされています。

Up349. zorori — August 28, 2011 @12:48:52

moussyさん

>>>科学的エビデンスは求めていませんが、効果は求めているのですよ。
>
>それのどこが悪いのですか。「科学的エビデンスはないが、効果はあるかもしれない」と思い、実践するのはその人の自由です。科学的エビデンスのないものだけに効果を期待せよ、などと、上から目線で迷惑がる相手に指図するのは傲慢だし、それはただの科学原理主義であると言っているのですよ。

悪いことは有りません。
誤解されているようですが、批判されているのは効果のないものを勧めている側であり、勧められて利用している人ではありません。私にとって、家族でも友人でもないmoussy さんが個人的にEMを飲もうと何をしようと批判する筋合いは有りません。ただし、EMを勧める野呂さんを擁護するのであれば、その結果、私の友人や家族がEMを利用し被害を受けるかもしれないので批判します。

科学的エビデンス無しで、効果があるとなぜ分かるのかお聞きしたいです。他者に勧めるだけの責任を持てる根拠はどういうものでしょうか?
そもそも、野呂さんは、自分が勧めている対策は科学的エビデンスがないと言っているのですか?

350. むじな — August 28, 2011 @13:41:04

>phase_trさん
>JosephYoikoさん

言葉の定義にこだわることと、相手に余計な負担を与えることは違いますよ。自分では普通に書いた文章のつもりが、相手の意図も見えないまま再説明(手掛かりがほとんど示されていないのだから再説明と言ってもよい)を要求される。現にhn33jpさんはそういう状況に追い込まれて、相手が何を訊きたいのかはっきりしないままに、しかしながら相当な手間をかけて応答しておられる。誠実な議論の態度だと思います。最低限「私はこの言葉は・・・の意味に使っていますがそれでよいでしょうか?」ぐらいの手掛かりを示してあげることが必要ではないでしょうか。

それに対しては“「具体的過ぎて」よく解りませんでした。”という展開。そしてさらなる再説明。

議論を続けるような話でもないので、私の方はこれでやめますが、まるで先生にどこが悪いのかわからない作文の手直しを何度も要求されているような気分にはならないのだろうかと、誠実に応答されているhn33jpさんが気の毒になります。その後「先生の講評」があるようですが、こんな帰結なら、もっと思いやりのある展開が可能だったのではないかと思いますね。

351. F田 — August 28, 2011 @14:36:50

皆さんこんにちは。
かとうさん、それは典型的Fま型ボットではないですか?

Owner Comment きくち  August 29, 2011 @01:24:11

ビンゴです
いろいろ消しました

353. JosephYoiko — August 28, 2011 @14:38:27

>言葉の定義にこだわることと、相手に余計な負担を与えることは違いますよ。

「相手に余計な負担をかける」って、ご自分が曖昧なことを書いていて質問を誘発してしまうのは「相手に余計な負担をかける」ことにはならないのでしょうか?

更に言えば、こういう掲示板形式でのやりとりでは、議論の流れが時系列になるのがも最も「相手に余計な負担をかけない」ことになります。

早めに質問していれば後戻りしなくて良かったのに、放置していたから泥沼になったって多いですよ。

これって、「相手に余計な負担をかける」の最たるものじゃないんですかねえ。

Up354. e10go — August 28, 2011 @14:54:45

>moussy August 28, 2011 @10:33:22

>米のとぎ汁で食中毒、目に入って云々、という話ばかりが出されていますが、液体を常温で何日も放置すれば雑菌がわきやすく危険、などということは研究者の方々が啓蒙するまでもない常識でしょう。そのリスクを踏まえた上で実践している人たちがいるというだけのことであり、「食中毒が危険だ危険だ」と彼らに何度言ったところで、「何を当たり前のことを言っているのか」と思われるだけでしょう。

