おでかけニュース 【9月28日02時45分更新】

七尾に演劇特需 「ロミオとジュリエット」長期公演

熱演する仲代さん(左)と共演者=七尾市の能登演劇堂(同演劇堂提供)
 4年ぶりとなる七尾市などの第5回ロングラン公演「ロミオとジュリエット」(北國新 聞社後援)が28日、七尾市中島町の能登演劇堂で始まる。27日は通し稽古が行われ、 出演者が入念に立ち位置などを確かめた。一方、チケット予約客が1万3千人を超え、宿 泊施設や鑑賞ツアーが予約で埋まるなど、地元では1カ月間の公演効果に期待感が高まっ ている。

 公演は28日〜10月27日に25公演が行われる。俳優養成所「無名塾」を主宰する 俳優仲代達矢さんや若手俳優らが出演する。地元からエキストラで高校1年〜60代の市 民約30人も出演し、ダンスやたいまつを持って歩くシーンに登場する。

 チケット予約は現在、1万3287人分で、市外が9千人を超す。能登演劇堂に最も近 い国民宿舎能登小牧台は、客室の9割が予約で埋まった。田中幸彦支配人は「すごい客入 りで、県外客におもてなしで七尾をPRしたい」と意気込む。

 和倉温泉の旅館関係者も前回のロングラン公演で宿泊者が増加し「今回も非常に期待し ている」と話す。

 鑑賞ツアーも人気だ。ほっこく観光(金沢市)の鑑賞日帰りバスツアーは5日間とも、 すぐ満席になり、3日間増やしたが、空きは10月25日のみだ。

 地元経済への効果は5億円との観測もあり、市は「公演は大きな観光資源だ。公演で七 尾を知り、リピーターになってほしい」(文化課)としている。

 通し稽古では、ロレンス神父役の仲代さんやロミオ役の進藤健太郎さん、ジュリエット 役の松浦唯さんら演技の最終確認を行った。

 「ロミオとジュリエット」は、中世のイタリア・ヴェローナ市を舞台にしたシェイクス ピアの名作で、名家が対立する中で子息のロミオとジュリエットが死をもって愛を貫く悲 劇。27日はロレンス神父が2人の恋を仲立ちしたり、迫力ある戦闘のシーンなどを本番 と同じ衣装で一気に演じ切った。

 1日1公演で、28日は午後4時半に開演する。問い合わせは能登演劇堂=0767( 66)2323=まで。


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