ドラゴン解説-1
ドラゴン・パピー
主竜種。
パピーとは「仔犬」の意味であり、まだ成体でない幼いドラゴンをさす。ただし、パピーには『未熟者』『青二才』と言ったニュアンスがあり、仔犬のような竜というよりは未熟な竜と言った方が正しい。
竜の幼体であり、竜使いの扱うあらゆる竜の基本形。翼はなく、毛に覆われた体と垂れ下がった耳、太い尻尾、小さな角を持つ。全体的に犬に似た印象を持っているが、体格は小さな牛程度の大きさを持っている。
基本形だけあって、あらゆる竜の中で最弱ではあるものの能力のバランスはよく、得意な事も不得意な事もない。
ドレイク
主竜種。
古代ギリシアのdracoに端を発する、竜の総称。すなわち、ドラゴンの事。dracoは元々大蛇を表す言葉であり、その示す範囲は非常に広い。
作中でのドレイクは、竜と聞いて誰もが想像する、角の生えた巨大なトカゲに蝙蝠の翼を持った姿をしている。炎や毒の混じった息を吐き、深い洞窟や湖の底に住む。初期4種(パピー含め5種)の中ではもっとも巨大で、成長するとその体長は最大数十メートルに及ぶ。ただし、竜使いに使役されているものは手乗りサイズ程度までに小さくなれるので、街中で困ることはない。
騎乗が容易で飛行能力も備えており、頑強で力強いため初心者の竜使いにもっとも好まれる。攻撃はもっぱら火や毒の吐息と爪、尻尾などによる攻撃を得意とする。反面、魔術は苦手とする。
雨龍
精霊種。名前は『あまりょう』と読む。
チと呼ばれる中国の小さな龍が、日本に伝わった姿。龍の幼体であるとも言われ、蛇の様に長い身体に四本の足を持つ。角はなく、色は白や青で水晶のように透き通っており、人と同程度の大きさしかない。山や沢の清流にすみ、居場所は常に霧がかって湿気を帯びている為すぐにわかるという。
重さを持たず自在に空中を飛びまわれるが飛行能力はあまり高くなく、高度は出せず速度も遅いため騎乗にはあまり向かない。非常に打たれ弱く筋力はパピーにすら劣るが、反面魔術への対応は初期4種随一。知能も高く竜使いの意思を明瞭に受け取る為、適合率の高い竜使いに好んで使われる傾向がある。
リンドブルム
主竜種。
ドイツ語で「翼のあるドラゴン」という意味の名を持つ。翼のないドラゴンをリンドドレイクと呼ぶこともあり、あわせてドラゴンと称される。中世ヨーロッパで力強さの象徴として、紋章に使われる事が多かったという。
ドレイクと同じくトカゲめいた外観を持つが、前足はなく後ろ足と翼のみで、ドレイクよりも全体的にスマートで小さく、尾は長い。尾の先端は矢尻のように三角形になっており、武器として扱うことも出来る。
初期4種で一番動きが早く俊敏で、とりわけ飛行能力となると初期に限らず上位の竜とも張り合えるほどの能力を持つ。高高度からの掠め飛び攻撃やヒットアンドアウェイを得意とするが、耐久力には劣るので飛び道具や魔術による攻撃には注意が必要。
アムピスバイナ
蛇竜種。
古代ローマの博物学者、プリニウスが記した『博物誌』に登場する蛇。「両方に進むもの」を意味する名を持ち。一見普通の蛇のようにも見えるが、尻尾の先にもう一つの頭がついている双頭蛇。
初期4種の中でもっとも小さく、その体長は1メートルにも満たない。しかしそれを補って余りあるほどの凶暴性と強力な毒を供えており、一度噛み付かれれば竜といえどもただではすまない。また、強い再生能力も持っておりその体格の割りには非常にタフ。ただし攻撃力や防御力そのものが高いわけではないので、テクニカルな運用が必要とされる。
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