 「そのリスク」は避けるべきでしょう。

 「米のとぎ汁」を使うなら、判っているリスクを避けるように使うべきでしょう。リスクを避けられないなら、使わない時のリスクと比較して、自分にとってどちらがより有利になるか判断して使うべきか決めた方が良いんじゃないですか。

 放射能に対する効果が正確に判っていなくて、結膜炎になる人が出たり食中毒の可能性があると判っているのに、リスクを検討しないで実践していいんでしょうか。

355. disraff — August 28, 2011 @15:15:23

>「食中毒が危険だ危険だ」と彼らに何度言ったところで、「何を当たり前のことを言っているのか」と思われるだけでしょう。

そんな「放射能を避けるためなら死んでもいい」人ばかりだとはとても思えませんけどね。
もしそうだったら、点眼して炎症起こしても「効いてる証拠ですよね?」なんて頓珍漢に慌てたりはしないでしょうに。

356. naka-take Website — August 28, 2011 @15:29:42

>309 M2 さん
いや、証明プロセスでいうところの自明ではなくて、極限まで単純化した公理が「明らかと理解できる」ことを「自明」と呼ぶことに関してです。各証明過程の理解という行動も同様の仕組みを使うと考えますが。
話を蒸し返す気もないので、これにて勘弁してください。

357. かとう — August 28, 2011 @19:18:55

>「明らかと理解できる」ことを「自明」と呼ぶことに関してです。
「明らかと理解できる」ことを「自明」と呼ぶ人を初めて見たからこそ、みなさん質問しているんですが。

358. NiKe — August 28, 2011 @20:17:58

「自明」は字の通り、「自ずと明らかである」ことですからね。

つーか数学的には「公理」は理解する対象じゃないんですが……

Up359. com — August 28, 2011 @20:25:15

こんばんは。 
 
きくちさん、 
2連続で下品なコメントをしてしまいました。 
申し訳ありません。

360. かとう — August 28, 2011 @21:49:46

そうそう。
「公理が自明」とか書かれると、「公理」の意味も「自明」の意味も解ってないとしか思えないですよね。

361. さんちゃん — August 28, 2011 @22:57:07

全身麻酔の作用機序は明らかになっていないけど使用していますね。

現代医学(標準医学)に西洋も東洋もないはずだけど”西洋医学”って一体なにを指しているのやら。
その特徴を聞くかぎりでは、現代医学とは別の西洋の民間療法か代替医療か何か(それともその総称)なんでしょうか・・・。

362. しずか — August 29, 2011 @00:07:09

さんちゃんさん

全身麻酔のそのお話は、水に興味を持ったときに初めて知りました。

やっぱり、細胞膜のことがまだまだわかりません。

363. ちがやまる — August 29, 2011 @00:34:51

ペクチンのセシウム排泄への影響を検討するネステレンコ氏らの2004、2007年の論文で、測定バイアスを見積もるための情報が充分でない点について、私からは、繰り返しになるかもしれませんが次の事だけを語っておしまいにしたいと思います。

観測値は測定法測定器の都合や、人間の生理的変動、その他偶然の影響によって変動します。これらに対して理想的な対応ができない場合に方向を持ったデータのゆがみが生じます。これが測定バイアスの一種です。
観測値は必ずしも理想的に得られたものではありません。しかし統計的方法を援用して比較を行なう場合は理想的に得られていることを仮定して行なっています。
結果を評価する場合にはこれらの情報を総合して行なうことになります。

ごんべえさん「
>消化管を介するセシウムの分泌吸収は結構あるみたいですので、そこがブロックされれば大きな差が出てもおかしくはないかもしれません。

でも、そう言ったら、セシウムが便に行ったのか尿に行ったのか汗(これは難しい?)に行ったのかを定量しておいてくれないと、、、」

これについては賛成です。便に行ったと考えてるのでしょうから、それを測って増えてれば強い傍証になりますね。

Up364. しずか — August 29, 2011 @00:37:48

EMで思い出しました。

米国では、飲用のEMも製造しているそうです。

理由は、しりません。

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