【ニューヨーク=杉本貴司】米オクラホマ州で2007年にトヨタ自動車の中型車「カムリ」がドライバーが意図しない急加速を起こしたことにより2人が死傷したとする訴訟で、トヨタは25日、遺族らと和解したと発表した。和解額など詳細は明らかにしていない。
「急加速」問題はエンジン部品の電子スロットルの不備によるものとされたが、米運輸省が米航空宇宙局(NASA)や米国科学アカデミーの協力を得て約1年間、調査した結果、構造に不備がないことが証明されている。運転手がアクセルとブレーキを踏み間違えたことが原因とされており、トヨタ側も今回の裁判で主張してきた。
だが、オクラホマ州の地方裁判所の陪審員は24日に電子スロットルに不備があるとの遺族側の主張を認め、トヨタに300万ドルの支払いを命じた。25日はトヨタが「欠陥」があると認識しながら適切な対応を取らなかったとして、懲罰的損害賠償について審議する予定だった。
トヨタは「判決には非常に承服しかねるが、互いに受け入れ可能な合意に達した」としている。トヨタはすでに「急加速」問題に対する下取り価格の下落を巡る集団訴訟や、ユタ州で起きた同様の裁判で「過失はなかった」としながら和解している。だが、カリフォルニア州での同様の裁判ではトヨタが勝訴しており、米国内での訴訟で裁判所によって結果が食い違う展開となっている。
トヨタは依然、同種の訴訟を多数抱えている。今回、オクラホマの陪審員が電子スロットルの「不備」を認める評決を下したことで今後、同様の展開が続けば裁判関連の費用が膨れあがる恐れがある。
トヨタ、カムリ、急加速
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